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松本委員長 次に
日程第六九より第七六に至る各
請願を議題といたします。
紹介議員が見えておりませんから私より
請願の要旨を御
説明申し上げます。
日程六九、釧路市に
教育大学設立の
請願、
伊藤郷一君外一名
紹介、第九七九号。本
請願の要旨は、東北海道は、地理的にも経済的にも他と隔絶して一のブロックを形成し、全道人口の約三割を有し、学校を多数あり、学童は年々増加しつつあるが、現在は
教員養成機関が中央に集中しているため、
教職員は著しく不足している、幸い釧路市は同地域の中央に位し、交通の要路にあり、背後に豊富な農、畜、林、鉱産物を有している、ついては該市に
教育大学を
設立されたいというのであります。
日程七〇、
兵庫縣に
農科大学設立の
請願、
小島徹三君
紹介、第一〇九一号。本
請願の要旨は、
兵庫縣は農民が大半で、農産物の生産も大であるが、從來本縣には農林專門学校がなく、農科志望者は他府縣の農林專門学校に進学している現状で、食糧難の今日、多額の学資金を要する現状である。ついては本縣の農業を対象とする実際的な農業経営を指導し、生産増加並びに品質改良をはかるに必要な高級技術員、新制
高等学校及び
新制中学校農科教官を養成するため、本縣に農科
大学を
設立されたいというのであります。
日程七一、
國立奈良女子大学設立の
請願、
東井三代次君外十七名
紹介、第一二九四号。本
請願の要旨は、男女同権を期するには、多数の教養高き
女子を社会に送り出す必要がある。しかも現下の國情下においては、男女共学の
大学では
女子の学修に不利な点が多い。ついては地理的環境に惠まれ、古い傳統をもつ奈良
女子高等師範学校を國立奈良
女子大学として
設立されたいというのであります。
日程七二、
東京纖維專門学校昇格の
請願、
八木一郎君
紹介。第
一三八七号。本
請願の要旨は、東京纖維專門学校はわが國最古の纖維
教育機関でありその歴史、功積等より、また現在の機構、設備、教官の素質、卒業生の活動状況の点において纖維
大学としての資格を十分に有している。ついては本校を纖維
大学に
昇格されたいというのであります。
日程七三、
名古屋工業專門学校昇格の
請願、
橋本金一君外七名
紹介、第一四六五号。本
請願の要旨は、
昭和二十四年度よりの
新制大学実施に際して國土計画の見地から、愛知縣の地理的、産業的、文化的請條件を考慮して工業單科
大学を
設立する必要がある、しかるに名古屋工業專門学校は現在土木、機械建築等七科を有し、地方産業と密接な関連をもつている。ついては本校を國立名古屋
工業大学に
昇格されたいというのであります。
日程七四、
東京女子高等師範学校昇格の
請願、
押川定秋君外二名
紹介、第一七四二号。本請所の要旨は、東京
女子高等司範学校は、
教育史上古き傳統を有し、施設並びに教授等に惠まれ、
女子綜合大学として充分な資格を具備している。ついては
女子教育の刷新をはかるため速やかに本校を新制
女子綜合大学に
昇格されたいというのであります。
日程七五、廣島
綜合大学に廣島
高等学校を中心とする
政経学部設置の
請願、
高津正道君外一名
紹介、第一五二三号。本
請願の要旨は、廣島高校精神を新設政経学部において発展的に生かし、雄大なる氣宇と清新なる学風の中核的拠点とすることにより、新時代の負託にこたえる人材の育成のため、廣島
綜合大学に廣島
高等学校を中心とする政経学部を創設されたいというのであります。
日程七六、
三重農林專門学校を
大阪大学農学部に
昇格の
請願、
川崎秀二君外一名
紹介、第一七九一号。本
請願の要旨は、
三重農林專門学校は開設以來二十六年、その施設は完備し、内容また充実し、農林業の発達上多大の貢献をして來たが、今回
新制大学の実施せられるにあたつて、これを近畿南部における農林水産業に対する精深な
教育、研究機関とすることがきわめて緊要である。ついては同校を
大阪大学農学部として
昇格せしめられたいというのであります。
以上の各
請願について政府の御意見を承りたいと思います。