運営者
Bitlet
姉妹サービス
kokalog - 国会
yonalog - 47都道府県議会
nisalog - 東京23区議会
serelog - 政令指定都市議会
hokkaidolog - 北海道内市区町村議会
aomorilog - 青森県内市区町村議会
iwatelog - 岩手県内市区町村議会
miyagilog - 宮城県内市区町村議会
akitalog - 秋田県内市区町村議会
yamagatalog - 山形県内市区町村議会
fukushimalog - 福島県内市区町村議会
ibarakilog - 茨城県内市区町村議会
tochigilog - 栃木県内市区町村議会
gunmalog - 群馬県内市区町村議会
saitamalog - 埼玉県内市区町村議会
chibalog - 千葉県内市区町村議会
tokyolog - 東京都内市区町村議会
kanagawalog - 神奈川県内市区町村議会
nigatalog - 新潟県内市区町村議会
toyamalog - 富山県内市区町村議会
ishikawalog - 石川県内市区町村議会
fukuilog - 福井県内市区町村議会
yamanashilog - 山梨県内市区町村議会
naganolog - 長野県内市区町村議会
gifulog - 岐阜県内市区町村議会
sizuokalog - 静岡県内市区町村議会
aichilog - 愛知県内市区町村議会
mielog - 三重県内市区町村議会
shigalog - 滋賀県内市区町村議会
kyotolog - 京都府内市区町村議会
osakalog - 大阪府内市区町村議会
hyogolog - 兵庫県内市区町村議会
naralog - 奈良県内市区町村議会
wakayamalog - 和歌山県内市区町村議会
tottorilog - 鳥取県内市区町村議会
shimanelog - 島根県内市区町村議会
okayamalog - 岡山県内市区町村議会
hiroshimalog - 広島県内市区町村議会
yamaguchilog - 山口県内市区町村議会
tokushimalog - 徳島県内市区町村議会
kagawalog - 香川県内市区町村議会
ehimelog - 愛媛県内市区町村議会
kochilog - 高知県内市区町村議会
fukuokalog - 福岡県内市区町村議会
sagalog - 佐賀県内市区町村議会
nagasakilog - 長崎県内市区町村議会
kumamotolog - 熊本県内市区町村議会
oitalog - 大分県内市区町村議会
miyazakilog - 宮崎県内市区町村議会
kagoshimalog - 鹿児島県内市区町村議会
okinawalog - 沖縄県内市区町村議会
使い方
FAQ
このサイトについて
|
login
×
kokalog - 国会議事録検索
1949-05-14 第5回国会 衆議院 観光事業振興方策樹立特別委員会 第2号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
二十四年五月九日
栗山長次郎
君が
委員長
に、
岡村利右衞門
君、河
野謙三
君、
畠山鶴吉
君、
若松虎雄
君、
久保田鶴
松君、
中島茂喜
君、
砂間一良
君及び
山本利壽
君 が
理事
に当選した。 ――――――――――
―――――――――――
昭和
二十四年五月十四日(土曜日) 午前十時五十四分
開議
出席委員
委員長
栗山長次郎
君
理事
今村
忠助
君
理事
岡村利右衞門
君
理事
河野
謙三
君
理事
畠山
鶴吉
君
理事
若松
虎雄
君
理事
砂間
一良
君
理事
山本
利壽
君 岩川
與助
君
加藤隆太郎
君
高木吉之助
君 高田 弥市君 西村 直己君 松澤 兼人君
梨木作次郎
君 船田 享二君
出席政府委員
運輸事務官
薮谷
虎芳
君
委員外
の
出席者
運輸事務官
間嶋
大治郎君 ――
―――――――――――
五月十四日
今村忠助
君及び
飯田義茂
君が
理事
に追加当選し た。 ――
―――――――――――
本日の
会議
に付した事件
理事
の
互選
小
委員選任
に関する件
閉会
中審査に関する件
観光
に関する件 ――
―――――――――――
栗山長次郎
1
○
栗山委員長
これより
会議
を開きます。
最初
に
理事
の
増員
の件について御
承認
を得ますが、
運営委員会
において、各
委員会
の
理事
を二名増加することに
決定
を見たのでありまして、二名の増加の
互選
の
方法
はにいかがいたしたものでありましようか。
今村忠助
2
○
今村
(忠)
委員
委員長
に一任いたしたいと思います。
