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1948-12-18 第4回国会 衆議院 本会議 第16号
公式Web版
会議録情報
0
昭和二十三年十二月十八日(土曜日)
議事日程
第十五号 午後一時
開議
第一
自由討議
————————————— 本日の
会議
に付した
事件
議員外崎千代吉
君を
懲罰委員会
に付するの宣告
重要産業労働争議解決
に関する
決議案
(
片山哲
君外三名
提出
)
肥料輸入
に対する
感謝決議案
(
坂本實
君外十三名
提出
と
砂糖消費税法等
の一部を改正する
法律案
(
内閣提出
) 午後四時三十一分
開議
————◇—————
松岡駒吉
1
○
議長
(
松岡駒吉
君) これより
会議
を開きます。
松岡駒吉
2
○
議長
(
松岡駒吉
君)
議長
は、去る十二日の
院議
に基き、
外崎千代吉
君に対し
公開議場
において
陳謝
の意を表すべきことを命じます。
外崎千代吉
君の
登壇
を求めます。 〔
外崎千代吉
君
登壇
〕
外崎千代吉
3
○
外崎千代吉
君
自分
は、
議会政治
を認め、また政党を愛し、ともに
國家國民
の
生活
を一員憂うるの余り、すなわち
憂國
の至情やみがたく、去る十一日の本
会議
において
綱記粛正
の演説中、穏当を欠くの言辞ありしことは、申訳なく考えております。同時に、
議長
の注意を尊重し、ただちにその場において取消しをしたのであります。しかるに、
懲罰委員会
に付され、
陳謝
せよとありますが、ま
つた
く前言のごとくであるので、お示しのごとき
陳謝文
を朗読することは
自分
の
本旨
に反しますので、ここにせつ
かく
でありますが、
陳謝文
は
議長
まで御返却申し上げます。
松岡駒吉
4
○
議長
(
松岡駒吉
君)
外崎
君は
院議
に従いませんから、
議長
は
外崎千代吉
君を
懲罰委員会
に付することといたします。 ————◇—————
今村忠助
5
○
今村
忠助君
議事日程追加
の
緊急動議
を
提出
いたします。すなわち、
片山哲
君外三名
提出
、
重要産業労働争議解決
に関する
決議案
は、
提出者
の
要求
の
通り委員会
の審査を省略してこの際
上程
し、その審議を進められんことを望みます。
松岡駒吉
6
○
議長
(
松岡駒吉
君)
今村
君の
動議
に御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
松岡駒吉
7
○
議長
(
松岡駒吉
君) 御
異議
なしと認めます。よ
つて日程
は追加せられました。
重要産業労働争議解決
に関する
決議案
を
議題
といたします。
提出者
の
趣旨弁明
を許します。
田中源三郎
君。 〔
田中源三郎
君
登壇
〕
田中源三郎
8
○
田中源三郎
君 ただいま
上程
になりました
重要産業労働争議解決
に関する
決議案
の
提案理由
を説明いたします。 まず、説明の前に
決議案
を朗読いたします。
現下
頻発せる電産、
石炭
、
海員等
の
争議
に対して、
政府
の
無為無策
は徒らにその
解決
を停頓せしめ、
復興途上
のわが
國産業
に重大なる
支障
を與え、
國民生活
に不安と脅威とを與えている。
政府
は急速に適切なる
措置
を講じ、
争議
の
終嫁
を図るとともに
関係労働者
の
生活
安定と
生産
への
意欲発揮
とを図るべきである。 右決議する。
吉田内閣
が成立いたしますと同時に、國内の
労働者
は多大の不安にかられたのであります。これは少くとも
吉田首相
の良心からでないとしても、
総理
の過去の言動がそうせしめたのでありまして、
國内労働者
のみでなく、
國外
に
日本
の
民主化
を数年退歩せし
むるものであるという外國
の諸新聞の報道を見たことによ
つて
、必ずしも
労働者
のみの持つ不安でなか
つたの
であろうと思うのであります。 第一次
吉田内閣以來
の一貫したところの古い
自由主義
、
資本主義
的な
基調
に災いされまして、
財政経済
の両
政策
の合理的な
堅実性
を欠きたる結果であると思うのであります。いかに一定の制約の諸
條件下
にあるわが國の
経済産業
の
必然性
の
現実
であると申しましても、
終戰後
の第一時
吉田内閣以來
の
経済財政
の
復興政策
の
基調
の重大なる誤謬に基因するといわなければならないのでありまして、なかんずく
終戰後
の
國家社会
の変革に際して、
労働者
の
心理
を無視したる
労働政策
のごときは、わが
國産業経済再建
に重大なる
支障
を來さしめ、加うるに
現下
わが國の持つ
財政経済
的諸
條件
を軽視したるがごとき感を與うる
財政経済
の
施策
は、
財政
の
堅実性
を緩慢にし、
インフレ
を助長し、
企業
の
再建
を遅延せしめ、かえ
つて
労働争議
を誘発続出せしむる結果を生ぜし
むるに至つた
次第であります。 今発生せる
重要産業
中の
石炭
、
電氣
、
船舶労働者
の
争議
の
事態
を見まするに、
電氣産業
におきましては、
爭議参加人員
十四万に上り、これらの
爭議
の
原因
は、
労資
の間に円満なる
妥結
を見ず、遂に
政府
の
強制調停
により締結せられたる
爭議解決
の諸
條項
が実施せられざるに基因し、
中労委
もまた、その声明をも
つて
その立場を明らかにせるところであります。しかして
電氣産業
従業員
も、
かく
のごとき
事態
に立ち至り、自己の
生活権
を保持するために、遂に
波状スト
より全面的な
爭議
の
事態
に移行せんとしつつあるの現状を呈しておるのであります。 また
船舶
の
海上労働者
におきましては、その大部分が今日わが國の戰標船でございまして、その
能率
の低き船によるところの悪
條件
を克服し、生命を賭して職務に従事せるものでございまして、すなわち九月以前の
現行賃金
