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加藤委員長 それでは皆樣からこの点についての御
意見が出ましたが、私は昨日午前実は
辻嘉六氏を訪問しました。そうしてできるならば出てもらいたいということを
言つたのですが、私の聞きまた見たところでは、とうてい出られる
状態ではないのでありまして、それでもなお辻氏自身は健康が許すならば出たい、こう言うておられるのですが、とうてい
健康状態は許さない。だから何も命がけで
証言に出てもらうというほど強く求めるのでない。出てほしいとは思うけれども、出られぬものをむりにとは言わない。それでもなお医者と
相談をして、出られるならば何とか出られるようにしてもらいたい。こう言
つてきたわけでありますが、今日
祕書の
下沢君が
おいでになりまして、今読み上げた
診断書をお
もちにな
つたわけであります。そこでいろいろ御
意見が出ましたが、私の判断に從いますると、私が昨日見ました
裁判所からと
つた檢事の聽取書はただ單に
参考にするに過ぎないのでありまして、それを土台として調べるのではないのであります。それはあくまでも
参考書の
程度で、
委員会は
委員会独自の立場においてさまざまな
調査をするのでありまするから、そういう点からい
つて、まず
病床でどうしても長時間の
談話のむつかしいことは、今
荊木君はあとから
おいでになりまして、
診断書を読むのをお聞きになりませんでしたけれども、
診断書からい
つて、とうていそういうことには耐えぬということが書いてあるわけであります。また玄関にも五分間以上の
面談はむつかしい、やめてくれという張紙がしてあるような
状態でありまして、
從つて今日すぐに
臨床して尋ねても五分間や十分間の会見では、とうてい意を盡すこと不可能と思いますから、この
委員会において
証言を求むる
事項を決定して、その
事項を
書面によ
つて通達して、
書面の回を答、これもできれば早い方がいいのですが、
病床の
関係でそういつ何日と切るわけにもかぬと思うけけれども、大体の
見当を定めて、その
見当の
範囲内で
書面の
回答を求めて、その
書面の
回答を見た上で
書面の
証言を審査して、なお聽きたいというところがあ
つたそのとき、健康が許されるならば來てももらえるであろう。また坐
つてお
つて会話ができる
程度ならば、こつちらから行くということもできると思いますから、とにかく第一段としては
質問事項を決定して、その
質問事項に対する
証言を
文書によ
つて求める、こういうように取計らたいと思いますが、いかがでしようか。
〔「
異議なし」と呼ぶ者あり〕