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鈴木強平君 わが國の
蚕糸業が
終戰後すでに三年を経過せるにもかかわらず、なお依然として戰時中と同樣の
統制下にあることは、ただに
蚕糸業の健全なる
発展を阻害するのみならず、
日本経済の再建をはばむものであ
つて、はなはだ憂慮にたえない。一方
繭生産者たる
養蚕大衆の意向もすでに現在の
統制機構より脱却して、自己の欲するところの販賣したき方向にある。かかる
養蚕大衆の自由を束縛する
統制の存続は、必然的にその
生産意欲を低下せしめるばかりでなく、本年のごとき厖大なる予算に伴う租税の
完納等はとうていおぽつかなき
状態となる。ついては、斯業の
発展と民生の安定のために、輸出向生糸及びその原料を除く
蚕糸類一切の
統制を撤廃するよう要望するというのであります。