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1948-07-01 第2回国会 参議院 予算委員会 第39号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
二十三年七月一日(木曜日) 午後一時四十八分開会 ————————————— 本日の
会議
に付した事件 ○
昭和
二十三
年度
一般会計予算
(
内閣
送付
) ○
昭和
二十三
年度
特別会計予算
(
内閣
送付
) —————————————
櫻内辰郎
1
○
委員長
(
櫻内辰郎
君)
只今
より
委員会
を開会いたします。
予備審査
のため
審議
を続けておりました
予算案
に対しまして、
政府
より
修正案
を御
提出
になることになりましたから、
大藏大臣
よりその御
説明
を願いたいと存じます。
北村徳太郎
2
○
國務大臣
(
北村徳太郎
君)
只今委員長
よりお話がございましたように、
予算案
につきましては
政府
の
提出
が遅れました上に、期間がそのために迫りまして、いろいろ
予備審査
の上で御熱心な
審査
を頂いてお
つたの
でありますが、
與党
の間で段々
修正
すべき点を見出しまして、遂に
修正案
を
提出
しなければならんことに相成りましたので、甚だ恐縮に存じまするが、
修正案
について御
審議
を煩わしたいと思うのであります。それで
修正
の主要な点は、
鉄道会計
におきまして、
運賃
のうち
旅客運賃
を
從來
三・五倍にいたしておりましたものを二・五五倍にいたしました。その中に
通行税
を含める。
通行税込み
で二・五五倍にするということが主要なる
修正点
でございます。これに伴いまして
財源
を整理しなければならんのでございますが、主としてこれは税によりまして、即ち
所得税
の一部を
改正
する等によりまして、主として規の
改正
に基きこれを整理いたしたいという
修正案
でございます。それから税の中で
取引高税
につきましては、
参議院方面
においてもいろいろ御
意見等
がございまして、これはいわゆる
大衆負担
になる部分をできるだけ避けるようにいたすために、
從來
は主食と学校の
学用品等
を除外いたしておりましたのを、これに
生鮮食料品
であるとか、或いは木炭、
薪炭類
、或いは
豆炭
、牛乳、
粉乳
、こういうようなものもやはり除外いたしまして、
大衆
の
負担
を軽減するということを、この際に図りました次第であります。
数字
に亙りまする詳細なことは
政府委員
より御
説明
いたさせますけれども、申上げますような
事情
によりまして
修正案
を
提出
することに相成りましたので、遅れた上に甚だ恐縮に存じておりますが、どうか十分御
審議
を煩わしたいと思う次第であります。
河野一之
3
○
政府委員
(
河野一之
君)
大臣
の御
説明
につきまして補足的に
数字
その他について御
説明
申上げます。先ず一枚紙の
内閣発表
と書いてある紙がございますが、これが昨日
予算
につきまして
政府側
において
與党
の
意見
を入れまして、出す
修正案
の
骨子
でありますので、一應これを読みまして更にその
数字
を御
説明
申上げたいと思います。
昭和
二十三
年度
予算
に関し
與党
三派より
左記
の要請があ
つたの
で
政府
は之に基き
至急修正案
を
國会
に提案することと致し度き
考え
である。 記 一、
鉄道旅客運賃値
上率を二・五五倍(
通行税込
)とし、これにより生ずる
國有鉄道事業特別会計
(
損益勘定
)の
赤字
は
一般会計
において補填すること。 二、
取引高税
に
付免税品目
を拡張すること。 右による
減收額
は五十六億円とすること。 三、
鉄道運賃
、
通信料金改訂期日
の
遅延
による
減收
を補填すること。 四、
文教費
(六・三
制経費等
)を八億円
増額
すること。 五、
災害対策費
を五億円
増額
すること。 六、
引揚者住宅建設費
を三億円
増額
すること。 七、
恩給法
の
改正
に伴う
所要経費
約六億円を計上すること。 八、
科学研究費
を一億円
増額
すること。 九、
給與水準改訂等
に伴い
國会費
を
増額
すること。 十、
医師
、
産婆等
に対する
地方事業税
の軽減に伴い、
地方財政收入減
一億円を補填すること。 十一、右の
措置
に伴う
財源
は
左記
によること。 1.
昭和
二十二
年度
決算
上の
剩余金見込額
中三十余億円を充当すること。 2.
高額所得者
の
税率
を
引上げ
これによる
増收
二十億円を計上すること。 3.
課税充実
の方途を講じこれによる
所得税
の
増收
百六十億円を計上すること。 4.
價格差益金
の
徴收
を確保し之に依る
増收額
二十一億円を計上すること。 5.
一般会計特別会計
を通じ
物件費
の
節約
を行ひ
歳出
二十六億円を
減少
すること。 6.其の他
内閣
において適切なる
財源
を調整すること。 ということであります。先ず一の
鉄道運賃
の
値上率
は
税込み
の三・五倍とな
つて
お
つたの
でありますが、これを二・五五倍に
修正
いたすことになりました。現在一キロ当り三十五銭の
運賃
が大体九十銭
程度
になる
見込
であります。これによ
つて
生じます
赤字
は三のところに書いてありまする
改訂期日
の
遅延
による
減收
を含めてでありますが、
鉄道運賃
は六月の十五日から
改正
するという、こういう
予定
にな
つて
お
つたの
でありますが、新らしい
修正案
におきましては、貨物は大体七月の十日、
旅客
は七月の十八日ということを
予定
いたしております。
旅客運賃
は二・五五倍でありますが、定期につきましては、
一般定期
は
一般
の
旅客運賃
と同樣に二・五五倍でありますが、
学生定期
は二倍ということにいたす
予定
でございます。その結果大体
実施
の
ズレ
を含めまして二百億
程度
の
減收
を生ずる
見込み
であります。これを
一般会計
から繰入れるということに相成るわけであります。 次に
取引高税
でありますが、これは先程
大臣
が申されました
通り
、主として
生活必需品関係
の
免税品目
を拡張する。例えて申しますれば、
生鮮野菜
、
魚介類
、
豆炭
、薪炭、
練粉乳
、味噌、醤油、そうい
つた
ような
生活必需品関係
の
免税
をいたしますことによりまして五十六億円の
減收
を生ずる。現在当初
予算案
におきましては二百七十億計上してあ
つたの
でありますが、五十六億円
程度
の
減少
を來すということに相成ります。 その次の、
鉄道運賃
の
ズレ
は先程申上げた
通り
でありますが、
通信料金
も六月十五日と
予定
いたしておりましたが、これは七月の十日に
実施
を
予定
いたしております。この倍率は変りませんで、四倍であります。その結果十六億
程度
の
減收
を生ずるのであります。 次に
文教費
の八億円でありますが、この
文教費
は、分けまして六・三
制関係
の
経費
と、それから
育英会
への
貸付金
の
増額
と、
災害
にりました
校舍
の復旧と三つに相成るのでありまして、六・三制の
関係
の
経費
が六億円ということに相成ります。そり結果多少
教室
が殖えることに相成ります。千三百
教室
程殖えることに相成ります。それから
育英会
の
資金
、これは学生に対する
貸付金
でありますが、これが一億、それから
校舍
の
災害復旧
、風水害、戰災、その他の
校舍
の
災害復旧
、これが一億であります。 ここでお断りいたして置くのでありますが、この六億という六・三制の
経費
は
所要経費
の全額でありまして、このうち國の
補助
として行く分が三億、残り三億は
從來
のやり方で行きますと、
地方團体
で
負担
することに相成るのでありますが、その分は
起債
に仰ぐということが目下困難な
状況
にありまするので、
起債
の額を
増額
するととが困難な
状況
にありますので、それに相当する分を
増額
して分
與税
の形式で
地方
に渡す。即ち三億が
公共事業費
の
増額
になり、三億が分
與税
、今度は
配付税
というふうに名称を改定する
予定
でありますが、その
増額
で行く
予定
でございます。 次に
災害対策費
でございますが、これは五億円でありまするが、この五億円も今の六・三制の
経費
と同樣でありまして、これは大体三分の二が國の
補助
に相成りまして、
あと
三分の一が
地方負担
に相成るのでありますが、その三分の一に相当する一億六千六百万円というものはやはり
配付税
の
増加
ということで処理する
予定
であります。総額では五億に相成るわけであります。
引揚者住宅建設費
でありますが、これは
全額國庫
の支弁で
從來
や
つて
おりますので、当初
予算
におきましては
公共事業費
に一億七千七百万円程計上してあ
つたの
でありますが、これが更に三億円
増加
することに相成ります。 次に
恩給法
の
改正
でありますが、現在の
恩給制度
は、旧來の戰時中における
俸給額
を
基礎
として大体その
俸給法