栗山長次郎
3
○
栗山委員長
今村委員
の
動議
に御
異議
ありま
せん
か。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
栗山長次郎
4
○
栗山委員長
それでは
委員長
から
指名
をいたします。
今村忠助
君、
飯山義茂
君以上の両君に
理事
として御就任願います。 次に本月十一日に開きました
理事会
における
申合せ事項
を御
報告
して御
承認
を得たく存じます。 その際本
委員会
の
方針
及び
方法
について御協力があ
つたの
でございますが、
方針
といたしましては、この
委員会
は
國際的観光客
を主たる
対象
とする、もちろん
在外同胞
を含めるのでございまして、かようなところに重点を置く。第二点といたしましては、全國的な観点に立
つて
調査
、
立案
をする。一地区に特に膠着するという行き方をしない。第三点といたしましては、
観光事業構成
の
基礎的共通事項
がございますから、それを
調査
、企画して、各
観光地帯
におきましては、それをおのおの組合せてもら
つて
、
観光事業
の
具体化
をはかるように進めたいというのが大体の
方針
でございます。
方法
につきましては、
調査項目
を
理事会
において作成をいたしまして、それを
各位
に配付し、その
項目
に
從つて審議
を進めて行く
とい方法
をとりたいという
理事
の御意向でありました。さような
方針
及び
方法
について御
承認
がいただけますかどうか、お諮りいたします。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
栗山長次郎
5
○
栗山委員長
御
異議
なしと認めまして、
理事会
の申し合せましたことを本
委員会
の正式の
決定
としておきめを願います。
基礎的共通事項
、これにつきましてはさらに整理をいたしまして、さつそくお
手元
にお届け申しますが、参考のために今まで拾い上げられておるものを御披露いたします。
観光事業構成
の
基礎的共通事項
第一、
交通機関
の
整備改善
、この中には
鉄道車両
の
新設改善
、
道路
並びに
道路附帯設備
の
整備
、
乗用車
の
整備
、
交通機関從業員
の
接遇改善等
が含まれることになるのあります。 第二、
ホテル
の
改善整備
、この中にはむろん
観光客
の食事のことも入
つて
参ります。
内容
をなすものとしては、
ホテル
の
新設改善
、
日本旅館
の
改造
、
ホテル
の
新設改善
の
資金
のことであります。
資金
の点では今では
融資順位
が
ホテル
に対するものには低く
なつ
ておりますが、これをこの
重要性
にかんがみて、引き上げるという
法的措置
を本
委会
で講じていただくようになるのであろうと思
つて
おります。
ホテル事業
の
改善
と、
ホテル法規
の
整備
、
ホテル
に対する
法規
は
整備
されておらないのが現朕であります。この
整備
につきましては、これから
立案
その
実施
を見るようにお運びいただくことになろうと存じます。 第三、
國際観光客
の
誘致
でございますから、
連絡
あつ
せん等
の
機関方法
について十分なる
具体化
を見なければならぬのであります。それにつきましては
内外
の
船会社
、
外國
の
飛行機会社
との
連絡
、また
旅行機関
あつ
せん
の
充実改善等
が細目としてあが
つて來
るわけでございます。 第四は
海外宣傳
の
方法
、
海外宣傳方策
の確立と申すことになりましよう。
宣傳機関
の問題、
宣傳目的物
、
手段方法
、
宣傳
の時期をどうするかというようなことがその
内容
をなすと存じます。第五点は
観光みやげ
の
改善
、みやげ物の
改善指導
、これは
各地
によ
つて違いましよう
が、
共通事項
があれば本
委員会
に取上げて、いち早くこれをまず
具体化
する。 第六、
外客接遇
の
改善
、これは
接遇職員
の
養成指導
、
通訳
というようなこと、
案内員
というようなことも入
つて
参りましよう。 第七は
観光観念
の普及、
内容
をなすものとしましては
外客誘致事業
の新意義をまず
國民
の中に普及徹底するということ、それから
外客
に対する檢査や
取締り等
で、今いろいろ先方がきらうような
制限
や
取締り
がありますので、これに対してどこまで緩和し
改善
したらよろしいかというようなことが
対象
になると思います。それから
國民
の
風俗
の純化、
風俗
が
乱雜
でありますと、
外客誘致
にはまずこちらの
條件
が適しないことになりますので、今行われております
各地
の
緑地化
