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1948-07-04 第2回国会 衆議院 農林委員会 第34号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十三年七月四日(日曜日)     午前十時五十五分開議  出席委員    委員長 井上 良次君    理事 岩本 信行君 理事 永井勝次郎君    理事 佐竹 新市君 理事 寺島隆太郎君    理事 小林 運美君 理事 北  二郎君       小川原政信君   小野瀬忠兵衞君       佐々木秀世君    佐瀬 昌三君       重富  卓君    田口助太郎君       綱島 正興君    野原 正勝君       松野 頼三君    八木 一郎君       梁井 淳二君    山村新治郎君       渡邊 良夫君    稻村 順三君       清澤 俊英君    金子益太郎君       田中織之進君    成瀬喜五郎君       溝淵松太郎君    守田 道輔君       圖司 安正君    神山 榮一君       村瀬 宣親君    鈴木 強平君       関根 久藏君    寺本  齋君       中垣 國男君   的場金右衞門君       平工 喜市君    松澤  一君       森山 武彦君    山口 武秀君       大瀧亀代司君  出席政府委員         農林政務次官  大島 義晴君         農林事務官   山添 利作君         農林事務官   遠藤 三郎君         林野局長官   三浦 辰男君  委員外出席者         農林事務官   加藤 泰守君         專門調査員   片山 徳次君         專門調査員   岩隈  博君 七月三日  委員長野右ヱ門君、豊澤豊雄君、野上健次君、  金子益太郎君、稻村順三君及び坪井亀藏君辞任  につき、その補欠として鈴木強平君、萩原壽雄  君、金野定吉君、久保田鶴松君、伊瀬幸太郎君  及び内藤友明君が議長の指名で委員に選任さ  れた。 同月四日  委員黒田寿男君及び金野定吉君辞任につき、そ  の補欠として金子益太郎君及び稻村順三君が議  長の指名で委員に選任された。     ————————————— 七月三日  森林資源造成法の一部を改正する法律案内閣  提出参議院送付)(第二二二号) の審査を本委員会に付託された。     ————————————— 本日の会議に付した事件  農業協同組合法の一部を改正する法律案内閣  提出)(第一〇四号)  指定農林物資檢査法案内閣提出、参議院送  付)(第二一一号)  競馬法案内閣提出)(第二一二号)  馬匹組合整理等に関する法律案内閣提出)  (第二一三号)  森林資源造成法の一部を改正する法律案内閣  提出参議院送付)(第二二二号)   請願  一 農村工業助成に関する請願小枝一雄君外    一名紹介(第七八四号)  二 同(小島徹三君外一名紹介)(第七八五    号)  三 同(川崎秀二君外一名紹介)(第七八六    号)  四 同(小平久雄君外二名紹介)(第七八九    号)  五 同(關内正一君紹介)(第七九〇号)  六 同(今井耕紹介)(第七九一号)  七 同(菊池義郎君外三名紹介)(第七九二    号)  八 同(渡邊良夫紹介)(第七九三号)  九 同(野上健次君外六名紹介)(第七九四    号) 一〇 同(唐木田藤五郎君外一名紹介)(第七九    五号) 一一 同(竹山祐太郎紹介)(第七九六号) 一二 同(中村元治郎君外一名紹介)(第七九七    号) 一三 同(寺本齋君外九名紹介)(第七九八号) 一四 同(山崎猛君外二名紹介)(第七九九号) 一五 同(井伊誠一君外二名紹介)(第八一二    号) 一六 同(竹山祐太郎君外二名紹介)(第八一三    号) 一七 同(大瀧亀代司紹介)(第八一四号) 一八 同(五坪茂雄君紹介)(第八一五号) 一九 同(坪川信三紹介)(第八一六号) 二〇 同(平工喜市君外五名紹介)(第八一七    号) 二一 同(野本品吉紹介)(第八一八号) 二二 農村工業助成に関する請願北二郎君外一    名紹介)(第八三八号) 二三 農村工業助成に関する請願堀江實藏君紹    介)(第八八八号) 二四 同(森三樹二君外七名紹介)(第八八九    号) 二五 同(八百板正君外三名紹介)(第八九〇    号) 二六 同(守田道輔君外二名紹介)(第八九一    号) 二七 農村工業助成に関する請願山崎岩男君紹    介)(第九二一号) 二八 農村工業助成に関する請願前田榮之助君    外二名紹介)(第九六七号) 二九 農村工業助成に関する請願梁井淳二君外    一名紹介)(第九七六号) 三〇 農村工業助成に関する請願萩原壽雄君紹    介)(第一〇二〇号) 三一 農村工業助成に関する請願中島茂喜君紹    介)(第一〇二九号) 三二 同(天野久紹介)(第一〇三二号) 三三 同(内藤友明紹介)(第一〇三四号) 三四 農村工業助成に関する請願田中豊君紹    介)(第一〇七九号) 三五 農村工業助成に関する請願織田正信君紹    介)(第一〇八三号) 三六 農村工業助成に関する請願川野芳滿君外    一名紹介)(第一一〇九号) 三七 農村工業助成請願鈴木強平君外二名紹    介)(第一一一一号) 三八 農村工業助成に関する請願寺島隆太郎君    紹介)(第一一三一号) 三九 農村工業助成請願外四十四件(寺島隆太    郎君紹介)(第一一六六号) 四〇 雪國農村工業助成に関する請願圖司安正    君紹介)(第一一七六号) 四一 稻荷山用水堰改修工事費國庫補助請願(    庄司一郎紹介)(第七四〇号) 四二 豊川沿岸農業水利事業施行請願(八木一    郎君紹介)(第七三八号) 四三 北平田村の土地改良事業費國庫補助請願    (金野定吉紹介)(第七四四号) 四四 國営農業水利改良事業費全額國庫負担等の    請願山崎岩男紹介)(第七五一号) 四五 酒田市外十四箇町村の土地改良事業助成の    請願松浦東介紹介)(第七五五号) 四六 成生村の土地改良事業費國庫補助請願(    松浦東介紹介)(第七五六号) 四七 平田井堰改修工事費國庫補助請願(松原    一彦君紹介)(第七七三号) 四八 栃木縣土地改良事業費國庫補助に関する    請願矢野政男紹介)(第七七六号)四九 西置賜郡の土地改良事業助成に関する請願    (大瀧亀代司紹介)(第七七八号) 五〇 國営農業水利改良事業費全額國庫負担等の    請願細野三千雄君外一名紹介)(第八二    一号) 五一 同(野原正勝君外一名紹介)(第八二二    号) 五二 玉島町における農業水利改良事業費國庫補    助増額請願重井鹿治紹介)(第八二    六号) 五三 福岡縣における農業土木事業費全額國庫補    助に関する請願中島茂喜紹介)(第八    三五号) 五四 樋の内池用水改良事業費國庫補助請願(    小枝一雄君外三名紹介)(第八六二号) 五五 田邑村農業土木事業費國庫補助請願(    小枝一雄君外三名紹介)(第八六三号) 五六 新江揚水施設費國庫補助請願井伊誠一    君外三名紹介)(第九〇三号) 五七 倉敷耕地出張所管内土地改良事業費國庫    補助増額請願重井鹿治君外五名紹介)    (第九〇六号) 五八 銅屋川排水設備及び水路改良工事促進の請    願(高岡忠弘君外三名紹介)(第九〇七    号) 五九 大分縣土地改良事業費國庫補助請願(    金光義邦君外六名紹介)(第九一六号) 六〇 驛館川沿岸用水改良事業施行請願)(金    光義邦君外六名紹介)(第九三八号) 六一 