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1948-01-23 第2回国会 参議院 司法委員会 第2号
公式Web版
会議録情報
0
昭和二十三年一月二十三日(金曜日)
—————————————
委員
の
異議
一月二十二日
委員山下義信
君辞任につ き、その補欠として
宇都宮登
君を議長 において選定した。
—————————————
本日の
会議
に付した
事件
○
行刑問題調査
に関する件
—————————————
午後二時一分
開会
伊藤修
1
○
委員長
(
伊藤修
君) それではこれより
司法委員会
を
開会
いたします。第一
國会
におきまして、
行刑
問題の
調査会
を設置いたしました
ところ
、御承知のように期日も切迫して参りまして、遂に
調査
が未了に
終つた
次第でありまして、引続き第二
國会
におきまして、劈頭において本
調査会
が設けられましたこの
機会
といたしまして、まず
法案
の出揃う前に、この
調査会
の目的を達成いたしたいと存ずる次第であります。つきましては、現在における
ところ
の
行刑
問題について、
政府当局者
における
ところ
の御
意見
をまずお伺いをし、そうしてこの問題に対し、各実際の面に携わ
つて
おられる
ところ
の
管区長
並びに
所長等
の御
意見
を
伺つて
、我々の
建設的意見
をこれに盛り上げて結果を得たいと存ずる次第であります。本日は、第一に
政府側
における
ところ
の現在の
機構
に対する
ところ
の御
意見
と、要
機構
に対する
ところ
の御抱負をお伺いして、まずこの問題の研究の第一歩を踏み出したいと存ずる次第であります。
政府委員
の御
意見
をお伺いいたします。
岡田善一
2
○
政府委員
(
岡田善一
君)
委員長
から御指名がございましたので、
簡單
に私共の
考え
ておりますことを御
説明
いたしたいと存じます。
終戰
以來急激に
犯罪者
が増加して参りましたので、
経済情勢
の激変に伴いまして、
行刑
といたしましては未曾有の
難関時代
に遭遇して参りました。それが
ため
に当
委員会
でも問題に
なり
ましたように、幾多
不祥事
を起しまして、私共といたしましても誠に申訳ないことと
考え
ております。それが
対策
といたしまして
施設
の
増強
、人員の、
刑務職員
の増加、或いは
質的向上
というふうな
方面
に対しまして、本
年度
におきましても十分御期待に副
つて
や
つて
行きたいというふうな
趣旨
を以ちまして、二十三
年度
の
予算
におきましても、その
方面
におきまして
相当
の経費の要求をいたしておるのであります。ただ本
年度
は
種々
の
事情
がございまして、いまだ
予算
の
決定
時期にまで到達しておりませず、その点につきましてどの
程度
まで認められるかということについて、非常に心配いたしておるのであります。いずれ当
委員会
におきましてもいろいろその点について、
予算案
が提出されましたならばお
力添え
を頂かなければならんのではないかと
考え
ておるのでありますが、できる限り
行刑
の実情を御理解頂きまして、お
力添え
を賜わらんことをこの
機会
に切にお願い申上げる次第であります。 主として私の方で
考え
ておりますことは、まず
刑務所
の充実の問題であります。
職員
を
相当
程度
増加して参りたい。それが一点であります。それから
指導監督
を十分にして行きたいというふうな
趣旨
を以ちまして、現在全國に八ケ所の
行刑管区
というのがございますが、それにつきましてももつと充実して、十分に機能を発揮し得るような
組織
にして行きたい。又
職員
の
質的向上
を計ります
ため
に、
指導訓練
の徹底を期して行きたい。それが
ため
に
刑務官練習所
の
機構
も現在より非常に充実さして行きたいということを
考え
ております。又
行刑
の
民主化
と申しますか各
方面
の
有識者
のお
智慧
を拜借いたしたい。又
行刑
を廣く社会化して、社会の方の関心も持
つて
行
つて
頂きたいというふうな
意見
で、各
刑務所
に
刑務委員会
というものを
組織
して行きたい。現在法制上認められておりますのは、
中央
に
一つ
と、
行刑管区
八ケ所に八つの
委員会
を最近漸く認められて参
つたの
でありますけれども、それを各
刑務所
に拡充いたしまして、
民間
の
有識者
の方にも
委員
にな
つて
頂いた、
行刑
の
運営
、或いは
作業
の
運営
につきまして十分なお