というようなこともその中に入
つて
参ることであろうと存じます。 第八点は
観光地
の
設備改善
の点でありますが、この点からぼつぼつ
具体的事項
に、また
各地
の
立地事項
に入
つて來
ると思うのでありますが、その
内容
をなすものは
國立公園
内の諸
施設
の
整備
、
史跡
、
名勝
、
記念物
の
保存保護
、博物館、
美術館等
の問題、それから休養とか慰安、娯楽、運動の
設備
、
衛生施設
ということが
内容
をなすと思います。 第九項は
民間
の
観光機関
がすでにございますから、それらの
機関
との
連絡協調
をどうするかという点でございますが、いずれさらに
整備
いたしまして、
委員各位
のお
手元
に配付いたしまして、それを
調査
の要項としていただこうということが
理事会
の
申合せ
でございます。かような各
基礎的共通事項
にわたりましても
実施
の難易がありますし、軽重がありますし、今時宜に適しているかどうかというような問題もあるし、
季節等
のこともありますので、それらの点はよく考慮して、取上げるべきものはまず重点的に取上げるという臨機の処置を
委員会
はおとりくださることと
理事会
の方では考えております。 次にお諮りを申し上げてて御
承認
を得たい件は、本
委員会
の
重要性
にかんがみ、また会期も切迫しておりますので、当然
閉会
中も継続してこの
委員会
の
審議
を進めることと
理事会
の方では考えたのでございますが、
休会
中
継続審議
の件についてお諮りいたします。いかがなものでございましようか。
今村忠助
6
○
今村
(忠)
委員
これは重大な
事業
となろうといたしておるのでありますから、ぜひとも
休会
中も
審議続行
できるよう手続していただきたいと思います。
栗山長次郎
7
○
栗山委員長
休会
中の
続行審議
に関し、御
異議
ございま
せん
か。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
栗山長次郎
8
○
栗山委員長
御
異議
ご
ざいませんければその通り
に決しまして、手続を
委員長
において運ばしていただきます。 次にただいま
体会
中の
審議続行
について御決議になりましたが、
休会
中の
運営
につきましては小
委員会
を設けて、この小
委員会
において資料を收集し、適当な時期に
委員会
を開くことといたしたく存じますが、この件についてはいかがでございましようか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
栗山長次郎
9
○
栗山委員長
御
異議
なしと認めまして、それでは小
委員
の方の
選任
につきましてはいかなる
方法
をとつたらよろしゆうございましようか。
今村忠助
10
○
今村
(忠)
委員
人選は
委員長
が
理事
と相談しておきめいただくことと思いますが、
居住地
その他
事業等
の御都合もあろうと思いますから、あらかじめ
休会
中さような仕事に携わられるような事情にある人をつとめて小
委員
に御
指名
いただきたいという
附帯條件
ををつけて
委員長
並びに
理事
に御一任いたしたいと思います。
栗山長次郎
11
○
栗山委員長
ただいまの
今村委員
の
動議
に御
異議
はございま
せん
か。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
栗山長次郎
12
○
栗山委員長
それではそのように運ばせていただきます。
理事会
ににおいても御協議を煩わしたのでありますが、ただいま考えられておる案といたしましては、先ほどの
増員
によ
つて理事
の方が十名になられましたので、
委員長
を加えて十一名の方を小
委員
にお願い申したならば、地理的の
関係
もございましようけれども、過半数の方の御会合が可能ではないかということで、一應の腹案ではございますが、あとで変更をいたすといたしましても、この際十名の
理事
の方に
委員長
を加えた者をも
つて
観光事業調査小委員会
を設けることを御
承認
願いたく存じます。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
栗山長次郎
13
○
栗山委員長
それではこれも
理事会
の
申合せ事項
でございますが、まず今まで
観光事業
に
関係
しておられました官の方の立場から
観光事業目前
の問題と
なつ
ておる事柄について
お話
を聞こうということでございまして、幸い
運輸省
の
業務局長
をしておられる
薮谷政府委員
が御
出席
であり、
運輸省観光課長
をしておられる
間嶋
氏が
説明員
