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大池事務総長 それは私から一應御
説明申し上げまし
よう。私
どもの方に職員組合があることはご承知のことと思いますが、職員組合と私
どもの方と待遇改善その他いろいろ
事務の方の交渉を始終いたしております。
從つて議長のところにごく最近出て参りました
要求事項がございまして、
議長から私の方にもこういう申出があ
つたから、これに対して適当に
考えておいてもらいたいという
お話があ
つたのであります。一方職員組合の
代表者が私のところにも参りまして、
議長にすでに
要求をしておいたけれ
ども、ぜひこの点を
考えてもらいたいということで話合いをいたしました。その
要求事項は「本会議、各
委員会の会議の
運営を規則的に行うこと」というのが第一項であります。これは御承知の
通り本会議なり
委員会の会議は開会、休憩、散会等の時刻がきわめて不規則に行われているのが現在の状態でありまして、ために
國会職員は規則正しく勤務体制をも
つて職務に服することができず、いやが上にも過重な労働をしいられている。
國会の能率的
運営と職員の健康保持のため、規則的な会議
運営をはかられたい。こういう第二項の希望であります。この点は前々から私
どもの方にも組合か
らお話がありまして、特に閉会中の
委員会の開会等についても当
委員会で一應の準則をおきめ願
つて、その線に沿
つてお願いしているわけであります。ところが御承知の
通り本会議並びに
委員会の
議会中の
活動はなかなかきま
つた時刻
通りにいかないのが現実の姿でありまして、これは
議員さん諾君にできるだけ規則正しくや
つていただきたいという御希望を申し上げる以外にわれわれとても組合の諸君に対して申し上げ
ようがない事情にな
つております。
第二の
要求事項は超過勤務手当を完全に支給してもらいたい
ような
要求であります。超過勤務の完全支給というのは、法律によ
つても実際超過勤務があれば、これに対して超過勤務手当を出すのは当然のことでありますが、御承知の
通り予算の上で縛られまして、特に私
どもの方の職員は超過勤務手当は相当多いものをもら
つているのでありますが、それでは何としてもや
つていけない
実情にな
つているのであります。現在におきましては超過勤務手当を原則
通りに支給するだけの金がありませんので、特に超過勤務のあ
つた個人に対しては代休を與える。御承知の
通り閉会中も常に四十八時間の勤務時間がおるのですから、超過勤務手当のかわりに休暇でこれを埋合す以外に
方法がないので、そういうことをや
つているわけであります。
從つて超過勤務手当の支給は、
予算をもら
つてやるほか現在はいかなる
方法もないという
実情であります。
第三の生活補給金の支給、これは御承知の
通り生活上非常に職員一同が困
つているので、勤務地手当を含めた本俸の一箇月分をもらいたいという
要求でありますが、これは本院の職員だけに
要求通りの生活補給金を差上げるわけに参りません。やはり一般公務員の給與に基きましてやる以外にございませんので、いかにこういう
要求を受けてもわれわれとしては法律的にはいかんとも仕方がない
実情にな
つております。
第4は福利厚生施設を充実してもらいたいという
要求でありまして、その第一として職員住宅の増設、第二、医療施設を拡充して、家族診療及び入院施設を設けてもらいたいという
要求でありますが、この点も元々
予算に
関係がありますので、私
どもといたしましては職員住宅の問題にしても、医療施設の問題にしても
予算の許す範囲内において漸次職員住宅も増設し、衣料施設も今までは内科だけしがなか
つたものを眼科、さらに耳鼻の方もこしらえてや
つているわけであります。
從つて急速にこれだけの病院を施設して、入院までするということは
予算がなくてはいかんとも仕方がありませんから、この職員組合の線に沿うて今後われわれがあらゆる努力を預ける、こういう方途以外にはないと存じまして、組合員諸君にもその旨申し傳えてあるわけであります。組合員の諸君もその点了承して、今後できるだけの努力を拂
つてもらいたいということで、別にこの
要求についてさらにどれだけのことをせよという具体的問題にな
つておらぬのであります。この問題は、こういう点についてわれわれの方に交渉しているからという
意味で各
議員の方にも交渉事項のお知らせがあ
つたやに承
つているのでありますが、それは單に
議員さんにこういう
要求をしているという御了解を得ているのであろうと思うのでありまして、組合の幹部諸君がどういう
意味で交渉事項の
内容をお知らせしたかはわれわれの関知せざるところであります。そういうわけで別に職員組合とわれわれが対立している状態にな
つていません。
ちよつと私
どもの関與している状態だけを御
報告申し上げます。