○
加藤(鐐)
委員 東畑政府委員の御
答弁は、はなはだ
責任のない御
答弁でありますが、私は必ずしも
取締り当局の
意見を聞こうとは思
つておりません。ただ
政府が、
與党の
提案したこの
法律案に対して同意されておりまする以上、
政府としても、今後いかにこれを扱
つて行くかという点についての明確な
態度を示さなければならぬと思います。その点については、私は少くとも本日安本長官が出て、その点についての
態度を明確にされるべきであると思うのです。私は今の
東畑政府委員の御
答弁では満足することはできませんので、安本長官に出席していただいて、この点についての明確な御
方針を承りたいと思
つております。この点を
委員長にお願いいたしておきます。
それから、
先ほど勝間田君から軽
飲食店という名称についての御
質問がありましたが、これは私の想像では、おそらく大衆的な
意味を
國民に響かせよう、こういう
提案者の意図ではないかと思います。その点私は、
提案者におかれても、
國民に対する良心的な片鱗が示されておることは、まことにけつこうだと思うのでありまするが、しかしこういう名前だけを掲げて、はなはだしく
國民を欺瞞するような
態度はけしからぬと思う。私
どもは、今日
國民が明朗な娯樂を要求し、またさらに慰安機関を要求することは、認めなければならぬと思うのであります。そういう
意味におきまして、私
ども社会党といたしましては、眞に大衆的な
飲食店、酒場等をやらせたらどうか、こういうことを主張しておるのでありまするが、
民自党側におかれても、そういうほんとうの大衆の喜ぶ——ただ一部少数の人の喜ぶ娯樂機関、慰安機関を設けるということでなくして、ほんとうに勤労大衆が喜ぶところの施設として、大衆的な
料理飲食店、酒場等を許されたらどうかと思うわけであります。その点について承りたいと思うのであります。
私は、こういう名前を掲げて、そうして戰前同樣のりつぱな堂々たる
料理屋、
飲食店において、一部の人々のみが樂しむ。公然と藝妓を招き、公然とこれみよがしにやれるところの、そうしたいわゆる娯樂機関あるいは慰安機関というものを許さるべき段階には、今日まだな
つていないと思う。これは敗戰國としまして、そうした点に強い倫理観を持たなければならぬと思うわけであります。そういう点の倫理観が疑われるような、こうした
やり方をいたしますると、勤労階級がはたしてどういう印象を受けるか。いわゆる産業の再建、國家の再建をにな
つておるところの勤労階級に対して、強い
責任感を持
つて勤労を要求しておりまする場合に、そうした人々の利用できないところの、こうしたいわゆる高級
料理店、
待合等を重点とするところの
料理飲食店の
再開ということは、まことに
提案者の倫理観を疑わざるを得ないのであります。倫理的ないわゆる
責任観を疑わざるを得ないのであります。
それからもう一つ、時間の
関係で同種類の
質問は一括していたしまするが、さらにわが國の
食糧が、年々一千数百万石不足しておることは申すまでもありません。それに対しまして恩惠的に
食糧を供給しております外國の受ける印象、これも
考えてみなければならぬと思うのでありまするが、これに対しての
提案者の感想を承りたいと思うのであります。
それからもう一つ、
先ほど申しました大衆的
飲食店、酒場を
再開して、一方におきましてはいわゆる高級
料理店に使用されるところの堂々たる建物は、これを住宅に——今都市においては特に住宅の欠乏を來しておりまする際に、住宅に開放すべきではないかと思うのでありまするが、この点についての
提案者のお
考えを承りたいと思います。