としてこの
委員会
に御
出席
でありますから、両氏の
観光事業
に関する
お話
を承りたく存じます。
今村忠助
14
○
今村
(忠)
委員
ちよ
つと
お話
願うことについてあらかじめ
希望
を申し上げておきたいのでありますが、まず
最初
に総論的に、各論へ入らぬように、大ざつぱな各
方面
にわた
つて
一瞥したようなものを
ちよ
つと御
説明
いただきたいと思います。
栗山長次郎
15
○
栗山委員長
ただいま
今村委員
からのご
希望
がございましたが、その
希望
を加味せられまして、
政府委員
から御
報告
なり
説明
なりを煩わしたく存じます。
薮谷虎芳
16
○
薮谷政府委員
御
指名
によりまして
観光事業
の経緯、
現状
について概略御
説明
申し上げます。 まずわが國において
観光事業
が
本格的活動
を始めましたのは
昭和
五年の四月、当時の
鉄道省
の外局として設置されました
國際観光局
が出現して以來のことで、同局が
昭和
十七年十一月
戰爭
の
苛烈化
に伴いまして廃止されるまで、十数年の長きにわた
つて
本邦唯一
の
中央観光行政機関
として、
対外宣傳
の
実施機関
たる
國際観光協会
及び
内外客
のあつ
せん
機関
である
日本旅行協会
を両翼として、
対外観光宣傳
の
実施
を初め、
ホテル
その他の
観光施設
の
整備
、
外客接遇
の
充実
に努めるとともに、
國内観光事業
についてその育成、
指導
にあとう限りの
努力
を
拂つて参つたの
であります。
昭和
十一年には
來訪外客数
は約四万二千、その
消費額
は当時一億七百万円に上
つて
おります。当時の
船舶收入
としましては約二億でありますから、同
年度
における
主要検出品
に比較しても、生糸、人絹、
織物等
に次いで第四位を占めております点から見ましても、
貿易外收入
の重要な一
項目
であるということにおわかりのことと存ずるのであります。
戰爭勃発
後もあらゆる方途を講じて
観光事業
の健全なる
発達
に
努力
を傾注して参りましたが、
戰爭
の
熾烈化
に伴いまして、遂に本
事業中止
のやむなきに
至つたの
であります。 次に
戰後
における
観光事業
の
現状
につきまして申し上げますと、
戰爭終熄後幾ばく
もなくして
日本
の経済的、
文化的再建
のために、
観光事業
の振興をいち早く取上げまして、官民の鬱蒼たる声に答えて
戰後
わずかに半歳にして、
戰時中休止
の
状態
にありました
地方観光機関
が自治的にかつ民主的な形体をとりまして、復活または新設されまた
地方観光事業会社
も
各地
に出現して参りました。特に
戰災
をこうむつた
都市
を
中心
とした
地方
は、その
復興計画
の一翼として
観光事業
を大きく取上げるに
至つたの
であります。かようにして
地方機関
の
大同團結
の声が盛んになりまして、
昭和
二十一年の六月には
全日本観光連盟
が誕生いたしました。これと相呼願いたしまして
旅行
あつ
せん
機関
として、また
外客誘致宣傳機関
として、多年
経驗
を有しております
日本
交通公社も、
連合軍
の俘虜の
帰還輸送
ないし中
國朝鮮人等
の
送還輸送
のあつ
せん
にまた
進駐軍將兵及びその家族
の
國内旅行
の
案内
、あつ
せん等
に活溌な
活動
を展開するに
至つたの
であります。かかる
民間機関
の
活動
にかんがみまして、かつは
関係方面
からの
要望
もあり、
運輸省鉄道総局
内に
観光課
を復活せしめまして、
昭和
五年の四月
國際観光局
を創設して
以來多年
つちか
つて
参りました知識と
経驗
を再びここに生かしまして、
観光事業
に対する基礎的な
調査研究
に、また
進駐軍將兵及びその家族
に対する
接遇宣傳
に、またさらに
戰時中罹災
並びに荒廃した
ホテル
その他の
観光施設
の
復旧整備
に、あらゆる
努力
を傾けて参
つたの
であります。また
昭和
二十二年の十月には同じく
運輸省海運総局
内に
観光班
が、次いでまた二十三年三月には
主要海運業者
及びその
関係團体
を打
つて
一丸とした
海上観光協会
が新たに結成されまして、
全日本観光連盟
の傘下に入りまして、
海上観光
の新分野の開拓に乗り出すことにな
つたの
であります。なお
戰後
の
必然的現象
として、
ホテル
その他の
観光施設
が焦眉の急務として要求されるに至りました結果、
道路
並びに
國道
、
都市
及び
地方計画行政
を所掌する建設省、第二には
國立公園行政
を所掌する厚生省、
國宝
、
史跡
、
名勝
、
天然記念物等
の
保存行政
を所掌する
文部省等
も
観光事業
の
復興
