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吉次説明員 ただいまの御質問に対しましてお答え申し上げます。品物によりまして
現品化の速度が非常にかわ
つておりますために、各品物別に申し上げませんと、実ははつきりいたしません。たとえば先ほど來問題にな
つておりますせつけんについて申し上げますと、第一、第二・
四半期で百四十四万個
安本から
割当をされて、
商工省から発券してもら
つて、それによ
つて運輸省は業者と契約をして現品を入手している。こういうような
状態です。しかし現品が必ずしも全部入手されていない。どうしても現品を入手してから
——私
どものところでは東京、もしくは大阪、そういうような地域で現品を入手しまして、それからさらに
札鉄のごときは
北海道へその品物を送
つて、
現場の從事員まで届ける。
現場の末端の
配給までは、現品が入
つてからでもおよそ一箇月くらいかかる。こういうような
状態でございますから、
從つて四半期別の
関係は若干ずつ前の
四半期からずれて來る。たとえば今
年度上半期に
配給しているせつけんのうち、一部は昨年の第四・
四半期に
割当てられ、発券されたものを四月以降に
配給されている。それにしても四月以降上半期にどれだけせつけんが
配給されたか。せつけんに関する限りにおいては、先ほど御
説明申し上げましたが、約百五十万個
程度のものが
現場末端に
配給されている
現状であります。
さらに
軍手のことがございましたが、まだ
軍手関係の
説明に入
つておりませんので申し上げませんでしたけれ
ども、お配りしてございます表を
ごらんにな
つていただきますと
——運輸省としては、これまた
軍手についてはどういう
職種に対して
軍手を
配給するか、またその職手に対しては一年に何双
軍手を貸與するか、こういうようなことをきめてございます。たとえば
機関士でしたら一年に四双、
機関助手ですと一年に八双、こういうぐあいに貸與する各
職種をはつきり限定しております。各
職種のその
重点度、
必要度によ
つてその
数量をきめております。そのきめられた
数量を、
國鉄の現在のきめられた
職種の全從事員に
配給すると、
年間に二百五十万双の
軍手が必要にな
つて來る。こういうことにな
つて参りますが、それに対して今年の
計画は
供給量が非常に少いというような
関係から、おおむね三分の一
程度の七十九万五千双より
安定本部としても
配給ができない。こういうことで
閣議決定がされております。その七十九万五千双に対しまして、この表にも書いてございますが、第一・
四半期、第二・
四半期とまだ実は全然発券ができておりません。
從つて現品化の具体的な
措置に入
つていない。ただいま
商工省と折衝いたしております。纖維局長もお見えにな
つておられますが、纖維局長も何とかして急いで
國鉄関係に対して切符を出すような
措置をしようと努力していただいておりまして、近く発券の
措置をと
つていただけるはずにな
つておりますが、現在ではまだ今
年度の
関係は全然発券がされておらない。
從つてもちろん今
年度関係の現品が一双も入
つておりません。今
年度関係としては
配給ができていない。そこで一部やむを得ず、私
どもは從事員の例の制服の古いもので、四年半もしくは五年着たものが返
つて來ますが、その古い制服の中から少しでも丈夫な
部分を義りと
つて、ああしたラシヤ地あるいはセル地で
手袋のかつこうをつく
つて、そうしたものも代用的に一部
配給しておる。これも氣持
程度の問題で、実際には
作業を非常にしにくいし、
手袋としてのほんとうの用途をなさない。しかしやむを得ずそういうような
方法、手段もと
つておる、こういうような
状態であります。その他各物資について、この表は大体その後の発券の
状態、こういう
数字をあげておりますが、発券と
現品化の間にも、先ほど申し上げましたように、相当時間的ずれがございます。しかしこのずれは昨
年度からもずれて参
つておりますから、おおむね発券が順調に進んで参りますと、現品から流れて行くスピードも、こうした
数字で
ごらんにな
つて大体間違いない。こういうぐあいに申し上げることができます。さらに先ほど
正木さんから御質問がございました。
正木さんはただいまお見えにならないようでありますが、
國鉄從事員に対する部内の
配当関係は、もちろん私
ども本省で全國的に統制をと
つて、
重点度を
考えて
配給をや
つております。たとえば先ほ
ども例示されました
北海道地区等に対しましては、がいとうとか、チヨツキとか、ずきんとか、
軍手、
地下たび、ゴム長
ぐつ、ぼつこ
ぐつ、つまり寒冷地で特に必要なこうしたものについては、もちろん札幌
鉄道局へ
重点的に
配当いたしております。しかしすべてのものについて札幌を
重点的にということは適当ではないのでありまして、たとえば先ほど來問題にな
つておりましたせつけんのごときは、
汚損する重労働の
程度により当然見て行くべきものであります。たとえばせつけんは札幌
鉄道局といえ
ども、あるいは九州の門鉄の
関係といえ
ども、要するに
職種によ
つて重点度をきめて、その
職種別に
配当している。ものによ
つてはそういうような
方法をと
つております。