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1949-05-21 第5回国会 衆議院 大蔵委員会 第38号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十四年五月二十一日(土曜日)     午前十時五十九分開議  出席委員    委員長代理 理事 宮幡  靖君    理事 小峯 柳多君 理事 島村 一郎君    理事 田中織之進君 理事 荒木萬壽夫君    理事 風早八十二君 理事 内藤 友明君       岡野 清豪君    小山 長規君       高間 松吉君    前尾繁三郎君       三宅 則義君    川島 金次君       河田 賢治君  出席政府委員         大藏事務官         (主税局國税第         二課長)    山本菊一郎君         大藏事務官         (銀行局銀行課         長)      西原 直廉君  委員外出席者         議     員 田中不破三君         大藏事務官   伊藤 正則君         厚生事務官   磯野  渡君         專  門  員 黒田 久太君         專  門  員 椎木 文也君     ————————————— 本日の会議に付した事件   請願  一 未復員者給與法の一部改正に関する請願外    三件(松谷天光光紹介)(第二〇六号)  二 海苔に対する物品税撤廃請願多田勇君    紹介)(第二三一号)  三 玩具に対する物品税軽減請願天野公義    君紹介)(第二三二号)  四 運動用品に対する物品税撤廃請願(森幸    太郎紹介)(第二三六号)  五 運動用品に対する課税最低限設定に関する    請願森幸太郎紹介)(第二三七号)  六 生産者税並びに土地使用税創設反対請願    (山口好一君外二名紹介)(第二四〇号)  七 学習用水彩繪具に対する物品税免除請願    (三宅則義紹介)(第二四五号)  八 眼鏡枠に対する物品税免除請願坪川信    三君紹介)(第二四六号)  九 自給製塩業者救済に関する請願山本久雄    君紹介)(第二七一号) 一〇 自給製塩業者救済に関する請願塚原俊郎    君外一名紹介)(第二七二号) 一一 絹、人絹織物消費税軽減請願早稻田柳    右エ門紹介)(第二七九号) 一二 鏡類に対する物品税免税点設定に関する    請願淺香忠雄紹介)(第二八二号) 一三 油津港を開港場指定促進請願田中不    破三君外五名紹介)(第三〇五号) 一四 毛織物消費税軽減請願阿左美廣治君外    二名紹介)(第三二一号) 一五 元大山軍馬赤碕派出所跡地及び建築物拂下    の請願稻田直道紹介)(第三四二号) 一六 ラジオ受信機類に対する物品税軽減請願    (山本猛夫紹介)(第三五二号) 一七 海苔に対する物品税撤廃請願多田勇君    紹介)(第三五三号) 一八 左官労働組合員の徴税に関する請願(逢澤    寛君紹介)(第三六七号) 一九 國鉄退職者共済年金増額に関する請願(    田中不破三君紹介)(第三九五号) 二〇 佐敷町に税務署設置請願福永一臣君紹    介)(第四〇六号) 二一 農業所得税制改革等に関する請願今井耕    君紹介)(第四一八号) 二二 城邊町税務署設置請願高橋英吉君外    六名紹介)(第四二二号) 二三 未復員者給與法の一部改正に関する請願(    廣川弘禪君外一名紹介)(第四七〇号) 二四 乾海苔に対する物品税撤廃請願柳澤義    男君紹介)(第四八三号) 二五 医藥品類に対する取引高税免除請願(塚    田十一郎君外一名紹介)(第五一九号) 二六 引揚者中小事業融資に関する請願足立    篤郎君紹介)(第五四二号) 二七 沿岸漁業用資金融通に関する請願石原圓    吉君紹介)(第五五〇号) 二八 織物消費税法の一部改正に関する請願(塚    田十一郎紹介)(第五五一号) 二九 洗濯業者に対する取引高税免除請願(三    宅則義紹介)(第五五二号) 三〇 織物消費税軽減請願阿左美廣治君紹    介)(第五九三号) 三一 雪害地方課税軽減に関する請願(圖司安    正君紹介)(第五九四号) 三二 重要農業生産資材に対する取引高税免除に    関する請願河口陽一紹介)(第五九五    号) 三三 戰爭公務災害補償に関する請願志賀健次    郎君紹介)(第六二三号) 三四 紅茶に対する物品税軽減請願宮幡靖君    紹介)(第六二七号) 三五 引揚者に対する生業資金貸付に関する請願    (足立篤郎紹介)(第六二八号) 三六 福井縣罹災法人及び個人業者に対する租    税減免請願坪川信三紹介)(第六三    一号) 三七 同(飛嶋繁君外一名紹介)(第六三二号) 三八 中小企業金融改善に関する請願早稻田    柳右エ門紹介)(第六五九号) 三九 重要農業生産資材に対する取引高税免除に    関する請願高橋清治郎紹介)(第六六    二号) 四〇 水飴に対する物品税軽減請願大上司君    紹介)(第六六六号) 四一 税制改革に関する請願岡田春夫紹介)    (第六六七号) 四二 税制改革に関する請願外百件(神山茂夫君    紹介)(第六七〇号) 四三 洗張業者に対する取引高税免除請願(佐    藤榮作君外一名紹介)(第六七一号) 四四 こんろに対する取引高税免除請願(木村    公平君紹介)(第七二六号) 四五 絹、人絹織物消費税軽減請願阿左美廣    治君外五名紹介)(第七二七号) 四六 生命保險契約者に対する利益配当に関する    請願春日正一紹介)(第七四〇号) 四七 新潟市における屎尿汲取組合に対する取引    高税免除請願松木弘君外一名紹介)(    第七五〇号) 四八 委託製パン加工に対する取引高税撤廃の請    願(土倉宗明紹介)(第七九四号) 四九 税制改革に関する請願外八件(徳田球一君    外一名紹介)(第七九五号) 五〇 府縣に対する國庫支出金等算定基準適正    化に関する請願川野芳滿君外四名紹介)    (第八一二号) 五一 税制改革に関する請願松谷天光光君紹    介)(第八一七号) 五二 山林所得税軽減に関する請願前田正男    君紹介)(第八三二号) 五三 大理石に対する物品税軽減に関する請願(    武藤嘉一紹介)(第八三三号) 五四 医藥品類に対する取引高税免除請願(若    林義孝紹介)(第八三四号) 五五 税制改革に関する請願外一件(徳田球一君    外一名紹介)(第八四八号) 五六 中小企業の税金問題に関する請願風早八    十二君紹介)(第八五二号) 