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1948-01-22 第2回国会 参議院 図書館運営委員会 第1号
公式Web版
会議録情報
0
昭和二十三年一月二十二日(木曜日) ———
—————————————
委員氏名
委員長
羽仁
五郎
君 理事 徳川
宗敬
君
金子
洋文
君 堀
眞琴
君 小串 清一君 山田 佐一君 小林 勝馬君
岩本
月洲
君
梅原
眞隆
君 松平 恒雄君
—————————————
本日の会議に付した事件 ○
国立国会図書館設立促進
に関する件
—————————————
午後二時三分開会
羽仁五郎
1
○
委員長
(
羽仁五郎
君) それではこれから
委員会
を開きます。最初に昨年末と本年に掛けまして、数囘に
亘つて打合会
、それから
合同打合会
が持たれましたので、その間の
経過
の御
報告
をいたしまして、その結果について御
承認
を得たいと考えます。すでに御承知のように、昨年末に
アメリカ
の
國会
から
國会図書館長
のクラツプ君と、それから
米國図書館協会
の
東洋部
の
部長ブラウン
君の両君が見えられまして、そうして我々の
國会図書館
の建設について非常に貴重な援助を與えられたのでありますが、到着されて早々、今お手許に差上げてございます一月二十日
附國会図書館
に関する資料第三輯、この
議事経過報告
のところを御覧願いたいと思います。十二月十七日に
米國國会図書館使節團
との
懇談会
が
衆議院議長應接室
において持たれまして、爾來、ここに
議事経過報告
のところに記されておりまするように、数囘に
亘つて参議院図書館運営委員会
の打
合会
、それから
合同
の打
合会
が持たれたわけでありますが、詳細はこの
記録
について御覧を頂くことにいたしまして、大体この
最後
の一月六日の
懇談会
に至りますまでの結果がその後の附録の書類にずつと載
つて
おります。これはその都度打
合会
或いは
合同打合会
において御
討議
を願い、そうして御
承認
を願つたことでありますが、本日正式の
委員会
として御
承認
を頂きたいと考えます。いかがでございましようか。
堀眞琴
2
○
堀眞琴
君 今
委員長
からこの
委員会
の
議事経過
についての御
報告
があつたのでありますが、私もその
委員会
の幾つかに出席して参
つて
おるのでありまして、向う側とこつち側との打合せは非常にスムースに運びまして、貴重なアドバイスをしばしば受けたのであります。我々としては
委員長
の御
努力
に感謝いたしておるものでありまして、我々はこの
経過
について、
委員長
の
報告
に賛成であります。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
羽仁五郎
3
○
委員長
(
羽仁五郎
君) それでは御
異議
なく御
承認
を頂いたことといたしまして、
米國
の
國会
が
日本
の
國会
に対して與えられたこの貴重な忠告及び勧告に対して我々が
討議
し、決定いたしましたことについて、特に
米國國会
から派遣された
使節團
に対し深甚の感謝の意を表して、これを
承認願
つたことにいたします。 この結果が、
最後
の一月六日附の
覚書
とな
つて
おります新らしい
國立國会図書館法案
に結論的に現われておるわけでありまして、本日はこれについてこれから御
討議
を願いたいというふうに考えます。ちよつと
速記
を止めて下さいませんか……。 〔
速記中止
〕
羽仁五郎
4
○
委員長
(
羽仁五郎
君)
速記
を又始めて下さい。この十二月十七日以後の今御
報告
申上げました
委員打合会
及び
合同委員打合会
で以て
討議
されました主な問題は、大体四つでありまして、詳しくはこの
記録
によるわけですが、その第一は
國会図書館
が
両院議員
の
立法
のための
調査
を主な
任務
とするわけですが、その他に
行政部
の
各省
の
調査活動
というものに対しても
責任
をとる。又
司法部
と申しますか、
最高裁判所
内の
調査
の
仕事
に対しても
責任
を持つ。そういう意味において、
國会図書館
が
行政部
の
各部
内における
ライブラリー
又
最高裁判所
における
ライブラリー
というものが
國会図書館
の
分室
の
性質
を持つ、こういうふうにして、