に対しまするところの乗船中の
手取り
三〇%増の
中労委
の
裁定
が決定されたのであります。これに対しましては、
船舶運営会
並びに
政府
は
中労委
の
裁定
に同意せられたのにかかわらず、その支給を現在に
至つて
もまだ見ないのであります。九月以降のいわゆる
團体協約
の面におきましても、
労資
の間におきましては、いまだその円満なる締結を見ておりませんが、これらの
海員労働者
は、
國家
の
産業再建
の
重要性
を痛感いたしまして、幾部分不利なるところの
條件
にあるその
使用者
の
提案
すら受諾して、も
つて
今日の
輸送能力
を発揮せしめんとするところの心構えがあるやに仄聞せられるのでございます。しかしながら、かような
事態
に置かれて、すでに九月以前におきまするところの、その決定されたる
賃金
も、今日まだ入手するに
至つて
いないのであります。
海員労働者
が、
かく
のごとき
事態
に置かれて、遂にこれを座視するあたわずして、今日
爭議
に入
つたの
であります。すでに約十五日間以上の
爭議
を経過いたしております。この
海員スト
の
実態
を見まするに、過去の
海員爭議
におけるところの歴史の上において、二大
爭議
の
段階
に入らんとする
傾向
を帯びつつあります。すでに全
船舶
は停船し、
海上輸送
の大半は停止し、日々
産業界
に甚大なる
影響
を與えておる
事態
でございます。しかしてこれらは、いつ底止するともはかり知れないのでございます。 また、
石炭
は
産業
の
基盤
でありまして、その
消長
は
國家産業
の
消長
を左右するものでありますことは、いまさら私がここで繰返す必要もないのでございまするが、現
爭議
の
段階
を見まするのに、十一月十日以降十二月二日までの
通計爭議参加人員
は、八十八万一千七百五十九人に上
つて
おります。この参加いたしましたる
炭鉱
の数は七百九十六でありまして、二十万五千四百十二トンの
出炭減
を來しております。おそらく本年度の
予定出炭量
から見ますならば、百万トン近いところの
石炭
がこの
予定
より
出炭減
にな
つて來
ておると思うのでありまして、これらの
波状スト
は
漸時拡大
の状況に向いつつあるのであります。加うるに
石炭業界
では、すでにこの
炭鉱
の
状態
により三十億円の赤字を
経営面
に出しております。そして、この
炭鉱
の未
拂い
はますます増加して参りまして、
関連産業
を圧迫しつつある事案を見のがすことは今日でき得ないのでございます。これら、すなわち
海上船舶
における
従業員
、
電気産業
の
従業員
、
炭鉱
の
従業員
以外に、わが國における最も穏健なる
労働團体
として見られておりますところの、すなわち
繊維紡績界
におきまして、その
紡績業従業員
が、今や
爭議
を起さんとするかのごとき
段階
に置かれつつあるということを、われわれは見のがしてはならないのであります。もしわが
日本
の國の
紡績界
におきまして、この
争議
が誘発いたしますならば、わが國今日の
対外決済
上の唯一の重要なる使命を占めておりますところの
綿紡績
におきまして、将来非常な大きな
影響
を
來す
のみならず、さらに、われわれが企図するところのわが
日本
の
紡績復興
の六百万
錘——
現在四百万錘許されおりまするが、われわれのの祈願する六百万錘の
復興
に至る階梯に対して重大なる
支障
を與えるものと、われわれは懸念いたす次第であります。かように、
海上
の
船舶
、
石炭
、電産あるいは
紡績
の
事態
が発生いたしまするならば、おしなべて、この一連の
重大企業
の
爭議
がここに発生されるものといわねばならぬのでありまして、今日のこの
爭議
の
傾向
は、年末に向
つて
、
波状スト
より遂に全面的な大きなる
爭議
に入
つて
行く形勢を惹起いたすのであります。もしこのままにして放置いたしますならば、遂にはわが國の
産業
を麻癒せしめ、
國民生活
を脅威し、憂慮すべき
事態
の発生は必然的であります。思うに
政府
は、これらの
爭議発生
にあたり、いま少しく事の
重大性
にかんがみ、よく
労働者
の
心理
を理解し、
熱意
と
誠意
と
努力
をも
つて
労資
の間を調整し、
政府
の持つ正しき権限の行使と、その
予算措置
を講ずるときは、この
爭議
は未然に防止することを得たるものと私は信ずるのであります。少くとも今日におきます電産
協約
における三箇月の
スライド制
の問題にいたしましても、
海員労働者
の問題にいたしましても、
予算措置
を講じておきまするならば、決して今日のごとき大なる
爭議
の発生することを見ずして済むことができたのであります。これは私は、
政府
に
熱意
がなか
つた
と申すよりほかに道はない。いわゆる古き
資本主義
、
自由主義
の
経済施策
に災いされて来た
労働者
に対する
労働政策
が、ま
つた
く
無策
であ
つた
と私は考え得られるのであります。しかるにまた、これらの面から考えて見ます場合に、この
労働條件
によ
つて協約
の
妥結
を見たる幾多のものが、その
予算措置
の遅延によりまして
爭議解決
をかえ
つて
遅延せしめ、
外資導入
をして
外國
の
熱意
を稀薄に導く感を與んしめ、のみならずわが
國産業
の
再建
を阻止する
事態
を発生せしめるに至りましたことは、その罪は
政府
にありと断ぜざるを得ないのであります。ゆえに
政府
は、その責を重んじ、すみやかに
國家産業
の
基盤
をなすこれら
重要企業
の
爭議
を
解決
し、も
つて
労働者
の
生性意欲
を促し、
國民生活
、
企業
の安定をはかるべきであります。これすなわち本
決議案
を
提出
するゆえんであります。何とぞ満場一致本
決議案
に御
賛成
あらんことを要望いたします。(
拍手
)
松岡駒吉
9
○
議長
(
松岡駒吉
君) 討論の通告があります。これを許します。
島上善五郎