の
規定
に從いまして、
恩給額
を計算支給するということに相成
つて
お
つたの
でありますが、これは更にその後べ
ース
の上りました等の
関係
にありまして、
既受給者
についてはもとよりのこと、これから支給せられる者につきましても、俸給の計算の
基礎
を相当上げなければならん
状況
にありまするので、その
関係
の
経費
として六億円を更に
増加
計上するという
趣旨
であります。
科学研究費
は、これは
文部省所管
の
科学研究費
でございます。現在豫算におきましては一億五千三百万円程あるのでありますが、更に一億円を
増額
する。 次に、
給與水準
の
改訂
に伴い
國会費
を
増額
することでありますが、これは主として
國会議員
の
歳費
の
関係
でありまして、現在
歳費
は月度千五百円、その外に
特別手当
として二千円ということにな
つて
おりますが、これを
歳費
を一万八千円といたしまして、その代り特別の
手当
というものを除く。その
外通信手当
を、現在百二十五円に相成
つて
おると存じますが、これを月千円
程度
に
増額
いたす。
滞在手当
は現在百円にな
つて
おりますのを二百円
程度
にいたす。こういうことによりまして、大体二億円
程度
の
金額
が
増加
に相成るわけであります。 その次に
地方事業税
でありますが、これは
医師
、
産婆等
の
自由職業
に対しましては多少
税率
を軽減するということに
予算作成
後
事情
が変りましたので、その
関係
におきまして一億円
程度減收
を
地方国体
において生じまするので、その
金額
は一億円を分
與税
として
増加
してやる。こういう
趣旨
であります。 これに対しましての
財源
でありますが、二十二
年度
の
決算
上の
剩余金
は大体六十億乃至七十億
程度
と
考え
られるのであります。まだ
決算
が確定いたしませんので、その
金額
は確定いたしておりません。併しその
税度
の額のうち二分の一の
金額
は、
財政法
の
規定
によりまして
國債
の
償還
に充てるということにな
つて
おりますので、その
申分
だけが使えるということに相成りますので、その
金額
のうち大体三十億円を充当するということにいたしたのであります。これは精査の結果多少減じまして二十五億円
程度
で
濟むようであります
。次に
高額所得者
の
税率
を
引上げ
ることでありますが、これは二十五万円以上の高額の
所得者
に対しまして、大体
税率
を二五%
程度引上げ
て行くという結果、大体五十億円
程度
になるわけであります。その次は、課税の充実でありますが、
闇所得
の捕捉を十分いたしまして、百六十億
程度
を
増收
いたします。その次に
價格差益
でありますが、この
價格差益
は現在当初
予算
には百八十億
程度
計上せられておるのでありますが、これには昨年の物
價改訂
の分約六十億と、今回の物
價改訂
の分百二十億
程度
があるのでありますが、今回の物
價改訂
に基く分につきましては、大体
生糸
、
繊維製品
につきましては、
年度内
に大体五割、その他のものについては
年度内
に七割
程度
のものは
價格差釜
の
徴收
ができるであろうと、当初
予定
してお
つたの
でありますが、この
徴收
を更に充実するという意味におきまして、
生糸
を除くすべての
物資
につきまして大体八割
程度
を
年度内
に
増加
徴收
するということで、二十一億
程度
の
金額
が
増收
に相成る
予定
であります。次に
物件費
の
節約
でございますが、これは
一般会計
において大体十六億
程度
を
節約
いたすのであります。これは
終戰処理費等
を除きますすべての
物件費
につきまして、大体五%
程度
を
節約
する結果、十六億
程度
の
金額
が浮くわけでございます。これは
予算
の技術上の処理といたしましては、すべての
物件費
について、一々
割合
を掛けて減ずるのが至当ではあるのでありますが、非常に急ぎます
関係
上、
價絡補正等特別助成費
、いわゆる償絡等の騰貴に伴う分の特別の
経費
が
予算
上計上せられておりますので、その中から一括して
減少
するという
措置
を取
つて
おります。
物件費
の
節約残り
の十億でありますが、この十億は
鉄道特別会計
が大体八億、
通信事業
が一億六千万円、
專賣廳益金
が三千六百万円、大体
鉄道
におきましては
動力費等
の特別に
節約
の困難ななものを除きまして、一定の
割合
において
節約
をいたす。
通信
におきましては銅でありますとか、或いは紙類でありますとか、そうい
つた
ような、何とも
節約
のできないものを除きまして、
一般会計
と同じような方法によりまして
節約
いたす、こういうことにいたしております。その他
内閣
におきまして適切なる
財源
を調達をするということでありますが、これにつきましては、現在
政府
において
予定
いたしておりますものは
財産視等收入金特別会計
から十三億円程でありますが、これを受入れることに
考え
ております。これは
財産税特別会計
におきましては、いわゆる
物納財産
について七五%までは公債の
発行
ができるということに相成
つて
おりますので、現在の
物納財産
を
基礎
といたしまして計算いたしますと、十三、四億
程度
の
発行余力
がありまする結果、これを
発行
いたしまして
一般会計
に繰入れることといたしております。その外、
地方貸付金
の
償還金
として九億円
程度
を
予定
いたしておりますが、これは二十二
年度
の
予算
におきまして、
地方国体
のいわゆる
生活補給金
二・八ヶ月分のうち一・八ヶ月分につきまして、すでに
貸付
を行な
つて
おります。その後千八百円
ベース
が二千九百二十円べ
ース
になりまして、その
差額
につきましても
地方團体貸付
をしているわけであります。当初
予算
におきましては、
最初
の一・八ヶ月分につきまして
償還金
を
予定
いたしてお
つたの
でありますが、更に今
年度
の
年度
末におきまして二千九百二十円、
ベース
の
差額
の分の
貸付
が行われるということになりますので、その
償還金
を
見込
んだわけであります。これは
貸付
の初
年度
は据置きまして、翌
年度
から二ケ
年度内
に四分五厘の利子を附けて返すことにな
つて
おるわけであります。又
國有財産
の賣拂いの
收入
でありますとか、罰金の
收入
でありますとか、
政府出資金
の
減少
、例えて申しますれば
國民金融公国
とか
預金保険金庫等
の
出資
を、現在
予算案
においては
予定
いたしてお
つたの
でありますが、
法律案
が
提出
に至りませんので、これを止めますとか、或いは
失業保険
の
関係
におきまして最近の
状況
から見まして、
失業者
の発生の
状況等
から
考え
まして、現在十八億円
程度
の
一般会計
からの繰入れを
予定
しておるのでありますが、大体
半額程度
は不用になるのではないか、かような
考え方
から、
そういつた面
で四十五億程の
財源
を捻出したわけであります。 以上を以てこの
修正案
の大体の
骨子
を申上げた次第でありますが、明日
提出
を
予定
いたしております
予算修正書
におきましては、この外に、
予算編成提出
後に生じましたいろいろな
事情
から起
つた
予算
の
修正
をも併せて、この
修正
に加えていたすという
考え方
をいたしておるのであります。その点は例えて申しますならば、先ず第一は、
入場税
の問題であります。本
予算編成
の当時におきましては、
入場税
は依然
國税
において存置するという
考え方
でありましたが、その後
方針
が決定いたしまして、
地方
に移讓するということに相成りましたので、これは大体八月の一日から
実施
するという
予定
にな
つて
おりますので、それ以後の
入場税
というものは
地方
が直接
徴收
するということに相成りますので、その
入場税
の
相当額
を総
收入
から落しますと同時に、
地方分與税
の方においてもそれに伴う調整を行な
つて
おります。それから第二には、
國有競馬事業
という
特別会計
を起すことに相成
つて
おります。これは
從來競馬
の
事業
は
日本競馬会
において施行いたしておりまして、
事業
を行な
つて
おりまして、これに対しまして
競馬
の
馬券
につきまして
馬券税
が入ります。それから
競馬会
の
納付金
というものが
一般会計
に対してあ
つた
わけであります。大体百の
競馬收入
がありますると、
馬券税
として十五、
競馬会
の
納付金
として十一・五
程度
のものが
一般会計
に
歳入
として入
つて來
てお
つたの
でありますが、この
程度
が皆
國営競馬
になりまして、
馬券税
に相当するものとそれから
競馬会
の
納付金
に相当するもの、それから
競馬会自身
が
入場金
を取
つて
おるのでありますが、これが百分の六・五
程度
でありますが、そうい
つた
ものを全部
國営競馬事業特別会計
で一括
徴收
する。そうして出て來る税金として申しまするか、
收入
支出
の
差額
を
一般会計