上大きな役割を果すことになりまして、これが延いて各省間の
観光行政
の調整を必要とするに
至つたの
であります。この
要望
に答えまして
昭和
二十二年七月に
内閣
に
内閣総理大臣
の
諮問機関
として
観光事業議会
が創設されたのであります。同
審議会
は今日までの
観光施設整備
五箇年
計画
、
観光行政機構
の
整備案
、
資金資材対策
、
國宝
、
天然記念物等
の
保存対策等
を
審議
策定いたしまして、これを
政府
に
建議
いたしておるのであります。
政府
はこの
建議
の趣旨に即應して、これをできるだけ
行政施設
の中に取入れて
実施計画
を立てております。しかしながら
國家財政
の窮乏のために、これらの
計画
ないし
対策
を
十分予算
に反映することは、非常に困難な
情勢
にあることを遺憾とするものであります。 次に、しからば現在の
外客
の入
國状態
はどうであるかという点でございますが、お
手元
に配
つて
あります
観光統計
というがり版があります。それをお開き願いたいと思います。それのまず第一ページに
外客
の入
國現状
が書いてありますが、まず
外客
の第一位としましては例の
貿易業者
の入國であります。
昭和
二十二年の八月に
貿易再開
に
つて
入國を許可された者であります。その
滞在日数
は六十日と
なつ
ておりますが、さらに延長することができるのであります。 第二に
観光船
の客でありますが、その内訳といたしまして一時上陸の
観光客
、すなわち
外國観光船
の
本邦寄港
に際して一時的に上陸して一日間の
観光旅行
するものであります。
昭和
二十二年の十二月以來許可されまして、
寄港地
である
横浜
から京浜、日光あるいは
神戸
ならば
京阪神地方
を
中心
として
観光旅行
をするのであります。その第二といたしましては、
通過観光客
と申しますか、
外國観光船
が
横浜
ないし
神戸寄港
に際しまして、両
港相互
間の車中一泊二日ないし二泊三日の
予定
でオーバーランドする客であります。
鉄道
で
神戸
、
横浜
間を途中
観光
しながら見物する客でありまして、これは
昭和
二十三年の八月以來許可されたものでございます、第三は
一般観光客
でありまして、主として空路を利用して参ります。ただいまは
アメリカ
からの経路を申しますと、北はノース・ウェストの
ライン
、
アラスカ経由
で参るもの、それから南は
汎アメリカ
の
ライン
で
ハワイ
を経由して参るものであります。その他中國から上海を
中心
にして参る、あるいは
英國
から香港を経由して参るといつたような空路の客があるのであります。これは
昭和
二十三年七月にこの
旅行
が許可されまして、
本邦滞在期間
は
最初
は七日でありましたが、本年の一月以來二十五日まで延期されて、現在では七日と十四日の二種類が一番多く
実施
されているのであります。 その次にやはり
観光客
の一種として数うべきものは、
國籍在米
の
日本人
で、御
承知
のように
アメリカ
、
南米等
に約五十万人の
同胞
を持ちますが、これら
同胞
が
祖國
のかわつた姿を見たい。こういう熱が非常に熾烈でありまして、本
年度
その許可をとるべく
努力
しておりましたところ、二十四年二月
以來入國
を許可されて
ハワイ
からその先がけとしてもう数十名参りつつあります。
そり滞在機関
は六十日以内でございます。そのほかに御
報告
申し上げる
外國人
の入國は、例の
サビエル來朝四
百年余の
参加
、その他でありまして、同祭の
参加
は
アメリカ
はもちろんのこと、
欧洲
及び遠く
濠洲方面
をも含めまして約百数十名と
予定
されております。そこで二十三
年度
に入國いたしました
外客数
及びその
日本
に落とした金の
推定額
は幾らであるかということでありますが、大体
最初
は二十三
年度
の
計画
としましては一万人と
予想
されましたが、去年の夏の
アメリカ人
の船員の
リスト等
のために、
観光船
の入國が取消しに
なつ
たものがありましたので、六千三百名にとどま
つたの
であります、その
消費額
は推定いたしまして大体三百四十四万ドル、一ドル三百三十円に換算いたしまして大体十一億円
程度
のものであります。 次に本
年度
における
外客
の入
國数
の
予想
及びその
消費額
の
予想
でありますが、今申しましたように年々非常にふえて参ります
外客
の趨勢にありますので、本
年度
は大体一万八千人
程度
が來るものと
予想
されるのでありまして、その
消費額
も約三十億円
程度
の
收入
が
予想
されるのであります。まつたく見えざる
貿易
として非常に有力な
事業
であります。御
承知