力添え
を頂きたい。かような
意味
で是非とも
刑務委員会
を設置して行きたいというふうに
考え
ております。又
作業
の面におきまして、近來ともすれば資材の
入手難
、その他の問題に関連いたしまして、
相当
作業経営
が困難にな
つて
参りました。私共といたしましては
刑務所
が
受刑者
に対しまして
労働
を強制する以上は、
國家
としてその
労働
をすべて
労務
を提出することが当然ではなかろうか。いわゆる
國家
が全部の
労務
につきましていろいろ心配して行くことが
本当
じやなかろうか。言い換えて申しますと、
作業
の
官営主義
ということを更に徹底して行きたい。それがともすれば予想されます
民間
との競合の問題を解決する上におきまして、最も良い
方法
じやなかろうかというふうなことで、
官営主義
を徹底さして行きたい。尚これに関連いたしまして、
刑務所
の
労務
をできるだけ
國家
の最も必要な
方面
に供給さして行きたい。それについて
考え
ておりますのは、
北海道
の
開発
に関連してであります。
國策
上から見まして
北海道
の
開発
ということは
國家
の緊急の問題のように
考え
られます。從いまして本
年度
の
作業
の目標といたしましては、
相当
多数の
労務
を
北海道
の方に送りましてそうして
北海道
の
開発
に幾分
なり
とも寄與さして行きたい。かように
考え
ております。近く私共の
機構
が変りますと、
行刑
と
保護
が一体化されまして
矯正総務局
、
少年矯正局
、
成人矯正局
というふうな三局に分れまして、在來ともすれば
行刑
と
保護
とが分離され勝ちでございましたのが、更に
行刑
と
保護
を一体化いたしまして、そうして
收容者
の
矯正
、改過
遷善
を徹底させて行くということに相成りまして、
行刑
本來の
仕事
も
收容者
の改過
遷善
でありまして、いかに
行刑
で努力いたしましても出て参りました後の
保護
に欠くる
ところ
がありましたならば、九仭の功を一簀に虧くの惧れなしといたしません。かような
意味
から申しまして今度新にできます
制度
が私共の本來の
行刑
の最後の仕上げにも非常に役に立つ
制度
ではなかろうかと
考え
ているのであります。まだ発足もいたしておりませんので、どういうふうに
なり
ますか、今の
ところ
必ずしもたやすく予断は許されませんが、私共といたしましては、新しき
制度
に
なり
ましたならば、更に
我我
の狙
つて
おりまする
收容者
の
遷善
改過という点におきまして、更に一層の
効果
が期待されるのではなかろうかと
考え
ている次第であります。
簡單
ではございますが、大体の方針を申上げまして御
説明
に代える次第であります。
伊藤修
3
○
委員長
(
伊藤修
君) なにかこの際御
質問
のあるお方はございますか。
小川友三
4
○
小川友三
君
只今政府委員
の方の
行刑
上の
改善
ということにつきまして概略的な御
説明
がございましたので、もう少し具体的にお伺いしたい
ところ
がありますので、その点お伺いいたします。
施設
の
増強
、
職員
の
待遇
を
改善
する
ため
に質の
向上等
を図るという
お話
がございましたが、それは前からよく聞いておることでありまして、
刑務所
にも幾多の
不祥事
ができて済まなかつというような
お話
が
中心
でありますが
刑務所
の
事件
の多いのは、いわゆる
職員
にあらざる
受刑者
が
職員
の代りをや
つて
おるというような点が、
不祥事
の大きな
原因
をなしておるのでありますが、
職員
の
指導監督
も
戰爭中
のようないわゆるフアツシヨ的な
指導監督
のような感じがするのであります。
刑務所
の
職員
は
待遇
が非常に悪くて、そうして
仕事
は非常に多い。
待遇
を
改善
せずして
指導監督
ばかり嚴重であ
つて
は、それは成立たないのでありまして、
待遇改善
に
政府当局
がもつとがつちりと努力をして下さ
つて
、我々
司法委員
も皆さんが理解を持
つて
いらつしやる筈でございますので、もつと
待遇
を優秀にしてやるという
方法
で、その上に
指導
と
監督
をして行く。食
つて
行けない
程度
の、一ケ月の
生活費
の殆ど半分くらいの
サラリー
をくれまして、
指導監督
をや
つて
おる、
司法当局
は
指導監督
をや
つて
いるように見るけれども、
下部組織
は一向に食えないのだからできない。買出しに行くので休む、実家や親戚に食い延ばしに行くというので、
相当