萩野村の土地改良事業費國庫補助請願(圖    司安正紹介)(第九四五号) 六二 古口村の土地改良事業費國庫補助請願(    圖司安正紹介)(第九四六号) 六三 豊田村の災害復旧費國庫補助増額並びに土    地改良事業施行請願圖司安正紹介)    (第九四七号) 六四 谷地町下釜の埋立工事助成請願圖司安    正君紹介)(第九四八号) 六五 北村山郡の土地改良事業費國庫補助請願(    圖司安正紹介)(第九五〇号) 六六 八高堰修工事費國庫補助請願重井鹿治    君外一名紹介)(第九五三号) 六七 岐阜縣における土地改良事業並びに旱害恒    久対策費國庫補助請願大野伴睦君紹    介)(第九五八号) 六八 耕作農道及び林道開拓道路高額國庫補助    の請願田中松月紹介)(第九八八号) 六九 愛知縣土地改良事業並びに農業水利改良    事業継続施行請願水野實郎紹介)(    第一〇二三号) 七〇 鳥取縣農業土木事業施行請願庄司彦    男君紹介)(第一〇三九号) 七一 物部川貯水池設並びに堤防補強請願(    長野長廣紹介)(第一〇五七号) 七二 三篠川水源地の溜池築設設計画地変更の請    願(平川篤雄紹介)(第一〇六三号) 七三 青森縣土地改良事業費國庫補助請願(    苫米地義三紹介)(第一〇九九号) 七四 廣島市の農業水利改良事京費國庫補助の請    願(佐竹新市紹介)(第一一二三号) 七五 安佐郡の水路改良事業費國庫補助請願(    佐竹新市紹介)(第一一二四号) 七六 廣島縣の耕地災害復旧國庫補助増額等の請    願(佐竹新市紹介)(第一一二六号) 七七 廣島縣の開拓及び耕地事業費國庫補助増額    の請願佐竹新市紹介)(第一一二七    号) 七八 廣島縣の農業土木費國庫補助請願外一件    (佐竹新市紹介)(第一一二八号) 七九 廣島縣の水害耕地復旧費國庫補助請願(    佐竹新市紹介)(第一一二九号) 八〇 野辺山貯水池築設の請願井出一太郎君紹    介)(第一二一六号) 八一 鹿兒島縣土地改良費國庫補助請願外九    件(的場金右衞門紹介)(第一二一七    号) 八二 北海道の耕地改良事業に関する請願(飯田    義茂君紹介)(第一二三〇号) 八三 埼玉縣水害耕地復旧費國庫補助請願(    古島義英君外七名紹介)(第一二三一号) 八四 旧牧部分林拂下請願川野芳滿紹介)    (第九六八号) 八五 九州の造林事業費國庫補助増額請願(田    中松月紹介)(第一〇〇五号) 八六 土澤町に営林署設置請願志賀健次郎君    紹介)(第一〇一六号) 八七 廣島縣の森林治水事業拡充に関する請願(    藤田榮君外三名紹介)(第一〇一七号) 八八 北山村の國有林立木拂下請願大野伴睦    君紹介)(第一〇二四号) 八九 青山村の國有林拂下請願梅林時雄君紹    介)(第一〇八六号) 九〇 九州地方國立林業試驗場設置請願(田    中稔男紹介)(第一一五六号) 九一 荒廃林地復旧事業費國庫補助増額請願(    田中稔男紹介)(第一一五七号) 九二 下黒瀬村の國有林開拓に関する請願佐竹    新市紹介)(第一一六九号) 九三 周防灘沿岸豊前干拓事業施行請願(梅    林時雄君外六名紹介)(第七七〇号) 九四 開拓事業費確保に関する請願勝間田清一    君紹介)(第七七五号) 九五 琴浦町仙隨開拓事業費國庫補助請願(重    井鹿治君外五名紹介)(第九〇四号) 九六 開拓者援護資金増額に関する請願田中松    月君紹介)(第一〇〇〇号) 九七 廣島縣の開拓及び耕地事業費國庫補助増額    の請願佐竹新市紹介)(第一一二七    号) 九八 旧明治新開復旧干拓事業施行請願佐竹    新市紹介)(第一一三八号) 九九 大積山開拓に関する請願佐竹新市君紹    介)(第一一六七号) 一〇〇 造賀村の開拓幹線道路事業継続施行の請    願(佐竹新市紹介)(第一一八八号) 一〇一 中蒲原郡における開拓事業と林業との調    整に関する請願高岡忠弘紹介)(第一    二三五号) 一〇二 乳業経営助成並びに牛乳の公定價格改訂    に関する請願北二郎紹介)(第八五一    号) 一〇三 供出用報奬物資配給に関する請願上林    山榮吉紹介)(第八七〇号) 一〇四 供米対策に関する請願上林山榮吉君紹    介)(第八八〇号) 一〇五 乳業経営助助並びに牛乳の公定價格改訂    に関する請願田中健吉紹介)(第八八    三号) 一〇六 現行供出制根本改革請願中野四郎    君紹介)(第九七七号) 一〇七 生鮮食料品統制民主化に関する請願(    田中松月紹介)(第九八四号) 一〇八 早期米獎励金制度改善に関する請願(田    中松月紹介)(第九九九号) 一〇九 昭和二十三年産麦類生産供出割当に関す    る請願田中松月紹介)(第一〇〇一    号) 一一〇 物價改訂に伴い米價引上に関する請願(    田中松月紹介)(第一〇〇三号) 一一一 供出用報獎物資配給に関する請願田中    松月君紹介)(第一〇〇七号) 一一二 昭和二十三年産主要食糧供出割当に関    する請願神田博君外二名紹介)(第一〇    二五号) 一二三 昭和二十三年産米價格決定に伴う措置    に関する請願今澄勇紹介)(第一〇四    四号) 一一四 現行供出制根本改革請願中野四郎    君紹介)(第一一三二号) 一一五 甘藷澱粉買上價格の全國統一に関する請    願(的場金右衞門君    外一名紹介)(第一一三五号) 一一六 同(川野芳滿君外二名紹介)(第一一三    六号) 一一七 主食三合配給実施請願田中稔男君紹    介)(第一一五五号) 一一八 農産品適性價格決定に関する請願(田    中稔男紹介)(第一一五九号) 一一九 食糧増産及び供出完遂方策に関する請    願(田中稔男紹介)(第一一七二号) 一二〇 主食増産のため供出配給制度改善に関す    る請願成瀬喜五郎紹介)(第一一七五    号) 一二一 生鮮食糧品統制合理化に関する請願(田    中稔男紹介)(第一一九一号) 一二二 木蝋の油糧公團移管反対に関する請願(    的場金右衞門紹介)(第八五九号) 一二三 木蝋の油糧配給公團移管反対に関する請    願(細川隆元君紹介)(第一〇四九号) 一二四 木炭、椎茸、楮及び三椏の公定價格引上    の請願川野芳滿紹介)(第九三四号) 一二五 製炭事業に対する障害除去に関する請願    (淺利三朗君外七名紹介)(第九九二号) 一二六 薪炭配給統制規則並びに木炭の規格及び    價格に関する請願田中松月紹介)(第    一〇〇二号) 一二七 舞鶴港に動植物檢疫所設置請願(大石    ヨシエ君紹介)(第七三九号) 一二八 鹿兒島種畜牧場存置請願上林山榮吉    君紹介)(第八七九号) 一二九 雄武村酪農事業助成に関する請願(伊藤    郷一君紹介)(第一〇九四号) 一三〇 全國統一耕地図及び耕作台帳作製並び    にその経費國庫負担請願田中松月君紹    介)(第九八五号) 一三一 農業事業税反対請願岡村利右衞門君    紹介)(第一一一二号) 一三二 柑橘の虫害防除対策費國庫補助請願(    田中稔男紹介)(第一一五八号) 一三三 養蚕農家に対する報奬物資増配請願(    田中稔男紹介)(第一一六九号) 一三四 農業災害補償法による農業保險料金の國    庫負担増額請願田中稔男紹介)第一    一七三号) 一三五 泉村所在養魚池の一部を農地に還元の請    願(中野四郎紹介)(第一一七四号) 一三六 盛岡市の國立農事試験場廃止請願(山    本猛夫君紹介)(第一二二九号) 一三七 臨時物資需給調整法並びに木材需給調整    規則緩和に関する請願田中松月紹介)    (第一〇四二号)     —————————————
  2. 井上良次

