○
玉置委員 私は
魚價の問題、さらに
肥料の問題、最後に
統制の問題についてお尋ねしたいと思います。にしんの
價格については
物價廳において非常にお骨折りを願
つて、
関係筋方岡の折衝に苦労されたということについて、私は非常に敬意を拂
つております。しかしあの四百五十円という
價格は、
業者の
原價計算からしますと、二百円ばかり安くな
つておる。しかし今日ここまで来た以上何ともいたし方ないのでありますが、聞くところによりますと、
業者の要望する原價
價格によるまでの
價格につり上げ得なか
つたということは、
関係筋の御
意見によることでありましようけれ
ども、四百五十円までにするということにつきましても、
物價廳においても昨年より上げないという
方針であ
つたが、今年は非常ににしんが不漁であろうという見通しのもとにここまで上げたのだ。こういうように仄聞いたしておりますが、もしこれが事実であるとすれば、ほつけの
價格は昨年すえ置にな
つておるようでありますが、ほつけは御承知のようににしんを追うて來る魚でありまして、にしんが不漁であればともにほつけも概して不漁に終るわけだ。そういたしますと、ほつけの
價格を昨年より抑えたというのは、どこに
理由があるか。その点をお伺いすると同時に、それから起る
肥料の問題に移りまして、
肥料は先ほど來
松田委員、冨永
委員からいろいろ
お話になりましたが、さらに具体的に申しますと、私実はにしんの産地でございまして、昨年のにしん三百九十円をも
つてしても、原料代だけが最少
限度に見て五千八百五十円ばかりふかります。それから今年の
値段をも
つてすれば六千七百五十円になるわけであります。こうした原料
價格に対し、さらに燃料、労賃、包装費等を含めますと、おそらく今年の
價格とすれば七千五百円くらいにならなければ採算が立たないのではないか。かように思うわけであります、しかし依然として昨年の十月の
價格、三千五六百円程度に押えるということになれば、これにもし
肥料が製造された場合において、この
價格でやるということはできない相談でありまして、むしろこの
價格を改定しないために、非常にやみ行為等が生れまして、違反を醸成する結果にもなりはせぬかと思
つて私は心配しておるのであります。
〔
委員長退席、
鈴木(善)
委員長代理着席〕
從いましてこれは絶対的改定を要する喫緊の問題でありますが、しかしこれも先般私の質問に対して
農林大臣のお答えは、先ほど來
お話がありましたように、
肥料は近く解除するのだということに、
お話の通り相なりますれば何をか言わんやでありますが、しかしこれとてもこの盛漁期におそらく間に合いますまい。かように思うのであります。
從つてこれはどうしても改訂の要があるのでありますが、
物價廳といたしましては、にしんの
肥料あるいはほつけの
肥料等の建一本二十四貫の原料を一体何箱に見ておりますか。それから建一本から出るところの油がどれだけ出るという計算をと
つておりますか。先ほどの
長谷川局長の御答弁によりますと、
肥料には鮮度の落ちた悪い魚を使い、そして一面に油をとることを含んで安く見ておるということを言われましたが、
肥料をつくるまでには、先ほど來各
委員から
お話がありましたように、決して鮮度が落ちたものを使
つておりません、かりに落ちたといたしますれば、その鮮度の落ちたものを使うことによ
つて、
肥料を製品化する上に非常に歩どまりが悪くなるわけです。おそらく二〇%ぐらいは違うわけです。また鮮度の落ちたものによ
つて、油もそれに比例して非常に減少するわけです。こういうように、科学的な
原價計算をなす上において非常にそこに差が生まれるのでありまするが、これに対して
長谷川局長はどういう見解を持ち、どういう
原價計算をと
つて價格を制定されておられるか。この根本問題をお聞きしたいのであります。
それからもしこの
肥料の
統制解除が今期盛漁期に間に合わないとすれば、
現状で、ある程度当然行かなければならないと思いますが、その場合において、あとの希望
條件といたしましては、御承知のごとく、
肥料の
價格を押える点において一應リンク米との均衡上この程度に押えておるというようなことも聞いております。ごもつともなことと存じますが、リンク米で
生産される
肥料と、それ以外に
消費部面に供給する
肥料とはおのずからわけて
價格を制定すべきものである。かように
考えておるわけです。リンク米はリンク米として、その他のものは一般
價格の均衡のとれるものにつり上げてやることなくしては、取締りの面におきましても非常にめんどうなことが出て來はせぬか、かように
考えるのであります。この点をお伺いしたいと思います。
最後に
統制の集荷機関の問題ですが、これも第一回の
委員会でしたか、懇談会のときでしたか、
当局に要望したのでございますが、今回
漁業協同組合とともに加工協同組合ができました。現在たくさんの集荷機関、たくさんの出荷機関がありますが、しかしこうした法的根拠に基く加工協同組合が生まれました以上は、みずからつく
つたものをすぐその協同組合が集荷、出荷するということになりますと、非常に迅速に行われるわけです。從來の集、出荷機関によりますと、いろいろな内地の荷受機関との資金の操作の
関係において遅れるわけです。それがために非常に
生産者が迷惑をこうむる、こういう点から
考えまして、私は今回生まれました加工協同組合にも当然集荷権を與えるべきではないか。協同組合におきましても当然
経済行為をやらせなければならぬし、そういうような面の仕事をしなければなりませんが、今日は時間がございませんので、この点だけを要望し、これに対する見解を承りたいと思うのです。
〔
鈴木(善)
委員長代理退席、
委員長着席〕
これにつけ加えまして、なぜそういうことを申しますかと言いますと、御承知のように、戰爭当時の
統制機関であ
つたものが財閥解体とともに第二会社をつく
つて、大体内容をひとしくするような仕事をしておるというような輿論も、すいぶん一部のものから聞かされております。私はそういうことはないと思います。しかし北海道におきましては、水産部面におきまして戰爭当時の
統制團体が肩がわりいたしまして、いわゆる第二会社的な会社を組織いたしまして、いまだその
統制機関が解体されない前から、こうした機関をつく
つてその行為をや
つている集荷機関があるわけです。それらの集荷の状況等を見まして、実に芳ばしくない面が多々あるわけです。私はここにおきまして、あえてその芳ばしからざることを公表したくありません。後の
機会に讓りたいと思いますが、こうした各部面からも協同組合に集荷権を與えるべきではないか、こういうように
考えておりますが、これに対するお
考えを承りたいと思います。