のように前大戰の後はスイスを
中心
としまして、その他の二
貿易外收支
として有力なドルその他の外貨をかち得たのであります。今大
戰後
もあの
英國
でさえ本
事業
を大きく取上げまして、
目下欧洲
各國は
アメリカ
の
観光客
を
誘致
すべく非常な
國家的努カ
を拂
つて
おります。そのような点におきまして
日本
としても非常に有望な
事業
でありまして、本
特別委員会
の設もまさに時を得た非常に有意義な点と私も感ずるのであります。今後いろいろ御
指導
にあずかりたいと思
つて
おりますが、なお二、三こまかい
概要
だけを申し上げますと、この
観光事業
に対する
受入れ態勢
はどうかということについて
簡單
に申し上げます。 まず
受入れ態勢
の
唯一最大
のものは
宿泊設備
の
整備
であります。
日本
におきまして
戰前
は
ホテル数
が百十二ありました。大体九千名
程度
の
收容能力
がありましたものが、
終戰後
は七十二に減りまして大体六千七百名
程度
の
收容力
しかなかつたりであります。現在におきましては
ホテル
の数は九十四となりまして八千人ばかりの
收容能力
を持
つて
おります。しかしながら御
承知よう
に
進駐軍
の
接收ホテル
が非常に多く、
進駐軍
以外の
日本
の力によ
つて
経営し得るものは、その中で
貿易廳
の
ホテル
が七、
自由営業
の
ホテル
が十八、わずか二十五であります。
收容人員
は大体千五百人
程度
のものにすぎないのでありまして、今後まず
外客
を
誘致
するには
ホテル
の
整備
ということにもちろんでありまして、本
年度
の
ホテル計画
としましては、まずこの
ホテル整備
十箇年
計画
、百三十五の
ホテル
、一万六千人ばかりの
收容能力
を持つたものの
計画
に対應しまして、本
年度
は
神戸
その他十箇所ばかりをこれによ
つて
指定したのでありますが、
予算
の圧縮に伴いましてまつたく
予算
には見積られなかつたことは、非常に遺憾でありまして、現在におきましてはまず國内の問題としては、
民間
の
資金
をも
つて
これに充て、実現を期するよりほかはないという、
情勢
でありましたが、最近御
承知
のように
米國
から
援助資金
が参りましたので、こり十箇所ばかりの
ホテル
をなお四箇所ばかりに圧縮いたしまして、とりあえず
援助資金
のわくの中から二億五千万円
程度
をも
つて
ホテル
の建設に充てるということを
経済安定本部
を
中心
にしまして協議して
計画
を立てたのであります。
イタリア等
の例を見ましても、また
フランス
、オーストリア、
ノルウエー等
の
米國
の
援助資金
を
観光事業
に充てておる例から見ましても、もう少し多くこれらの
ホテル
その他の
観光施設
に
援助資金
の利用を考えて行くべきではないかとわれわれは思
つて
おるのであります。 次にそれでは車はどうかという問題でありますが、まず
鉄道
の
車両
は
戰前
は大体
優等車
というものは全客一万何千両のうちで一割の千百五十両ばかりあ
つたの
であります。
戰後
は御
承知
のように
戰災
を受けて残つたところの
優等車
はわずかに百両ばかりありましたが、これらにすべて
進駐軍
の使用とな
つたの
でありますかが、昨
年度
になりまして
観光事業
の
重要性
にかんがみて、
一等寝台率
を二十一両新造いたしまして、
外國人
及び
日本人
の
旅行
に充てることにいたしたのであります。二十四
年度
はさらに十二両の
一等寝台車
をつくる
予定
に
なつ
ております。
展望車
、
食堂車等
も目下
改造計画
中で、できれば二等
寝台車
も考えたいと思
つて
おりますが、現在ではとりあえず
進駐軍
から二等車十数両の返還を願いまして、ローカル線あるいは一世、二世の
日本帰還旅行
といつたものに充てる
予定
に
なつ
ております。
自動車
は御
承知
の
通り
これも非常に
整備
すべきものでありしまして、ことに
日本
の
現状
から申しまして、
優等車
はなかなかむずかしいのでありますが、何とかして
アメリカ
その他の
自動車
の
先進國
から輸入した
乗用車
三百台
程度
を得たい。なおバスは百五十台
程度
整備
すべきであるという
観光審議会
の
建議
にもかんがみまして、
目下努力
中でございます。 次に
宣傳
の
現状
について最後に
簡單
に申し述べますと、何分
占領下
にありまして、
戰前
のごとく自由には
宣傳
をいたしかねますし、またそこには困難もありますが、現在におきましては國内では
連合軍將兵
とその
家族
に対して行い、
貿易業者
、入
國者
を通じてこれを
行つて
その
接遇