    井上委員長 それではこれより会議を開きます。  森林資源造成法の一部を改正する法律案、それから指定農林物資檢査法案、この両案を議題にいたしまして質疑を行います。質疑通告順に許します。金子君。
  3. 金子益太郎

    金子委員 このたび森林資源造成法の一部を改正する法律案を提案されまして、從來の三億円をさらに増額する計画に対しましては、私どもは喜んでおる次第でありますが、しかしこの増林計画によりまして、今日まで濫伐濫伐を重ねた森林の育成というものがはたして期待できるかどうか、その確信をもつておいでになるやいなやという点をひとつ御説明願います。  それからこの増林計画をやつていく反面において、今日の薪炭事情から見まして、さらに濫伐が続くのではないかと考えております。最近私ども地方に参りまして、特に山間に行つてみますと、もうあと二三年で日本の山は非常な危險に陥る。このまま濫伐を続けていくならば、今後起る洪水に対してはいかんともしがたいだろう。特に砂防工事がその後進捗しておりませんから、この上濫伐が続きますなれば、ますます一雨ごとに土砂が流されまして、一大洪水が相次いで起るという危險状態にあることは、もう私が多く言わなくても政府においても御存じだと思うのであります。こういう点におきまして、薪炭の問題に対しまして、本年度來年度、あるいは二、三年後におきましても、現在のような伐採方法をとつていかれるかどうか。それからもう一つは、森林伐採をやりますのは、一般の人が薪炭に困つているからであると同時に、それを困らせているいま一つの原因は、御存じ通り全國を通じて木炭車で使う木炭が莫大なものであるからであります。この木炭車ガソリン車にきりかえられますならば、よほど薪炭事情というものは好轉するのではないかと考えております。この意味において最近外資導入の問題が着々進んでおられるようでありますが、外資導入が実現すると同時に、木炭車ガソリン車に切りかえるだけのガソリン輸入されるかどうか。これを一つ聽きしたいと存じております。もう一つは、とにかく今のような堤防の状態では、何と申しましても日本の山が危險であります。山が危險だということは川が危險だということであり、川が危險だということは田畑が大洪水によつて流失してえらい被害を受けることは当然でありますら、この問題につきましては外資導入を機会として、少くとも木材輸入を相当数量アメリカ側の方に懇願をいたしましてし、米材の輸入をいたさなければ、とうてい日本の山の濫伐は防げないと考えております。この意味において、木材輸入に対しましては、政府は本年いかなる手を打つておられるか、またその見込みがありますや否や、これをひとつ御説明を願いたいと考えております。
  4. 大島義晴

    大島政府委員 造林計画並びに木材輸入の点につきましては、林野局長官からお答えいたすことにいたしまして、燃料問題と過伐の問題についてお答えいたしたいと思うのであります。  山林濫伐の結果山が荒れて、水防上由々して問題が起るということは御説の通りでありまして、從つてこれに対する植林計画等も相当進めておるのであります。一体治水問題から申しましても、この過伐は寒心にたえない問題でありますが、さりとて、今の日本燃料問題を解決する上におきましては、これを伐ることなくしては、解決し得ないという点は御了承願いたいと思うのであります。從いまして政府におきましては、燃料問題の対策としては、ただいま御指摘のような自動車代用燃料木炭が使われて、この面が大きいということは御説の通りであります。從つて最近におきましては、代燃、いわゆる自動車で使う木炭を非常に制限いたしましては、主としてガス薪をもつてこれに充てるという計画をしておるわけでありますが、それはたとえば三十万トンの木炭をつくるためには、九百万石の原木を必要とするのであります。この九百万石の原木木炭に燒かずに、そのままガス薪にいたすといたしますならば、二百万トンのガス薪ができるのでありまして、從つて木災にするよりも、ガス薪で使わせることは、七倍の生産力確保できるという観点に立つておりますので、運輸省とも連絡をいたしまして、本年からは代燃の燃料木炭を極力縮めて、そうしてこれをガス薪に切りかえ、家庭燃料木炭確保を完全に行うという方針を樹立いたしまして、これを実施計画中であります。この点においては、右のように御了承願いたいと思うのであります。  過伐の問題にいたしましても、それと同様でありまして、先ほど申し上げたように、燃料問題の解決ということも、これまた非常に大きな問題であります。從つて伐採植林を並行的に行つておるわけでありますが、しかしただここで一應御了承願いたいと思いますのは、松、すぎ、ひのきというものを伐採いたしますと、あと植林をいたしませんと、成長は見られませんが、雑木林につきましては、必ずしもあと植林をしなくとも、その根が残つて、再び樹木が繁茂することが考えられるのでありまてて、昨年の水害等の実際から見ましても、木があれば水害がないかというと、決してそうでもないのであります。鬱蒼たる植林地帯が盛んに地すべりを起して、かえつて木のない所が地すべりがなかつたという実例もあるのでありますから、土地事情、岩盤と表土との関係等も見て、今後は植林に対しましては、ある程度保安林の規定を相当強化する。そうして保安林として一番効果的であつたの竹林であるので、今後は危險区域保安林等指定は、相当竹林指定していきたいと考えておるわけでありまして、各般の情勢ともにらみ合わせて、御指摘のような過伐を防ぐ一つ方法として、これらの問題は並行的に取扱つていきたいと思うのであります。
  5. 三浦辰男

    三浦政府委員 ただいまの次官の説明に漏れておる点を補足的に申し上げます。御質疑いただいております十五億にしたことによつて造林確信があるか。この問題でありますが、実は一方、協賛をいただきました公共事業費の中の経費が思うようなぐあいにいつておらないのであります。國有林民有林を合わせまして、本年度三十八万町歩を更新する、造林する。こういうのに対しまして、公共事業費の方からは六万一千四百町歩、それから今日御審議をいただいております証券造林によります場合、これが十三万町歩、合わせて十九万一千町歩補助関係でなくして、自力でもつて、ごく小さい、浦山等に植えられるような所を、從來統計等から約一万八千と押えますると、二十一万町歩がここに一應造林される。これは民有林でありますが、そこでその民有林計画の三十万町歩に対しまして二十万ということになつて、これは本年度から出発いたしました、五箇年の造林復旧の問題に対して、すでに第一年目から、実はこういうような事情で変えなければいけない。私どもといたしましては、多少あと繰延ベるなりして、來年度以降今日の穴を取もどしたい。こう考えるのでありますが、かような、約七割という状況であります。  それから濫伐の問題は、いわゆる治山治水國土荒廃の問題になつていくのだから、これをカバーする意味で、外材の輸入をしたらどうか、その辺はどうなつておるかというお尋ねでありますが、終戦後当局といたしましても、この点に非常に関心をもつて輸入量の増大を願つてつたのであります。つまり関係方面といろいろ折衝しておりましたが、まず國内の問題といたしましても、食糧の問題、あるいは綿花の問題、その他やむを得ざる燃料の問題というようなことからして、実は大きくは見返りの関係から、木材までは手にはいらぬ。こういうような事情でありますが、しかし一面、國内の山林の問題、國土荒廃の問題から、まず口を開くためにというので、現在二百万石程度はもらいたいということで折衝しておいて、最近は、ラワンでございますが、二千五百石はいつてまいることになつております。
  6. 金子益太郎