五七 未復員者給與法の一部改正に関する請願(    福田昌子紹介)(第八六二号) 五八 蓄音機、レコードに対する物品税軽減の請    願(宮幡靖紹介)(第八九三号) 五九 勤労所得税等軽減請願松澤兼人君紹    介)(第八九四号) 六〇 大衆課税反対に関する請願赤松勇君紹    介)(第八九五号) 六一 税制改革に関する請願聽濤克巳紹介)    (第八九八号) 六二 所得税審査決定通知期間を法制化する    請願橘直治紹介)(第九〇〇号) 六三 人造バターに対する物品税撤廃請願(井    上良二君外一名紹介)(第九八一号) 六四 漆器に対する物品税軽減請願菅家喜六    君紹介)(第九九三号) 六五 茨城縣下自給製塩業存続請願山崎猛    君紹介)(第一〇〇九号) 六六 冷藏器に対する物品税軽減請願高橋等    君紹介)(第一〇一四号) 六七 松山市に國民金融公社支所設置請願(藥    師神岩太郎紹介)(第一〇一五号) 六八 旧軍港地國有財産拂下に関する請願(北    村徳太郎紹介)(第一〇二二号) 六九 中小企業税金徴收等に関する請願(春日    正一君外一名紹介)(第一〇三八号) 七〇 鴻榮町民主商工会員の税金問題に関する請    願(渡部義通君外三名紹介)(第一〇三九    号) 七一 電氣アイロンに対する物品税軽減請願(    天野公義君外一名紹介)(第一〇四一号) 七二 帽子類に対する物品税軽減請願(塚田十    一郎紹介)(第一〇六四号) 七三 旧軍港地國有財産拂下に関する請願(永    井要造君紹介)(第一〇九四号) 七四 同(宮原幸三郎君外一名紹介)(第一〇九    五号) 七五 医藥品類に対する取引高税免除請願(竹    尾弌君外一名紹介)(第一〇九九号) 七六 油津港を開港場指定請願田中不破三    君外五名紹介)(第一一一〇号) 七七 扇子に対する物品税免税点設定請願(    角田幸吉君外一名紹介)(第一一一六号) 七八 カレンダー、扇子及び團扇に対する物品税    改正請願角田幸吉君外一名紹介)(第    一一一九号) 七九 飯能町に税務署設置請願山口六郎次君    外一名紹介)(第一一六一号) 八〇 麻織物消費税引下に関する請願河原伊三    郎君紹介)(第一一六五号) 八一 金庫に対する物品税改正に関する請願(山    本久雄君紹介)(第一二五四号) 八二 重要農業生産資材に対する取引高税免除に    関する請願岡村利右衞門紹介)(第一    二七〇号) 八三 鹿兒島縣下煙草耕作反別増加請願(岩    川與助紹介)(第一二九八号) 八四 株式讓渡所得税廃止に関する請願小峯柳    多君紹介)(第一三〇三号) 八五 熊本市の戰災者及び引揚者住宅敷地拂下に    関する請願松野頼三君紹介)(第一三四    一号) 八六 生命保險事業助成に関する請願武藤運十    郎君紹介)(第一三四二号) 八七 復元綿スフ織物業者に対する復金融資設    備資金の返済に関する請願足立篤郎君外    二名紹介)(第一三四三号) 八八 農民に対する課税軽減に関する請願(木村    榮君紹介)(第一三九二号) 八九 旧軍港地國有財産拂下に関する請願(前    尾繁三郎君外一名紹介)(第一三九八号) 九〇 清水燒に対する物品税撤廃請願谷口善    太郎君外一名紹介)(第一三九九号) 九一 陶磁器に対する物品税軽減請願谷口善    太郎君外一名紹介)(第一四〇〇号) 九二 農地証券に対する金融許可請願坂田英    一君紹介)(第一四〇六号) 九三 開業医社会保險医療收入に対する所得税    免除等請願前田正男紹介)(第一四    二三号) 九四 國営競馬賞金に対する課税撤廃請願(飛    嶋繁紹介)(第一四二八号) 九五 医業に対する課税軽減請願稻田直道君    紹介)(第一四三九号) 九六 賠償指定工場家屋税等免除に関する請願    (小金義照紹介)(第一四四〇号) 九七 毛皮及び毛皮製品物品税率引下及び免税    点設定請願天野公義紹介)(第一四    四一号) 九八 乾海苔に対する物品税撤廃請願三宅則    義君紹介)(第一四五九号) 九九 引揚者及び留守家族に対する租税免除に関    する請願山手滿男紹介)(第一四六六    号) 一〇〇 電氣製塩対策に関する請願根本龍太郎    君紹介)(第一四七九号) 一〇一 「ナトコ」映写機用部分品に対する課税    撤廃等に関する請願(稻村順三君外二名紹    介)(第一四九三号) 一〇二 勤労所得税軽減請願田島ひで君紹    介)(第一四九九号) 一〇三 医藥品類に対する取引高税免除請願(    宮原幸三郎紹介)(第一五一一号) 一〇四 未亡人の所得税軽減に関する請願(川野    芳滿君外四名紹介)(第一五一五号) 一〇五 東洋合成株式会社融資請願渡邊良    夫君外三名紹介)(第一五三〇号) 一〇六 医藥品類に対する取引高税免除請願(    前田正男紹介)(第一五三六号) 一〇七 開業医社会保險医療收入に対する所得    税免除等請願(竹村奈良一君外四名紹    介)(第一五六〇号) 一〇八 農民課税適正化に関する請願三宅正    一君紹介)(第一五六六号) 一〇九 土地家屋調査員免許制に関する請願(    降旗徳弥紹介)(第一五七一号) 一一〇 愛知郡に税務署設置請願早稻田柳右    エ門紹介)(第一五八九号) 一一一 西春日井郡に税務署設置請願早稻田    柳右エ門紹介)(第一五九〇号) 一一二 塩の賠償價格引上等に関する請願三宅    則義紹介)(第一六〇九号) 一一三 陸上運搬業者に対する取引高税免除に関    する請願金光義邦紹介)(第一六三二    号) 一一四 歯科医業に対する課税軽減請願(花村    四郎君紹介)(第一六四九号) 一一五 藥用人蔘に対する課税軽減請願(井出    一太郎君外二名紹介)(第一六七四号) 一一六 農機具に対する取引高税撤廃請願(塩    田賀四郎紹介)(第一七一二号) 一一七 税制改革に関する請願聽濤克巳君紹    介)(第一七一四号) 一一八 乾海苔に対する物品税撤廃請願(赤松    勇君紹介)(第一七二一号) 一一九 特別未帰還者給與法の一部改正に関する    請願足立篤郎紹介)(第一七六七号) 一二〇 金庫に対する物品税改正に関する請願(    南好雄紹介)(第一七八四号) 一二一 乾海苔に対する物品税撤廃請願(砂間    一良君外一名紹介)(第一八〇〇号) 一二二 農機具に対する取引高税撤廃請願(中    村清紹介)(第一八一六号) 一二三 乾海苔に対する物品税撤廃請願(川本    末治君紹介)(第一八二八号)     —————————————
  2. 宮幡靖

