○岡本愛祐君 私が不確実な根拠によ
つて故意に非難をしておる
ようにお聞きに
なつたか知れませんけれども、私はそういうつもりで申上げておるのではないのであります。この國有鉄道というものは、
日本で一番大きな
企業であります。而も國有國営でや
つておるのでありますからこれがうまくいかない
ようなことでは、これからだんだん國有國営という
ようなことを
考えて行かなければならない
ような世の中に向いつつあるのに、もう國有國営事業は皆駄目だということにな
つてしまうのであります。それで折角大分前から國有國営事業をや
つており、元は実に立派にや
つておられたのだから、又昔の
ような立派な國鉄にな
つて貰いたいということを、國民の一人として冀う者ですから申上げておるのでありまして、單に惡罵をしておるとお聞きにならん
ようにお願いしたいのであります。誠意から出ておる
質問であります。それで家族の六十一万枚の定期が出ておるなんということは私は
考えておりませんので、さつき言つた
ように臨時乗車証が一枚々々の乗車証として六十一万六千枚も出ておる、それにしても多いではないかということを申上げておるのであります。又通学につきましては、これは私の近所に運輸省の方がおります。そこの子供が持
つておるのであります。通勤パスを持
つておる、それは私鉄にも乗れれば、省線には勿論乗れるというパスであります。パスにも乗れます。省営バスのみならず、私鉄の、バスにも只で乗れるのであります。こういうのがうんと出ておりまして、こういうことを見てお
つて、これはいかんなという感じを深くするから申上げた次第であります。
尚先程交通公安官
関係のことを申されましたが、これはここに頂いておるこの書類にちやんと書いてあるのであります。これには鉄道公安官八千九百人とちやんと書いてあるのです。この基礎はやはりこの書類と同じ
ように二十二
年度末におけるものでありますから、食い違いはない筈であります。それが食い違
つておるのはどういうわけか、これは皆どちらも同じ数がぴつたり出ていかなければならないのに出ていないのであります。これは運輸省からお出しに
なつたものでありますから、それでは困るということを申上げたのであります。單に私が間違
つておるというふうにお取りにな
つては困るのであります。
それからいろいろなことになりましたが、最後に申上げたいのでありますが、これはこの前も逓信省についても申上げ、運輸省にも申上げたのでありますが、運輸省の職員、從業員の官紀粛正についてであります。これはだんだん運輸省の職員組合の方におきましても、漸次立派な組合になりつつおありになることに対しては、大いに敬意を表しておるのでありますが、併しまだいけない部分が多面にあると
思つて、國民は甚だ残念に思う次第であります。この大事な、復興を一時も早く急がなければならないときに、
日本の國の建直しを一日も早くやりまして、立派な文化國家に復活しなければならないときに、運輸が一番今の
生産の隘路とな
つておるのであります。
石炭を運び、木材を運び、又いろいろなものを運ぶのでありますが、それがすべて突当ることは運輸の問題であります。而もそれが貨車が足りないとか、いろいろ
理由もありますが、もう少し鉄道の從業員の方が良心を鋭くし、時局を認識し、我々
日本の國民を愛する同胞愛に燃えて、一生懸命にや
つて下されば、まだ打開ができると思うことが非常に多いのです。北海道において昨年末までに殆んど二千万石の材木が溜
つてしまつた。これは國有林の方面におきましても無暗に伐
つて、輸送
関係も
考えなかつたという面が非常にありますが、併しそれはやはりこの鉄道局の非常な不手際、不熱心ということも大いに原因があるのであります。又北海道からの
石炭を運ぶのに、車がなかなか都合がつかない。だから山の
ように炭坑には溜
つてしまう、労働者の熱意もさめてしまうという
ようなことがあ
つたのであります。大分その後復活して、建直りを見せて下さいましたが、尚一層この点には運輸
大臣を初め、皆様が一生懸命にかな
つて頂きたいと思います。又坊間貨車を手に入れるのには金を持
つて行けばいい、だから金を持
つて行かなければ貨車は手に入らない。金さえ持
つて行けば貨車は手に入るということが噂されております。これも單なる私の漫罵としてお聞き流しにな
つては困るのであります。これも運輸の建直しを一時も早くして頂きたいから申上げるのであります。これは一昨年は一千円出せばよか
つたのが、昨年は三千円出さなければならん、又今年は一万円に
なつたという
ようなことを民間噂する者があります。どのくらい眞実であるか、これは実は分りませんが、私共の友人の信ずべき人がそれは本当だということを申しております。今後はそういうことのない
ようにお氣を附けを願いたいと思うのであります。
それからもう
一つ、運輸省の職員の方々で、大勢の、六十二万人もおられるのですからいろいろな人があることはよく
承知をいたしております。併しその職務を行う傍ら二三日前の新聞にも出ておりましたが、乗客を便所へ引込んで暴行を加えたという
ような人も出ております。又駅で遅く
なつた人を引出して、そうして上衣から何から皆奪
つてしまつたという
ような人も出ております。その他新聞によく運輸省の職員のこういう非行という
ようなこととが出ることは甚だ残念であります。どうかこういうことにつきましても十分官紀を粛正されまして、國鉄の名誉を回復して頂きたいと思います。こういうことに対する法輪
大臣の御決心を伺
つて置きたいと思います。