君。 〔
島上善五郎
君
登壇
〕
島上善五郎
10
○
島上善五郎
君 ただいま
上程
になりました
重要産業労働爭議解決
に関する
決議案
に対し、私は
日本社会党
を代表して
賛成
の意見を述べたいと存じます。 すでに
提案
の
趣旨弁明
によ
つて
明らかにされましたように、また昨日の本
議場
における
同僚議員諸君
によ
つて
も指摘されましたように、今や電産、
海員
、
石炭
、
繊維
、
私鉄
、全
金属等
わが
國重要産業
の血であり肉であるところの
基礎産業
の
爭議
は、まさにきわめて重大なる
段階
に入
つて
おります。もし、このまま
政府
が無為に過すならば、歳末を控えまして、
事態
まことに憂慮すべきものがあるといわねばなりません。思うに、これらの
爭議
は、電産のように、今年春の
中労委
の
裁定案
を会社が
実行
しないことに端を発して、半年以上の長期に及ぶものがあり、その他いずれも長い期間にわた
つて
おります。
労資双方
の折衝はもとより、
中労委
の
調停等
、
労働組合側
としましては盡すべきあらゆる手段を盡して、
最後
の最悪の
事態
、すなわち
ストライキ
に訴えざるを得なくな
つたの
であります。これが
解決
の
かぎ
は、かか
つて
政府
及び
資本家側
の
責任
にあるというべきであります。
労働組合
のおきらいな
吉田総理大臣
は、
争議
が起るとすぐ不逞の徒の煽動であると言いたがるのでありますが、一体
現実
の
労働者
の
生活実態
に対して、はたして目を開いてこれを見ておるかどうか。昨日の本
議場
における
答弁
で、
増田労働大臣
は、
繊維争議
について、五〇%増という非常にけつこうな案ができて、近く
解決
すると言われておりましたが、
紡績労働者
が現在税込み千五百円という
初任給
で働いておるというこの事実を知
つて
おるかどうかを疑いたい。
手取り
八百八十三円、いなかへ帰るためには、半年働かなければその旅費ができないというような驚くべき事実が、今日存在しておるのであります。人身賣買といわれ、
女工哀史
を生んだ
大正年代
の
労働條件
よりもさらに劣悪である
といつて
も、決して過言ではないのであります。
炭鉱
における
争議
はなぜ
解決
しないか。
資本家
の一提示した最初の案は、一人
当り
八百円の
政府補給金
のほかに、一わずかに四百五十五円を、しかも一人
当り
六・六トンを
生産
するという。現在の施設・設備では不可能に近い
労働強化
を
交換條件
として、わずかに四百五十五円を出すというにすぎない。こんなことでは、断じて現在の
争議
は
解決
されるものではありません。 さらに全國の
私鉄
は、本日もこの
國会
の外でデモを行
つて
おりましたが、その
代表者
の語るところによりますれば、二・四人
家族
で五千二百六十六円という、
人事委員会
が
政府職員
の
給與
として
勧告
した案よりもさらに低いものを、
経済
三
原則
に名をかりて
資本家則
が拒否しておるのであります。電産の
争議
は、先ほども言いましたように、
中労委
の
裁定案
を
資本家
が
実行
しないことに端を発しておるのでありますが、
政府
は昨日も、
調停
の
精神
は尊重するが、
数字
には
賛成
できないと言
つて
おります。
調停
の
精神
と、その結論である
数字
とを、別個にして考えておる。こんなでたらめな、
誠意
のない
態度
であ
つて
は、断じて
争議
は
解決
いたすものではありません。(
拍手
)電産の
諸君
は、
電力復興
に対して、いかにまじめな
協力
をしておるか。一一七%という優秀なる
実績
をあげておるのであります。私は、
政府
及び
使用者側
において
調停案
を当然受諾
実行
すべきことはもちろんでありますが、この
調停案
は五千三百円
ぺース
を
基礎
にしてつくられたものでありますから、六千三百円
ぺース
になりました今日、この
調停案
も、この基準によ
つて
当然組みかえらるべきものだと考えているのであります。
海員
につきましては、
提案者
が相当詳細に述べられましたので、私は省略いたしますが、以上の電産、
繊維
、
石炭
、
海員
、
私鉄
あるいは全
金属等
の
争議
の
悪化
の
原因
は、
経済
三
原則
に籍口するところの
使用者
と
政府
、特に
政府
の無
誠意
と無能と怠慢の責めに帰すべきものであると断じて差支えないと思うのであります。(
拍手
) 今や、これら
重要産業
の
ストライキ
は、
電氣
がとまり、電車がとまり、船がとまり、
機織機械
も
炭鉱
も眠ろうとしております。そうして、これに参加している
労働組合
は、産別
会議
あり、総同盟あり、中立あり、もし
政府
が権力の重圧によ
つて事
を処理せんとするならば、おそらくは七百万
全日本
の
組織労働者
が総蹶起をも
つて
こたえるであろうと私は思うのであります。(
拍手
)われわれは、
祖國日本
を愛するがゆえに、
日本
の
経済
のすみやかなる
復興
と自立を念願するがゆえに、かかる
事態
のすみやかなる
解決
を
要求
してやまないものであります。
民主自由党
が政権をとる直前に公約した
政策
、
生産
第一
主義
、高
能率
、高
賃金
の
政策
は、もともと
実行
の具体的なプランも
熱意
もないところの、選挙のための手形でありましたので、この
政策
が破綻するのは何ら異とするに足らないのでありますが、われわれは、今日の
事態
は、國全体のために、もはや一日一刻も猶予することのできないものであると考えまして、ここに、
政府
において
責任
をも
つて
労働者
の
要求
に理解と
誠意
を傾けまして、以上
重要産業
の
争議
をすみやかに年内に
解決
されんことを強く
要求
いたしまして、ただいまの
提案
に
賛成
するものであります。(
拍手
) —————————————
今村忠助
11
○