    宮幡委員長代理 ただいまから会議を開きます。  本日日程なつております請願審査をいたすべきでありますが、審査準備の都合上、午後一時まで休憩いたします。     午前十一時休憩      ━━━━◇━━━━━     午後一時三十五分開議
  3. 宮幡靖

    宮幡委員長代理 休憩前に引続き会議を開きます。  本日日程に上つております請願審査をいたしたいと思います。まず日程第二七、沿岸漁業用資金融通に関する請願石原圓吉紹介文書番号第五五〇号。請願紹介議員がお見えになりませんので、請願要旨文書表に記載されておりますから、それに基いて政府当局の御見解を承りたいと思います。
  4. 西原直廉

    西原政府委員 沿岸漁業用資金融通につきましては、昨年九月四日に閣議決定をいたされまして、農林漁業復興融資暫定措置というのを閣議決定いたしました。これに基きまして、昨年第三及び本年第四・四半期におきまして、合計五億四千三百万円の復興関係融資を農林中央金庫を通じまして、このような沿岸漁業用資金その他に供給いたしました。それ以外に復興金融金庫の保証によりまして、漁業手形制度を設けまして漁業金融円滑化をはかつてつたのでありますが、本年度からは復興金融金庫新規融資につきましては、期待することがほとんど不可能となつておりますので、何らかの方法によつて、このような種類の資金の供給をはかりたいと考えております。その関係預金部資金活用等、具体的な方法を考慮いたしたいと研究いたしておる状況であります。     —————————————
  5. 宮幡靖

    宮幡委員長代理 次は日程第六七、松山市に國民金融公社支所設置請願藥師神岩太郎紹介文書番号第一〇一五号、これも紹介議員がお見えになりませんが、國民金融公社とありますが、國民金融公庫として法案が成立し公布されておるわけでありますから、國民金融公庫と御了解を願つて政府当局の御見解を承りたいと思います。
  6. 西原直廉

    西原政府委員 御紹介趣旨は、松山市に國民金融公庫支所を開設せよというのでございますが、國民金融公庫支所につきましては地方枢要都市に設けることといたしまして、將來は各府縣一つ、特に東京都、北海道及び福岡縣におきましては二つの支所を設けまして、一般の利便をはかり、貸出し事務の円滑を期したいというふうに考えております。しかしながら予算におきまして、御承知のように昨年度におきましては経費が非常に少い関係もございますので、一挙にこのように店舗を増設することは非常に困難でございます。そこでさしあたりのところといたしましては、現在庶民金庫及び恩給金庫事務所を、支所として承継する範囲にとどめることとなつておりますので、從つて今ただちに御紹介の御希望に應ずることは困難な状況にあるのでございます。     —————————————
  7. 宮幡靖

    宮幡委員長代理 次は日程第一〇五号、東洋合成株式会社融資請願渡邊良夫君外三名紹介文書番号第一五三〇号。これも紹介議員がお見えになりませんが、文書表請願要旨をごらんくださいまして、政府当局の御見解を承りたいと思います。
  8. 西原直廉

    西原政府委員 御請願要旨は、この東洋合成株式会社新潟縣唯一肥料工場でありまして、生産販賣價格の低下に伴い、会社の経営がきわめて困難であるから、政府資金融資をしてもらいたいということでございます。政府資金関係におきましては、復興金融金庫資金が使えるだけでございましたが、本年度におきましては新規融資は、復興金融金庫から行うことは原則として不可能に相なりましたので、御希望のように復興金融金庫を通じまして、政府資金融資するということは困難な状況にあるのでございます。     —————————————
  9. 宮幡靖

    宮幡委員長代理 次は日程第三、玩具に対する物品税軽減請願天野公義紹介文書番号第二三二号。紹介議員がお見えになりませんので、請願要旨文書表でごらん願いまして、政府当局の御見解を承りたいと思います。
  10. 山本菊一郎

    山本(菊)政府委員 この御請願趣旨は、現在三割課税してあります玩具に対する物品税を二割に引下げ、免税点は現行の四十円を百円まで引上げてほしいということだと承知いたしました。玩具につきましては、今般國会の御審議を願いました法律案によりまして、五割の物品税を三割に引下げたのでございまして、免税点につきましては、製造者價格で四十円をいう價格は、大体ごく普通の玩具免税になるのじやないかというふうに考えておるわけでございまして、この免税点も昨年改正したばかりでございますし、その後物價の変動もございませんので、ただいまのところ今般引下げました三割の課税は、やるを得ないのではないかというふうに考えておる次第でございます。     —————————————
  11. 宮幡靖

    宮幡委員長代理 次は日程第一九号、國鉄退職者共済年金増額に関する請願田中不破三君紹介文書番号第三九五号、紹介議員倣介御説明お願いいたします。
  12. 田中不破三

    田中不破三君 ただいま議題となりました件につきまして、紹介議員といたしまして、請願者にかわりましてお願いをいたす次第でございます。  ただいまお願いをいたしました元國鉄職員、これは全身全霊をつぎ込んで國鉄の、ひいては國家興隆のために盡力して参り、事実人生のほとんど全部を重労働、危險のうちに捧げ盡しまして退職いたしたものでございます。この方々の献身的な努力は、過去の國有鉄道の実績を顧みるときに、判然とうなづけるものがあるのであります。これら元職員が在職中、一切を捧げて安んじて國鉄経営に身を投じ得られましたことは、ひとえに退職後の生活共済年金によつて保障されるという見通しがあつたればこそでございます。三十年あるいは長いものは四十年、まつたく十年一日のごとく、孜々営々として奉公、ひとえに身をもつて捧げて來たのでありまするが、余生幾ばくもない現在、ただ年金一つ命生のかてとして生きて來ておるのでございます。しかるに現在恩給年金退職公傷年金等は漸次増額されておりますにもかかわらず、ひとり退職共済年金のみが取残されておるのでございまして、しかも現在の零細な共済年金をもつてしては、生活をささえる一助ともならないのでございます。從つて生活苦から來る暗影はまことに深刻悲惨なものがあるのであります。これらの退職者は決して年金のみに衣存して徒食せんとするものではありませんが、どういたしましても衰えました体躯は時代の嵐に耐え得ないのであります。この人々はこの経済非常のとき、終戰以來耐乏生活を続けて参つたのでありまするが、もはや困乏の限界点に到達いたしておるのでございます。從いまして政府におかれましては、これらのまことに同情すべき、哀れむべき國有鉄道退職者共済年金につきまして十分の御配慮を賜わり、その増額方お願いしたい。これが請願要旨でございます。何とぞ本委員会におかれましてもこれを各採択願い、政府におかれましても善処されんことを望むものでございます。たまたま本案につきましては、すでにこの趣旨によりまして一應の案が決定を見、本院を通過いたしておるのでありまするが、今後の世相のこともありまするし、時勢の流れのこともありまするので、この請願趣旨を十分にごしんしやく願いまして、今後に対しましても、十分の御善処を政府においてされんことをお願い申し上げる次第でございます。  以上簡單に紹介趣旨を申し上げます。
  13. 宮幡靖