休んでいらつしやる筈であります。そこで具体的に
政府
が
サラリー
をどのくらいにして、或いは
手当
をしてや
つて
行く。
政府
が或いは
國会
で
予算
を
インフレ防止
の
ため
に、取れませんならば、
行刑局
に勤めておる人に、特別に全國の有志の人に呼びかけて、
行刑監督
の
後援会
を積極的に起して、それで
清淨
なる寄附を仰いで、一千万
なり
或いは二千万
なり
を集めて、そうして
指導監督
に並行して、その中から
待遇
を
改善
する
待遇改善費
というものを出して行くというようなはつきりした建前を持
つて
いないと何にも
なり
ません。魂も何も入れないで、
本当
のペーパー・プランというようなものを立ててや
つて
行くだけでは
効果
がないのでありまして、是非どうか
行刑局
の
職員待遇後援会
というようなものを作
つて
頂いて、
予算
を余分に取
つて
頂くように、
民間
から
協力
を得るという
方法
を
政府
は持
つて
おるか、いないかということをお伺いいたすと同時に、
北海道
に
開拓
に行く、
開拓
は何年やるのか、農業の
開拓
か、林業の
開拓
か、それとも
石炭
を掘るのかということを明確にして頂きたいのであります。ただ
開拓
とい
つて
大水害の
原因
である
ところ
の山を濫伐する
ため
に連れて行くのでは
北海道
の農民が可哀想だから、どの
方面
に
開拓
に連れて行くのか、具体的にもつと科学的に
説明
をお願いしたいのでありまして、これは今の
政府委員
の方で答えられませんでしたら、
大臣
からよくお伺いして頂いて、そうして御
説明
を是非お願いしたいのであります。特に
石炭
が不足しておるので、これに対して
受刑者
に
労働
をして貰うというような
方法
があるかどうか、それからこの
労務
をさせる
受刑者
を、いわゆる
官営労務主義
を
中心
にや
つて
行くという御
説明
がございましたが
官営勞務主義
ということであれば
國家管理法案
が通
つて
おる
石炭
の
増産
の方に多く向けて行くのが順序と思いますが、その点をはつきりとお伺いしたいのであります。
官営労務主義
だからと
言つて受刑者
が
國鉄
の
運轉
をや
つた
り、車掌をやるということは到底できないのでありますから、
受刑者
の
労務力
を
石炭
の
増産
に振り向けるのが一番いいのではないかとひそかに思いますが、その点を明確にして頂きたいのであります。特に今日、本
会議
で
政府当局
、
大臣
の方は大いに
産業
の
開発
に力を入れておるのでありますから、我々も
協力
をいたしますが、
石炭
の
増産
という
方面
が
官営労務
として一番いいと思います。そこを具体的に我々議員の納得の行くように、漠とした御
説明
では何をやるのか掴みようがないから具体的に御表示を今できませんでしたらこの次の
委員会
にでもお願いしたいのであります。
岡田善一
5
○
政府委員
(
岡田善一
君)
只今
御
指摘
に
なり
ました
刑務職員
の
待遇
の問題につきましては、私共といたしましても一番重要な問題だと
考え
ております。從いまして昨年來この問題につきまして、
大藏当局
と
種々
折衝
を重ねて参りました。幸いにして或る
程度
の
刑務職員
の
昇給
につきまして認めて頂きましたので、昨冬
相当額
の
昇給
を
実施
いたしたのであります。更に私共といたしましては、この
程度
で満足はできませんので、
目下
も引続き
大藏当局
と
折衝
中なのであります。
ただ給與
の
根本水準
につきまして、未だ
大藏省
としても
種々
檢討されておるやに聞いておりますので、具体的に金額まで
決定
の域には達しませんけれども、
相当
程度
考慮して貰えることになるのではなかろうかと
考え
ております。殊に
労働基準法
の
実施
乃至は
労働基準法
の
実施
に伴ないまして、残業居残り等、その他の特別な
手当
につきましても、
刑務官
として当然考慮して貰わなければならん点が多々ございますので、
目下大藏当局
に対して
折衝
中でございます。併しながらそれを以ちましても、私共といたしましては、
刑務職員
の
待遇
を十分
なり
とは
考え
ておりません。
警察職員
に対しまして、
種々
の
後援会
があるようでありまして、私共といたしましても
刑務職員
に対する
後援会
も是非必要だというふうな観点から、昨年
來各刑務所長
その他
関係方面
の方にお願いしまして、
目下刑務職員
の
後援運動
を展開中なんであります。
経済状勢
が非常に窮迫いたしておりまする
関係