今村
忠助君 この際暫時
休憩
されんことを望みます。
松岡駒吉
12
○
議長
(
松岡駒吉
君)
今村
君の
動議
に御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
松岡駒吉
13
○
議長
(
松岡駒吉
君) 御
異議
なしと認めます。よ
つて
この際暫時
休憩
いたします。 午後四時五十七分
休憩
————◇————— 午後六時五十一分
開議
松岡駒吉
14
○
議長
(
松岡駒吉
君)
休憩
前に引続き
会議
を開きます。
大島
多藏君。 〔
大島
多藏君
登壇
〕
大島多藏
15
○
大島
多藏君 私は、ただいま
上程
せられております
船員
、電産、
炭鉱
の
争議解決
の促進を
政府
に
要求
する
決議案
に対しまして、
国民協同党
を代表いたしまして
賛成
の意を表し、あわせて
政府
に対し
嚴重
なる警告を発せんとするものであります。
電氣産業
の
争議
は、勃発後すでに数箇月を経過いたしまして、
現下
の困難なる
國民生活
に一層
暗黒感
を與えておる次第であります。前
内閣時代
、
石炭
の
生産
は、官民の
努力
によりまして、ようやくにして
生産目標
を達成せんとする
段階
にまでこぎつけたのでありますが、これら
電力
、
石炭
が、
日本経済
の打開と
國民生活
の改善に重要欠くべからざる
基礎資材
であることは、もちろんであるのであります。一方、最近勃発せる
船員争議
と相呼應いたしまして、
國丙産業全般
にわたり重大な
障害
を與え、これら
争議
の
進展いかん
によ
つて
は、さらに他の
重要産業
に悪
影響
を及ぼす、眞に憂慮にたえない
実情
とな
つて
おるのであります。
由來
、
全日本船員組合
は、
各種労働組合
の中におきましても、
極左的傾向
のきわめて少い、穏健なる
組合
であるのであります。かかる穏健なる
組合
をゼネストにまで追い込んだことは、いたずらに
産業復興
の
一大障害
を
來す
のでありまして、一に
吉田内閣
の怠慢によると断ぜざるを得ないものであります。
船員
の
雇用主
は
船舶運営会
でありますが、
政府
からの
補助金
によ
つて運営
をしておる
関係
上、
政府
の後援なくしては何ともいたし方がないのであります。この問題に関しましては、
小澤運輸大臣
は相当の
努力
をしておられるようでありますが、
財政当局
は全然無関心で、冷淡きわまるものであることを、はなはだ遺憾とする次第であります。
かく
て、
船舶
、電産、
炭鉱
のごとき超
重点産業
を
かく
のごとき
重大事態
に放任するがごときは、さらでだに困難なる
日本経済
をして、遂には再び救うことのできない崩壊のふちに陥れる結果になると思う次第でありまして、これらの点については、
労働組合側
の
諸君
も愼重なる考慮を拂われんことを希望するものでありますが、この
責任
はあげて
政府
において負うべきものであると思うのであります。
政府
は一日も早く
事態收拾
に
努力
をして
解決
せられんことを、ここに
嚴重
に警告するものであります。しかしながら
吉田内閣
は、すでにその
組閣
に際しまして、他党の
勧告
と
協力
とをみずからしりぞけまして、
單独劣勢内閣
の
組織
を強引に敢行したることは、これ
自体民主政治
の
本旨
に背反するものでありますが、さらに今日まで二箇月の間、施政の
実績
を見ますときに
事ごと
に独善的かつ
挑戰的態度
をとり、いたずらに内外に摩擦を醸成しておりまして、殊にその
極右的性格
は、
勤労大衆
との間にますます離反を助長いたしまして、加うるに從來の無能怠慢は、あるいは不幸にして
收拾解決
は現
内閣
の手においては不可能なるにあらざるやの危惧を持たざるを得ない次第であります。(
拍手
)もし、かかる
状態
を荏苒持続することがありましたならば、
勤労大衆
の
生活
苦をますます、深刻ならしめ、その結果は、あるいは彼らをして
極左陣営
に追いやるの危険なしとしない次第であります。
日本経済
の
全般
に恐るべき
重大事態
を招
來す
るのおそれなしとせない次第であります。 かれこれ総合的に
実情
を判断いたしまして率直に申し上げますならば、もし
政府
は
争議解決
の
能力
がなく、いたずらに秕政を続けるものといたしますならば、わが國の不幸これより大なるものはないと思う次第でありまし。よ
つて
、現
内閣
にして
争議解決
の自信なくんば、よろしく総辞職を敢行すべきものと、私は信ずる次第であります。
政府
に対して
嚴重
なる
勧告
を付して、本案に
賛成
をいたす次第であります。(
拍手
)
松岡駒吉
16
○
議長
(
松岡駒吉
君)
水野實郎
君。 〔
水野實郎
君
登壇
〕
水野實郎
17
○
水野實郎
君 私は、
社会革新党
を代表いたしまして、ただいま
上程
されておりまする
重要産業労働争議解決
に関する
決議案
に
賛成
するものでございます。 敗戦後すでに三年、わが
國重要産業
の
復興
は遅々として進まず、
祖國再建
のなる日は、はたしていつの日でありましようか。振りかえ
つて
思うに、
復興
を妨げた
最大
の
原因
は、さきの
吉田内閣時代
における
石橋大藏大臣
の放漫なる
財政支出
に某く
インフレ
の高進にあることは、すでに
諸君
のよく御承知のことと思うのであります。(
拍手
)しかして、今また
吉田茂
氏は、
内閣総理大臣
の地位にあ
つて
、
祖國再建
の
最大責任者
であるにもかかわらず、去る十一月半ば
組閣以來何
らの
施策
も持たず、
在野時代
の公約については知らぬ顔で済ましておるのであります。あまつさえ、うわさされるごとく、
炭鉱疑獄事件
の民自党に波及するのを恐れるのあまりか、いたずらに
早期解散
を叫び続け、この冬の寒空のま
つた
だ中に
勤労者
を放置し、何ら顧みようとしないのであります。電産、