に繰入れて行くというような
方式
に変りましたので、
從つて歳入
におきましては
馬券税
の
減收
、
競馬会納付金
の
減收
というものがありますると同時に、
國営競馬事業特別会計
からの繰入金というものが
一般会計
に入
つて來
る、こういう恰好に相成ることにな
つて
おります。それからその次の点は、
宝くじ
の
関係
でございますが、
宝くじ
は
從來金融機関
又は
地方團体
において
実施
しておりまして、主として
政府
が行う分につきましては、
勧業銀行
を主として使
つて
おりまして、その
宝くじ
による純利益と申しますか、これを
一般会計宝くじ発行者納付金
として納めさせてお
つたの
でありますが、これは
関係方面
の
意向
もございまして、全部これは國が直営をいたすということに大体
方針
がなる
予定
であります。その結果
宝くじ
の賣買及びこれによる
当せん金
の
支拂
その他一切、
一般会計
において
歳入歳出
を括
つて
やることに相成りましたので、その
関係
におきまして
宝ぐじ発行者納付金
の
減少
が起りますと同時に、
歳入
においては
減少
が起りますと同時に、
宝くじ発行納付金
が入る。又
支出
の面におきましては
当せん金
の
支拂
による
支出
というものができて來る。こういう
関係
で
相当調整
が行われております。 以上が大体主なる点でありますが、その他
外國貿易特別円資金特別会計
ができまする等の
関係
その他によりまして、多少の移動がございますが、これは一括して今回の
修正案
に入れまして御
審議
を仰ぐ
予定
であります。 別の
修正大綱
と申しまする四枚程の紙がございますが、以上申上げましたところを、
予算
的に、技術的に採録しました結果がこのように非常に複雑な表になりましたので、これを御
説明
いたしますると、時間もございませんし、又非常にお分りにくい点もあると思いますので、又御
質問
がありましたならば御
説明
申上げたいと思います。以上大体御
説明
申上げます。
石坂豊一
4
○
石坂豊一
君
只今與党
三派の
修正
を主として御
説明
にな
つて
、それに附加え
政府
の
見込み
も織り交ぜて御
説明
にな
つたの
ですが、そうすると、今回御
提出
になる
予算
は
與党
三派の
修正
を
政府案
に採入れて、そうして新たに
補正予算
としてお出しになるおつもりでありますか。又そうでない
與党
三派の
修正
と
政府
の
補正予算
と二
通り
にな
つて
出るのですか。その点
ちよ
つと伺いたいと思います。
櫻内辰郎
5
○
委員長
(
櫻内辰郎
君) これは
政府
の
修正案
として出ております。
石坂豊一
6
○
石坂豊一
君 全部……
櫻内辰郎
7
○
委員長
(
櫻内辰郎
君) ええ。
予備審査
のための原案並びに
只今提案
になりました
修正案
について、御
質疑
がありましたら御
質疑
を願いたいと思います。
石坂豊一
8
○
石坂豊一
君
只今
えらい
政府委員
から口早に御
説明
にな
つたの
で、一應のことは耳に入
つたの
ですが、一方から入
つて
こつ
ちの方
から出て行くという工合で、
はつきり
分りませんので、
收入
が
幾ら減つて歳出
が幾ら殖えておるということは、この一枚紙では
はつきり
しないのであります。そういうことに向
つて
、
ちよ
つと御
質疑
もできませず、
質問
もありませんというので打切ることもできませんので、その計数が
明かに
なつ
た後に
質問
したいということで、留保したいと思います。
中西功
9
○
中西功
君 それでは三千七百円
ベース
について、
大藏大臣
と
加藤大臣
とがおいでになりますので、
重要点
について御
質問
申上げたいと思います。この三千七百円が本
予算
、又今日出された
修正案
においても依然として根底にな
つて
おるわけでありますが、この
基礎
かどうか、又これで食えるかというような問題は一應別にいたしまして今まで
大藏大臣
が、
年間
これによ
つて
維持するつもりである。
從つて
それに関しては…… 〔「もつと大きい声でや
つて
貰いたいな」と呼ぶ者あり〕 それに関しては、
補正予算
を出さないという御
意向
を
はつきり
御
説明
されてお
つた
わけであります。ところが
加藤労働大臣等
は、三千七百円を確定した
基礎
、即ち
基礎統計
であります、そういうようなものがすでに懷われておる。普通ならば十分それに対して考慮しなければならんし、更に
政府
としては
組合側
と
團体交渉
をするのであるから、その結果如何によ
つて
は、当然適当な
措置
をとらなければならないのだ。即ち当然この
予算
というものは、必要とあらば出さなければいけないのだ。こういうような
見解
であ
つた
わけでありますが、その間に非常な
食い違い
があるのであります。もう一度
最初
から各
大臣
から、この三千七百円
ベース
を中心にした
補正予算
の問題について
はつきり
した
見解
を承りたいと思います。
北村徳太郎
10
○
國務大臣
(
北村徳太郎
君) お答え申上げます。三千七百円
ベース
の点に関しましては、この
委員会
において私はたびたび
意見
を申して置きました。特に
中西委員
との間には
質問應答
を重ねまして、
只今
も前に申上げたことを変える必要は認めておりません。同じ
考え
を持
つて
おります。
從つて当局
といたしまして、
予算
を編成するに当りまして、特に
只今
のような
経濟
の安定を欠いております際に、
年間
を通じての
予算
を編成するということは、相当困難でありますけれども、併し又これはいつも
暫定予算
であ
つて
はなりませず、一應の
予算
を作
つて
置いて、
あと
からどんどんと
修正
をするというような
考え方
であ
つて
はなりませず、一應
物價
、
賃金
をどうするかという重大な
観点
を解決しなければならない。これに対して一應の解決をして、
予算
は編成いたしましたのであります。
從つて
これが極めて
動搖
する状態にあるということは、
財政当局
としては毛頭
考え
ておりませんのであります。ただ御指摘のように、我々が
予算
を編成いたします当時において、入手し得るところの
資料
において一應の
現実性
を押さてそれから先の
予定
を立てて
予算
を編成いたしましたことは前に申上げた
通り
であります。ただその押えた
現実
とその後の
趨勢
というものがどうなるかということに重大な
関係
を持つのでありますけれども、これは三千七百円の
賃金ベース
を決定する
基礎
といたしましては、
長期趨勢
の線、
單期趨勢
の線、それから
生活実態
における
自由物資
と
配給物資
との
関係
、
金額
的な量、それから
官公吏
の
一般労働者
と違う時間的な
差異
、並びに
物給
を受けておる者と
物給
がない者との
差異等
を
修正
いたしまして、それに基いて決定をいたしましたのでございますから、当時我々が入手し得る限りの
材料
によ
つて
一應の
現実
を押え、それを本として先を予見した、かようなことに相成
つて
おるのであります。問題はその予見が当るの当らぬかということでございますけれども、これは私は一應それだけの
材料
によ
つて
多少の変更、
動搖
が起る、押えたところの私共の
資料
と
食い違い
が起
つて來
ることは勿論であります。当然である。
物價
についても、我々が
予算編成
当時立てた
物價
がその
通り
行くとは思いませんけれども、そこに
年間
を通算した
一つ
の
見込み
というものが
予算編成
上起る筈でございまして、さような
観点
に立
つて
おりますから、今まで申上げた
通り
であるというように御了解を
願つて
よろしいと思うのであります。ただそれは維持できるかどうかということについては、主として
消費財
の
供給量
が確保できるかどうかということに係ると思うのであります。
生産
が將來どうなるかということと、この二点こそは実は三千七百円が妥当であるかどうかの將來性を卜する
一つ
の大きな
材料
になるかと思うのであります。この第一の
消費財
の
供給量
については私は樂観的な
考え
を持
つて
おります。それから第二点の
生産
についても
上昇線
を辿
つて
おるというふうな
点等
から見て、今後
金額
的には七五%が非
配給物資
であるというのが、漸次その
割合
を
減少
して來るといろ
傾向
を持
つて
おる、さような
傾向
から打算をいたしまして、一應これでや
つて
行けるというような
考え方
に狂いは來ておらんのであります。但し
賃金
は働く人の
生活
を確保すべきものでございますから、どんなに外界の客観的な情勢が
変つて
も、これでどうしても一貫するのだというふうなことはもとより
考え
るべきではございません。ただ
財政当局
として一應
予算
を立てた
基礎
は
搖らい
でいない、
從つて
これで大体や
つて
行る、但しこれには実質的な裏付けに対して我々が最善の努力をするということは無論当然の
條件
として入る、かように
考え
ておる次第でございます。
加藤勘十
11
○