    宮幡委員長代理 ただいま紹介議員から御説明がありました請願要旨につきまして、政府当局の御見解を求めます。
  14. 磯野渡

    磯野説明員 ただいま田中議員の御説明のございました要旨の、國鉄職員の主として雇用員に対しまする退職年金が、きわめて零細な額にとどまつて今日に至つておつたということは事実でございまして、私どももこれに対しましてすみやかに改善をいたしたいと、努力いたして参つた次第でございます。御承知のように恩給関係につきましては、すでに去年の十月から三千七百円ベースにほぼ近いものに改正されて参つたのでありますが、この共済組合退職年金だけが前の交付率でくぎづけになつておつたということでございましたので、今議会にこの改正をいたしたいということから、國家公務員共済組合法の一部を改正する法律案を提出いたしまして、この年金関係増額をほぼ恩給関係と同樣に、三千七百円ベースに近いものに引上げるという案を御提出申し上げましたところ、両院とも無事に通過をさせていただきまして、いままでのごとくきわめて低い年金から、一躍二十四倍というような額に引上げをお認めいただきましたことは、政府としてはもちろん、國鉄從事員退職者が相当おりますので、この恩惠に浴する者はきわめて多数に上つておるのでありまして、陰ながら非常に感泣いたしておるような次第でございます。また今後につきましても増加いたして行かなければならぬと思うのでございますが、これにつきましても國会の絶大なる御協力を煩わしたいと思います。以上をもちまして御答弁といたします。     —————————————
  15. 宮幡靖

    宮幡委員長代理 この際田中不破三君に御相談いたしますが、御紹介なつております請願油津港を開港場指定促進請願でありますが、これは二件同件が出ております。一件を審査いたしまして、政府当局の御見解を伺つたわけでありますが、一件の方はこれは審査が済んだものと認めて処理しておりますので、それにつきまして何か御意見がありましたら……。
  16. 田中不破三

    田中不破三君 ただいまお話になりました油津港の関係につきましては、過般私がここに参りまして御紹介申し上げまして御説明を得たわけでございますので、その処理は済んでおります。
  17. 宮幡靖

    宮幡委員長代理 それでは御了承を願います。     —————————————
  18. 宮幡靖

    宮幡委員長代理 次は日程第七一、電氣アイロンに対する物品税軽減請願天野公義君外一名紹介文書表番号第一〇四一号。紹介議員がお見えになりませんので、請願趣旨文書表でごらんを願いまして、政府当局の御見解を伺いたいと思います。
  19. 山本菊一郎

    山本(菊)政府委員 ただいまの電氣アイロンにつきましては、電氣器具といたしまして五割の課税をいたしております。電氣器具の中でも、たとえば電球のようなものにつきましては、これは生活に特に必要であることを認めまして、課税の点においては二割の課税にいたしております。そこで電氣アイロンでございますが、ただいまのところ電氣アイロンを使います場合は、比較的高級なものではないかというふうに考えますので、ほかの物品とのつり合い上、五割の課税は適当だというふうに考えておりますが、なおよく実情を調査いたしまして、將來改正の機会等においては、考慮いたしたいと思つております。
  20. 島村一郎

    ○島村委員 扇風機のようなものは、どういうふなうお取扱いになつておりますか。それもひとつお伺いしておきます。
  21. 山本菊一郎

    山本(菊)政府委員 扇風機も同じ五割でございます。     —————————————
  22. 宮幡靖

    宮幡委員長代理 次は日程第七二、帽子類に対する物品税軽減請願文書表第一〇六四号、紹介議員田十一郎君。紹介議員がお見えになりませんので、請願要旨文書表でごらんを願いまして、政府当局の御見解を伺いたいと思います。
  23. 山本菊一郎

    山本(菊)政府委員 ただいま帽子に対しましては三割の物品税課税いたしております。しかしながら学童帽につきましては三百七十円、その他は三百円、これはいずれも製造者價格でございますが、そういう免税点を設けまして、大体学童用その他特に必要なものにつきましては、免税になるようなとりはからいをいたしております。その他の帽子につきましては、相当高級なものもございますので、三割の課税をいたしておるような次第でございまして、ただいまの物品税の制度から見ましてはやむを得ないのではないか、かように考えておる次第でございます。
  24. 島村一郎

    ○島村委員 ちよつとここでもう一つつておきたいと思いますが、これは原材料に消費税がかかつておりますが、こういうものはひとり帽子に限らないものと思うのであります。これらに対する御見解はどういうものでございましようか。これはこの帽子に限らず、原材料にかかつているのに、また製品にかかるというようなものに対してのことでございます。
  25. 山本菊一郎

    山本(菊)政府委員 それは多分織物消費税と物品税とのダブりの関係だと思います。これはただいま両方にかけておりますが、帽子につきましては、あるいはフエルトでございますと織物ではございませんので、その問題はないかと思います。     —————————————
  26. 宮幡靖

    宮幡委員長代理 次は日程第八〇、麻織物消費税引下に関する請願文書表第一一六五号、紹介議員河原伊三郎君。紹介議員がお見えになりませんので、請願要旨文書表でごらんくださいまして、政府当局の御見解を伺いたいと思います。
  27. 山本菊一郎

    山本(菊)政府委員 麻織物に対する織物消費税は、ただいま絹、人絹及び毛織物等とともに四割の課税なつております。たびたび御説明申し上げましたように、織物消費税についてはただいまの四割、一割という二段構えの課税方法がいいかどうかということに、相当問題があるように存じますので、將來研究いたしたいと思いますし、また麻織物につきましては、この御請願趣旨は、高級なものはかけてもいいが、太い麻糸でつくりましたあまり高級でない麻織物につきましては、少し引下げてはどうかという御請願でございまして、ごもつともな点もあるように拜承いたしますので、今後税制改正を檢討いたします機会に、よく調査し研究いたしたいと思つております。     —————————————
  28. 宮幡靖

    宮幡委員長代理 次は日程第九〇、清水燒に対する物品税撤廃請願文書表第一三九九号、紹介議員谷口善太郎君外一名。これも紹介議員見えませんので、文書表によつて政府当局の御見解を承りたいと思います。
  29. 山本菊一郎

    山本(菊)政府委員 これは京都の清水燒に対します物品税を撤廃せよという御請願でございます。ただいま陶磁器につきましては三割、また置物類につきましては、もつと高い税率で課税をいたしておりますが、ここにもございますように、清水燒は特殊の客層を対象とする高級品であるというふうに、請願にも載つておりますが、そういう品物でございますと、物品税を撤廃することは困難であろうと存じます。なお瀬戸物でありましても、ごく食卓用品その他につきましては、適当な免税点を設けておるような次第でございます。     —————————————
  30. 宮幡靖

    宮幡委員長代理 次は日程第九一、陶磁器に対する物品税軽減請願文書表第一四〇〇号、紹介議員谷口善太郎君外一名。これも紹介議員がお見えになりませんが、清水燒に対する御説明と同樣に伺つておいてよろしゆうございましようか。
  31. 山本菊一郎

    山本(菊)政府委員 大体趣旨は同樣でございますが、なおただいま食卓用の茶わんその他につきましては三十五円、その他については百円という免税点を設けておりまして、この程度でありましたらば、普通に家庭で使います生活的に必要なものは、全部免税なつていると存じておりますので、ただいまここにございますように、免税点を五倍に引上げるという点につきましては、ちよつと実現はむりではないかと存じております。     —————————————
  32. 宮幡靖

    宮幡委員長代理 次は日程第一〇一、「ナトコ」映写機用部分品に対する課税撤廃等に関する請願文書表第一四九三号、紹介議員稻村順三君外二名。これも紹介議員見えませんから、文書表によりまして政府当局の御見解を承りたいと思います。
  33. 山本菊一郎

