○川上
委員 これは非常に話が食い違うと思う。二十億のような金で
中小企業が何とかなりますか。これに特に重大だと思うのです。蜷川
中小企業廳長官のお話によ
つても最低二百億、詳細なる調査をした結果によ
つて、六千の
中小企業を生かして行くことに対しても二百億の資金がいるんだ、こう言われておる。これに対して二十億の要求、こうな
つて参りますと、これは
中小企業に対しては資金のわくとか何とか言われますが、実際考えられてはおらぬ。何もこれが
中小企業廳の責任だとか何とか言
つておるのではありません。
政府全体において考えられておらぬ、こう考えざるを得ない。これについては質問が長くなりますから、私は一緒にまとめてお聞きいたしますが、蜷川長官は、この方法で進めて行くということになるならば、
中小企業の四分の三はつぶれるだろうということを、私にははつきり言われておる。これに対して
商工大臣の御答弁をお願いしたい。また二十億ほどの金で一体これはどうなるか。これでいいと思われるか。しかも
中小企業組織法をつくる。この組織法は実際はきのうも門脇議員が兒戯に類するということを言われたが、まつたく私は同感です。資金の要求は二十億、これで組織法つくれ。これは門脇君の言われるように兒戯に類することである。しかも一方において二百億いる。一方においては四分の三の
中小企業がつぶれるということが
中小企業廳から出ている。それにかてて加えて
中小企業を重要視されると言われるならば、
中小企業廳はどうなるか。今度の行政
整理で定員百三十三名の
中小企業廳が九十四名にな
つておる。
中小企業廳が九十四名の人間で何をするのか。何もできない。いよいよこれは兒戯に類する。これは
中小企業廳でなくて欺瞞廳である、こういう形をと
つて來ておる。そうして二十億の資金を要求しておる。いよいよますます
中小企業に対してはあとは野となれ山となれ、お前らはどうな
つてもいいんだという形になりつつあることは明らかである。私はまとめて質問しますが、別々に御答弁願いたい。
中小企業は集中生産でそうつぶれはせぬというような
商工大臣の御答弁でもありましたが、そうでなくて
政府は
中小企業をつぶしておる。たとえば東京においては三十台以下のミシンを持つメリヤスについて、これは
整理せいとはつきり言
つておる。まだ備前の兒島郡においては、七千台のミシンをも
つて被服の加工をや
つておるのでありますが、最近その七〇%の登録を取消しておる。そうして百台以上にならなければ運轉することはならぬという強い当局の指示を出して、これで非常に大騒ぎをしておる。これは具体的にや
つておる。こういうことをや
つておきながら今の資金は二十億。組織法は兒戯に類する。一面においては
中小企業については軽視しておらぬと言
つておる。こういうことは一つもつじつまが合わない。このことについてほんとうに誠意のある御答弁をお願いしたい。もしも日本で今日
中小企業の
地位を考え、
中小企業に関連しておるところの労働者、これに関連しておるところの地方の住民、商店、これらが困苦困乏に陥
つて行くということを考えるならば、
政府当局はかようなことに
中小企業の対策をや
つておるということは言えないと思う。日本人ならこんなことは言えないと思う。これは重大な問題である。これに対する
政府の誠意のほどを根本的に疑わざるを得ない。このことについていろいろの面に触れましたが、
商工大臣並びに振
興局長の御答弁をお願いしたい。