國務大臣
(
加藤勘
十君)
只今
の
中西
君の御
質問
に対しては、三千七百円べ
ース
の算出の
方式
については
大藏大臣
が答えたことと同じでありまして、又
年間
を通じてこれが維持できるかどうかという点になれば、労働
大臣
としてはその自信を持ち得ない、これも私は依然として今日もその
通り
の
考え
を持
つて
おります。そうして又今後の動きの点でありまするが、私の
見解
は、
政府
が三月の工業平均
賃金
を基準として推定した四月、五月の推定が、若し
政府
の推定と違
つた
ものが出て來るならば、違
つた
ものに対して具体的な統計上の
数字
に対しては、私はそれを尊重しなければならない、こういう
見解
を持
つて
おります。
從つて
若しその
数字
が三千七百円水準を算出したときの
基礎
にな
つて
、それが狂
つて來
ておるとするならば、それに対する適切な何らかの方法が講じられるということは当然のことであると、こう私は
考え
ております。今後の見通しについては、今
大藏大臣
が言われた
通り
、実際に給與を確保し得る裏付
物資
となるものがあるかないか、これをなし得るかどうかということに全く問題は係
つて
おるのでありまして、この点に対してはまだ具体的な最終決定を発表する段取にまではな
つて
おりませんが、單なる計画ではなく、その計画が確実に
実施
せられるという責任を感ずるならば、單に計画だけを軽々しく発表すべきものではない、最終的に何と申しましても、これらのものについて確保される約束がなされなければならないのでありますから、それが最終段階に達していない、こういう状態にあるということを御了承願いたいと思います。
中西功
12
○
中西功
君 それではもう一度お聞きいたしますが、加藤労働
大臣
並びに今井給與局長、有田次長は今まで官公廳の
組合側
と
團体交渉
を数回に亙
つて
されたわけであります。その節今井給與局長も加藤労働
大臣
も苫米地長官も等しく
組合側
に対しては
補正予算
は出すんだ、こういうことを
はつきり
言
つて
おられる。これはもう何回にも亙
つて
組合側
から我々は報告を聞いております。ところが、
組合側
が今井給與局長に、
大藏大臣
はそういうようなことを言
つて
いないじやないかというふうに追及いたしたところが、北村
大藏大臣
はどう言
つて
おるか、自分は知らない、併し追加
予算
を、
補正予算
を出すというのはこれは
政府
の
見解
である、こういうふうなことを
組合側
に
はつきり
言
つて
おる。そういう点ですね、我々はここにその
組合側
との
團体交渉
の速記録を示してもよいわけでありますが、とにかくそういう必要はないと思う。そういうような事実があるわけでありまして、
國会
が言
つて
おることと
團体交渉
において
組合側
に言
つて
おることの間に非常な
差異
がある。これでは私は困ると思いますので、
大藏大臣
にお聞きしたい。この点についてお聞きする点は、今井給與局長がそういうことを公然と言
つて
おるということに対して、
大藏大臣
はどう
考え
るか、更に実際の衝に当
つて
おられる加藤労働
大臣
は、この
組合側
に対して今までどういうことを言われたか、それをお聞きしたい。
北村徳太郎
13
○
國務大臣
(
北村徳太郎
君) 今井給與局長が申したことと私の申したこととに
食い違い
はないと思うのであります。私共は
財政当局
として
予算
を立てるに当
つて
、先に申述べましたような方法によ
つて
、これを立てたという点は御了解願いたいのでございまして、
只今
團体交渉
中でありまして、三千七百九十一円が妥当であるかどうかということについては現に
團体交渉
をや
つて
おるのであります。これは
團体交渉
の問題でありまして、ここで
予算
としては私共は
一つ
の基準を定めてこれによ
つて
予算
を編成したという点は先程から申上げた
通り
でありまして、但し
團体交渉
の結果がどう出るか、そのことに
從つて
、
團体交渉
の結果が出たときには、それによ
つて
考慮しなければならんということは勿論でありますが、ただ
予算
を編成する者の立場として今まで御
説明
申上げたのでありますから、その点において今井給與局長が、私詳しいことは分りませんけれども、今
中西
君のおつしや
つた
ような意味のことを述べたとすれば、そのこと私の間に
関係
はない、先にも申上げたように、これは國民の
生活
を支えるべき
一つ
の重大なる要素を含んだ
賃金
でありますから、客観的情勢が
変つて
も一旦決
つた
ものならば動かすべからざるものであるとは
考え
ませんけれども、さればとい
つて
、
予算
は非常に不安定なものの上に立
つて
おるかというと、そうではなく、一應の
基礎
は先程述べた
通り
であります。これで納得して頂けそうなものだと思うのであります。こういうふうに御理解願えれば結構だと思うのであります。
加藤勘十
14
○
國務大臣
(
加藤勘
十君)
只今
の
中西
君の御
質問
でありますが、私は昨日も
組合側
との
團体交渉
の席に出ました。今申上げましたと同じように
政府
が
予算編成
の標準として採
つた
三千七百九十一圓というものの算出は、三月までの全國工業平均
賃金
を基準として四、五月というものを推定した
数字
に基いたものである。
從つて
若しその推定した
数字
が違
つた
ものであるならば、今申しまする
通り
その統計の
数字
に対してこれを尊重しなければならん。
從つて
そこから起
つた
新らしい事態に対しては当然適当な方法が講ぜられなければならない、且つ話は
團体交渉
が……
予算
は
予算
として編成されますが、
團体交渉
が進展して、交渉の妥結如何によ
つて
は当然それからのことは
考え
るべきである、こういうふうに話をしておるのでありまして、私はここに言うことも、
組合側
の諸君に言うことと何ら変
つた
ことを言
つて
はいないのでありまして、ただ今井給與局長が何と申しましたかということについては、同席の場合において述べておりませんのでよく存じませんが、私の申上げることは今申上げたのと何にも変
つた
ことはないのであります。
中西功
15
○
中西功
君
大藏大臣
にもう一度お聞きいたしますが、今加藤労働
大臣
は、
政府
としては一應
予算編成
の必要から推定をしたのであるが、併しその推定の
基礎
が壞れておるとするならば、これはそれに対しては統計の権威を尊重しなければいけない、こういうふうに言われておるのであります。具体的にはこれはすでに四月の全國工業平均
賃金
の統計が出てお
つて
、
政府
の推定から見てもすでに二百円の相違があるという
はつきり
した事実、即ちこれはもう壞れておる、これは將來ではなくして今なんであります。更に又闇
物價
の上昇率も、これも三・六%ではなくして、現に八%という
数字
が出ておる。こういうふうな点に対して、加藤労働
大臣
は統計の権威に対して権威を尊重しなければいけないというふうに言われておるのでありますが、この事実に対して
大藏大臣
がどう
考え
られるか、どう答弁されるかを私はお聞きしたいと思うのです。
北村徳太郎
16
○
國務大臣
(
北村徳太郎
君) 結論は加藤労働
大臣
と余り違
つて
ないと思うのでありますが、
只今
例えば官公労組に対しては国体交渉をや
つて
おりますから、
團体交渉
の結果に基いてどうしても補正しなければならんということに
なつ
た場合には、これはもう先程から申しますように、人の
生活
に重大な
関係
を持つものでありますから、客観的情勢その他を無視して、どうしても三千七百九十一円と決めたのだからというわけには参りませんので、そのことについては、結局加藤労働
大臣
と違
つた
点はないと思います。ただ統計の権威というお言葉があ
つたの
ですが、この点は必ずしもさようにのみ
考え
にくい。統計は
一つ
の
資料
でありまして、いろいろ今まで私の聞き得た
資料
によりますと、理論生計費的な御主張もなさるし、或いは実態生計費的な御主張もなさる、或いはそういうものが二つ一緒にな
つて
出ることもありますので、必ずしも一貫したものでないということもございますし、又闇
物資
等が一應私共の取扱いますときは、仮に三・六%の闇
物價
の値上りであ
つた
。それは
資料
として採入れたときであ
つて
、その次にこれが八%に
なつ
た、その次には更に二%になるかも知れない。これは將來の見通しでございますから、或る事実一点だけを押えて、これで全部に通用するという
考え方
は持ちにくい。私
財政当局
として申すのでありますが、
年間
を通じての
予算
を編成する場合には、或る月がどうなるか、その次の月がどうなるかということではなく、全体を通じての見通しがどらなるかということでないと
予算
の編成はできませんから、さような
観点
に立
つて
おる。
從つて
その点が少し違いますけれども、
團体交渉
の結果、どうしても変更を要するときには、これは何と頑張
つて
もしようがないのでありますから、
中西
君のおつしやるように、その場合においては相当な処置をとるということは申すまでもないことあります。