に遺憾なきを期するとともに、先ほど申し上げました
日本
に寄港する
汽船会社
あるいは
航空会社等
の
團体
を通じまして、これと提携して
対外宣傳
の浸透をはかりつつありますような
状態
であります。なお今
議会
に御
審議
を願
つて
おります
通訳案内業法
とか、あるいは
ホテル業法
とか
いろいろ観光関係
の
法規
の不備がわが國の
観光事業
の
発達
を阻害しておりますので、今後これらの法令の
整備
にも力を入れて行きたいと存ずる次第であります。 以上はなはだ
簡單
でございますが大要の御
説明
を申し上げました。
今村忠助
17
○
今村
(忠)
委員
ちよ
つと
委員長
にお尋ねします。ここには
専門調査員
というものは設けられるのですか。
栗山長次郎
18
○
栗山委員長
今、
今村委員
があげられました点につきまして、
観光課
及び全
國観光連盟
に交渉して、その道になれた方にお
手傳い
を願いたいという
便法
を講じておりますが、御質問の
専門員
を設けられるかどうかという点につきましては、院内の手続き上は設けられないことに
なつ
ておるそうであります。
從つて
さような
便法
をも
つて
なれた方にお
手傳い
を願う、その下ごしらえはできておりますし、今日あたりはそのお
手傳い
くださる方がきまると思います。
今村忠助
19
○
今村
(忠)
委員
そうすればその方にお願いする方がいいか、あるいはすでに
運輸省
の方でその
事務
に当
つて
おる人にお願いしておいた方がいいかと思いますが、今
薮谷局長
からの御
説明
によ
つて
よくわかりましたが、われわれこの
事業
に携りますと、さしあたり今年これに関連する官廳並びにこれに從事しておる官吏の
人たち
の住所、氏名がぜひ必要だと思います。それで先ほど
戰前
から
終戰後
におきまする
事業
の
概要
の御
報告
をいただきましたが、それらの概括したものと、今申しました
官廳並びに関連團体
の所在地、その
担当者
、要すれば電話の番号も加えて便覧とでも申しますか、
一覧表
のようなものを至急用意していただきたいと思います。
栗山長次郎
20
○
栗山委員長
今村委員
の御発言
通り
とりはからいたいと思います。
砂間一良
21
○
砂間委員
今の
薮谷政府委員
の御
説明
に対して御質問したいのですが、
外客
の入
國状況
についてであります。
外客
の
國籍
はどういうふうなことに
なつ
ておるか。現在まだ
國際関係
が正常に復帰していないのでいろいろ
制限
があると思います。たとえば中
國人
とか、
イギリス人
とか、
フランス人
とか、
ソビエト人
とかいうものは現在は全然
日本
へ
観光
に
來たく
も來られないような
状態
に
なつ
ておるのか、あるいは緩和される見込みがあるのか、その辺のことをお伺いしてみたいと思います。
薮谷虎芳
22
○
薮谷政府委員
詳細は書面で御
報告
いたしたいと思いますが、
戰前
は御
承知
のようにやはり数かも申しますと、中國を初めとして東洋人が一番多うございました。そのほかの外人としましてはやはり
アメリカ人
が一番多く、
欧洲
各
國人
がその次で、
戰後
は占領治下の事情から言いまして、
アメリカ人
がほとんど大部分でありまして、そのほかに中國その他から若干参
つて
おります。そういうような
状態
でございます。詳しい数字は後刻皆様お配り申し上げようと思
つて
おります。
栗山長次郎
23
○
栗山委員長
連合
國人
ならばだれでも來られるのですか。
薮谷虎芳
24
○
薮谷政府委員
だれでも來られます。
畠山鶴吉
25
○
畠山
(鶴)
委員
私はあとから参りましてはなはだ申訳ございま
せん
が、ただいま
政府委員
より過去の
事業
の経過についていろいろお伺いをいたしまして、私はたいへん喜びにたえないのであります。ここにいろいろな書類がとりそろえられておりまして、これを見ますと、ここに
國際観光協会
連盟というようなもの――言うまでもなくこれは
運輸省
がたいへんおきも入りで
観光
局ができた当時にできた温泉協会とか、あるいはいろいろな
地方
の会がありましたが、今日時勢がかわ
つて
、こここを見ますといろいろな部門で
観光
に関する政策が随伴されているようでありまして、私どもたいへんけつこうなことだと思います。今局長さんから
お話
のうちにも、この
観光事業
については申すまでもなく
運輸省
が長い体驗と長い
努力
を携われて、今日まで進んで來られたことは私は常に感謝しておりますが、ただここに欠陥といたしますことは、お客を乗せることは
運輸省
でやるが、家を建てることは建設省でやるという
状態
である。また
國立公園
