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田中(源)
委員 先ほど私の
議事進行についての
大藏大臣の御
答弁は、
予算はこの
國会中に
提出する、こういう確たる
答弁であつた。しかしてこれについては
小坂君から、われわれの
審議権はつとめて
努力はするが、
日時がないから、そのわれわれの
審議権に対して、
政府はどう
考えておるか。短時日において
審議せよということは無理であります。それに対して、
審議権については十分注意いたします、十分尊重いたしますと、こういうお答えが
大臣から出ておる。そして今度は
小坂君の御
質問で、この
國会中において
審議の期間がなかつた場合はどうするか。いわゆる第四
國会に向
つてこれを継続
審議することを
考えておるかということに対し、それは
考えていないと言う。ここに前の
答弁とあとの
答弁とのギヤップが出て來ている。私は
大藏大臣に対して、
小坂君のそう言つた
通りにできなければ、続けてでもこれをやる。お互いに
官公吏に対して、この
予算を通すということの、
政府は義務を持
つており、
國会もつとめてこれを眞劍にできるだけ早く
審議して、この
予算を成立せしめなければならぬ義務がある。だから
大臣がすなおにそういう心持だとお答えになれば、すつかり話が片がつく。しかし第四回
國会に継続してやるということは今日は
考えておらぬというところに、どうもギヤップが出て來る。そこが先ほどから
小坂君が
言つている
ように、そんなにこだわらないで、お互いに、あなたの方ではいろいろ苦心されて
予算をおつくりになるのだから、率直に
お話をされて、スムーズに行く
ようにされる方がいい。そこに何だか
大臣は、從來の総理の声明にもありました点にこだわ
つて、その答えがそういうふうにな
つて來ると、あなたの御
答弁が、
最初としまいとはもうまつたく矛盾したお答えになる。だからして結局われわれは今
國会中にあなた方がつとめてお
出しくださるという
最初の
答弁を信ずる。そうして同時にできるだけ
審議権を尊重する。この
二つをわれわれは正直に
受取つておく。この
審議期間がなければいたしかたがない。自然あなたの方は、
審議する
見込みで十二月一日に召集なさ
つており、もともと召集がなければ、あなたのお答えの問題についても、いろいろ議論が出て來る。
政府が十二月一日に
國会を召集している告示は明らかに出ておる。そういうところにあなた方
政府が面子にとらわれた
ようなことをおつしやるから、そこにこういう問題が起きて來る。
はつきりこの際にもう一度あなたからおつしや
つて——われわれはあなた方の
言葉じりをとらえてどうこうし
ようというのではないのだから、
はつきりと
大藏大臣から
政府の態度を御
説明になれば、
委員の諸君も納得すると思う。あらためてさつきの
答弁を確認すると同時に、あなたの所信をここに、
はつきりとお示しを
願つておきたいと思います。