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中川(以)
政府委員 第一に絹織物でありますが、これは
統制が
撤廃せられる
予定でありますから、
統制が
廃止されれば、
生産配給はすべて自由となるわけであります。もつともこの際糸の割当は
統制されますが、品種規格等の
生産はすべて自由となる
予定であります。
次に
人絹織物でありますが、これは
統制を存続し、むしろ
統制を強化する
方針であります。
從つて指定生産と
自由生産の両
制度を併用せよとのお言葉には、
指定生産は強化いたし
自由生産は認めない
方針であるのであります。なお
指定生産の場合については、消費者の意向は十分尊重いたしたいと思います。また卸
業者の在庫
許可数量につきましては、現在の
人絹織物の
需給状況と
統制強化の建前からいたしまして、無制限に在庫を認めることは妥当でなく、営業の資格及び能力によりまして、一定の在庫
許可数量を定めることが必要であると思われるのであります。第三についてもこれと同樣の理由で、無制限書きかえを認めることになれば
配給統制の確実を期し得ず、ひいてはから切符のおそれも生ずるので、書きかえ
可能数量制度の
廃止は行い得ない状態にあります。第四の問屋相互間の賣買については現行
規則が
生産者、卸
業者、小賣
業者、消費者の
段階規制を嚴守しており、切符の還流と商品の流通を考慮しておるので、問屋相互間の賣買はこれらの点に支障を來すので、
現状においては認めがたいものであります。ただし現在でも問屋相互間において賣買の委託を行うことはさしつかえないものであります。第五の
衣料切符の有効地区を全國とすることは
目下檢討中でありますが、綿製品等特に重要な品種は都道府縣ごとにその有効地区を制限いたしますが、その他の品については全
國共通の使用といたすべく檢討中であります。最後に
纖維スタンプ手形制度は産業金融全般から考慮して、いまだその実施は困難であると考えるものであります。