上、果して私共の
考え
ております
程度
に実効を收め得られるかどうかについては一抹の疑念なきを得ないのでありますけれども、近く本
運動
が
相当
の結果を收め得られるのではないかと
考え
ております。尚
北海道
の
開発
に、
受刑者
の
労務
の活用の問題でございますが、この問題につきましては、
地元
の
北海道廳
の
計画
にも関連いたしますし、又
失業対策
その他の
方面
とも
関係
いたしますので、最近非公式ながら
委員会
を
作り
まして寄り寄り
協議
中でございます。又近く
北海道関係当局
とも
折衝
いたしまして、具体的な
方法
を見出して最も有効に、最も
効果
のあるような
方法
で
労務
を活用して行きたいというふうに
考え
ております。御
指摘
の
石炭方面
、
炭鉱方面
に出すことも
一つ
の
方法
だということも
考え
まして、現在すでに
北海道
に
相当程度炭鉱労働者
として
受刑者
を送り出しておりまするが、更に
折衝
いたしました結果、もつとはつきりとお答えし得る時期が近く來るのではなかろうかと
考え
ております。現在の
ところ
、具体的にどの
方面
に何人、どの
方面
に何人とまで明言し得ないことを遺憾に存じます。
小川友三
6
○
小川友三
君
政府委員
の御答弁は大分詳しく御
説明
に
なり
ましたが、もう少し詳しくお願いしたいのですが、この次の
機会
にお讓り申上げまして、
待遇改善
という点から、
刑務所職員
の現状をお伺いいたしたいと思います。
刑務職員
の、いわゆる
看守
と申しますかそうした方の
被服類
でございますが、
冬服
はどういう
程度
に行き渡
つて
おりますか、お伺いいたします。恐らく古い
ぼろ服
を着て、不自由をしていらつしやるに相違ないのでありますが、
日本
の
繊維事情
は
刑務所職員
の
方々
に新たに官服を着せるだけの
繊維
が十分あります。私の
調査
では、
名古屋地区
と
岐阜地区
に十万着分の服地があるのであります。これは盛んに横流しをしようとして
業者
が待ち構えておることは事実を把握いたしておりますのですが特に
看守
の
方々
にこれを振向けられるだけの力があります。それと
政府当局
が親心を持
つて
、
衣料切符
の枠をお廻しに
なり
ますれば、
公定價格
で手に入ります。どうか
政府
御
当局
の御
盡力
によりまして、
看守
の方に一着
づつ冬服
を是非この冬は廻して頂きたい。
冬服
はいたんで、殆んどなくて困
つて
おる筈でありますからして、御手配をお願いいたしたいのであります。
紡績会社
は
名前
も分
つて
おりますから、御必要とあらば、次の
委員会
に発表申上げます。十万着以上、
十分用意
されております。それは
政府
の方じやなく、
民間
が持
つて
いる物であります。 それから今度は、もう一点申しますが、
收容者
の
蒲團類
と、
看守
の
蒲團類
でありますが、共に非常に不足いたしておりますが、これはやはり
隱退藏物資
になるかならないか分りませんが、
繊維業者
が
相当
に持
つて
おりまして、これを
政府
が
衣料切符
の枠を廻して頂いて、入手するだけの
十分用意
は現在ございますからして、御
盡力
をぜひお願いしたいのであります。 それから
北海道
及び
東北地区
、或いは
日本海寄り
の寒い所の
刑務所
ですが
看守
の方が、短靴を穿いて、或いは下駄を穿いておるという状態でありますが、防寒せる
ゴム靴
の配給をしてもらいたいのであります。
ゴム靴
はないと
政府
に言わせません。
ゴム会社
が
終戰
のどさくさに
便乘
をいたしまして、巧みに、
運輸省
であるとか、各省のストツクを入手して、
相当
の量を持
つて
おります。これも枠を以て、いわゆる
政府
の力で配給させるという
方法
をとりますれば、
刑務所
の
看守
の方、或いは
職員
の
方等
に、
一足づつならば
、間違いなく行き渡る
程度
のものがあるのであります。本員が去年摘発した
ゴム
の十三トンも、十五万足から二十万足の
ゴム長靴
ができる量でありますが、これも
運輸省
の
名前
で隱匿されたものでこれは無論
僞造証書
でありますが、これは
司法省
に話しましたけれども、これはうやむやにな
つて
しま
つて
、その
工場
に又
調査
に行くと、その
工場
では縣廳から拂い下げしてもら
つた
という又
本当
の証書か、
僞造証書
か分りませんが、持
つて
おりまして、手がつかんわけでありますが、その
ゴム会社
は
名前
も分
つて
おります。十三トン持
つて