    山本(菊)政府委員 この御請願は、米軍から十六ミリ・トーキー映写機ナトコ千三百台を日本政府に貸與した。ところで、これにつきましてはその部分品がなければなかなかそれが動かないから、眞空管その他の部分品に対する物品税課税を撤廃しろというお話のように拜見いたします。これらの問題につきましては、よく事情は了承できるのでございますが、それだけの眞空管ないしフイルムだけを撤廃するということにつきましては、その判別も手続もなかなかめんどうになりますし、現在の状況においてはもう少し研究いたしませんと、これは困難な問題であると存じておる次第でございます。     —————————————
  34. 宮幡靖

    宮幡委員長代理 次は戻りまして日程第九七、毛皮及び毛皮製品物品税率引下及び免税点設定請願文書表第一四四一号、紹介議員天野公義君。これも紹介議員がお見えになりませんから、文書表によつて政府当局の御見解を承りたいと思います。
  35. 山本菊一郎

    山本(菊)政府委員 この御請願毛皮に対しまして、もちろん輸出用のものにつきましては免税をいたしておりますが、内地用のもの等につきましても、輸出振興の関係物品税を引下げられたいということでございます。ただいま毛皮に対しましては、高級の毛皮につきましては十割、その他犬の毛皮、猫の毛皮、兎の毛皮、牛の毛皮等につきましては五割の課税をいたしております。多く御説明申し上げるまでもなく、毛皮は特に高級なる毛皮はぜいたく品の部類に属すると申し上げることができると存ずるのでありまして、ただいまのところ政府といたしましては、ただいまの税率を引下げることは非常に困難であろうというふうに考えておる次第でございます。なおいろいろ毛皮の種類によつて、十割の課税でなくて、五割の方の課税にしたらよいというものも最近出て來たようでございまして、それらのものについては適当な機会に適当な措置をとつて参るつもりで研究をいたしております。     —————————————
  36. 宮幡靖

    宮幡委員長代理 次は日程第一一八、乾海苔に対する物品税撤廃請願赤松勇紹介文書番号第一七二一号、及び日程第一二一、同件、砂間一良君外一名紹介文書番号第一八〇〇号、日程第一二三、同件、川本末治君紹介文書番号第一八二八号を一括して審査いたします。政府当局にお伺いいたしますが、これはすでに日程第二、第一七等におきまして政府当局の御見解を承つておりますが、その御見解と同樣と心得てよろしゆうございますか。
  37. 山本菊一郎

    山本(菊)政府委員 さようでございます。
  38. 宮幡靖

    宮幡委員長代理 それではさよう了承いたしまして、審査は終了したことにいたしたいと思いますが、御異議ありませんか。     「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  39. 宮幡靖

    宮幡委員長代理 さよう決定いたしました。     —————————————
  40. 宮幡靖

    宮幡委員長代理 次は日程第一二〇、金庫に対する物品税改正に関する請願南好雄紹介文書番号第一七八四号。本件に関しましてもすでに政府当局の御見解日程第八一において承つておりますが、同樣の趣旨であると了承してよろしゆうございますか。
  41. 山本菊一郎

    山本(菊)政府委員 けつこうです。
  42. 宮幡靖

    宮幡委員長代理 それではさよう了承いたしまして、審査が済んだことにいたしたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  43. 宮幡靖

    宮幡委員長代理 さよう決定いたしました。     〔宮幡委員長代理退席、島村委員長代理着席〕     —————————————
  44. 島村一郎

    ○島村委員長代理 次は日程第三四、紅茶に対する物品税軽減請願を議題に供します。文書番号は第六二七号であります。紹介議員の御説明を願います。
  45. 宮幡靖

    宮幡委員 先般の税制改革におきまして、緑茶は從來課税になりまして、一應適正妥当な、しかも公平な課税ができるように改正されましたが、紅茶とひき茶につきましては、いまだに從價税として残つておりまして、これがために正常なる生産者が圧迫を受けまして、やみ製造者の横流しの方が旺盛になつて、課税技術上もはなはだ遺憾な点がありますので、これはやはり從量税に引直していただきたいというのが根本の趣旨であります。請願に掲げてありますことは、何分にも税が高いから生産意欲が落ちる、また輸出品としての紅茶の生産もなくなるから、軽減してくれろというのが要旨でありますが、重点は緑茶並にしてほしいというのが請願趣旨でございます。この点につきまして、何とぞ御採択の上すみやかに内閣へ送付せられるように、おとりはからいを願いたいと存ずるわけであります。
  46. 山本菊一郎

    山本(菊)政府委員 ただいま紅茶についてお話がございましたが、紅茶が輸出商品として非常に重要なものであるという点については、よく了承いたしております。またただいまもお話がございましたように、緑茶については、今般課税技術の面も考慮いたしまして、從量税にいたしたのでございます。紅茶につきましてもそういうふうにいたしたがよいかどうかという点でございますが、ただいまただちにその必要があるとも考えませんが、なお取引の実情その他をよく調査いたしまして、もし從量税にした方が徴税技術面から見ても、また税收の面から見ましても適当であるという結論に達しましたならば、やはり緑茶と同樣に取扱いをかえてみたいというふうに考えております。     —————————————
  47. 島村一郎

    ○島村委員長代理 次に日程第五八、蓄音機、レコードに対する物品税軽減請願文書番号は八九三号でございます。これを御審査いただきます。紹介議員の御説明を願います。宮幡靖君。
  48. 宮幡靖

    宮幡委員 蓄音機及びレコードに対します物品税軽減請願でございますが、これはすでに日本國の建前が文化的生活をするということが基本となつております。戰時中にこれに税をかけました根本は、かような戰爭に不用不急な商品、あるいは娯樂品というようなものの生産をなるべく抑止いたしまして、戰爭目的にかなう製造を盛んならしめよう、こういうような趣旨で、これを抑える意味でかけた税でございます。從いましてただいまはそういう健康的な、文化的な明朗生活をさせようという趣旨からは、こういうものは中小企業としてどんどん生産を増加して、何人にも低廉に供給ができる、かようなことの方が本旨であろうと思いますので、この際むしろレコードのごときは物品税課税のわくからはずしてもらいたい。蓄音機につきましても、きわめて低い税率にしていただきたい。そうして生産が上りまして、國民大衆の生活が明朗化する、かような方向にしていただきたいというのが、本請願趣旨であります。何とぞ御審査の上ぜひとも御採択になり、これが実現できますよう、おとりはからいをいただきたいと思います。
  49. 山本菊一郎

    山本(菊)政府委員 蓄音機及び蓄音機用のレコードに対する物品税でありますが、御承知の通り、ただいま蓄音機と同部分品に対しましては八割、レコードに対しましては五割の課税をいたしております。これは昨年の七月の改正によりまして、蓄音機は十割から八割、レコードは八割から五割に引下げたものでございます。なお中小学校用の蓄音機、レコード等につきましては、これを一定の手続に基きまして免税をいたしております。昨年七月に引下げたことでもありますし、中小学校用以外のものについては、ただいまの物品税の制度からいたしますれば、この程度の課税はやむを得ないのではないかと考えておる次第でございます。     〔島村委員長代理退席、宮幡委員長代理着席〕
  50. 宮幡靖

