○
磯崎委員 私は
民主自由党を代表いたしまして、
本案に対しまして
意見を申し上げます。
まず
前提としまして、この最も重大なる
予算案の取扱いについて、
予算委員の一員としてここで申し上げておきたいことは、前の
内閣から現
芦田内閣に至りましても、その弊に陥らなんとしておりますのは、私
ども予算委員会の
委員としまして、この
案件に
愼重審議をいたすべき職責でありながら、常に忽々のうちにこうした
案件が
提案されて、その
審議に十分なる
意見を申し上げ、
愼重審議のときを得ないという形におかれておることを、常に遺憾に考えておる次第でございます。ただいま
提案されておりまするところの
補正予算におきましてもその
通りで、すでに前の
内閣におきましていわゆる
委員会の案をのんでこれを認められましたような形でございますから、從いまして
芦田現
内閣におきましては、何よりも先にこの問題を
提案し、私
どもの
審議に任せられるのが当然であるのでありますが、組閣に際しまして、いろいろの
方面の
閣員ポストに日子を費されまして、いたずらにこの
予算に対する
審議を遅延せしめるような結果をおつくりになりましたことにつきまして、まことに遺憾に思うのであります。しかも御
提案になりましたこの緊急なる
予算が、去る十六日から本日まで、わずか二日間の
質疑應答によ
つて、ここに
討論にはいるような形でございます。まことに遺憾でございます。
しかしこの二日間における
質疑の
應答によ
つて現われましたる問題を考えますと、いわゆる最も重大なる二千九百二十円の
基礎的数字についての各
同僚の
質疑に対しまして、
当局のお答えが必ずしも満足ではない。ことに
労働大臣の御
答弁によりますると、
大臣みずからが二千九百二十円では食べていかれないということを完全に肯定せられておる。しかもあえてこれを認めよとおつしやるところに、大きなむりがあると私
どもは考えております。かくのごとき形におきましてわれわれがこの
審議を進めましたところで、やがて次に起るであろうところの未解決の
問題等を考えますると、この問題につきましては、私
どもは容易に納得し得ないかどがございます。しかしながらいわゆる各
職組の痛切なる要求の問題であり、私
どもも
日本再建に対するところの重大なる問題といたしまして、一歩進めてこの問題の
審議を進めたのでございまするが、特に御承知の
通りに
財源に充てられました
方面を考察しますると、昨年の末に
追加補正として
提案されまして、その当時
政府当局が声をからし、力を強うして要請されましたる各種の重大なる
予算そのものを振替えて、この
財源に多くの
部分を充てておられる。
一言に申しますると、
復金の問題、あるいは
貿易資金の繰入金の問題、あるいは
賠償金の問題、あるいは
農業調整法案に伴うところの
費用とか、いろいろの
方面につきまして、こうしたところに
財源の多くの
部分を取
つておいでになりまするが、まことにこれらの問題につきましては、力を強うして特に要請せられましたその当時を考えますと、まことに遺憾のきわみであります。もしもそのようなことができますならば、あえてわれわれはその当時協賛を與えなかつたであろう。しかもここにどうしても必要なものがあるとするならば、その必要なものをここで振替えますれば、これは一時的なものであ
つて、やがて次には
一般と大きな
数字を御要請する必要が、近いうちに起るであろうと考えます。
財源におきましてもまたその
場あたりの
財源であるというふうにしか考えられません。しかも私
どもはいろいろな
方面におきまして遺憾な数々を見出しまするが、本件の
重要性に鑑み、しかも
政府当局が、必ずやこの問題について重大なる
責任をも
つてお扱いに相なるであろうというところにくぎを差しまして、これに
賛意を表するものでございます。特にその
前提として申し上げたいことは、昨年の末、
同僚から要請せられましたる
水害地に対する
予算の提示、あるはは六・三制に伴う
追加補正の
問題等、いずれも未
提出でございます。昨日も
同僚から痛切声涙下るがごとき形をも
つて当局に要請せられておるまするが、これらの
水害地に対する
更正予算ないし六・三制に伴う
予算、こうした問題はすぐこの会期において
追加更正として御
提出願いたい。この問題が私
ども本案を了承しまする
前提要件であるということを併せて申し上げておき、さらに二千九百二十円のうちにおきまして、とりあえず二千五百円、
残余の分に対しましてはきわめて近いうちに云々という御
答弁もございまするが、これはひ
とつきわめて近いうちにお
支拂いの
方法をとり、しかも
本案と
関係あるまする
政府職員の
給與改正の
法律案も、
財政金融委員会に付議せられているのでございますから、これと
不可分関係にある
法案が
審議せられるということを
前提としまして、
本案に
賛成を申し上げる次第でございます。