中西功
17
○
中西功
君
大藏大臣
の答弁は多少問題が混乱しておると思うのであります。私はこの問題については三つの問題があると思います。
一つ
は
政府
が自分自身が作定したところのやり方の
基礎
が正しいのか、正しくないのか。又
現実
の事実によ
つて
打破られておるか、或いはいないか。
團体交渉
の云々には全然
関係
のない、
政府
の行き方が正しいか、正しくないかという問題であります。更にいま
一つ
は、
團体交渉
によ
つて
どういう変化を受けるかという問題、それすらもう
一つ
は、事実は
大藏大臣
は先つきから我々が入手し得る
資料
によ
つて
は正しいというふうな、或いは又入手し得る
資料
によ
つて
作定した、いろいろのことを言
つて
おります。更に又
予算編成
上の
財政当局
としての立場として、これを一應
予算
に組んだというようなことが
説明
されております。これは実際は
予算編成
の立場、或いは
予算
の單價、こういうふうに
考え
て、実際の
賃金
は
團体交渉
によ
つて
決定されるというようなふうに、問題を機械的に分けておられる点があるのであります。これはこの問題としは、
政府
は
團体交渉
も十分せずに、一方的にこういうふうな
予算
を編成しておるし、又このたびは法案を
提出
しておる。こういうふうなことが大きな問題になると思いますが、一應この第三の問題は別にいたしましても、少くとも私が言
つて
おるのは
團体交渉
をやるやらんということを問題にしておるのではなくして、
政府
自身が作定した三千七百円の問題がこれが根拠がなくな
つて來
ておると私は思うのでありますが、その場合加藤労働
大臣
は自分自身が作定した根拠に対しては、それが間違
つて
おるとすれば、それは訂正しなければいかん、こういうふうな御
意見
なんであります。私はそう思
つて
おる。ところが、それに対しては
大藏大臣
は、
はつきり
したことが述べられない。そうして私が言
つて
おる
数字
は、
政府
がや
つた
推計、即ち三月から五月への、或いは又五月から六月への、この
数字
のも
つて
行き方を問題にしておるのでありまして、決して今後十月、八月、九月にどうなるかというようなことを決して言
つて
おるのではないのであります。
政府
が現にや
つた
三月から五月、五月から六月へのこのやり方、これが一應推定でや
つた
ということに
説明
されてお
つたの
でありますが、実際にその
数字
が今出て來ておるわけであります。出て來ておる場合に、
政府
の
基礎
が壊れてお
つた
としらどうされるのか、やはり頬冠りでこのまま通
つて
行かれるのか、或いはこれに対しては何らか
考え
られるのか、ということを私は聞いておるのであ
つて
、
團体交渉
の問題は、これは当然のことであ
つて
、私は又もう
一つ
後で聞こうと思
つた
わけなんであります。その点
大藏大臣
にもう一度答弁して貰いたいと思います。
北村徳太郎
18
○
國務大臣
(
北村徳太郎
君) この点は随分問答を重ねまして、私
只今
申上げた
通り
でありまして、御
質問
がたびたび出ましてもお答え申上げることは、すでに申上げたことと
ちよ
つとも変りません。それは
政府
の取扱
つた
統計
資料
が、現われた
現実
と
食い違い
があるということを仰せられましても、若干の
食い違い
の起るのは当り前で、
予算
を編成するに当
つて
はいつでも既往の統計によります。
現実
を押えて
予算
を作ることはできんのでありますから、或る点は
現実
の事実を押え、それから先はさような
資料
において比較的確実に見通し得る限りのものを見通して、編成するのでありますから、これは
財政当局
として我々の取
つた
ことも、でたらめでも間違いでもない。かように信じておるのであります。
從つて
將來の六ケ月を見通すという場合に、年月の間に統計的
数字
が違
つて來
た、更に後の年月の間に又違
つて來
たということが起
つて
も、全体を通じて大差ない
予算
を編成しました、かように御答弁申上げたのであります。但し
賃金
について官公職員の三千七百九十一円が妥当であるかどうか、これ
團体交渉
中でありますから、これは
團体交渉
の問題であ
つて
、ここでは
予算
の上においては、
財政当局
として、
予算編成
には以上申上げましたような態度と
方針
を以ていたしました、ということを申上げているのでありますから、これ以上
ちよ
つと私の側から御答弁しにくいと思います。
中西功
19
○
中西功
君 そういたしますと、加藤労働
大臣
がその統計の件に対しては自分達も尊重しなければならん、こういうふうにこの前御答弁されたことの具体的なことは、それは一体どういうことか、
一つ
御答弁願いたい。
加藤勘十
20
○
國務大臣
(
加藤勘
十君) 私の
見解
としましては、
政府
が
予算編成
の標準として採
つた
三千七百九十一円の算出の
方式
は妥当性を持
つて
いる、
從つて
予算
そのものについては、その妥当性を認めるのでありますが、その妥当性のある中における
数字
の問題については、今言う
通り
推定と具体的事実が統計の面に現われた場合と違
つた
ならば、推定よりは具体的
数字
を尊重するということは当然のことであります。それが
政府
の推定と相当大きな違いがある、
從つて
予算編成
の上に狂いが來るではないか、こういう御
質問
の御
趣旨
であると思うのでありますが、私の
見解
としましては、今日場合、日本
経濟
の実情において如何に
政府
の
予算編成
が遅れているということのために、大きな影響を受けて混乱状態におるかということは
中西
君も御承知の
通り
だと思います。日本
経濟
の実状において、今更
数字
の若干が食い違
つて
お
つた
からということで、
予算
を編成仕直すとか、或いはこれがために相当の時間を要して技術的な唐検討をするとかという余裕は全くないと思います。
從つて
この
予算編成
当時における推定は、推定としてこの
予算
を成立せしめ、その後において、
團体交渉
の経過とま
つて
、その妥結のときにおいて初めてその問題を合せ
考え
て、何らかの適当な処置を講ずることが尤
現実
的であり妥当であるとこういうふうに解釈いたしております。
中西功
21
○
中西功
君 その適当な妥当な方法というのは、結局
補正予算
を出すということだと理解していいわけですか。
加藤勘十
22
○
國務大臣
(
加藤勘
十君) よろしうございます。
中西功
23
○
中西功
君 それで加藤労働
大臣
は、そういたしますと
予算編成
の問題、これは早く通過させなければ非常な混乱が起るというような問題から一應推定……当時の
数字
と今日現在現われている
数字
とに差があることは認めるが、今の場合これを持越して、
團体交渉
の成果を待
つて
考え
る、こういうようなわけなのであります。ところで、私は
大藏大臣
に聞きたいのは、その加藤労働
大臣
の認識では、
政府
がこの土台にしているところの三千七百円べ
ース
そのものは、
現実
に出て來た
資料
から見れば、やはり多少差がある、そしてそれは將來においてそれも考慮する、こういうふうな
考え
に取
つて
いいと思うのでありますが、而もこれは極めて重大な点なでありまするが、
大藏大臣
は今までの御答弁でも、そういうふうなことを私は聞いとお
つて
もその点に触れられなか
つた
わけなのであります。加藤労働
大臣
の言われるように、結局その問題も理解していいのか、その点を聞きたいと思います。
北村徳太郎
24
○
國務大臣
(
北村徳太郎
君) お尋ねの点はしばしば申上げておりますので、大体今までの私の申上げた
通り
に御理解願いたいと思います。
川上嘉市
25
○川上嘉市君 議事進行について……
中西功
26
○
中西功
君 加藤労働
大臣
に、この先の
数字
の根拠の問題については同じように理解していいのかどうか。
北村徳太郎
27
○
國務大臣
(
北村徳太郎
君)
一つ
の
政府
で別に
食い違い
があるわけがないのであるが、多少物の判断で、例えば統計、
資料
をどうとかいう問題になりますので、統計というものは既往の事実でありまして、統計的
基礎
に立
つて
賃金
を拂うということは不可能であります。今月の
賃金
を拂うときに、今月どういう統計的
基礎
的があるかということは、來月以後でなければ分りませんのであります。
從つて
見通しということがどうしてもこの場合起
つて來
るのであります。さように
考え
て
予算
を編成いたしましたという私の
考え
を申上げておる
方針
には間違いない。そういう
方針
を今後もやりますし、今までもや
つて
おります。統計は既往の事実であります。既往の歴史的事実であります。これは
現実
は問題にならない。
從つて
推定が狂うことがあるということも免れない。その間にそういう進行の間に過去の統計的な事実が現われて、
現実
と
食い違い
があるのだ、その都度その都度一々
修正
するかどうかということになれば、それでは一國の
予算