    宮幡委員長代理 次は日程第一八、左官労働組合員の徴税に関する請願、逢澤寛君紹介文書表番号第三十六号。本件の紹介議員はお見えになりませんので、請願要旨文書表によりまして、政府当局の御見解を伺いたいと思います。
  51. 山本菊一郎

    山本(菊)政府委員 この請願は、左官労働組合員は日雇いとして、手間賃で雇われておるのでございますが、これに対しましては普通の事業所得税として課税をいたしておるわけでございます。ところで、土建業者等に雇われておる労働者は源泉徴收の勤労所得税がかかつており、それがふつり合いだから、源泉徴收をしろというお話でございますが、こういう何と申しますか、日雇い労働者につきましては、毎日毎日勤め先が違つておりまして、これを源泉徴收することに相なりますと、その徴收義務者をつかめないという実情でございます。從いまして、その取扱いが両方になつておるという点は了といたしますが、それはまた事業所得決定にあたりましては、必要経費その他の点におきまして、源泉徴收する分との均衡を見ておりますし、現在の制度といたしましては、ただいま申し上げましたように、徴收義務者をつかめないという点において、この御請願の実現は困難であろうと考えておる次第でございます。     —————————————
  52. 宮幡靖

    宮幡委員長代理 それでは日程第一一三、陸上運搬業者に対する取引高税免除に関する請願金光義邦紹介文書表番号一六三二号。紹介議員がお見えになりませんから、文書表によつて請願趣旨を御了承願いまして、政府当局の御見解を伺いたいと思います。
  53. 山本菊一郎

    山本(菊)政府委員 この御請願は、たとえばリヤカー等で引きます陸上運搬業者に対する取引高税を免除してほしいという御請願のように拜聽いたしておりますが、今度の國会で御承認をいただきました法律によりまして、毎月の取引金額三万円以下のものは免税になる次第でございまして、この陸上運搬業者の中にはそういう規定に該当する者が相当あると存じます。なおそれに該当しませんような大きな取引金額を持つておる陸上運搬業者につきましては、それはたいていの場合人を雇つてつておるというような場合でございまして、取引高税が、全般的に課税する趣旨で、免税の範囲を非常に限定しております税であるという性質から申し上げますと、三万円以上の取引を持つております陸上運搬業者に対する取引高税を免除するということは、ただいまのところ困難ではないかというふうに考えておる次第でございます。     —————————————
  54. 宮幡靖

    宮幡委員長代理 次は日程第一一六、農機具に対する取引高税撤廃請願、塩田賀四郎紹介文書表番号、一七一二号、日程第一二二、同件、中村清紹介文書表番号一八一六号を一括審査いたします。本件につきましてはすでに日程第八二等におきまして、重要農業生産資材に対する取引高税免除に関する請願において、政府当局の御見解を伺つておりますが、同樣の御見解と了承してよろしゆうございますか。——ではさよう了承いたしまして、この二件は審査が終了したことといたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  55. 宮幡靖

    宮幡委員長代理 かよう決定いたしました。     —————————————
  56. 宮幡靖

    宮幡委員長代理 日程第一〇二、勤務所得税軽減請願田島ひで紹介文書表番号第一四九九号。紹介議員がお見えになりませんから、河田賢治君に代理御紹介を願います。河田賢治君。
  57. 河田賢治

    ○河田委員 請願要旨は、労働者の生活がますます苦しくなつて來ておる。しかも勤労所得税が高額のために、それだけ生活の重荷になる。從つて勤労所得税軽減をしてもらいたいというのが、本請願趣旨であります。
  58. 宮幡靖

    宮幡委員長代理 本件に関する政府当局の御見解を承ります。
  59. 山本菊一郎

    山本(菊)政府委員 所得税制全体につきまして、現在の実情からいいまして相当むりが來ておるということは、たびたび申し上げておる通りでございまして、これらの点につきましては、ただいま來朝されておりますシヤウプミツシヨンの研究にもまち、十分政府としては考慮いたさなくてはならないということで、鋭意研究を進めておるところでございまして、この御趣旨の通りの方向で、今後十分研究いたしてみたいと存じておる次第でございます。     —————————————
  60. 宮幡靖

    宮幡委員長代理 次は日程第八八、農民に対する課税軽減に関する請願木村榮君紹介文書表番号第一三九二号。紹介議員木村榮君がお見えになりませんから、河田賢治君から代理御紹介を願います。
  61. 河田賢治

    ○河田委員 本請願は島根縣松江市西津田町持田光太郎外三千三百八十二名にかかる請願でありまして、その要旨は、農民に対する税負担の過重は農民生活を極度に困難なものにいたしております。もしこのような情勢が続くならば、農業生産の発展も、農民生活の向上も画餅とならざるを得ないのであります。よつてわれわれは至急左のごとき処置によつて農民の税負担を軽減せられんことを請願するという要旨でございます。その内容は、一、勤労所得税の撤廃、一、基礎控除を十万円に引上げ、一、保有米の免税、一、取引高税、事業税及び大衆間接課税の廃止、一、大資本家、やみ成金の脱税の完全なる徴收、これが大体請願の内容でございます。
  62. 山本菊一郎

    山本(菊)政府委員 ただいまの御請願の内容につきましては、政府といたしまして御同感に存ずる点もあり、また研究いたしておる点もあるわけでございます。しかしながら基礎控除を幾らにするがいいかということは、ただいま研究中でございまして、この御請願のように十万円にしたがいいかどうかという点については、將來研究いたしたいと思つております。大口脱税の完全徴收等については、政府も努力しているところでございますし、取引高税の廃止につきましては、政府もその方向で研究を進めておる次第でございます。その他保有米の免税等の点については、ただいまのところ困難だと存じます。以上お答え申し上げます。     —————————————
  63. 宮幡靖

    宮幡委員長代理 日程第一〇七、開業医社会保險医療收入に対する所得税免除等請願、竹村奈良一君外四名紹介文書番号第一五六〇号、日程第九三、開業医社会保險医療收入に対する所得税免除等請願前田正男紹介文書番号第一四二三号はまつたく同一趣旨であります。両件とも紹介議員がお見えになりませんから、請願趣旨文書表に基きまして政府当局の御見解を承りたいと存じます。
  64. 山本菊一郎

    山本(菊)政府委員 社会保險を取扱つてもらつております開業医の方々が、相当献身的に御盡力いただいておるということはよくわかるのでございますが、その收入について特別扱いをするようにという御請願趣旨については、ただいまのところ、こういう所得を区別して取扱うということは困難であろうと考えております。     —————————————
  65. 宮幡靖

    宮幡委員長代理 次は日程第一〇八、農民課税適正化に関する請願三宅正一君紹介文書番号第一五六六号。紹介議員がお見えになりませんので、川島金次君の代理紹介お願いいたします。
  66. 川島金次