國会図書館
が、第一には
両院議員
の
立法活動
のために奉仕するわけでありますが、同時に
行政部
及び
最高裁判所
に対しても奉仕する。このために、
連絡調整委員会
というものの設置が希望される。この
連絡調整委員会
は、四名の
委員
を以て構成し、その中の一名は
行政部
を代表して
総理大臣
が
國務大臣
を任命する。それから次の一名は
最高裁判所長官
が
最高裁判所裁判官
を任命する。それからあとの二名は
両院
の
図書館運営委員会
の
常任委員長
がそれに当る。この四人の
連絡調整委員会
によ
つて只今
の
國会図書館
と、それから
行政部
の
各省
の
ライブラリー
及び
最高裁判所
の
ライブラリー
が、
國会図書館
の
分室
としての
性質
を持
つて
、その
任務
を実現する。この問題が第一に非常に重要な問題でありまして、この問題について
参議院
の
運営委員会
の打
合会
と、それから
両院
の
合同打合会
において御
討議
の結果、これが
承認
されまして、そうして実現されるということが希望されたわけであります。 第二の問題は、
國立図書館
というものが二本あるということは妥当でない。
従つて
これはどうしても一本建で行くべきものであるという考えから、
國会図書館
が
國立図書館
としての
性質
を持つ。そうして丁度第一の問題において
國会図書館
が
行政各部
及び
最高裁判所
に対して奉仕するように、第二の問題において
國会図書館
が同時に
國立図書館
として
國民
に奉仕する。この問題でありまするが、この問題についても打
合会
においての御
討議
によ
つて
、
承認
せられ、且つその実現が希望されて来たわけであります。で、この第一の問題については政府、それから
最高裁判所
と
國会
とが美わしい
協力
をすることが期待されるわけで、それから第二の問題については、従来の
日本
の
図書館関係
の
仕事
を主として担当して來られた各種の
方面
と、この
國会図書館
との美わしい
協力
が期待されるわけであります。 それから第三の問題は、新らしい
國立國会図書館
の
館長
の任命の問題であります。この問題について、この
記録
にございます一月四日に
両院
の
議長
と
使節團
とが
懇談
をされたわけでありますが、これに先立ちまして、
参議院
の
運営委員会
としましては、
館長選考
について昨年来約三ケ月に亘
つて
努力
して参りました結果を
参議院議長
に
報告
をいたしまして、その
報告
に基いて
議長
が
使節團
と
懇談
せられたように承知しております。
参議院
の
図書館運営委員会
が
館長
の選定について
委員会
の
討議
の
参考
にするために、
日本
の各
方面
からの意見を徴して、これを
参考
として約三ケ月に
亘つて研究討議
をして頂いて、その結果について
議長
に
報告
をしました。それらの点については、その
議長
と
使節團
との
懇談会
において、我々
参議院図書館運営委員会
の
努力
が非常に高く評價せられたことを御
報告
申上げることができることは仕合せに存じます。で、
館長
についての
資格
、新らしい
國会図書館
の
館長
がどういう
資格
を備えておらなければならないかということにつきましては、この
議事経過報告
の中に詳しく述べられておりますが、我々
参議院
の
図書館運営委員会
が、過去数ケ月に亘
つて
討議
して來たところと、それから今度
使節團
を迎えて
討議
しましたところとは、完全に一致しておりましたので、この点においてもこの
参議院図書館運営委員会
における御
討議
の結果が、非常に有益であつたと考えることができると思います。 それから第四は、これらの結果がすべて今度新たに制定せらるべき
國立國会図書館法
というものになるわけでありまして、それがこの我々の
討議
の結果を
アメリカ図書館使節團
から、一月六日の
覚書
でここに提出せられておりますので、今までいろいろ御
討議願
つたことの基礎の上に、この
國立國会図書館法
の御
討議
にこれから入
つて
頂きたいと考えます。本日はこれより
懇談会
に移り、
委員会
はこの程度で散会いたします。 午後二時二十四分散会
出席者
は左の通り。
委員長
羽仁
五郎
君
委員
岩本
月洲
君
梅原
眞隆
君 堀
眞琴
君
金子
洋文
君