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中西功君 だから仕切の來たものはよく分
つておる筈であります。さつきはそんな話ではなかつた。とにかく自分の方は貰
つておるんだから、この食糧がガリオア・フアンドになるか、その他のものか、よく分らん。よく分らんから、又分ける必要もないという話でありますが、今と
なつて
ちよつと話が、答弁が変
つて來る。私はそこに問題があると思う。と申しますのは、何ら
日本政府において、この
資金、こういう問題を自主的にどう考えるかという点が全然ない。ただ
関係方面から、さつき言われたように一應会計検査員が來られて、何とも文句言われないから、これでよいと思
つているというふうな考え方では非常に困ると思います。私が結論としてさつきのように指摘しましたのは、この
資金は、一体本來どんな
資金であるか、即ち我々としてこれを貰
つてしま
つて、もう責任がないなら、これは何とも言いませんが、だけれども、そういう性質もまだはつきり分らんというふうなことを、
政府委員としても言われているとすれば、
日本政府として余程考えなければならん。これをどうするかというようなことも、はつきり考えて置かなければならん。更にもう
一つの点は、今のような会計方法で行きますと、この
資金が全部貿易
資金関係によ
つて使われる。即ち輸出の振興という面だけに使われておる。今日の日本の輸出は相当無理な輸出がなされている。即ち國内的には非常な高い
價格で買上げられて、ドルでは非常に安い
價格で賣られておる。この
関係を通じて、或る場合には、いわばソシアル・ダンピングというようなものが行われて、日本の國費を投げ棄てておるようなものが現にあると思う。ところが、そういうふうなことをや
つておれば、貿易
資金会計は非常な
赤字の筈であります。ところが、一見
赤字でないように見えるのは、そういうガリオア・フアンドによ
つて、どんどん
貿易資金特別会計に注ぎ込んでおるからであります。実質においては非常な大きな
赤字であります。それをいわば今のような会計方式によ
つて、この
赤字を隱蔽しておるというふうにもなると思うのであります。で、こういう
資金を、我々としては、
國会自身としては、こういうふうな
資金を、この貿易
資金を輸出の穴埋めにしてもよいと言う人は誰もいないし、僕らとしてはもう当然これは特別に経理して、それを貿易
資金に使うなら使う、或いはその他の方に使うなら使うというふうにして置く方が、この問題の性質から考えて妥当だと思います。