    金子委員 そうしますと木炭車は大体制限して、木炭ガスの方に向ける、こうなりますと、それじや一体ガソリンに切かえられるような時期の見透しはいかがでありますか。
  7. 大島義晴

    大島政府委員 ガソリンに切かえる時期はいつかという御質問でありますが、これは國際的な関係がありまして、日本の貿易が今、日本独自の立場で決定するわけにはまいりませんので、この点は、現在的にはいつということは申し上げられないと思うのでありますが、しかしこの燃料問題を中心といたしまして、連合國にしばしばお願いをいたしておりまして、このごろ漸次ガソリン輸入量が増加しつつあるということは、申し上げられると思うのであります。
  8. 金子益太郎

    金子委員 それから、木炭を製造するにあたりまして、これまた地方によりますと、山持ちによりまして原木が非常に高く賣られておるわけです。これをもつと何か、強制的にでもやらなければ、かりに今度の値上りにいたしましても、今日の実際の生産者というものは、あの値段で供出したのではとうていやつていけるものじやない。そこで、実際の実情というものは、半分くらいは供出するけれどもあとの半分は大体横流しする。しかも現地の取締りの方の方々も、実際の山の事情を知つておりますから、いきおいむりな取締りをしますならば炭が一俵も燒けないというので、そこで許すのではないけれども、默認というような形でもつて、特に縣内などにおきましては、いわゆる默認價格で流されてえるわけであります。しかしこういうことは感心しないことでありまして、原木の持主が、今日の状態をいいさいわいにしまして、いくらでも値段を上げていく。この薪炭原木の値をつり上げていくところの山持ち、この山持ちを何らかの手をもつて抑えなければ、とうてい政府が期待するように、かりに値上げしましてもその値上げした値段で百%の供出は非常にむずかしいと思う。ですから政府はこの原木價格の値上りに対しまして、どういう手を今日まで打つておるか。さらにまた今後どういう手を打つつもりか。これを一つ聽かしてもらいたい。
  9. 大島義晴

    大島政府委員 厚木の値段が統一されていない。從つて厚木入手は非常に困難があり、厚木の價格の騰貴はただちに薪炭の騰貴となるという御指摘は、その通りであります。その点において非常に悩みがありますので、ただいま政府におきましては原木需給委員会、こういう委員会を法的な根拠をもたせてつくつて、いかに山主が法外な値段をとろうといたしましても、社会通念的な基礎的な原價においてこれが処置できるように、公有林、國のもつておりますものも、もちろんそういう場合にはこの委員会の決定に從つて処理できるのでありますが、民有林においても、ある程度相当力の強い権限をもたした委員会を構成する予定で、その筋と折衝いたしておるのでありますが、ただ今委員会の構成内容において、官吏と公吏だけでこの委員会をつくれという御意見もあるようでありますが、当局といたしましては、厚木の所有者並びに生産者及び学識経驗者、この三つの代表によつて、この原木需給委員会を構成いたしまして、その決定に基く價格、あるいはその伐採時期等を決定して、今後の原木確保に万遺憾なきを期していきたい。かように考えております。
  10. 金子益太郎

    金子委員 厚木需給委員会をつくりまして、これに法的な根拠を與えていくということは、非常にいいことだと思つております。これはいつごろになる見込みですか、これは急にやつてもらわなければ困る。
  11. 三浦辰男

    三浦政府委員 その点は政府の方も同感で、実は今回の價格改訂の際に、薪炭の需給、つまり集荷配給の需給規則の改正と合わせて、こういつたものを同時に発表したい。こういうことでかねてから折衝しておるのであります。ところが実は集荷配給の改正をやります薪炭需給規則自体が非常に遅れておりまして、同時に出ましたものを、一時この需給委員会の方の関係はストツプ願つて、需給規則の方、つまり集荷配給の規則の改正の方を極力やてもらつていたようなわけでありまして、まことにその点は遺憾でありますが、それが一應一番意見の多い関係の方が終りましたら、引続いてこれをやる。これはなるベく早くやらなければ意味がないのでありまして、その時期はしかしここで具体的には申し上げられない。この問題は向うが公吏、官吏だけでやつたらいいじやないかということを非常に言うのであります。私どもは今日強制してどうこうということは当らないと思います。所有者も生産者も納得されるところの結論がその委員会において出なければ動かない。こういうふうに考えますので、その構成メンバーに対する意見の相違が多くあるので、ちよつと時期は申し上げられません。私どもはできるだけ早くということだけしか今申し上げられません。
  12. 金子益太郎

    金子委員 それからもう一つ、最近山林の開放というようなことが傳えられまして、地方におきましては、山持ちが若木、まだまだあと五年、六年と置けば相当育つものを、若いうちに伐つてしまう。地方木材を取扱つておる人たちが、こういう若木を今どんどん伐つてしまつたのでは、これまたゆゆしき問題である。この若木を伐ることに対しまして、政府は何らかの手を打つ考えはないでしようか。もしこれをこのまま放任しておきますと、今申しましたように、いわゆる一部に傳えられております山林開放という声におびえて、若木をどんどん伐つていく。これは一方においては造林計画をすると言いながら、一方においてはかようにあまり木材として摘しないものでもこれを伐つていく。この弊害を何とか防ぐ方法はないでしようか。
  13. 三浦辰男

    三浦政府委員 それはたしかに御指摘通りでありまして、この委員会の機能としては、いずれも森林産物が今日いわゆる指定生産資材なり指定配給物資となつております関係から、計画的の生産とそれに伴つて計画的の配給をしなければなりませんのは、申すまでもありません。それにはいわゆる計画的の伐採にまではいらなければならぬ。ところがこの計画的の伐採というのは、森林法の改正が昭和十四年に行われて、森林施業案が組立てになるところを、増伐につぐ増伐で、むしろ施業案というような計画案があつたのでは増伐をはなはだしくやるためには無理だ、かえつてない方がよいのだというようなことから、そちらの方の最も体系的な森林の施業案をつくることをやめておつた。それで終戰までほとんどそれをやらなかつた。それから二十一年から、まず施業案という根本の計画がなければいけない 治山治水の面からいつてもいけないし、そういう意味からいえば、森林所有者自体の経営の上からいつても不健全であるということから、この奬励をはかつてつておるのでありますが、この民有林千七百万町歩のうち、不備なものを含んでもわずかに五百万町歩がそういうものを立てられて、あとは暫定的に植栽と伐採との計画だけを立てさせておるのであります。そういうような事情から、それもできておるはずであつても、事実になるとはなはだその辺が危い。そこへもつてきて計画伐採をしていくには基礎がないという問題になりました。私どもとしては、施業案というものを早く立てさせて、そうしてそれを確保してもろうという方向にいくのが根本の問題ではありますが、その前に今のような若木を伐つたり、むちやくちやに多く伐つたり、あるいは氣にいらぬからといつて計画の数量まで伐らなかつたというようなことまで、この委員会の運用で携わつてもらいたい。こういう氣持で私どもこの委員会の機能を考えておるわけであります。暫定的でありますが、根本的の施業案が確立するまでの間は、ひとまずこれをもつてやりたいと思います。
  14. 成瀬喜五郎

