○
神山委員 大森君の
発言は
発言としまして、それにもかかわらず私が本
委員会において指摘したような疑惑が解けませんし、またどれほど
大森君が言おうと、客観的に解けない事実だけは指摘しておきたい。それは第一に、この村において現在村長をや
つておる人が
民主党系であると言われるのは公知の事実であります。また
縣会議員吉野某という人が、これも
民主党議員であることも事実であります。こういうふうな事実があ
つて、問題が大きな
二つの
党派の間の闘いというふうに見えている限り、客観的に見てそういうふうに言われることは仕方がない。これはお互いの主観にかかわらずそう見えることは事実であります。しかもこれはこの
委員会で私は前にも述べたことがありますが、先日
石川縣の方に
大森君がお帰りになるときに
鍛冶委員長はもちろん、それから
調査員の鈴木君、さらに
大森君が
一緒だ
つたと思うが、事実らしく私
たちは聞いておるのであります。その席に
読賣新聞の
記者がいたことも事実であります。しかも本
委員会では秘密を申し合せているにもかかわらず、
読賣新聞でいち早くこの問題を取上げたところに、私
たちが大きな
観点から見てこれに非常に政治的な
色彩があることを指摘せざるを得ない第二の根拠があります。さらに第三には、
大森君の今言いましたように、
地方新聞はこの問題をいろいろの角度から取上げているのでありますが、その取上げ方の中に非常に
政治的色彩が強いということも事実であります。こういう事実を私
たちが考えます場合、
大森君が、これは場所を今言うことは避けますが、ある
地方において、この問題を自己の
演説の中にすでに取上げていることも傳えられておるのであります。こういうふうな事実があり、あるいはこういううわさが飛んでいる限り、
大森君の主観的な
意図がどこにあろうとも、客観的に見てこれが非常に超
党派的であるべき本
委員会の
性格に反した、非常に
党派的な問題であるということだけはいなめない事実があります。
從つて私
たちはすでに数回にわた
つてこれを
考査委員会が取上げるということについては反対して來たのでありますし、また
審議の継続中にも、大体の全貌がわか
つた今、この問題をこれ以上取上げることは、単に一党一派、その人々の
政治的活動を助けるだけだということが、客観的に言われざるを得ないから、おやめにな
つたらどうかと
言つたのであります。しかしこれは大多数の
諸君の意思によ
つてや
つて行こうというのでありますから、私
たちはこれを忍んでや
つておるわけでありますが、もし
大森君が眞に今言われたように清浄潔白であるならば、李下に冠を正さず、まさにこれをみずから進んで撤回されることこそほんとうに民主的だと言わざるを得ない。私
たちはあえてこの問題をやめる、やめないということをいまさら言うのではないが、
大森君が先ほ
ども言われたような心境であれば、
考査委員会に適した超
党派的な
性格であるべき
——もつと率直に言えば、
反共の道具にな
つておるこういう問題について、これ以上深入りすることは私としても当然則ると
言つて大森君が撤回されるように希望せざるを得ない。さらにもう
一つ申し上げておきたいことは、この
証人尋問の
順序か逆にな
つておるという事実であります。これは先日の
委員会が延びたために、
——余儀ない
事情でありますが、当
委員会の
議事運営の
慣例からしまして、いわばこの問題を提訴した側の
——悪い言葉でありますが、かりにたとえて言いますと、告発した側の人が先に調べられて、そうして告発された方が
あとで調べられるということは、
慣例上おもしろくないと思うのであります。こういう
慣例はありませんし、また常識としてもよろしくない。
従つて越路町の
事件に関しまして、きよう
証人が二名來ておられることは、私
たちも
承知しておりますが、
越路町
事件のごときは提訴した
反共連盟の
諸君が先に
発言して、
あとでいわゆる
被告側に立つ人が
弁明するという
形式は、当
委員会のためにとらないところであります。
從つて初めの
委員会の
決定の
通り、やはり摘発されたと時間で
言つているところの、
被告側と世間で
言つているところの
共産党側から先に
審議することが、さきの当
委員会の
決定に
從つているばかりでなく、正しい
委員会の
運営であると思うのであります。
從つて越路町に関する
審議の過程は当然
順序を訂正されるべきだと思います。この点について
委員長及び
委員諸君の賢明な、そして誤らない措置を希望したいのであります。この
二つの点について御考慮願いたいと思います。