あたりの
関係
から見ますと厚生省というふうに、別個のところに
なつ
ていたために思うように仕事ができなかつたということが、この
観光事業
を遅らせた大きな原因であることは確かであります。そこで私はこのたび
観光
特別委員会
がここへでき、また一昨日は二百名になんなんとする
観光
議員連盟が結成されまして、いよいよここに
観光事業
の目的を達成するときが來たのでありまして、達成いたさなければならないのであります。先ほど
今村委員
からも
お話
のあつたように、まずこの
委員
としてどこを主眼として仕事をするかということが一番大きな問題である。同時に
予算
面から、その
方法
についてこの
委員会
が根本をきめない以上はこの推進ができないということははつきりしたことでありまして、私どもはこの点を憂慮いたしますので、この
観光
特別委員会
がもちろん基本をつく
つて
いただかねばなりま
せん
。同時にこれに付隨した
観光
議員連盟、またはその他の組合連盟、あるいは協会等の
連絡
を密にしてやるのでありますが、ここに一番重大なさしあた
つて
の問題は、言うまでもなく
予算
というものがないことと、
観光事業
には羅針盤がない、要するに方向が定ま
つて
いないといことに大きな欠陥がありますので、本日この出発に際しまして、在來の
関係
各省の一層の御理解と御協力をいただき、またその
方法
については
関係
各省の
連絡
会議
みたいなものをしばしばつく
つて
各省の御意見を拝聴し、この
委員会
はそれをまとめて実際にこれから
運営
する
観光事業
を檢討いたしまて、この目的を果していただきたいと思います。ここにも
内閣
にできております
観光審議会
の要綱なんかもありますが、これらの
機関
がどういう
方法
をとつたらよいかということは、すでにもう
観光
を口にする方々におきましては、言い盡してあることと思いますから、まずこれらも必要でありますが、実行という面におきまして、どうか皆さんも一段と御協力を願
つて
、この目的を達成するようにぜひとも私はお願いいたしたいために一言申し上げる次第でありますから、どうぞよろしくお願いいたしたいと思います。
薮谷虎芳
26
○
薮谷政府委員
畠山
さんの御意見は一々ごもつともに伺いました。各省における
観光事業
の分担、及び将來これらの統合
機関
をつくつたらどうか、こういう意見と両方あるのでありますが、現在のところでは先ほど私からも御
説明
申し上げましたし、
畠山
さんのお言葉の中にもありましたように、
内閣
にとりあえず
観光行政
の調整を行うために、
観光事業
審議会
というものが設置されておりますが、それで基本
方針
をきめまして、各省がその分担する所掌事項に應じて
観光事業
の
発達
をはか
つて
行くわけであります。
從つて
現在のところではなわ張りとか、あるいはお互いに牽制するようなことはほとんどありま
せん
が、積極的に一丸と
なつ
てやるという点につきましては、今後なお
改善
の余地があろうかと思います。そこでそれならばいつそ
観光
廳とかそういつたものを設けるという議論もあるのでありますが、たとえば
道路
にしましても、
観光
専用
道路
もありますが、多くは一般の
道路
と兼用のものが多い、そういう意味におきまして、切り離すことはなかなか困難である。
國立公園
にしましても、
外客
ばかりでなくて、國内の
観光
害も
対象
にする、こういつたことで
運輸省
は御
承知
のようにほかの輸送とは関連しておりますけれども、一應優先的に從來からも
努力
しておりますし、今後とも現在の
観光課
を
運輸省
の
観光
部に昇格しまして、
内容
を
充実
してこれらの
事業
を強力に推進して行きたいと思
つて
おります。いかなる制度でも欠点がございますし、この重大な
事業
を
発達
せしめるのには、官だけではもちろんいけなないので、民の
事業
、ことにこれらを総合して、この國会の中に設けられました本
特別委員会
が、今後とも非常に御鞭撻推進くださる有力な
機関
として
活動
くださいますことを、われわれとしても非常に
希望
しておる次第であります。
栗山長次郎
27
○
栗山委員長
お諮りいたします。他に緊急な法案を控えた
委員会
で、速記をぜひ必要とするところがございまして、今申込みがありましたので、これで本
委員会
は一應閉じまして、あとは御懇談を願おうと存じますが、御了承願いたいと思います。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
栗山長次郎
28
○
栗山委員長
それでは本
委員会
はこれで散会いまします。 午前十一時四十八分散会