    ○成瀬委員 私のお尋ねせんとするところは、ただいまの應答によつて大体わかつたのでありますが、戰時中におきましては労力の非常な不足と、軍の要請によつて過伐をいたしたことは言うまでもないが、戰後におきましては、農地改革等に伴いまして、本土の八割四分を占める廣汎なる森林、これに対して計画的の活用、これが非常に大切なことである。森林の所有者は少しでも早く離してしまおうという考え方またそれまでの間、森林の所有が多くは資本主義的のこれらの人たちによつて所有せられまして、昔のごとく七十、八十の高齡者が、子孫のために植林をして子孫に貢献したいといううるわしい風習が薄らいでおり、そのために森林荒廃し、多くの弊害が現われておるのであります。森林資源造成法を一部改正して、政府は五箇年計画の目的を達成しようという御精神でありますが、はたしてこの森林資源造成法の目的をもつて今申し上げたいろいろの弊害を除去して、その目的を達することができるかどうか。政府はこの際森林所有者の民心を安定するために、何らかの決定的方針を定めるべきではなかろうか。いわゆる森林行政に対する根本的な政策を発表して、この資源造成の目的を精神的な面から成功に導くことが必要だと思いますが、いかがでしようか。  また木材價格は、戰時中における莫大なる需要と、戰後における都市の復興に伴つて森林所有者は経済的に非常に惠まれて、未曽有の高騰を示してきたことは言うまでもありませんしが、昨年の價格改訂においては需給関係において著しくバランスが破れて、公定價格以下でなければ取引ができない。もちろんそれには輸送の関係その他いろいろ資金関係もありますが、そういう奇現象を示している。今年においても依然としてそういう状態が解消されておらない。もちろんこれは住宅建築等の改正を必要とするのでありますが、この際價格関係における統制を除去して、森林伐採等の統制を強化する原木需給委員会というものができたということは、非常に結構でございまして、そういう考えのもとに急速にこの委員会の活動を要望する資第でありますが、單にこれは薪炭のみに止まらず、森林用材の関係からも大幅にこれを適用いたしまして、森林における過伐を防ぐということなくしては、とうてい森林資源造成の目的は達せられないというふうにも考える資第であります。  以上二点についてお尋ねする次第であります。
  15. 三浦辰男

    三浦政府委員 ただいま御指摘のように、今日森林行政の根本を解決すべき点に触れないで、單に造成法案の限度を拡張しただけではどうか、こういう点でありますが、これはごもつともであります。森林行政の今日解決せられなければならない面は多々ありまして、たとえば今度の未開墾地の問題で現われているように、森林というものがもう少し営農との関係をはつきりしなければいけない、あるいは保安林——國土保安の関係で今日工事を必要とするような点だけは保安林として扱われておるが、それは点の集積のようなものであつて、重要河川のごときものは、もつと廣範囲に保安林のごとくいわゆる國民的な制約をその山につけなければいけない。たとえば國有林のようなものでもわずかな面積が飛地になつている。そしてそれが保安林的なものでなくとも、國有林となつており、一面において私有林であるのに保安林として制約を受けておるような所がある、かような林野制度の問題、保安林の問題、またさらに森林組合は今日の組合團体法の思想からどういうふうになるかというような問題等多々あるのであります。それでこれをどうしてもやらなければならないのでありますが、それは一貫された思想、方法によつて全面的に相関連して改正をしなければ役に立たない。こういうような事情から今日まだここに提出するまでに至つておりません。私どもはこの暮の國会にはそういう全面的なものができたその上に出したいと思つております。ただこの森林資源造成法の限度の拡張は、先ほど申し上げましたように、公共事業費からの補助はあまりにも少い、あまりにもカツトされておる。植林ということは國土保安の上から必要で、そのためには不十分ではあるけれども、この途を開いておいていただきたい。こういうことからお願いしておる次第であります。
  16. 守田道輔

    守田委員 私はこの森林資源造成法の一部を改正する法立案の趣旨に対しては、決して反対するものではないのですが、日本の現在の國内的、國際的ないろいろな情勢を分析して、その上に森林政策を立てなければならないと思うのであります。ただ今日森林の造成ということだけを取上げるのでは眞の効果をあげ得ないのではないかと考えるのですが、問題は結局今伐つて荒廃したあとの山に木を植えるということも大事でありますが伐採に対して制限を加えられなければならないと思います。私は今日特に必要なのは蔭樹といつて作物の非常に害になるもの、こういうものを優先的に伐採して、しかる後に現在の森林伐採の制限をし、次に伐採していくというふうにもつていかなければならないと思うが、そうした森林伐採法とかいうようなものをつくつてから後に、これが出さるべきものではないかと思うが、その点を伺いたい。  それから若木でありますが、これは間伐だけを認めまして、全部の山を伐るべきじやないというように考える。それから樹齡ですが、松、すぎいろいろなものがあります。松の樹齡は大体四十年、六十年後においては伐るべきものである。あるいはこれ以上は成長さしてもだめだという限度があると思うが、そういうものから優先的に伐つて、若木に対しては伐らないという法律をつくらなければ、こんな助成金をなにほど出してもだめじやないかと考えるが、その点承つておきたい。
  17. 大島義晴

    大島政府委員 守田さんの御意見は、植林するよりも伐採することを制限しろ、こういう御意見のようであります。一應ごもつとものようでありますけれども、戰災を受けた日本の都市の復興その他について木林が非常に多量に要るということは、これは一時的限象でありまして、永久に今の伐採の状態が続くものとは考えておりません。なおまた家庭燃料確保にいたしましても、あるいはガソリンのない関係上から、代燃裝置による自動車の走行等の問題も、一時的な現象と存じておりますので、將來講和條約でも成立して、外國からこれらの資材が全部輸入されるようになりますと、あなたの御心配のような問題も解決すると思うのでありますが、しかしながら植林伐採とは並行的に進むべきである。植林が第一であつて、今の伐採はやむを得ずやつておるのでありまして、決して政府が好んで伐採を行つておるというのではないのでありますから、この点誤解のないようにしていただきたいと思うのであります。
  18. 守田道輔

    守田委員 大島君は私の言うことを十分了解していないと思う。というのは現在の神社、佛閣、並木、これは強制的に伐採しなければいかぬと思う。これに対してどういう見解をもつておるかということを聽きたいと思う。こんなものを放つておいてどうするか。神社、佛閣、邸宅、並木、こういうものから先に伐採しておいて、その後にやる。それまではほかのものは制限させなければならぬ。
  19. 大島義晴

    大島政府委員 神社、佛閣、並木等の問題は、これは山林ではないのでありまして、從つて林野局の関係にはならないのであります。これは他の方法で、御希望のようなことをわれわれも考えておるのでありまするが、ただいま提案いたしております造林計画とは、およそ方向が違うのでありまして、そういう問題も御指摘のような蔭樹を伐採することによつて、増産ができるということは事実でありまして、これらの問題も、私ども日々拜見しておりますので、別な方法でこれらの問題は取上げていくということにいたしたいと思います。
  20. 守田道輔

