○
風早委員 もう大分時間が経過いたしまして、皆さんもお疲れと思いますから、できるだけ重複を省きたいのですが、事は重大でありまして、大体これほどこの
薪炭需給調整の問題が
世間を騒がしておるのに、今の
政府の御答弁では、せつかく先ほど
南委員、
前田委員あるいは金子
委員からいろいろな角度からの
質問がありましたが、ほとんどお答えは要領を得ないのであります。これをどういうふうに本
委員会として扱
つていいか、これではまだ今日のところではどうにもならない
状態ではないかと思います。私率直に言いますが、責任はとると言われますが、大体少しふんどしがゆるんでいやしないかと思う。実際官僚
統制の弊というものがここで集中的に現われておりますから、結局あなたのところだけがこうだということを言うわけじやないのでありますけれ
ども、これだけの問題にな
つていながら、いまだにまだきようの御答弁のような
状態では、これはいつに
なつたら、この問題をこの
委員会でまじめに扱えるか、ほとんど
見当もつかないと思う。私は官僚
統制という一般をきよう言うわけじやありませんけれ
ども、大体においてあなた方にこういう問題になるまでにまかせておつたということは、これはやつぱりほんとうに責任をと
つてもらうためだ
つたのです。その責任の点についてはいろいろ自分は感じているというようなお話はあつたと思いますけれ
ども、どういうことが一体責任であるか、たとえば
数字なんか非常なインチキであるということ、これを一々についてはつきりさして行きますと、いろいろな問題が出て來るわけです。不正も出て來るわけです。そういう点について、これは
あとで
檢査院の
当局の方にも要望したいのでありますけれ
ども、この不正ということについて、もう少し大胆に率直にこれを扱
つていただきたいのです。この点で今の御報告の中にはちつともそういう面からの報告がない。たとえば台風にその責任を持
つて行くとかいつたような、結局は責任を回避せられる。
事情によ
つてどうにでもこれはなるのだという印象を與える。そういう点で根本的にひとつ頭の切りかえをして行かない限りは問題は解決しないと思います。私ほんの一、二の例を重複しない限り申し上げますが、この
数字のつじつまというものはまつたく意味ないと思う。問題はどこにこう
なつた
原因があるかということを突きとめるにあるのでありまして、これは金子
委員が言われました通りであります。たとえばこれは安本と大藏
当局も参加されたところの林野庁発表の
赤字の
内容でありますが、たとえば
現物不足というようなものが十三億六千万円の價價にも上
つております。この
数字自身がはなはだ問題である。まだそんなものじやないかもしれぬ。しかしこの
現物不足というのは一体どういう
内容を持
つておるのか、これはこの
数字から全然わからないのです。ところがひとつこの問題を掘り下げましても、問題の所在が非常にはつきりして來る。昨年十二月以降の
横持料というものが、二億五千万円もあります。ところがこれは昨年十二月に都市の卸賣
業者が帶貨を運搬して、積み直したときの手数料ということにな
つておるのだけれ
ども、そのときには東京では小賣
業者に賣られておつたわけです。これを全國的に見ますと、いろいろまだ例があるかもしれませんが、大体賣られておつたわけであります。でありますから、大部分はこれは全然ないものに対する手数料、これを卸賣
業者に拂
つておる。拂
つておるのかとにかくそういうことにな
つておる。そういう疑いが非常に濃厚である。それから同じく
指定業者の手数料というのが一億九千万円も
赤字として計上してあるようでありますが、
赤字としてこれなんかもやらなければ、卸賣
業者にその手直しの
横持料を拂うのだつたら、
生産者の
手持ちにも拂えということを
生産者團体からねじ込まれて、そうして拂つた。こういうのももしも第一の
横持料ということについて何らかの不正があるならば、今度それに輪をかけただけの話でありまして、そこに問題が出て來るわけです。それから備荒
保管経費というようなものもあります。これがはたして備荒にな
つておつたかどうか、先ほどから
前田委員、その他からもお話がありました通り、露天にまつたく腐れるままに積んである。そういうものの
保管料さえ卸賣
業者に拂
つておる。実際拂つたとすれば、そういうようなものにかぶせて拂
つておる。そういう問題が出て來ると思う。これは一々どの項目についてもあります。かまをこしらえる費用であるとか、あるいは特別小出し賃であるとか、こういうものにつきましても同じような問題がある。さきの日通のお話な
ども相当はつきりした例じやないかと思います。こういうものは裁判ざたにして
もとられるものだと思いますけれ
ども、こういうふうなことを考えてみますと、單に
数字だけのつじつまを合せるということではちつとも問題は解決しない。それをや
つておるから必ず何年か後にはこういう実体が表に出て來るということになるのであります。この点について金子
委員からすでに御
質問がありましたから、もうそれに対するお答え以上のことは望めないと思いますけれ
ども、あらためて一言たけこの不正を明らかにするということについてどういうふうなお考えであるか伺いたい。ただお互いに官庁内部でかばい合
つているというだけでは全然解決しないし、その結果結局官僚機構全体に対する國民の不信というものが、いよいよ收拾がつかなくなる危險もあるわけである。大体
薪炭というものは先ほど
南委員も言われたように、國民としてはどんな粉炭を持
つて來られても値段はちやんととられておるわけです。でありますから全部資金というものは
回收されている。それも
生産者にむりやりにつくらして非常に安く買取
つておられるわけでありますから、これはむしろ十分に利益も上
つてしかるべきものなのです。ところが
赤字にな
つてまた再び税金負担を加重することになるのでありますから、これはよほど眞劍にふんどしを締め直して考えていただきたいという要望とともに、その責任の持ち方についてひとつ長官の所見を伺いた