○
長野長廣君
高知縣は
鉄道にはきわめて惠まれておりませんので、最近数回の議会におきまして、運輸当局にいろいろ
請願をしましたるところ、特に
鉄道以外の点については考慮しようということで、特に省営バスのごときについては重きを置いて、御回答を受けているのであります。しかしながら事実は全然これを裏切
つて、何も手をつけられていないのであります。これを私は非常に遺憾とするものであります。しかるに港湾当局におきましては、昨年度全然だめにな
つていたものを三つも生かしてくれまして、継続事業で十数億円の
仕事ができることにしていただいたのであります。経費の割当におきまして大体の目安から、
高知縣は相当に考慮せなければならぬというおぼしめしのある点を一つ顧みていただいて、何分の御回答を得たいものだと思います。
まず大杉駅、池藏寺村間
國営自動車運輸開始の
請願でございますが、
道路が狹いから
改良したならばただちにやるという御陸答を、実は数年前に受けているのであります。その後適当なる改修を加えまして、相当の施設ができるに至
つているのでございますから、どうか至急にこれを実現をしたいただきたい。ことに経由地帶の沿線は、
高知縣の九分の一の面積を只めている嶺北地帶でありまして、銅、木材のごときは
日本においても有数の地帶にな
つております、比較的山間はでありますが、
人口も稠密でありまして、いろいろの点から考えまして急を要するものと存じます。何分既行にお願いをしたいと思います。
次に窪川、宿毛間及び中村、
清水間國営自動車運輸開始の
請願でありますが、これはすでに御
承知のごとく全國において三箇所の総合開発地帶というものができました。この幡多郡というところは全國的に取上げられまして、特別に経費を傾注することに相な
つているのであります。つきましては現在の窪川と宿毛間及びその中間における中村から清水、この間の省営バスの実現を願いたいというのであります。理由としましては各種の産物に非常に富んでいる。特に林産、疊表、水産物であります。それから今回内閣におきまして四國國立公園の目標のもとに、この地点を
中心として今審議を進められているのでありまして、おそらく最近に決定を見ることと思いますが、かようなことを考え合せまして、今後國の
收入という点から考えましても、大いに價値のあることではないかと思いますので、これをぜひお願いをしたい。
次に
高知、宇佐間の
鉄道敷設の
請願でありますが、数年前に実現一歩前とわれわれは感じておりましたけれども、特に一昨年において相当話が進みましたが、遺憾ながら宇佐より須崎に至る線の競爭ができまして、そのために停頓をいたしているのであります。しかし宇佐、須崎間にことは次のことといたしまして、ともかく
高知より浦戸湾の西岸を臨海
鉄道として、さらに右折して宇佐の方に進めて行く。かような意味において何分実現をしていただきたいと思います。
次に池川、
高知間國営自動車運輸開始の
請願でありますが、これは
高知駅から伊野町を経て仁淀川東岸を北上し、小川村を経て池川町に抜けて行くものでありまして、さらにこの池川町から久万町につけるという案であります。現在久万町と池川町の間には愛媛、
高知両縣の共同でトンネルが抜けまして、これは
完成しておるのであります。ただ遺憾ながら小川村と池川町との間に大峠トンネルがありまして、これの実現が残
つておるのであります。つきましては運輸省としましては、建設省と連繋のもとに相当の補助をしていただきまして、この大峠トンネルを抜くことを特別のおはからいをお願いしたい。そうして池川町を経て久万町に通ずるのでありますが、しかもこの間においては林産物が非常に多く、特に薪炭、木材のごときも、官有林地帶でありましてすこぶる豊富であり、
人口もこの間は相当に稠密な地帶でありますから、これは價値のあるものだと思います。
次に川口、
用居間國営自動車運輸開始の
請願でありますが、川口、用居間は松山、佐川線の省営バスの大崎村の川口から北に折れまして池川町の用居部落に通ずる線であります。この線は
人口においても池川、大崎を合せますと一万五、六千くらいの
人口にな
つております。先ほど申し上げましたように産物も多いのであります。現在バスはありますけれども、事実上私営バスは運行しておりません、この際これを早急にお願いしたい。ついては御調査をお願いしたいというのであります。
次に佐賀港を
避難港に
指定の
請願でありますが、佐賀港はまつたく天然の良港でありまして、港の沖合いに暗礁と島がありまして、これはいくらか樹木もある
程度の小さい島でありますが、この間を連接しますと相当優良な港ができると思います。特に
避難港として重要な地点でありますから、すみやかに御調査を願いまして、
指定港としていただいて、これが
工事に着手し得るように特別の御高配をお願い申し上げる次第であります。昨年特別のあはからいで上川口港と久礼港は、すでに
工事にかかることになりましたけれども、この佐賀港を実現していただきますならば、林産物及び水産物の搬出港として、また
避難港として最も重要なる港となると思いますから、この点を何とぞよろしくお願いいたします。
それから四國循環
鉄道がいまだに
完成しないことは、まことに遺憾とするところであります。この際影野、吉野生間の
仕事が、万一吉野生間の経費に故障がありますれば、せめて窪川まで
延長していただきたい。それから安藝、甲浦間の実現であります。どうか四國の資源と文化、同時に
鉄道のきわめて貧弱なことを御
同情いただきまして、一刻も早くこれが実現をしていただきたいと存じますが、本省におかれましてはどういう御見解でありましようか。それもあわせて承りたいと思います。