    守田委員 今日は非常に不満でありますが、一應打切つておきます。
  21. 清澤俊英

    清澤委員 局長さんにお伺いします。この法案を見ますと、二分の一を積立した場合に証券をもつて全額を貸してくれる。こういう御趣旨のようですが、二分の一という額はあまりに多くないかと思うのです、三分の一にどうしてできなかつたか。もしくは四分の一にせられなかつたか。せつかくの御意図が二分の一をもつて抑えられるという懸念が非常に多いのでありますが……。
  22. 三浦辰男

    三浦政府委員 それは確かに半額を補助されるからといつて、半額を納めてでなければ、この証券による補助を受けられない。たとえば今日一万円で一町歩植わるというのに、その植えたい人は、この方法によります場合は、まず五千円を出して証券を買つて、そして一方一万円出して仕事を始めて、その証明を附けて行つた場合に、額面通りに一万円もらえるということで、この一万円で植栽をするのに一万五千円の金が要るといういき方は、この助成の方法としてはよくないじやないかということも、実は指摘された点でありますが、今まで昭和二十年からこの方法によるものが、いろいろと期限はありますが今日まで、十万町歩というものは、この法の運用でやつていただいております。そういうような関係でありますので、先ほど申し上げましたように公共事業費が相当とれますれば、あえてこの方法を特にとらないでも足りるのでありますが、あまりに公共事業費関係のカツトがひどいので、どうしてもこういう途もまたつくつて、両方をあげて早く造林したい。こういうような氣持から出したのであります。
  23. 清澤俊英

    清澤委員 御趣旨はよくわかりましたが、これから一箇年この方法で、今直すと言つてもしかたがありませんから、私どももこれでやつてみますがただ懸念すべき点は、相当の資本をもつておる者がその恩惠にあずかる。相当の利用能力をもつが、資本をもたないという者には、非常に不便を感じるのでありまするから、私どもも実際の面において一箇年研究してみますから、どうかひとつ局長さんの方でも、その点を十分心において御調査をお願いしたい、こう思うのであります。
  24. 神山榮一

    ○神山委員 ちよつとお伺いします。指定農林物資檢査法案の別表を拜見いたしまするに、食糧配給公團の取扱いについての物資で、無水醤油、アミノ酸、カン詰、乳製品、チーズ等の物資が、檢査品目に上つていないのであります。これらの物資はいずれもわれわれの生活必需物資でありまして、國民生活に密接な関係があるのみならず、もし粗悪品が市中等に氾濫するときには、経済上の損害を與えるのみならず、衛生上不測の損害を與えると思います。從いまして本法中にこれらの商品を檢査品目として追加し、品質に対する法理上の責任を明確にせられる必要はないかと思います。右お伺いしたいと思います。
  25. 加藤泰守

    ○加藤説明員 今の点につきましてお答えいたします。公團取扱物資につきましては、この法律には檢査を実施しないように一應なつております。それは公團が配給制度になつて、一手買取り機関であるために、一應強制檢査が可能であるということと、規格の統一ということも、公團でございますから、農林大臣の業務規程の認可によりまして、規格の統一が可能であるという点から、一應この法律からははずしてございますが、他の物資との均衡上からも考えて、御説の通り確かにこの法律で実施するのが適当ではないかと考えております。しかし私の方としましては、関係方面との了解を得次第、できるだけ近い將來においてこの法律の改正を行つて、その不均衡を是正していきたいと考えております。
  26. 神山榮一

    ○神山委員 近い將來というのはどういう程度に了解してよろしいか。これは公團ですから行政上の責任はありますが、法律上の責任はないのであります。近い將來という仰せでありますが、いつごろの予定でありますか。
  27. 大島義晴

    大島政府委員 近い將來と申しますのは、各方面とのいろいろ折衝の必要があります。目下折衝中でありますので、実際近い將來にできる、こう考えております。
  28. 神山榮一

    ○神山委員 次に別表第二の道府縣知事の檢査品目中にソース、カラメル、食す、種麺、育兒菓子、食料びん詰、バター等の食料品は、從來民間團体が檢査しておつたのでありまして、地方廳には檢査機関がなかつたのであります。從つて地方廳に檢査事務を委任いたしまするよりも、食糧品配給公團をして檢査せしめたなれば、同公團の檢査機関を利用していけることと思います。一層確実かつ合理的な檢査が行われるのではないかと思います。これについて政府当局の御意見をお伺いいたしたいと思います。
  29. 加藤泰守

    ○加藤説明員 別表に掲げておりますソース、カラメル等の檢査は、御説の通り民間團体が行つておりまして、現在の食料品配給公團の機関を使つてやればたしかに適当だと考えておりますが、現在の食料品配給公團法の建前としましては、食料品配給公團の取扱う物資に限られてそういう檢査が可能なのでございますから、現在その物資が食料品配給公團の取扱い物資に指定されていない限り、公團に取扱わせるわけにはいかないのではないかというふうに考えております。
  30. 神山榮一

    ○神山委員 次に、本法施行に伴いまして必要とする予算、職員等を本法案に明らかにしていないのはどういうわけでありますか。
  31. 加藤泰守

    ○加藤説明員 この予算につきましては、本予算に計上することがちよつと間に合わなかつたものですから、予備金支出について大藏省と話合いを進めております。その大体の額は食料事務所が國営檢査をやる費用がおもでありまして、その方は大体檢査手数料で賄い得るという見透しのもとに話をいたしまして、予算を折衝しております。
  32. 神山榮一

    ○神山委員 檢査手数料につきましては、水産加工品の食料品関係の檢査に一々まわつていくのですか。
  33. 加藤泰守

    ○加藤説明員 手数料の額につきましては、加工水産物等につきましては、私の方から提出しております資料の中に現行の手数料額を定めた省令が載つておりますから、それをごらん願いたいと思います。昭和二十三年一月二十日農林省令第一号で、現行の手数料の制限額が規定されております。一應このままでいくつもりであります。
  34. 井上良次

    井上委員長 ほかに質問ありませんか。
  35. 永井勝次郎

    ○永井委員 質疑を打切られんことを望みます。
  36. 井上良次

    井上委員長 永井君の動議に御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  37. 井上良次

    井上委員長 森林資源造成法の一部を改正する法律案指定農村物資檢査法案、両案に対する質疑は打切られました。  暫時休憩いたします。    後前十一時四十五分休憩    ━━━━◇━━━━━     午後零時二分開議
  38. 井上良次