というものは編成できません。私の既往の立場というものは、
只今
返事した
通り
であります。
川上嘉市
28
○川上嘉市君 私は
中西
君と
大臣
の問答を聞いておりまして、何だかこの会期が切迫したときに、理論の遊戯のような嫌いがありまして一向に進捗しない。他に沢山の委員がいろいろまだ発言があるだろうと思います。願わくばもう少し進行できるようにして頂きたいと思います。 〔「同感」と呼ぶ者あり〕
中西功
29
○
中西功
君 私は三千七百円
ベース
が本
予算
のとにかく
一つ
の大きな
基礎
をなしておるという
関係
から見て、この問題について
はつきり
した
政府側
の統一した
見解
をお聞きしたいのです。実際にあちこちに展開しておる場面から見ますと、全く各
大臣
が各樣の
見解
を吐いておる。これでは非常に困ると思うのです。それで今まで執拗に
質問
いたしておるわけでありますが、
大藏大臣
の今の答弁では、私は
はつきり
卒直に聞いておると、加藤労働
大臣
が言われた答弁と同じかどうかということを聞いておるのだが、それに対する返答がない。だから問題が簡單に解決しないのだと思う。即ち統計は過去の
数字
だというふうにいろいろそれは理屈で言われますが、併し
現実
に三千七百円べ
ース
というもはこういうふうに正しく算定したのだから正しいのだというふうにして、
組合側
には
團体交渉
をされておる。それによ
つて
統計の威力によ
つて
、いわば納得させようとしておるわけである。三千七百円べ
ース
に対しては労働組合の方は絶えず反対しておるのです。反対しておるのですが、
政府
としては、こういうふうに統計的に妥当なものを出したのだから、納得して貰いたい、こういうふに言われておる。だのに今
大藏大臣
は統計なんというものは過去の
数字
だから、そんなことは問題にならない。全くこれでは
政府
は何を言
つて
おるのか分らんのです。実際のことを申しまして……。こうふうな統計を出したのだからこれが非常に正しいのだと、
組合側
には言
つて
おるのです。ところが、今日
大藏大臣
の言葉によれば、そんなことは既往の事実である。誰もその統計によ
つて
賃金
なんか決められやしない。
政府
は何を言
つて
おるか分らん。だから私は聞いたのです。そうふうな都合のよいようなことを
組合側
と
國会
側と二つに分けて言
つて
おるような態度では困る。だから私は申しておるのであ
つて
、もう一遍私は
はつきり
聞きますと、二つの問題があるのです。
一つ
は三千七百円を
政府
が作つでおる数学が懷われておる、これは確実である、懷われておることに対して
政府
はどう
考え
るのか。これも將來の
團体交渉
の中に特込んで一緒に
考え
るというのが加藤労働
大臣
の答弁です。
大藏大臣
はそう
考え
られるのかどうか。それを私は聞いておる。
北村徳太郎
30
○
國務大臣
(
北村徳太郎
君) 私は
大藏大臣
としてこの
予算
委員会
にお願いしたいことは、
從つて
中西
君にお願いしたいことは、
予算編成
に当
つて
三千七百九十一円を計算いたしましたことは、これは確実なる統計を
基礎
として計算をいたしましたので、
予算
としてはこれを認めて頂きたいということが
一つ
の問題点であります。それで、然らば官公職員との間にこれがどうなるかというここは、先程も申しますように
團体交渉
をやりつつありますから、その結果によ
つて
申上げたい。それから今更申上げるまでもありませんが、
賃金
を決定するのは必ずしも統計だけではない、これは國の
予算
が財政との均衡的立場とかいろいろな点がございますので、各般の諸
材料
に基いて私共は
考え
ておりましたので、この点につきましては統計的の
資料
だけが必ずしも決定的な資材ではない、
材料
ではないという点は御了承願いたいと思
つて
おります。但し
加藤大臣
も先つき申されたように、これでや
つて
行けないのだというようなことから、將來
團体交渉
等から違
つた
決定を見たときには、これはそれに
從つて
然るべき
措置
を講ずるということは先に申上げた
通り
でありますから、その点は御了承願いたいと思います[「議事進行」と呼ぶ者あり]
中西功
31
○
中西功
君
大藏大臣
にもう一遍聞きます。然るべき
措置
というのは、これは
補正予算
のこと、追加
予算
のこととみなしてよろしいのですか。
北村徳太郎
32
○
國務大臣
(
北村徳太郎
君) 然るべき
措置
とは然るべき
措置
であります。
櫻内辰郎
33
○
委員長
(
櫻内辰郎
君)
中西
君、外にありますから一應この
程度
であなたの
質疑
をお止め
願つて
……。外に御
質問
はありませんか。
川上嘉市
34
○川上嘉市君 先程からのお話を聞きましても亦実情から申しましても、この官公廳の
團体交渉
がありまする以上、段々に上るような
傾向
が見えるのでありますが、その場合に仮に三千七百九十一円
ベース
というのが、そこで線が違
つた
だけ、それは
予算
にどれだけ影響しますか、影響を
ちよ
つとお尋ねしたいと思います。
北村徳太郎
35
○
國務大臣
(
北村徳太郎
君)
只今
数の点は
政府委員
より申上げますが、私共は官公職員の財務を預かる者といたしまして、このことが又
一般
の勤労階級に與える影響と心うものは非常に重大に
考え
ておりますが、
從つて
これは愼重でなければならんと思
つて
おります。
只今
お尋ねの
数字
につきましては、
政府委員
より若し分ればお答えいたします。
河野一之
36
○
政府委員
(
河野一之
君) 官公労組におきましては、
只今
五千二百円
ベース
ということを言
つて
要求があるわけであります。概算でございますが、いろいろこの國と
地方
との
関係
、いろいろ入り乱れておりましてナンでありますが、
一般会計
におきまして、三千七百九十一円べ
ース
から五千二百円べ
ース
に上げました場合に、
一般会計
におきまして、
一般会計
固有の職員といたしましては八十六、七億の
増加
になる。その他学校の職員でありますが、これは義務制の学校職員給與の二分の一を出しております。これは大体六十億見当にな
つて
おります。それから
一般
の
補助
職員、これは大体三万人
程度
おりますが、これが大体五、六億
程度
と思います。合計いたしまして國費といたしまして百五十億見当、それから
地方團体
でありますが、
地方團体
の固有の職員と、それから学校のごとき、或いは警察のごとき、國から
補助
を受けている職員を全部合計いたしまして、
地方團体
の固有の
負担
になる分が百八十億円
程度
になるのではないかと思います。結局
地方
としては
財源
がないということに相成りますと、合計いたしまして三百三、四十億
程度
のものが
一般会計
に、それから
特別会計
におきましては、
特別会計
の職員は大体合計いたしまして百二十万人
程度
でございますが、一番大きいのは
鉄道
でございまして、
鉄道
におきましては六十一、二万人でありますが、百四、五億円、それから
通信
におきましては七十五億円
程度
であります。それからその他の
特別会計
におきまして二十五億、合計いたしまして、二百四、五億
程度
、
一般会計
、
特別会計
及び
地方
を通じまして五言三、四十億
程度
になると思います。但しこれは名目の
政府
職員だけでございまして、これが給與が上ることによりまして、例えて申しますれば、
政府
の
一般
の公共
事業
に使用しております。労務者の
賃金
或いは終戰処理
関係
でおります者の
賃金
が上
つて
参ります。それからその他未復員者がございますか、軍人軍属でまだ帰
つて來
られない方の給與がございますが、これはやはり
政府
係員総則と権衡を取
つて
おりますが、この
関係
で外して行く分もございます。それから給與の上りますのに伴いまする
一般
の
物價
の騰貴、これは
ちよ
つと計算ができませんが、大体固有の
政府
官公職員だけの
増加
が大体五百三、四十億
程度
、こういうふうに御了承を願いたいと思います。
川上嘉市
37
○川上嘉市君 実は給與の値上げという問題は非常に重大な問題でございまして、これは
只今
お尋ねした
政府
関係
の給與だけでもその影響するところが頗る甚大であるのであります。若しそれが又民間に響かない筈がありませんので、同樣にいわゆる八月攻勢というようなものが起ることになりますというと、その結果は又更に
物價
に響く、そうして今年の
予算
が恐らくは五割も六割も増さなければならんというような事態が來ることがないとは限らないのであります。むしろなり得る可能性が非常に多いと思います。それで実はこの前、本席におきまして、
加藤大臣
から、
團体交渉
が始ま
つて
おるから当然あるまじきものだという話があ
つた
から、私はそれは非常に意外だ、できるだけ三千七百円
ベース
を守る、守るようにするのがむずかしいというなら分るけれども、それを初めから取
つて
おいてはいかんとかいうようなことを私が
ちよ
つと御注意申上げたこともありましたが、
大臣
