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中西功君 我々日本共産党は勿論この
法案に絶対
反対であります。
理由は
簡單に述べますが、もうすでに今までの
質疑によ
つても明瞭なんでありまして、この
政府原案、即ち五千三百三十円の
原案、或いは
政府がこの度出した
修正案にしろ、或いは又
野党三派を中心として作られた
修正案にしましても、本質においてこれはすべて同じであります。これはもうこの度の
質疑においても明瞭にされたところでありまして、これは五千三百円案と
実質的に何ら変らない。
來年の四月一日からは新らしい
ベースで得になる、こういうふうなことが言われますが、これは今日の経済
情勢で
考えるならば、当然四月一日にはもつと時の
情勢を
考えて再檢討されなければならないのであ
つて、四月一日においても何ら檢討しようといない意図が明瞭に出ておると思う。まあそういうふうな不
誠意な態度が今度の案に貫いておると思うのですが、同時にこれは六十万か或いは幾らか知りませんが、少くとも三割の
行政整理、即ち首切りを前提としておることは明瞭であります。更に又これは
実質において労働強化を強いております。労働時間を
引上げることによ
つて若し給料が増すようにされるならば、勿論結構ではありましようが、実際にはそうではないのであります。増したことによ
つてその他の手当が減ることによ
つて、それはただ労働強化だけが残
つて、何ら
実質的な本当の改善、
生活の改善にはならない。その他いろいろのことがあります。
労働基準法自身がこの
給與法案においては極めて明瞭に抹殺されておる。今まで現場において
労働基準法が実際に破壊されて來た、実施されなか
つたそのことを、この
法案においてはこれを合法化しようとしておる、そういうようないろいろのことがあるのでありまして、
修正案においてもこれはもうてんで徹底的に私はインチキだと思う。こういうようなインチキな
給與法案によ
つては、決して今
國民的に要求されておる日本の本当の復興や、或いは眞に
官公吏の能率的な活動ということは、絶対に期待できないと思います。我々は八月現在における七千三百円の全
官公廳の要求を支持し、更に又二・八ケ月の補給金の要求を全面的に支持する、こういう
意味においてこの
法案に
反対するわけであります。以上であります。