    井上委員長 休憩前に引続き会議を開きます。  清澤君から農業協同組合法に対する質疑があるそうですから、特にこれを許します。
  39. 清澤俊英

    清澤委員 協同組合法の第十條が今度改正せられまして、協同組合が形式から見ますると六本建にわかれることになりますので、そのわかれます理由の話の中に、しばしば養蚕協同組合並びに畜産協同組合も分離してできるのだといううわさがありましたが、法案を見ますると、この二つは別に分離しておらぬのであります。ところが最近出ました昭和二十三年度予算農林省所管重要事項表の第四項を見ますと、農業協同組合というものにも、養蚕農業協同組合というものにも予算が見てある。畜産農業協同組合というものにも予算が見てあるのであります。そうしますると、実際の取扱い方は、今うわさされているがごとく、第十條の六つの種類以外に、現協同組合法によつて自由なる意思において養蚕協同組合畜産協同組合というのはつくられるのでありますが、実質を備えたこういうものができあがることを政府みずからが助成しているということをわれわれは考えなければならぬのであります、しかもこの協同組合の分割に対しまして多くの議論の出ております点は、協同組合が旧体依然たる衣がえに終るか終らぬか、それをするのには十條の改正によつて一應事業内容をばらばらにして、そして独占禁止の趣旨に副つた方法でもつてすることが、組織的には一應の体系を整えるのであろう、こういうような御趣旨で改正を行われているのであると考えるのでありますが、私の考えの起点は、結局すればいかようにばらばらにしようと、昔のものをかえていきましても、人の問題が解決しなければ、ほんとうの民主的團体をつくり上げるということはできないと考えているのであります。その点においてはいずれにしてみても大した議論はないのでありますが、ここに農林省が一つの意識的な方法をもつて、金融と災害の方はおのおの独立の立場につくられているのでありますから、あとの四つを一括したる農業協同組合の育成資金として相当額の見積りをしておられる。蚕業協同組合、畜産協同組合を特別につくられるという意図をもたないことはこれで一應うかがわれる。しかしこれは第七條によつてこれに附随する事業が行われるとすると、実際の蚕を飼つて繭をつくつている農民よりは、眞綿を処理するとかその他の附帶事業をやつているものが、実際の組合運営の基本的中心になるのであります。あるいは畜産組合において酪農の点を考えてみると、これは実際牛乳屋さんと一緒になるとすれば、必ず牛乳屋さんがこれをリードしていく。これが実情であります。これが多くの場合間違いを起すもとになるのであります。こういうことをわれわれは考えますとき、ここに内部的にも今混乱しているがごとく、いろいろの議論も起きているのでありますが、この予算を組まれるとき、こういうものをばらばらにつくられた根拠はどこにあるのか、明確にしていただきたいと考えます。
  40. 山添利作

    ○山添政府委員 これは別段政府の方から畜産の独立の組合をつくつた方がいいとか惡いとかいう指導はいたさないのであります。予算の点で畜産局の所管とか蚕糸局の所管で若干の経費が協同組合に関して計上しておりますのは、さような專門的な組合ができた場合においては、そういう組合ができたとかできぬとかいう調査のために、それを計上しているのであります。何らその間積極的な指導をしようという意図はございませんし、またそういうための経費ではございません。
  41. 清澤俊英

    清澤委員 もう一つ伺いしたいのは、御研究を協同組合課長さんにお願いしておいたのでありますが、私どもの今まで解釈しておりましたところは間違つておつたかもしれませんが、協同組合法の第十條かによつて抑えられて、協同組合としての投資ができぬというように解釈しておつたのでありますが、これは投資ができるのかできぬのか。私ども考えますのに、第十條第一項からいきますと、これこれのものの全部または一部を協同組合が行うことができて、それ以上はできないというみこと、何條かの規定によると、営利を目的とすることができない。この團体が営利を目的にするみずからの公社もしくは他の事業團体にその協同組合が投資をすれば、もちろんそこから利益がはいつてくる。どうしても営利行為を——今の段階としてはみずからつくつた物をどうしても加工なりなにかをして営利的にもつていかなければならぬのであります。協同組合がそういうことを強く抑えられるとすれば、別の面であるいは別の公社をつくつて、そこに営利的な進展を來し、しかも與えられたる團体協約をもつてそこに自分でつくつた製品を出して、生産品の原料を提供するという團体協約でもとつてやらなければ、いろいろな技術経営あるいはその他の面において実質上の進展はできません。     〔発言する者多し〕
  42. 井上良次

    井上委員長 靜かに願います。
  43. 山添利作

    ○山添政府委員 投資するということは別に禁止はしてないのでありますが、しかし一方独占禁止法等の規定がございますので、ある支配的な形において投資することはできぬのであります。     —————————————
  44. 井上良次

    井上委員長 それでは農業協同組合法の一部を改正する法律案質疑は後回しにいたしまして、この際指定農林物資檢査法案及び森林資源造成法の一部を改正する法律案の両案を議題とし討論に付します。
  45. 永井勝次郎

    ○永井委員 指定農林物資檢査法案及び森林資源造成法の一部を改正する法律案の両案につきましては、討論を省略しただちに採決せられんことを望みます。
  46. 井上良次

    井上委員長 永井君の動議に御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  47. 井上良次

    井上委員長 異議なきものと認めます。討論は省略されました。  これより指定農林物資檢査法案及び森林資源造成法の一部を改正する法律案の両案について採決いたします。両案に賛成の諸君は起立を願います。     〔総員起立〕
  48. 井上良次

    井上委員長 起立総員、よつて両案は原案の通り可決確定いたしました。     —————————————
  49. 井上良次

    井上委員長 これより競馬法案を議題とし討論に付します。まず修正案の説明を許します。寺島君。
  50. 寺島隆太郎

    ○寺島委員 修正案を提出いたします。先に修正案文を望読いたします。    競馬法案修正案  競馬法案を次のように修正する。  第一條第一項中「政府又は都道府縣」を「政府、都道府縣又は著しく災害  を受けた市で内閣総理大臣が指定するもの(指定市という。以下同じ。)」に、同條第二項中「都道府縣」を「都道府縣又は指定市」に、同條第三項中「政府又は都道府縣以外の者は、」を「政府、都道府縣又は指定市以外の者は、」に改める。   第五條第一項中「入場者に対し、」を削る。   第二十條第一項中「地方競馬」を「都道府縣の行う競馬」に改め、同條同項の次に次の一項を加える。指定市の行う競馬の開催は、各指定市につき、年二回以内とする。   同條第二項中「前項」を「前二項」に改める。   第二十一條中「都道府縣」を「都道府縣又は指定市」に、「都道府縣知事」を「都道府縣知事又は指定市の市長」に改める。   第二十二條中「都道府縣」を「都道府縣又は指定市」に改める。   第二十三條に次の一項を加える。   都道府縣知事は、指定市がこの法律又はこの法律に基いて発する命令に違反して地方競馬を行つた場合には、農林大臣の承認を得て、当該指定市に対し地方競馬の停止を命ずることができる。   第二十五條中「農林大臣は、都道府縣に対し、」を農林大臣は、都道府縣に対し、都道府縣知事は、指定市に対し」に改め、同條に次の一項を加える。   都道府縣知事は、前項の規定により得た報告又は檢査の結果を農林大臣に報告しなければならない。   第二十六條中「都道府縣」を「都道府縣又は指定市」に改める。   第二十九條中「都道府縣職員」を「都道府縣職員又は指定市職員」に、「都道府縣」を「都道府縣又は指定市」に改める。  きわめて簡單に修正案の趣旨を御説明いたします。  政府提出の競馬法によりますれば、競馬は國営もしくは都道府縣営に限定せられておりましたのを、修正案におきましては指定市たとえば六大都市等の指定市においても開催できるように改正いたしたことが第一点であり、次に著しく戰災を受けた都市にして内閣総理大臣の指定した場合においては、これまた競馬を開くことができるようにいたしたことが修正の第二点であります。第三点といたしましては、競馬の勝馬投票券を競馬場外においても政府みずから賣り渡すことができるように修正いたしたのであります。  そもそもこの競馬法を政府が農林委員会に上程せられましたのは、会期きわめて切迫の際に忽々にしてこの法案を提出しまして、われわれに十分な審議の暇も、その筋との交渉折衝の余地も與えなかつたので、この修正だけではもとより滿足するものではありませんが、法の四十條は一年にして本法の改廃を明文をもつて規定しておりますので、とりあえずこの修正案で行つていきたいと考えておるのでありますが、全農林委員の熾烈な要望として、一府縣に二箇所と決定しております政府の原案に対しては、ここにきのうの段階においては時間的余裕をもつてその筋の御了承を得ることができなかつたのでありますが、およそ縣に大小あり、あるいは馬産縣あり、非馬産縣あり、かかる現状のもとに画一的に競馬場を設定するという、いわゆる平等観こそ最も不平等であつて、実情にそぐわないものであるという一点に対して、きわめて近い機会において改廃の措置を講ぜられたいということがわれわれの要望する点であります。  第二は、本競馬法の質疑中において、遠藤局長が同僚議員各位に與えられたる答弁は、著しく全委員の不滿といたしておる点であります。すなわちそれは國営競馬に出場したる馬は地方競馬に出場できないのである、地方競馬の馬は國営競馬に出場できないのである、かかる旨の答弁をいたしておるのでありますが、これの措置はもとより本法に直接の関係なく、政令をもつて政府がきめるのでありますが、この一点に関しては現時の馬の状況ないしは馬産の実情、あるいは馬主の経済状態等を勘案して、國営競馬の馬も地方競馬の出ることができる、地方競馬に出場したる優秀な馬も國営競馬に出ることでがきる、かような政令をとつていただきたいというのが全農林委員会の一致した意見である旨をここに附言いたしたいと思うのであります。  もう一点古い競馬関係者は、いわゆる競馬と申しますれば、この委員会において行われた質疑によつても明らかなごとく、いわゆるギヤングの巣窟のごとく称せられておるのであります。これをそのまま採用して政府の職員たらしめるには、その範囲の上においても局長言うところの健全娯樂を高揚せしめ、かつ國家並びに地方財政に寄與するという御方針にきわめて遠いと考えられますによつて、國営並びに府縣営競馬の構成については、十分愼重なる態度をもつてその職員の選考に当られたいというのがわれわれの修正の骨子であります。簡單でありますが、修正の趣旨を申し述べ、皆さまの御賛同を得たいと思う次第であります。
  51. 田口助太郎