石炭
、海運と、相次いでわが
國産業
の根幹をなす
重要産業
に
ストライキ
が生じているのも、かかる
吉田
現
内閣
の
失政
によるものであると断じてはばからないものであります。 しかもなお
吉田内閣
は、今日に至るも
官公吏
の
給與予算案
を決定することもできず、ただべんべんとして日を送り、
事態
の
悪化
にほおかむりをしている
状態
であります。これは、口に
民主主義
を唱える
吉田内閣総理大臣
が、その実はか
つて
、働く
国民
に対し不遇のやからという暴言は吐いたときと今なお同じ考えを持つことの証左であ
つて
、わが党としては、断じてこれを許し得ないのであります。(
拍手
) ここに
重要産業労働争議解決
に関する
決議案上程
に際し、
社会革新党
を代表して本
決議案
に
賛成
するものであります。(
拍手
) もとより
現下
の
國家財政
の窮迫は、
労働組合
の
諸君
の
要求
をま
つた
く満たすことはできないのでありますが、しかしながら、
政府
が
誠意
を盡し、
努力
の
最大
を拂
つて
当るときは、
労働組合
の
諸君
も、乏しきを忍び、
祖國再建
のため敢然としてその職場に帰るものと信じて疑わぬものであります。そこでわが党は、今後の
政府
の
施策
に対しまして、働く
國民
を代表し監視に当るとともに、すみやかな
実行
を
要求
するものであります。なお別の機会に、かかる
事態
を招いた
吉田内閣
の
失政
に対し、その
政治的責任
を追及し、すみやかに挂冠することを
要求
することを留保し、本
決議案
に
賛成
するものであります。(
拍手
)
松岡駒吉
18
○
議長
(
松岡駒吉
君)
玉井祐吉
君。 〔
玉井祐吉
君
登壇
〕
玉井祐吉
19
○
玉井祐吉
君 私は、
労働者農民党
を代表いたしまして、ただいま
議題
とな
つて
おりまする
重要産業労働争議解決
に関する
決議案
に対し
賛成
の意を表するものであります。 この
労働争議自体
の持つ
性質
は、言うまでもなく
日本
の
産業自身
の
復興
の
最後
の
かぎ
を握
つて
おるといわなくてはならないのであります。しかも、この
労働争議
の中心にな
つて
おるところの
労働組合
は多数ありますけれども、特に
海員組合
、電産等における
労働争議
は、か
つて
芦田内閣
当時締結されたところの
中労委
の
仲裁案
に対して
政府
が受諾してお
つた
にもかかわらず、その後現在の
政府
においては、これを具体的に支拂
つて
いないというところに
原因
か持
つて
おるのであります。しかも昨日の
答弁
におきましては、
運輸大臣
より、
海員組合
の
諸君
に対しては三〇%として五億の金が出るのだというように、非常に安心したような、また最も正しいやり方をしたような御
答弁
があ
つたの
でありまするが、かようなことは非常な間違いである。 およそ現在の
労働組合
の
諸君
が現在の
争議
を起しておる
理由
は、結局
生活
することができないという点における
要求
であることを忘れてはならない
性質
のものであると思うのであります。
最低賃金
とは、すなわち各
労働者
の
諸君
が家に帰り、みずから休養し、翌日の
労働力
を確保し、かつまた
自分
の
家族
とともに次のゼネレーシヨンへの
労働力
を
生産
して行くための、最も必要にして、しかも先を欠いては
労働力
の再
生産
、次の世代の
労働力
をも維持することができない
性質
の、最も緊急おくあたわざるところの
賃金
である
性質
のものであります。
促つて
、
労働力
の再
生産
を考慮していないような
最低賃金
というものは考えられず、しかも現在これらの
労働組合
の
諸君
が
要求
しておるところの
最低賃金
の
要求
というものは、絶対に
政府
において支持しなければ、
産業
の
復興
などということは単なる空文にすぎないといわざるを得ないのであります。 特に現在の世情のもとにおいて、
政府
はいろいろな質問に対し、各種の
決議案
に対し、それぞれ、形式的なる
答弁
をしてはおります。また現にたくさんの
決議案
が出てはおります。しかしながら、
國会
で決議をしたというだけでは、
労働者
は決して食えないのであります。しかも
政府
が、形式的に、各政党の側からの質問に対して要領よく
答弁
をしたから
といつて
、
労働者
は相かわらず食えないのであります。(
拍手
)こういう点を忘れて
産業
の
復興
を口にするということは、
國民
を、全
勤労大衆
を欺瞞するもはなはだしいやり方といわざるを得ません。 今まで幾多の人民大会の中でも、本日も再び人民廣場において人民大会が開かれ、しかもその席上に一万の
労働組合
員諾君が集ま
つて
、この
要求
をあくまで貫徹してほしいという大会を開いたわけであります。こういう声は、
國会
にも通
つて
おるか、通
つて
おらないか。また
政府
が、はたして眞剣に働く
日本
の
勤労者
の立場を考え、これらの人々に手を打
つて
日本
の
再建
をやろうとしておるかおらないかということは、この問題にかか
つて
いるといわざるを得ません。 以上の
理由
をもちまして、私は
労働者農民党
を代表して、この
決議案
に
賛成
の意を表するものであります。
松岡駒吉
20
○
議長
(
松岡駒吉
君) 中野寅吉君。 〔中野寅吉君
登壇
〕
中野寅吉
21
○中野寅吉君 私は、新自由党を代表して本案に
賛成
する意見を述べます。
労働争議
の早急なる
解決
は皆望んでおるのであります。だれも、けんかしたい人はないです。そこで、ただいまは何よりも
産業
が第一であります。解散よりも
生産
が第一であります。(笑声、
拍手
)そこで労働、すなわち
生産
の
段階
における労働の價値は、寅吉が申すまでもなく、皆様がよく御承知である。労働なくしては
生産
はできません。その
労働者