も後でそういうふうなことをお言いになりましたのでありますが、この交渉に当りますときに、恐らく本当の最後のこの
予算
に影響する、或いは全体のインフレに影響する問題について、まだ労働
大臣
の決心が少し足りんのじやないかというような、自分でそう感じましたから、甚だ失礼でございますが、これを申上げて置きます。 それからもう
一つ
お尋ねしたいことは、今度
高額所得者
の
税率
を上げるということでありますが、この上げます率はどのくらいにな
つて
おりますか、これをお尋ねしたいと思います。
加藤勘十
38
○
國務大臣
(
加藤勘
十君)
只今
の川上さんの御
質問
に対して、交渉に当るに当
つて
最初
から上ぐべきものという前提の上に立
つて
交渉を進めておるのではないか、こういうような御
意見
でありましたが、
政府
としては三千七百九十一円というものの算出に妥当性を持
つて
おるということを信じております限り、これを極力
組合側
に納得して貰うように
説明
をする、それには今の申しまするような算定の
基礎
になる
條件
が完備しておらなければならん、その
條件
が完備してお
つて
初めてそれを強力に納得して貰うように
説明
ができるわけであります。その
條件
の
一つ
において欠けるところがあれば、どうしてもその点を是正するということがなければ
政府
の
方針
を強く持
つて
行くことはできんと思います。又更に我々も名目
賃金
の
引上げ
が徒らにインフレーシヨンを高進する以外に何らの効果をもたさない、こういう基本的観念に立
つて
おりますからして、形式上の名目貸金の値上げを問題にするのではなくして、如何にすれば給與の実質を確保することができるか、それには先程
大藏大臣
も言いましたように、闇
物資
をできるだけ
配給物資
に轉換することによりて実質給與を確保する、こういう
方針
に向
つて
進んで行かなければならんということの
方針
の上に立
つて
おるものでありまして、又今
組合側
の五千二百円要求については概算的な総額の
数字
が発表されたようでありますが、我々は基本的に理論生計費に基く名目
賃金
の
引上げ
には反対の態度をと
つて
、これは私個人としてと
つて
おるところでありますが、しばしば
説明
するように、そういう理論生計費に発した名目
賃金
に対しては反対の
意見
を持
つて
おります。
從つて
当然我々はそういう理論生計費ではなく、勿論
現実
に食えないという点がありますから、その最小限の
生活
を確保するということは必要でありまするけれども、それ以上のものは、当然能勢的の給與体系によ
つて
補われて行かなければならない。これによ
つて
初めてインフレーシヨンの速度を緩めることができる。こういうふうに
考え
ておりますが、こうした
考え方
において、我々は組合との交渉に当る場合にも、この態度を以て行な
つて
おるわけであります。
北村徳太郎
39
○
國務大臣
(
北村徳太郎
君)
只今
の川上さんのお話でございまするが、所得二十五万円以上に対して率を五%増す、率で五%上げるというわけでございます。
川上嘉市
40
○川上嘉市君 今までのと比べてどうですか。今度
改正
する案があ
つたの
ですが、
改正
する案についてですか、或いは現行についてですか。
平田敬一郎
41
○
政府委員
(平田敬一郎君)
政府
が今提案しておりまする
所得税
法の
改正
案になる
税率
に対しまして、二十五万円のところに
一つ
階級を設けまして、それを百分の五十五にする。三十万円が現在の
税率
では百分の五十五にな
つて
おります。それを百分の六十の
税率
にする。以下順次各
税率
につきまして百分の五ずつ加えて参りまして、最高は現在の
税率
五百万円超百分の八十にな
つて
おります、それを百分の八十五にする、かような案にな
つて
おるのでございます。
川上嘉市
42
○川上嘉市君
只今
お話がありましたが、三十万円以上が百分の五十を五十五にするというお話であります。それは現行でありませんで、現行は三十万円以上は八十二%であります。ですから今度の
改正
業を又更に
改正
するという意味ですか。
平田敬一郎
43
○
政府委員
(平田敬一郎君) お尋ねのごとく、
政府
が提案しておりまする
所得税
法の
改正
案に対しまして、今申上げましたような
修正
を加えるという
趣旨
でございます。
川上嘉市
44
○川上嘉市君 それでもう
一つ
……これは鉱工業
委員会
で繊維局の
政府委員
に大分突込んだお伺いをいたしたのでありますが、
只今
実際に
繊維製品
に対して掛けられる税というものは、利益に比べて非常に少な過ぎる。例えばその織物をしております織機に対して、一台の利益がこれだけという推定の下に掛けている税でありますが、それが静岡縣においては一台の織機の税が年三万円、愛知縣においては二万円、兵庫縣においては八千円というように非常にまちまちであります。而もその利益の率が、これは相当に確かな調べでありますが、尚、繊維局長の方にその精密な委査を依頼して置きましたから、いずれ出ることでありましようが、その利益に対して申上げますと、
只今
のように三十万円を越した
金額
に対しては、給與の場合には五十五%税がかかる。ところが織物なんかに対しては先ず三%、四%の
程度
であります。而もその総
金額
というものは、何百万というような大きい
金額
に対してその率が如何にも少さ過ぎます。これは
一つ
眞劍にお調べにな
つて
、一方においては
財源
にもなりますし、同時にそうした利益が沢山あるということは結局闇値段が百倍、二百倍にな
つて
おるという状態であります。それでは國民の
生活
を非常に脅かし、且つ他のインフレ、
物價
の高騰というものに拍車を掛ける結果になりますから、それは眞劍にお調べを願いたいと思います。
櫻内辰郎
45
○
委員長
(
櫻内辰郎
君) 池田君。
池田恒雄
46
○池田恒雄君
大藏大臣
に伺いたい。この懇談会に入らないときでしたか、終戰処理に関する
資料
をお願いしてお
つた
わけてありますが、まだ私の方に参
つて
おりません。それを頂いていろいろお伺いをするという約束であ
つたの
でありますが……
北村徳太郎
47
○
國務大臣
(
北村徳太郎
君) 成るべく早く出します。
池田恒雄
48
○池田恒雄君 会期がなくなりますから……。私はせいぜいこの会期中に終戰処理費だけでも勉強しなか
つたの
でありますが、会期がなくなりますと
予算
を
審議
せずに終るわけであります。
北村徳太郎
49
○
國務大臣
(
北村徳太郎
君) これは私がどうも事務当局と連絡が惡か
つたの
であります。事務当局が來ておるときには、必ずメモをして帰るのでありますが、連絡が惡か
つたの
で……
池田恒雄
50
○池田恒雄君 成るべく早く願います。もう
一つ
お伺いいたします。
政府
修正案
の
説明
の中で十一の
財源
というところのアラビヤ
数字
の3に、
課税充実
の方途を講じ、これにより
所得税
で百六十億を
増收
するということにな
つて
おりますが、百六十億の
増收
は勿論必要でありますが、
課税充実
の方法、上これを御
説明
願いたいと思います。
北村徳太郎
51
○
國務大臣
(
北村徳太郎
君) お答え申上げます。これはたびたびこの
國会
で問題になりまして、
政府
はどんも大きな呑舟の魚を逸しておるというようなことを言われまして、
從つて
政府
といたしましてもこの際非常に決心を固めまして、大きなインフレ利得、闇利得というものを十分捕捉することに非常に努めたつもりでありますが、まだ足りない点が相当あるということは、昨
年度
の税收全体の結果から見ましても、
政府
の予想よりも可なり大きく取れたが、まだ相当これを逸している点がある。本
委員会
からも御注意を頂いた点がありましたので、今回はそれを專門に当らせる熟練な者を相当配置いたしまして、さような方面から高額
闇所得
を押えるというような点が先ず第一点であります。それから第二点は、これはどうも方々で嫌われております
取引高税
でございますが、これも運用によりまして、
物資
等が横に流れることをこの税において防ぎながら捕捉する効果があるというふうに見ておるのでございまして、かような
観点
からも所得を押えるのにこの
取引高税
というものが可なり役立つのじやないか。こういうふうにひそかに
考え
ておるわけであります。かような点から具体的に大体これだけの税收を確保いたしたい、これを最善を盡してやるつもりでおります。
池田恒雄
52
○池田恒雄君 そういうふうに御答弁を願うと、非常に明瞭に
なつ
たような感じがするので、將來ともそういうふうに
政府
が答弁したり、委員の
質問
に当
つて
頂きたいと思うのでありますが、この額を見ますと、
一つ
のことは、百六十億円という
一つ
の
予算
の穴を「
課税
の方途を講じ」という曖昧なことでごまかしておる、こういうふうにも見えるのであります。これが
一つ
であります。もう
一つ
は、闇
課税
をするとか、そうい
つた
方面で非常な
從來
捕捉し得なか
つた
部分を捕捉するということに、この
方針