    ○川島委員 この請願は、第一に徴税にあたつてできるだけ農民の申告を尊重してほしい。ややもすれば農民課税が、税務署の一方的な天くだり的な課税に偏するという事態が各方面に起つている。そういうことをできるだけ避けて、さらに今後農民代表等による税務署との團体交渉を認めて、課税の適正を期してもらいたい。第二には物價の変動に應じて、基礎控除及び扶養控除の額を引上げてほしい。第三には早期供出、超過供出の代金の收入分については、実際的には課税とならないように措置をしてほしい。第四には必要な経費の算出については、自家労力の適正評價をやつてほしい。最近までの例によりますと、農民の自家労力の評價は、一箇月にいたしまして千六百円内外という僅少の程度であると私は記憶しております。そういうことはきわめて妥当でないと思いますので、農民の自家労力の適正評價額を設定すべきであると思うのであります。次は減價償却の問題であります。これもまた仕入れ当時の價格によつて大体減價償却が算出されております。そうでなくして、農機具その他設備についての減價償却は、時價をもつて算出して行くべきではないか、それがきわめて適切妥当なる方法ではないかと思つておるわけであります。それから自給肥料の原價計算にあたつても、原材料費だけでなくして、堆肥製造にあたつて農民労力及び成分の價値によつての算出額を算定するような基礎に直してほしい、こういう事柄であります。  なお私はこの機会にこの請願と並行して、一應お尋ねしておきたい事柄がありますので、お尋ねいたします。それは農家において誘蛾燈とかあるいは用排水に関する施設を、農民自体の自己負担によつて新しく施設をし、あるいは相当大きな額に上る修理あるいは補修をいたしたというような場合におきましては、農家の必要経費には法文上入つておりません。しかしそういう事柄は、農村における食糧増産の上に非常に大きな役立ちをなす要素であります。そういつた事柄についても、食糧増産の助成の一端から言いましても、そういつた農村の自己負担によつて施設されましたものに対しては、やはり必要経費の一部に加えて、政治的にこれを考慮し、課税をするというような事柄がきわめて必要ではないか、そういうことについての当局の所見をあわせて伺つておきたいと思うのであります。
  67. 山本菊一郎

    山本(菊)政府委員 ただいまの農民課税に関する問題でございますが、農民に対する課税について適正を期さなくちやならぬということは、あらためて申し上げるまでもないところでございまして、政府といたしましてもできるだけの努力はいたしておるところでございます。今後またできるだけ改善もいたしたいと思つておる次第でございます。なおお示しの点の中の團体折衝の点につきましては、いろいろと御意見を伺い、御協力を願うということは、まことにこちらでお願いをいたしたいと思うところでございますけれども、税金は税法に從つてとるものでございますので、團体折衝という言葉に今そのまま現われるようなことは、ちよつととることがむずかしいのではないかと存じます。次に基礎控除、扶養控除を引上げる問題につきましては、これはただいま研究中でありますことは御承知の通りであります。超過供出の問題については実現はなかなか困難な問題もあるように承知いたしております。なお最後に主といてお取上げになりました必要経費の問題でございますが、これはよく実情を調査いたしまして適正を期さなければならないのでございますが、そのうち減價償却の問題につきましては、法人税も同じ問題がございまして、資産の再評價によつて減價償却額を適正に認めるという問題があるわけでありまして、法人税の問題と一緒に解決さるべき問題であろうと存じます。なお用排水その他の大きな施設をしたときに、それを費用として認められるかというお話でございますが、所得の計算上経費に認めます中には、資本投下の性質を持つているものは年々の経費として認めがたいと存ずるのでありまして、大きな施設、設備をされた場合にはその減價償却を見るという取扱いにいたしておるのでございます。     —————————————
  68. 宮幡靖

    宮幡委員長代理 次は日程第一一五、藥用人蔘に対する課税軽減請願、井出一太郎君外二名紹介文書番号第一六七四号。紹介議員井出一太郎君がお見えになりませんから、内藤友明君の代理御紹介を願います。
  69. 内藤友明

    ○内藤(友)委員 この請願は長野縣小縣郡丸子町の小林茂平外四百七十六名が請願しておるのでありまして、その要旨はこの地方に栽培いたしておりますにんじんに対する所得税軽減であります。多年このにんじんをつくつております地方におきましての所得税の計算と、この地方の上田税務署、岩村田税務署において所得税をかけられるのとは非常に差がありますので、このためにんじん栽培が連年減反しておるのでありまして、この際所得税軽減をはかられたいというのが要旨であります。
  70. 宮幡靖

    宮幡委員長代理 本件に関する政府当局の御見解を伺いたいと思います。
  71. 山本菊一郎

    山本(菊)政府委員 ただいまの御請願趣旨につきましては、時日もございませんで十分まだ調査いたしておりませんので、いずれ十分調査いたしまして、適正でない点についてはよく研究してみたいと存ずる次第でございます。     —————————————
  72. 宮幡靖

    宮幡委員長代理 次は日程第一〇四、未亡人の所得税軽減に関する請願川野芳滿君外四名紹介文書表番号第一五一五号。紹介議員がお見えになりませんが、請願要旨文書表の通りでありますから、この際政府当局の御見解を承りたいと思います。
  73. 山本菊一郎

    山本(菊)政府委員 この請願は、未亡人の中に非常に氣の毒な者もあるから、所得税軽減について考慮してほしいということのように拜承いたしますが、未亡人の中にも、これは申すまでもないことでありますが、例外的には相当ゆたかな資産生活をしておられる方もあり得るわけでありまして、未亡人であるからといつて所得税を一率に軽減するというような措置は困難であろうと存ずる次第でございます。     —————————————
  74. 宮幡靖

    宮幡委員長代理 次に日程第一〇九、土地家屋調査員免許制に関する請願降旗徳弥紹介文書表番号第一五七一号。紹介議員がお見えになりませんが、請願要旨文書表の通りでありますので、政府の御答弁を求めます。
  75. 山本菊一郎

    山本(菊)政府委員 それは保留させていただきます。
  76. 宮幡靖

    宮幡委員長代理 それでは保留といたします。     —————————————
  77. 宮幡靖

    宮幡委員長代理 次は日程第一一四、歯科医業に対する課税軽減請願、花村四郎紹介文書表番号第一六四九号。紹介議員がお見えになりませんが、文書表の通りの請願要旨でありますから、この際政府当局の御見解を承りたいと思います。
  78. 山本菊一郎

    山本(菊)政府委員 この請願は、歯科医業に対する税の負担が重いから、それに対する所得税軽減をはかられたいという御請願のように拜承いたします。歯科医だけを取上げて所得税に特別の制度を設けるということは困難であると存じますが、今後とも歯科医業に対する課税適正化ということにつきましては、よく留意して参りたいと存ずる次第でございます。     —————————————
  79. 宮幡靖

    宮幡委員長代理 次は日程第九二、農地証券に対する金融許可請願坂田英一君紹介文書表番号第一四〇六号。紹介議員の坂田君がお見えになりませんが、請願要旨文書表記載の通りでありますから、政府当局の御見解を伺いたいと思います。理財局國庫課伊藤説明員。
  80. 伊藤正則