を怒らせるということは、すなわち
産業
を阻害することとなるのであります。(
拍手
) 働くとは、
自分
だけ樂になるのでない。すなわち、はたの人を樂にさせるのが、はたらくであります。(笑声)しかるに、ほたの人を樂にする活動を怒らせるということは、はなはだ残念である。ただいま、まだ
給與
もきまらないので、はたにおる妻、はたにおる子供、またはたにある
関係
者は、この
給與
問題が
解決
しないか、佐藤官房長官はまだ帰らねえかと、首を長くしておるけれども、どうなるかわからない。この
船員
、
電氣
関係
その他の人が、ゼネストを起したり、停電したりしている。しかし、これも仕方あるまい。 それよりも、もつと深刻なことは、私も農業をやり、坊さんをや
つて
おりますが、農家の方では、決して
争議
などは起さないで、ただ黙々としてや
つて
おるのであります。(
拍手
)鳴くせみよりもなかなかに、鳴かぬほたるが身焦がす、ということがあります。
政府
のやり方が悪く行けば、あるいはこの黙
つて
いる農民もまた
労働争議
を起さぬとも限りませんから、どうぞひとつ、よろしく
政府
においては、この点も御苦労を願いたいと思うのであります。(
拍手
) そこで、
インフレ
という悪魔を退治する妙薬は、これは
生産
丸という薬であります。その調剤師は、何としてもこの勤労という先生の手によるしかないのであります。(
拍手
)そこで、今日マ元帥の指令でも、すべての重要國産原料、材料並びに工業製品の
生産
を増大せよとある。この至上命令は、いかにがんこな
吉田
さんでも聞かざあなるめと思うのである。(
拍手
)
松岡駒吉
22
○
議長
(
松岡駒吉
君) 北二郎君。 〔北二郎君
登壇
〕
北二郎
23
○北二郎君 私は、
日本
農民党を代表いたしまして、本
決議案
に
賛成
するものであります。 本
決議案
が今
上程
なされるということは、それの
責任
は、自由党はもちろんのこと、前
内閣
を構成しておりましたところの社会、民主、國協いずれの政党にも大きな
責任
があると言
つて
、はばからないと思うのであります。つまり、眞に
労働者
を理解する政党がなか
つた
ということを言
つて
も、はばかからない思うのであります。これと同時に、
労働者
諸君
に対しましても、大いに反省を要するところがあると思うのであります。また、かかる
決議案
が
上程
されましたることは、現在
日本
における大政党並びに政治家の政治力の貧困も一つの大きな
原因
であろうと思うのであります。さらにまた申し上げたいことは、
労働者
諸君
がいかにして喜んで労働に従事するかということにつきましては、各政党が積極的な建設原理を持
つて
おらず、きわめて浅薄な理念でや
つて
おると思うのであります。 一例をあげますれば、
労働者
の収入面にはいろいろな論議がなされますが、他面消費の面においては、これと同じような論議を見ないことはまことに概嘆な次第であります。私は、収入の面ももちろん大切であろうと思うのでありますが、いかにして
労働者
諸君
の消費を節約するかということを、もつと掘り下げて考えねばならぬと思うのであります。毎日々々欠くべからざる
労働者
諸君
の主食につきましても、これを考えてみますと、公團法の名のもとに、
政府
が一片の政令のもとに取るところの中間マージンが非常に多過ぎる。その他すべて
生活
用品に対する中間マージンも非常に多いのであります。すなわち、
生産
者、消費者ともにこれを苦しめておるのであります。かかる
経済
組織
では、いかにしても完全なる
労働者
諸君
の
生活
形態は生れるものではない。 そこで、今後いかなる
経済
組織
で行くべきかということが基本的な問題とな
つて
くるのであります。ここに、わが党の主張する眞の協同
組合
原理による相互扶助
組織
と、
生産
組合
と消費
組合
との直結による
生活
方式が必要とな
つて來
るのであります。それゆえに、これまで掘り下げて
解決
しなければ、他に方法はない。私は、他にどう考えても方法がないと確信いたしておるのであります。かかる意味におきまして、私は本
決議案
に
賛成
するものであります。(
拍手
)
松岡駒吉
24
○
議長
(
松岡駒吉
君) 林百郎君。 〔林百郎君
登壇
〕
林百郎
25
○林百郎君 私は、
日本
共産党を代表いたしまして、
重要産業
の
争議解決
の
決議案
に
賛成
したいと思うのであります。 この問題につきましては、一部極左分子の指導によるというような意見もあるのでありますが、この
争議
の
責任
がはたして
労働者
側にあるのか、あるいは
政府
の
経済
政策
の無能にあるのかということを、私は簡単に述べてみたいと思うのであります。
吉田内閣
は、
組閣
以来、
賃金
の三
原則
としまして、赤字補給金は出さないということ、均衡
財政
をとるということ、マル公の價格維持をする、この
條件
のもとに
賃金
の問題を決定するということを言
つて
いるのでありますが、赤字補給金を出さないということは、今度の追加予算の中に二百億に近い價格補給金を出していることによ
つて
、みずからがみずからの
賃金
原則
を破
つて
おるのであります。しかも、マル公の價格維持をすると言いながら、為替レートの設定に基いて、四月にはマル公の改訂は必至であるということを、またこの
内閣
は声明しておるのであります。この点におきましても、マル公價格維持自体この
内閣
によ
つて
破られることは明らかであります。しかも、均衡
財政
をとると言
つて
おりますけれども、むりな徴税——大口脱税はそのままにしておいて、大衆的な税収奪には、すでに大衆はその負担に耐えかねておるのであります。従
つて
、徴税の成績は順次下降線をたど
つて
おるのであります。この点から言いましても、均衡
財政
はすでは不可能であるということは明瞭であります。 従
つて
政府
が、みずからつく