おります。拂い下げたような形式で抑えようがなくな
つて
おりますが、そうしたわけで、
ゴム長靴
を全國の
刑務所
の方に全部廻るだけのなにがあるからどうか御
盡力
下さいまして、何分
刑務所職員
の
方々
の
待遇
に、今一段の御
盡力
をお願いしたいのであります。
被服
の件、
蒲團
の件、
ゴム長靴
の件、この三つでありますが、及ばずながら本
員等
も
盡力
を申上げますから、お願いしたいと思います。
伊藤修
7
○
委員長
(
伊藤修
君) ちよつとここで十分間
休憩
いたします。 午後二時二十八分
休憩
—————
・
—————
午後二時四十二分
開会
伊藤修
8
○
委員長
(
伊藤修
君) それでは
休憩
前に引続きまして
開会
いたします。 第二
課長瀧澤
氏の御
説明
を願います。
瀧澤勝司
9
○
説明員
(
瀧澤勝司
君) 先程
局長
の方からも話がございましたが、これに対しまして
小川
さんの方からも
質問
がございました
北海道
の
開発事業
に対する
囚人
の
協力
の案でございます。これにつきましては実はまだ
本当
の案だけでございまして、どういうふうに
決定
するかということは、
中央
における各
関係機関
、又特に
北海道
の
特殊事情
といたしまして、
北海道
の
地元
の
官廳
、
民間
の人とよく
協議
いたしまして、その
実施
の
具体案
については、その
協議
の結果にいたしたいと
考え
ておるのでありますが、私共の
事務当局
が
考え
ております
ところ
の案と申しますか、これを一
應御参考
の
ため
に申上げたいと思うのであります。実は先般來話がありますように、
收容者
が非常に殖えて來ると、一面においては
戰爭中
殆ど全面的に
軍需産業
に
労力
を供給しておりました
ところ
の
刑務所
の
労力
というものがその
提供先
を失いまして、
刑務所
の中にも亦
失業
問題というものが生じておる、この
刑務所
の
失業者
というものを何とか有効に
國家
的な
方向
に使う
方法
はないものだろうか、こういうふうに
考え
ておるのであります。まあ外の
一般
の
國民
と違いまして、
刑務所
の中における
失業
ということは本人にとりましても非常に苦痛なのであります。殊に
作業
の種類によりまして
食事等
が減らされますので、何とかして
仕事
に就きたいというのが
一般受刑者
の氣持であるのであります。又
國家
の
立場
から見ましても、何とか
國家
の管理しておる
労力
を
國家
的に使うということはどうしても致さなければならん問題であると
考え
ておるのでありますが、先程申しました
通り
、非常にその
方法
が講ぜられないのでありますので、我々
事務当局
としても非常に困
つて
おるのであります。又これを
國家
的な
方向
に使う、これについては
ひとり司法省
だけでなしに
政府
の各
機関
、又
國会方面
においても、是非これを
司法省
だけの問題としてでなしに、
國家
全体の問題として取上げて頂きたいと
考え
ておるのであります。そこで
考え
ましたのが
北海道
の
開発
に対する
囚人
の
労力
の
利用方法
、こういうものを
考え
て見たのであります。実は
北海道
の
開発
についての
囚人労力
の
利用
ということは今囘が初めてではないのでありまして、
明治
十二三年頃から約二十年間に亘りまして、多い時は一万人以上の
收容者
を使いましてあの
北海道
の
開発
をや
つたの
であります。現在の
岩見澤
とか、釧路とか、帶廣、
網走等
は当時原野の中に特に
開拓
の
ため
に
刑務所
を
造つた
ということにな
つて
おるのでありまして詳しい話は省略いたします。何千
町歩
かの
開墾
をして、これを
一般
の
入植者
に
拂下げ
る、又
道路
の
開鑿等
については非常に大きな
功績
があるのであります。現在
中央道路
と称します
ところ
のあの
北海道
の
幹線道路
は
囚人
の血と汗によ
つて
できたとい
つて
もいいと思うのであります。その他
炭鉱
の
開発
とか或いは
屯田兵宿舎
の
建設
、
学校建設
、こういうような
方面
に非常に
労力
を
利用
しておるのであります。これは
行刑
上の
立場
としては必ずしも成功だとはいえないのでありますが、少くとも
北海書
の
開発
についての
囚人
の
作業
というものは大きな
功績
があ
つた
ということは覆うべからざる事実だと思います。今囘敗戰に伴いまして、我が
日本
がこの狭い
土地
を
開墾
し、そうして食糧の
増産
