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門屋盛一君 今あれ程に質しても、林副総理も我々はただ來たのではないと言われるけれども、これは失礼な言い分ですけれども、官房
長官が言われるのと同じような、そういうことなら、官房
長官は果し状一本持
つて來たのと同じようなことになるので、それならお氣の毒ですが、その取扱いは矢野
議員のおつしやるようなお取扱いにするより、しようがないと思うのでございますが、幸い先程私が議事進行の折に申上げましたように、一生懸命
審議をする。而もこれは第一次吉田内閣のときにできた労働組合法によ
つて、全然與えていなか
つた権利を與えるとか、與えんとかいうのではなく、與えてあ
つたところの権利を取上げるものは取上げてしま
つて、七月以來生活に困
つておるものをそのままにして置いて
法案を通せということは、或いは特別な何か
関係があるものとしましても、我々は良心的に非常に困難な立場にある。これに対して政府の方でも、今國庫で七百億か、一千億の予算を組めと言
つたところで、それは
ちよつと私が今大藏大臣にな
つても、今直ぐではよう組みきらんと思う。それから今人事院の発表したところの六千三百円ベースを、そのまま呑めということもいろいろ議論がある。それらのことはこういう
実情である。世の中は外から見たのと、内に入
つて見たのとは違うことがあるのですから、幾ら在野時代にああしろ、こうしろとおつしや
つていても、今の日本の世の中では御承知の
通りでき兼ねる。これはやらんのではない、でき兼ねる。だから予算を組めと言
つても組めないし、できないことがあるから、七月以來困
つておるところの官公労の諸君に対しては、これだけの処置を取
つて、これは
委員の方でお骨折りだろうけれども、その点だけでも取
つて來て、何かここへ見返りをや
つて貰わんと、(笑声)十六日までにやれ、二十日までにやれと言
つてもあなた方も長い間の
國会生活であ
つて、恐らく……
佐藤さんは呑氣なことを言われることかも知れないけれども、あなた方二人は言えんわけです。(笑声)あなた方は折角総理を輔佐されておるから、総理の方にもそれだけのことは私が十分に言
つておりますから、理論的に多少給與ベースなどの問題に異論があるとしても、恐らく
参議院全体がそういう空氣であろうと思います。これにも拘わらず、ただ
法案だけ通せばいいのだという行き方で來られることは、
國会を通じて
國民に対する聞えもよくない。我々はどうしてもそれだけは、是非十六日ということを御主張なさるならば、ここへおいでになるまでに篤と……今日
公務員法を出したのではなくて、昨日から
質問が出ておるのですから、大体の空氣はお察しのわけです。これだけのみやげを持
つて行かなければならんということは分
つている筈です。それをみやげも持たずに、ただ來て、一口言うたきりで帰ろうということは、どうしても解せないことなのです。政治は喧嘩した
つて政治にならない、肚を割り合
つて行きましよう。それが本当に何らかの臨時処置なり應急処置……これが十六日までの間に官公労の100%の得心は行かんとしても、何らかの御処置が執り得るのか、得ないのか、これだけ伺わなければ、何というむずかしい
言葉、諸般の情勢ということは、
考えても想像できるけれども、それだけでなく、今大臣の言われましたように、それと共に心配なされなければならんことがあるのじやないか、こういうわけなのです。是非
一つお
考え願います。