つた
賃金
三
原則
を破
つて
おきながら、
労働者
だけにこの
賃金
三
原則
に基く
賃金
を押しつけるということは、
政府
側に明らかに
責任
があると思うのであります。先日起きました泉山問題も、これは決して単なる酒の上の問題ではなくて、この
吉田内閣
の
財政
政策
が不可能に
なつ
た苦悶の象徴であるということは、明らかだと思うのであります。(
拍手
)泉山問題が起るやいなや、常に
政府
の生命線であるところの
政府職員
賃金
五千三百円の案を撤回せざるを得なくな
つて
いることは、これを明瞭に物語
つて
おると思うのであります。 五千三百円は、戦前のわずか十二円であります。これでどうして
政府職員
並びに
労働者
の
生活
ができるでありましようか。しかもこれに当るに、
増田労働大臣
は、刑法、軽犯罪法、公務員法、あらゆる方法によ
つて
労働者
を弾圧しておるのであります。私は、この
事態
の
責任
は明らかに
吉田内閣
の
財政
政策
並びに
労働政策
の破綻が
原因
であるということを、はつきり申し上げておきたいと思うのであります。 従
つて
われわれは、本
決議案
の趣旨をすみやかに
吉田内閣
は
実行
すべきだと思うのでありますが、もしこれが実現できない場合には、この
決議案
にもかかわらず、不幸なる
事態
はますます拡大するということを銘記すべきであるという重大な警告を発して、私はこの
決議案
に
賛成
するものであります。(
拍手
)
松岡駒吉
26
○
議長
(
松岡駒吉
君) これにて討論は終局いたしました。 採決いたします。本案を可決するに御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
松岡駒吉
27
○
議長
(
松岡駒吉
君) 御
異議
なしと認めます。よ
つて
本件は可決されました。(
拍手
)
政府
より発言を求められております。この際これを許します。労働大臣増田甲子七君。 〔國務大臣増田甲子七君
登壇
〕
増田甲子七
28
○国務大臣(増田甲子七君) 御決議の趣旨はとくと了承いたしました。この際、
争議
のうち
解決
したものについて皆様に御報告申し上げたいと思います。それは、
繊維
のうち化学
繊維
は、今朝の四時に
中労委
の
調停案
を
労資双方
がのんでくださいましたために、円満に
解決
いたしました。それから
石炭
の
争議
は、今せつ
かく
團体交渉が進行しておるということを申し上げましたが、これもきわめて好難いたしておりまして、不日必ず
解決
できるはずであります。
政府
といたしましては、御決議の趣旨は厚く尊重いたしまして、各種の
争議
をできるだけ早期に
解決
すべく十分
努力
を傾倒いたす所存でございます。何とぞ皆様におかれましては、この上とも私どもに御
協力
、御鞭撻あらんことを切にお願い申し上げる次第であります。(
拍手
) 〔國務大臣小澤佐重喜君
登壇
〕
小澤佐重喜
29
○國務大臣(小澤佐重喜君) ただいま可決になりました
決議案
の趣旨は、十分了承いたしました。従いまして、
政府
といたしましては、かねてこの線に沿うて
努力
して参
つたの
でありますが、ここに満場一致をも
つて
、ただいまの決議がありました以上は、ますます鞭撻いたしまして、皆さんの御
協力
のもとに、すみやかにこれを
解決
したいと思うのであります。 なお一言申し上げたいことは、本件
船員争議
の根本は、昨日成重君の御質問によ
つて
お答え申した通り、一番重大な問題は、六月以降の旧水準に対する三〇%の支給という問題が、三項目のうちの最も大きな問題であります。この金額は、すでにただいま御審議を願
つて
おる追加予算に計上いたしておるのでありまして、この予算案の審議を一日もすみやかに終了していただくことは、少くともこの
船員争議
の
解決
の端緒をもたらすものでありますから、どうぞすみやかに御審議あらんことをお願い申し上げます。 ————◇—————
今村忠助
30
○
今村
忠助君
議事日程追加
の
緊急動議
を
提出
いたします。すなわち、
坂本實
君外十三名
提出
、
肥料輸入
に対する
感謝決議案
は、
提出者
の
要求
の
通り委員会
の審査を省略してこの際
上程
し、その審議を進められんことを望みます。
松岡駒吉
31
○
議長
(
松岡駒吉
君)
今村
君の
動議
に御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
松岡駒吉
32
○
議長
(
松岡駒吉
君) 御
異議
なしと認めます。よ
つて日程
は追加せられました。
肥料輸入
に対する
感謝決議案
を
議題
といたします。
提出者
の
趣旨弁明
を許します。
坂本實
君。 〔
坂本實
君
登壇
〕
坂本實
33
○
坂本實
君 私は、ただいま緊急
上程
と相なりました
肥料輸入
に対する
感謝決議案
に関しまして、各党各派を代表し、趣旨の弁明を行わんとするものであります。 まず、
決議案
文を朗読いたします。
肥料輸入
に対する感謝決議 わが國の農業は、主として多量の肥料を投下することによ
つて
生産
力を維持し來
つた
が、戦時戦後を通じて、肥料
生産
は著しく低下し、ために深刻なる食糧危機を招
來す
ることと
なつ
た。 しかるところ、アメリカ
政府
並びに連合軍総司令部当局は、困難なる
條件
の下に、絶大なる好意と理解とを示され、一面、巨額の食糧を輸入せられるとともに、地面、
肥料輸入
について特段の
措置
を採られ、以て
國民
生存の
基礎
たる食糧問題の
解決
を促進せられつつある。 衆議院は、
國民
経済
漸く
再建
の緒に就かんとする今日、ここに思いを致し、アメリカ
政府
並びに連合軍総司令部に対し、全
國民