が運動を誤まらないで行けばいいのですが、うつかりしますと、これは本年の春の
所得税
の
徴收
のときのような、ああいうことに運動の惡作用が行われる危險性が十分ある、つまり幸いにして税務官吏諸君が非常に練達で、闇をどんどん捕捉して百六十億円を取
つて
呉れればいいのでありますが、それを捕捉しかねる、つまり大きいものを取れないという、雑魚を抄うというようなことを税務官吏諸君が得てしてやる。大体それは今年の春において、
はつきり
大藏当局は経驗して知
つて
おる。恐らくこういうことをやりますと、
大臣
の方では大物を掴むつもりでも、
大臣
でないところのえらくない人達は逃すかも知れない、こういうふうに私はなるのじやないかと思います。ですから、この点はそうならないように、これは非常に危險な政策でございますから、この際
大臣
がならないようなことを、抽象的でなく、絶対保証するというような方策を
説明
して貰わんと、我々雑魚はびくびくものです。
北村徳太郎
53
○
國務大臣
(
北村徳太郎
君) 極めて御尤もなお話でございまして、これは小さいのを迫つかけてお
つた
つて
、百六十億をなかなか確保できません。今回はこれによ
つて
、苛斂誅求にならないように特に注意をいたしまして、昨
年度
においても相当問題を起したことはよく存じております。
予算
が幸いに通過いたしますれば、早速財務局長、或いはその他の税
関係
の者を集めまして、今回の
政府
の
方針
を十分説諭いたしまして、誤りないようにいたしたい。特にこれは、何というか、名前は仮でありまして、まだ決
つて
おりませんけれども、税の査察官的な者を、練達な者を、各財務局に配置いたしまして、
只今
お話がございました、比較的高額で逸脱していると
考え
られますようなものだけを特に注意して、
一般
の
大衆
の
課税
の
負担
において欠陷を補うというふうに、苛斂誅求にならないように十分注意いたしたいと思います。
池田恒雄
54
○池田恒雄君
大藏大臣
は、百六十億円は雑魚を掬
つたの
では集まらんと言うのですが、これは
大藏大臣
の算盤違いだと思うのですがね、今度のあの
所得税
に対する一割
増收
というものは百六十億円くらいになるわけでございますよ。ところが、昨年の三月、これは私はよく知らないので、
大藏大臣
は知
つて
いると思いますが各税所得とも、五%とか、一割とか、
大藏大臣
がこれだけ取れというより余計取
つて
いるんですよ。それは恐らく相当な数にな
つて
いるのです。あの手をやると、雑魚に対して一割
増收
をや
つた
ということであると百六十億円出るわけですよ。雑魚は百六十億背負わなければならんことになるので、
大藏大臣
と私の算盤は相当違う。ですが、大藏省の
資料
で相当に明らかだと思う。私は田舎の税務署のいろいろな
資料
をあさ
つた
だけでも、やはり、そういうように入るのですから、それだけの話では危險だと思うのです。従
つて
、若し雑魚を虐めないとするならば、網目を明瞭にしなければならん。それでないと非常に困ると思う。ということは、税金の取り方ということと合せて、申告における
所得税
の査定の方法において出常にまずいのですね。税務官吏に私は会
つて
聞いてみると、よう知らんのです。ああいうような場合、漫然と取れということにな
つて來
ると、それぞれの自己流取
つて
しまう。だからこれは税法で一方のことを
規定
する外に、税金は査定して取る場合の税務署員のやり方ということも、もう少し明朗に何か決めて置いて貰わないと、非常に私は危險だと思うのです。
只今
の状態では税務署員は忙がしくて困
つて
いるというので、世間からいろいろ同情を受けておりますが、一面においては、税務官吏が当然陷るべき誤りを八方において犯しているということは、大藏当局もよく知
つて
いる筈でありますから、こういう政策を大藏当局においてとりますと、余計そういうところに税務が人から憎まれる。或いは堕落した方向に税務官吏が陷
つて
行くと思うのです。こういうことが陷らしめるのだと思うのです。こういう点から
考え
まして、ただ漫然と百六十億は雑魚から取れない。こういう状態では我々の不安は解消しないのです。
北村徳太郎
55
○
國務大臣
(
北村徳太郎
君) 私の言葉に行き違いがあ
つた
かも知れませんが、小さいというと語弊がありますが、小額のものを追つ掛け廻してお
つたの
ではなかなか無理であるということを申上げたのでありまして、昨
年度
、中間で
賃金ベース
がたびたび変りましたので、
從つて
予想より大きいものを確保したことがありますけれども、これは特殊な事例で、中間に
賃金ベース
がたびたび上が
つた
をいうことが原因をなしていると思うのです。今年は苛斂誅求しないうちに明朗に行くように、但し高額の横に流れているものは、十分努かしてその方面から取るために十分の期待を掛けまして、言葉は惡いですけれども、苛斂誅求的だという非難を受けないように、十分注意をいたしたいと
考え
ておりますから、さよう御了承願います。
油井賢太郎
56
○油井賢太郎君 加藤労働
大臣
にお伺いしたいのですが、この
予算
の編成について、教育者からいろいろ陳情、情願があるのです。その内容において、教育労働者という名目を以て
提出
されてお
つた
ものもあるのですが、我々の観念といたしまして、如何にも教育者が自分の知識を、生徒或いは
学生
に切賣りをするような感じを與えてはならないのです。こういうことになりますと、或いは
大臣
が
大臣
労働者、
國会議員
が
國会議員
労働者とい
つた
ような点まで推し進めるような感じがされるのですが、一体労働者という範囲をどの
程度
迄國家ではお認めにな
つて
おられるか、労働
大臣
の御
見解
を承わりたいと思います。
加藤勘十
57
○
國務大臣
(
加藤勘
十君) 労働者という定義でございまするが、これは労働組合法の中に、労働組合を構成し得る要素が
規定
してありまして、その中に使用者側の利益を代表すると思われるものは労働組合に加入することができない、こうな
つて
おりますので、教員の場合におきましても、自分が例えば縣に大体使用されるわけでありまするが、使用者側の利益を代表すると思われる人々に、労働組合を組織してならんわけであります。別に労働者というものがどういうものであるというような、國家としての
見解
がどういう場合においてでも
規定
されているわけではありませんが、労働組合法の中にそういう
規定
があることによ
つて
、おのずから労働組合を構成し得る範囲が定まるわけであります。具体的に言えば会社の課長はいずれに属するかという点があが
つて來
るわけでありまするが、その課長が例えば人事とかその他の勤労
関係
を扱うような立場にある人は明らかに使用者側の利益を代表する人でありまするから、労働組合に加入する権利はないわけであります。その他の全く勤労雇傭の面に
関係
のない職務をと
つて
いる課長は、労働組合に加入する資格を持
つて
いるわけでありまするが、これを嚴密に申しますれば、課長というものは一体いずれに属するかということになると、相当判断に迷うわけでありまするけれども、労働組合法の
規定
は、今申しまするように使用者側の利益を代表する、こういうように
規定
されておりまして、
從つて
只今
お尋ねの教員の場合におきましても、労働組合を結成しておるわけでありまするから、そういう意味において教育労働者ということになるのであ
つて
、
從來
の封建的な観念から申しますると、何かしら労働という言葉は、一種の社会的に軽蔑された言葉の感じを持
つて
おるのでありまするけれども、今日労働という観念は勤労という観念と全く同一でありまして、微塵もここには軽蔑さるべき何ものもないのです。ただ封建的な気分が残
つて
いる場合に、ややもすれば、労働というと何かしらん社会的に低い立場にあるもののように
考え
られておりましたが、今日においてはむして堂々と誇るべき勤労の局面を現わすものである、こういうふうに私は理解しておりまする。
從つて
教育労働組合と言われても一向差支ないと
考え
ております。
櫻内辰郎
58
○
委員長
(
櫻内辰郎
君) 外に御
質疑
はございませんか。……それでは本日は安本長官が見えられる筈でありましたけれども、司令部の方におられるので遅くなると思いますから、明日午後二時から開会することにいたしまして、 本日は散会をいたします。 午後三時二十一分散会 出席者は左の
通り
。
委員長
櫻内 辰郎君 理事 岡本 愛祐君
中西
功君 委員 カニエ邦彦君 村尾 重雄君 石坂 豊一君 小野 光洋君 大島 定吉君 左藤 義詮君 寺尾 豊君 油井賢太郎君 小畑 哲夫君 鈴木 順一君 田口政五郎君 飯田精太郎君 江熊 哲翁君 川上 嘉市君 島津 忠彦君 高田 寛君 東浦 庄治君 姫井 伊介君 池田 恒雄君
國務大臣
大 藏 大 臣
北村徳太郎
君 労 働 大 臣 加藤 勘十君
政府委員
大藏事務官 (主計局次長) 河野 一之君 大藏事務官 (主計局第一部 長) 東條 猛猪君 大藏事務官 (主計局第二部 長) 河野 通一君 大藏事務官 (主税局長) 平田敬一郎君