    ○伊藤説明員 農地証券は、司令部の指示に基きまして発行後五箇年間は日本銀行の発券準備に充当してはいけないということになつておりまして、発行後五箇年を経過いたしますれば、日本銀行におきましてももちろん担保としてとつていただける。いわゆる日本銀行の発券準備に充当してはいけないということだけでありまして、一般の金融機関といたしましては、別にこれを担保として貸出しをしてはいけないという契約はございませんものですから、事実法的にはもちろん金融機関として融資の道はあるわけであります。しかしながら金融機関といたしましては、とりました担保を日本銀行にまた借入れの担保に供することができないというような結果、一般金融機関といたしましては、おそらく農地証券による金融はいたさないと者えられます。そこで現在自作農創設特別会計におきましては、農地の賣却代金を四十数億円手元資金として所有いたしております。この資金はもちろん元利金の償還に充当しなければならないのでありますが、さしあたり元利金に充当しないでもよい——將來は充当しなければならないものですが、さしあたり余裕金と見られるものが三十数億あるのではなかろうかと考えております。この資金はあとう限り早く農村に還元するということを、農林当局、大藏当局といろいろ研究いたしておりますが、農村に還元する方法といたしまして融資特別会計というようなものを設けまして、その会計が農村に貸し付ける。または現在大藏省で考えておりまするものは、農地証券を繰上げ償還したらよいではないかというようなことを考えておるわけであります。さしあたり農地証券につきまして金融の道を講ずるということは、繰上げ償還をすることを大藏省といたしましては考えておりまして、その他のことにつきましては、まだ具体的に研究はいたしておらないと私は考えております。  それから農地証券の金利の問題でございますが、現行の利率を経済情勢の変化に適應するような利率に逐次変更するようなことはどうか、こういうことでございますが、このことにつきましては技術的には困難でありますし、また金利を引上げることにつきましては、関係方面においても許可するかいなかはなはだ疑問と考えております。はなはだ簡單でございますが、この程度で御了解願いたいと思います。
  81. 島村一郎

    ○島村委員 私どもの認識が誤つてつたのかとも思いますけれども、農地証券は担保の目的物にはならないのだと今まで思つてつたのであります。今の御説明では担保の目的物にしてかまわないのだというのですか、そうなんですか。
  82. 伊藤正則

    ○伊藤説明員 さようでございます。
  83. 島村一郎

    ○島村委員 別に禁止されておるわけではないのですか。
  84. 伊藤正則

    ○伊藤説明員 そういうわけではございません。ただ先ほど申し上げました発行後五箇年間は、日本銀行の発券準備に充当してはいけないという制約がございますから、一般の金融機関が農地証券を取得いたしまして、取得した農地証券を日本銀行に担保に入れまして借入金をする、こういう場合には、おそらく日本銀行といたしましてはこれを担保としてとらぬ。その結果といたしまして、金融機関はそういう農地証券を取得することはいやがるだろう、こういうただ單なる制約がございます。
  85. 川島金次

    ○川島委員 農地証券の金利は今幾らでしようか。
  86. 伊藤正則

    ○伊藤説明員 金利は三分六厘五毛です。
  87. 内藤友明

    ○内藤(友)委員 その村の農地証券をまとめて、農協あたりが中金を通じて日本銀行へ持つてつて、金を借りられるような道を開いてもらうわけには行きませんか。そういう制度をひとつつくつていただくのですね。
  88. 伊藤正則

    ○伊藤説明員 御趣旨は帰りましてよく上司に相談申し上げます。
  89. 内藤友明

    ○内藤(友)委員 何かこういう法律をこしらえようじやありませんか。御答弁の必要はないのですが、ひとつお考えください。
  90. 川島金次

    ○川島委員 農地証券は今どのくらいになつておりますか。
  91. 伊藤正則

    ○伊藤説明員 発行金額でございますか。——農地証券の四月末現在で発行されましたものは七十一億二千三百万円でございます。
  92. 川島金次

    ○川島委員 まだすつかり終つていないようですが、全部完了して証券の発券高はどのくらいになる見込みですか。
  93. 伊藤正則

    ○伊藤説明員 これは農地改革がまだ完了いたしておりませんので、七月二日にもなお残りの農地を買收しなければならぬ、こういう計画がございますものですから、はつきりしたことは私ちよつと申されませんが、大体百億見当になるのではなかろうかと考えております。     —————————————
  94. 宮幡靖

    宮幡委員長代理 次は日程第九四、國営競馬賞金に対する課税撤廃請願飛嶋繁紹介文書表番号第一四二八号。紹介議員がお見えなつておりませんから、文書表に基いて政府当局の御見解を伺いたいと思います。
  95. 山本菊一郎

    山本(菊)政府委員 この御請願は國営競馬の馬主の取得賞金に対して、一時所得として個人の総合所得に加算して課税しておるのでございますが、それを撤廃されたいということでございます。しかし賞金の性質上から見まして、これだけを拔きまして課税を撤廃することは困難であろうと存じます。     —————————————
  96. 宮幡靖

    宮幡委員長代理 次は日程九九、引揚者及び留守家族に対する租税免除に関する請願山手滿男紹介文書番号第一四六六号、本件も紹介議員がお見えになりませんが、請願趣旨文書表の通りでありますから、政府見解を承りたいと思います。
  97. 山本菊一郎

    山本(菊)政府委員 引揚者及び留守家族に対する租税免除に関する請願でございます。これらの方々の御生活の状態については十分御同情申し上げるのでございますが、しかも所得といたしまして一定限度以上の所得がございます方々に対しまして、租税の免除をするという問題につきましては、他の所得者と区別するということはただいまのところ困難であろうと存じますので、政府といたしましてはその考えをいたしておらない次第でございます。     —————————————
  98. 宮幡靖

    宮幡委員長代理 山本政府委員に申し上げますが、先ほど保留になつておりました日程第一〇九の御答弁を願います。
  99. 山本菊一郎

    山本(菊)政府委員 土地家屋調査員免許制に関する請願でございますが、確かに御請願趣旨一つの案とは存じますが、ただいまのところ、このような案を実現するという考えは政府にはございません。     —————————————
  100. 宮幡靖

    宮幡委員長代理 この際お諮りいたします。日程第二三、未復員者給與法の一部改正に関する請願廣川弘禪君外一名紹介文書表第四七〇号、及び日程第一一九、特別未帰還者給與法の一部改正に関する請願足立篤郎紹介文書表第一七六七号は、日程第一の政府当局の御見解を承りまして、同一趣旨のもので了承ができるわけでありますが、この際審査を終了したものと認めたいと存じますが、御異議はございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  101. 宮幡靖

    宮幡委員長代理 それではさよう決定いたしました。  残余の請願は主として專賣局関係であり、主計局関係がわずかに一件残されておりますが政府委員がお見えになりませんので、本日はこの程度において審査を終了いたしまして、明後二十三日午前十時より委員会を開きまして、残余の請願審査と採択を決定いたしたい、かように存じます。  それでは本日はこれをもつて散会いたします。     午後三時一分散会