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小林勝馬君 先般來
逓信大臣に対しまして、無線通信士の智能試験の問題が、船舶並びに國家
地方警察の無線通信士に対して行われておることに対しまして、申入れをしておりましたところ、十一月十一日の本
委員会におきまして、
逓信大臣より、あの問題は返還船Q五十六号の北米沿岸における無線通信の違反行爲のために、全無線通信士に対して智能の再
調査をさせたところが、そういろ結果に相成
つて甚だ申訳ない。併しこの問題は直ちに取止めるようにいたしたという御答弁でございました。併し現在聞くところによりますれば、電波局長は國家
地方警察所属の全無線通信士に対しまして、一齊に強制的に智能試験を実施中とのことでございますが、これは我が國無電線信
電話諸法規違反行爲であるばかりでなく、同業の全無線通信士に一大センセーションを惹起せしめている
現状であります。無線通信士は御承知の
通り國法によ
つて定められたる國家試験に合格いたしまして、それぞれの資格を得、
逓信大臣の証明する無線通信從事者資格認定証書を所持している者でございまして、これを無視いたしまして、再試験同様の智能試験を現在勤務中の全員に対して一齊に施行するがごときは国家試験による
逓信大臣の証明を否定するものでありまして、無線
関係諸法規の違反行爲であるばかりでなく、延いてはこれが他の國家試験に波及しますれば、
日本のあらゆる規律と秩序を乱すものではなかろうかと思うのでございます。かようなわけでございまして、現在ほかのすべての國家試験による資格者で、かような
措置を受けたためしは今までないのでございまして、この無線通信士のみに強制的に今般やられるということは、理由の如何を問わず我々も承認できないと、かように存ずる次第でございまして、無線通信從事者の資格検定
委員長である電波局長が、自分が認めた資格者に対して、みずから再試験を行うようなことは如何と思うのでございまして、これは直ちに
逓信大臣の言明の
通り中止方を
要望するものでございます。尚現在行われておりまするところの再試験と申しますか、智能試験の結果は如何にお取計らいに相成りますか、その点を次官並びに電波局長代理として見えております監理課長からお伺いいたしたいと思います。