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岡田証人 辻と私とはその
証言の
通り今まで全然
関係ありません。そこに出ております。
松岡松平君とは私は昵懇の間柄であります。松岡君はか
つて左翼運動に
関係されておりまして、特に富山縣において農民組合運動にも
関係されてお
つた方であります。
從つてそういう
関係で私は昵懇にしてお
つたのであります。昨年の総
選挙に際しまして私は全國
参議院議員の
選挙に立候補することにな
つたのでありますが、その際に私は
選挙に臨むに当りまして資金に事欠いておりました。ところが松岡君が私に
援助するから來いというので、三月の末ごろだ
つたと思いますがまいりましたところ、松岡君が私に一万円出してくれたのです。そのときは松岡氏はまだ追放にな
つておりません。
自分も
選挙に立つのでどうもたくさんは
援助できないが、辻氏という人に私が話してあるからその方へい
つてもら
つてください、よく話してあるから名刺をも
つていけばわかる、こういうことで私は辻氏を訪れました。そして辻氏から二万円
受取つたのであります。その後
選挙が済みましてから私は辻氏の所に
お礼にまい
つております。それ以後は辻氏とは一回も会
つたことはございません。また私は辻氏とはそういう
関係で政治的な
関係は全然ないのであります。昨年の十一月ごろでございましたか、
檢察廳から参考人として喚ばれまして、いろいろ資金
関係について問われましたときに、中曽根という人を通じました金が問題にな
つておるということを聽かされまして、実は非常に驚いたようなわけであります。そのことがありましたから私は
松岡松平君に会いましたときに、困
つたことにな
つたがどういうわけだと尋ねましたところが、いや実は
自分が一昨年の暮に辻氏から、金を借りたいという申込みを受けた、そこで辻氏に
自分が若干の金を用立てした、どうも辻氏に対して返してくれとい
つて催促することもできぬから、
選挙の時にあなたが行
つたら金をまわしてもらうように話しておいたのです。こういうことであ
つたのであります。以上の
通りであります。なおそこ間のことにつきましては、
松岡松平君に
お尋ねくださることを希望するのであります。