を図らなければならん。その
ため
には
北海道
には七十万
町歩
もの
開墾予定地
がある、こういうことを聞いておりますので、これを勿論全部というわけでありませんが、
囚人
を使いまして、
明治
初年と同じ考におきまして、
囚人
のような
國家
の管理しており而も
組織
的な
労働力
を
利用
いたしまして、先ず
荒蕪地
を
開拓
する
開墾
するそうして
開墾
だけでなしに、そこに住宅を建ててやる、
道路
も拓く、こういうような或る
意味
において
村作り
をした上で
一般入植者
に
拂下げ
て行く、
入植
させるという
方法
を採
つた
ならば非常に
入植
も安易であり、
計画
も成功するじやないかと
考え
ておるのであります。申すまでもないのでありますが、海外の引揚者とか、或いは
戰災者等
があの荒野の中に入
つて
、自分で伐採しそうして
開墾
するということは、勿論できない話だと思うのであります。そういうような
ところ
で事実生活できるようになるまでには、死んでしまわなければならんような状況だろうと思いますので、我々といたしましては、まず
入植者
の
準備作業
みたいな、
村作り作業
を
囚人労力
を
利用
してや
つた
ならばどうか、こういう
考え
を持ちまして先般も各
関係機関
の方に御
意見
を聞いたのであります。
趣旨
といたしましては、非常に結構だというような御賛成も得たのでありますが、勿論これは
趣旨
だけに止まりまして、その実質的の
方法
についての可否ということまでは入
つて
おらんのでありますが、そういう
方面
に
利用
したならば、
國家
の今日の
重要國策
に
協力
させることに
なり
まして、非常に爲になるのではないかと
考え
ております。我々の
考え
ましたのはそういう点なんでありまするが、この間の
協議
の席上におきましては、單に
開墾
村作り
だけでなしに、あの
北海道
の
開発
ということは
ひとり開墾
のみに止まらず、先程も
お話
がありましたように、
北海道
の
石炭
の採掘とか、或いは伐採とか、そういうような
方面
もあるし、又
土地改良
の
方面
にも、大いに
利用
すべき点が多々ある。又
道路
の
開墾
もある。尚廣く言いますればいろいろの
意味
の
仕事
にまで
協力
させる
仕事
が多
方面
にあるのだから、その
実施案
については、更によく
協議
しようというような話であ
つたの
でありますが、いずれにいたしましても、この案を具体化いたしますについては、我々だけでなしに、皆
樣方
のお
智慧
も、又御
協力
をも得まして進めて行きたいと思うのでありますが、
國会
の皆
樣方
におかれましても、
司法省
だけの問題とお
考え
にならずに、
國家
全体の問題としてこの
北海道開発作業
に対する我々の案を御支持下さるようにお願いいたしたいと思うのであります。
簡單
でございますが、一應御
説明
いたします。
伊藤修
10
○
委員長
(
伊藤修
君) それではこれはこの
程度
にいたしておきまして、この際お諮りしておきたいと存じます。
地区管区長
を
証人
として喚問いたし、尚二、三各
現場
においでになる
ところ
の
所長
も直接当
委員会
の
証人
として喚問して
現場
の
事情等
を伺
つた
らどうか。こういう段取りにいたしたら如何かと思いますが、御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
伊藤修
11
○
委員長
(
伊藤修
君) ではその日時と人選は
委員長
に御一任願うことに御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
伊藤修
12
○
委員長
(
伊藤修
君) 次に休会を
利用
いたしまして現地を視察いたしたいと思いますが、これに対する場所その他について御一任願うことに御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
伊藤修
13
○
委員長
(
伊藤修
君) では本日はこれを以て散会いたします。 午後二時五十四分散会
出席者
は左の
通り
。
委員長
伊藤
修君 理事 鈴木 安孝君 岡部 常君
委員
大野 幸一君 齋 武雄君 中村 正雄君 奧 主一郎君
水久保甚作君
宮城タマヨ
君 阿
竹齋次郎
君
小川
友三
君 西田 天香君
政府委員
(
行刑局長
)
司法事務官
岡田
善一
君
説明員
(
行刑局
第一課 長)
司法事務官
小川
太郎君 (
行刑局
第二課 長)
司法事務官
瀧澤 勝司君