を代表して、衷心より感謝の辞を捧げるとともに、併せて今後一層の御支援を仰がんとするものである。 右決議する。 さて、試みに最近四箇年間に輸入せられました肥料の数量を見まするに、昭和二十年、窒素肥料九万三千トン、昭和二十一年、カリ肥料四万六千トン、昭和二十二年、窒素肥料三十八万九千トン、カリ肥料五万一千トン、昭和二十三年、窒素肥料三十四万二千トン、カリ肥料一万八千トン、総計窒素肥料八十二万四千トン、カリ肥料十一万五千トンとな
つて
いるのでございます。全消費数量に対します輸入量の比率はい窒素肥料におきまして平均二割四分、カリ肥料におきましては実に九割一分に達するのでございます。 御承知のごとく昭和二十二年度におきましては、全國的な食糧一割増産運動を展開し、幾多悪
條件
の集積下にもかかわりませず、幸いにして所期の目標に近い成績をあげ、供米
実績
もすこぶる順調でございまして、昭和二十四米穀年度以降二合七勺の配給を断行し、
國民生活
の前途に少なからず光明を見出し得たのであります。
かく
のごとく、國内食糧事情が一般的に好驚いたしましたことは、もとより
全般
的に恵まれた氣象
條件
と、農民
諸君
の非常なる犠牲心の発露によりますことは、もちろんでありますが、何と申しましても、アメリカ
政府
並びに連合軍総司令部の高邁なる占領方針により年々輸入せられます食糧並びに肥料の恩恵によることは、多言を要しないところであります。 しかしながら、一歩退いて考えますとき、過去施肥量反
当り
硫安換算七貫目ないし八貫目に対しまして、今日ようやく五貫五百を與え得るにすぎず、ことにカリ肥料におきましては、國内
生産
はきわめて困難なる事情にあります。今後食糧増産の実をあげまするためには、もちろん國内的には石淡、
電力
、硫化礦等の増産によるべきでありますが、これらの需給状況がきわめてきゆうくつな現状のもとにおきましては、輸入肥料は嘱望するところ、ますます大なるものがあるのであります。 私はこの際、輸入食糧が果しつつある偉大なる役割を深く認識し、
諸君
の御賛同を得て、アメリカ
政府
及び連合軍総司令部御当局に対して満腔の謝意を表するとともに、今後皆様の御援助をお願いいたしまして、趣旨の弁明を終るものであります。(
拍手
)
松岡駒吉
34
○
議長
(
松岡駒吉
君) 採決いたします。本案を可決するに御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
松岡駒吉
35
○
議長
(
松岡駒吉
君) 御
異議
なしと認めます。よ
つて
本案は可決いたしました。
政府
より発言を求められております。この際これを許します。農林大臣周東英雄君。 〔國務大臣周東英雄君
登壇
〕
周東英雄
36
○國務大臣(周東英雄君) ただいま御決議になりました
肥料輸入
に対する感謝決議の趣旨は、
政府
におきましても、ま
つた
く同感でありまして、連合國の御厚意に対しましては厚く感謝いたす次第であります。 戦後におきまして、思想あるいは
経済
方面におきまする混乱の事情は、その基く
原因
の大きな点は、主として食糧の不安にあ
つた
次第であります。それが、戦後食糧の輸入並びに食糧増産に対する肥料の輸入等によりまして、今日までいささかも食糧の不安を與えずに過しましたことは、ひとえにこれら肥料並びに食糧の輸入に対する連合國の好意によるものと存ずるのでありまして、ただいまの御決議の御趣旨に対しましても、ま
つた
く同感でありまして、連合國の御援助に対する感謝決議に対しまして同感の意を表するものであります。(
拍手
) ————◇—————
今村忠助
37
○
今村
忠助君
議事日程追加
の
緊急動議
を
提出
いたします。すなわちこの際、
内閣提出
、
砂糖消費税法等
の一部を改正する
法律案
を
議題
となし、委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。
松岡駒吉
38
○
議長
(
松岡駒吉
君)
今村
君の
動議
に御
異議
ありませんか。 「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
松岡駒吉
39
○
議長
(
松岡駒吉
君) 御
異議
なしと認めます。よ
つて日程
は追加せられました。
砂糖消費税法等
の一部を改正する
法律案
を
議題
といたします。委員長の報告を求めます。大藏委員長島村一郎君。 〔「大藏大臣はどうした」と呼び、その他発言する者あり〕
松岡駒吉
40
○
議長
(
松岡駒吉
君) 大藏大臣は渉外
関係
事務のために出席いたしかねております。大藏政務次官が出席しておりますから御了承願います。 〔島村一郎君
登壇
〕
島村一郎
41
○島村一郎君 ただいま
議題
となりました
砂糖消費税法等
の一部を改正する
法律案
について、委員会における審議の経過並びに結果について御報告申し上げます。 本案は、輸入砂糖が主要食糧として配給されているので砂糖消費税を課さないこととしてあ
つたの
でありますが、今回右の配給の停止に伴い、これに砂糖消費税を課し、も
つて
現下
の
財政
需要に應ぜしあるとともに、砂糖に対する砂糖消費税の税率及びサツカリン、ズルチンに対する物品秘の税率を適正に引き下げんとするもりであります。 本案については、九日より質疑に入り、砂糖を專賣品に加える意思はないか、砂糖の販賣價格及び配給計画等について質疑があ
つた
後、本十八日、討論を省略して、採決に入りましたが、起立多数をも
つて
原案の通り可決いたしました。 右、御報告申し上げます。(
拍手
)
松岡駒吉
42
○
議長
(
松岡駒吉
君) 採決いたします。本案の委員長報告は可決であります。本案を委員長報告の通り決するに
賛成
の
諸君
の起立を求めます。 〔
賛成
者起立〕
松岡駒吉
43
○
議長
(
松岡駒吉
君) 起立多数。よ
つて
本案は委員長報告の通り可決いたしました。 明日九日は定刻より本
会議
を開きます。本日はこれにて散会いたします。 午後七時三十三分散会