    ○田口委員 今の修正案は全員一致と言つておりますが、全員一致ではないのでありますからその言葉を取消していただきたいと思います。
  52. 寺島隆太郎

    ○寺島委員 全員と申しましたのは私の誤りと申しますか、言葉が足らなかつた点でありまして、民主自由党の委員各位に対しては十分御懇談の機会を得ず、未だこの修正案について御了承を得る段階に至つておりませんので、民主自由党を除く各派の委員というふうに御了承おき願いたいのであります。
  53. 井上良次

    井上委員長 これより競馬法案の討論を許します。民主自由党田口君。
  54. 田口助太郎

    ○田口委員 私の民主自由党を代表しまして、競馬法案に対して反対の意を表明したします。その理由といたしますところは、競馬ほ、一種の賭博行為であつて種々なる弊害を伴うものでありますことは、私が今さら申し上げるまでもないことであります、しかも刑法が賭博行為を処罰している本質的理由は、経済秩序の基礎になつているまじめな労働によつて財産を取得するという社会道徳的原則に反する行為であるからであります。すなわちいわゆる遊人や遊惰な人間の発生を防止し、働かざる者は食うべからずという社会道徳的原則を維持せんとするがためにあるのであります。從つて競馬の開催を認める場合におきましても、その社会的一般原則に從うことのでき得ないより高次の社会目的がなければならないのであります。現在のように著しく道義が頽廃し、かつ勤労意欲が低下しておるわが國におきましては、一層高次の目的のある場合においてのみ競馬は許さるべきであり、また競馬を認める場合におきましても競馬に伴う弊害を最小限度に止めなければならないことは当然であります。しかるにこの法案に盛られている内容を檢討いたしまするに、これらの根本的考え方に対して何らの考慮を拂われていないという点であります。私たちをして言わしめますならば、社会道徳的一般原則に從うことのでき得ないより高次の競馬の目的は畜産振興、特に馬の改良増殖にあるのであります。また國民に健全なる娯樂を與えることであり、また國家公共團体の財源を取得する三点にあると思うのであります。しかるにこの法案によつては決して畜産の振興にもならなければ、また健全なる娯樂にも寄與はできないのであります。例を申しますならば、競馬の施行方法によりましてあるいは馬産を阻害し、あるいは馬産を振興するに重要な役割を演ずることは從來の経験に徴して明らかであります。現在日本の必要とする馬は産業用馬特に農耕馬、輓馬であります。それをつくることこそわれわれ國民に與えられたる最も必要なることであります。競馬に走る馬は、この産業用馬をつくるためにはわずかにサラブレツトにおいてほ三頭くらいあればよいのであります。しかるに競馬が開催されることによつて不必要な馬が非常に氾濫し、生産者は一獲千金を夢みて産業用馬に生産に從事せずに、この不必要な競馬の馬を盛んにつくる傾向があり、また競馬にも走らず、一獲千金は夢と消えて、この馬が産業用馬にもならず、困つた馬が農村にもあるいは都会にも反乱する結果を生じ、國家的大不利益をもたらすものと私は思います。  また多数の馬産及び畜産の振興に弊害がありましても、資金の面において寄與する点があればまた是認してもよいのでありますが、今回の競馬法によりますと競馬の伴つて生じた利益金は畜産に利用せずに一般会計に送られます。これからの日本は有畜農業を主体といた科学的立体的農業経営にならなければならない。特に遅れている畜産をもつと振興させなければならないのであつて、その資金のために競馬を開催するのならば是認できるのでありますが、一般会計に振り向けるという本法案によつては決して畜産の振興にはならない。從つて最も重要なるベき競馬の目的に沿うものではなく、かえつて破壊している点があるのであります。また健全なる娯楽という面からみて、本法案が正しく健全なる娯楽になるかどうかということになりますと、ただ單に主催團体が國家または道府縣に変つたというだけでは、決して健全なる娯楽にならないのであります。從來におきましても健全なる娯楽とするためには、一般國民に著しく射倖心をそそらず、勤労意欲を低下せしめないような諸種の考慮を拂つてつくられておつてのでありますが、本法案においては、これらの從來のよき制度ほ全部取除かれておりまして、いたずらに射倖心をそそるのみであると考えておるのであります。例をあげてみますならば勝馬投票権の販賣枚数の制限もなければ、あるいは拂戻金の制限もないのであります。從つて射倖心はいやが上にも起るのであります。また今度の改正法案によりますと、政府の配当金は非常に高率になつております。從つてのみ屋が発生することは当然考えられなければなりません、國家が、あるいは地方公共團体が三割近くの金を天引いたしますならば、当然のみ屋は起るのであります。從つて馬場及び馬外においてのみ屋が必ず跋扈して、收拾することのできないことになるおそれが十二分にあるのであります。また從來競馬を不明朗、不健全にしたものは、決して主催者團体が悪いのではなくして、それを取巻く人々、あるいはのみ屋とか、ギヤングとか、あるいはボス的存在のあつたことが大きな原因であつたのであります。これが國営になつても決して施行の人も変らなければ、その他の問題を抑止することも全然できないであろうと思います。從いまして競馬の根本的目的、すなわち競馬ほ賭博行為であるけれども、より社会的に重要なる目的があるために、例外的に許すという本質も全然認めていない法案でありまして、その本質からも反対せざるを得ないのであります。  次に反対すべき理由は國営または都道府縣営にしたことであります。世界のうちで國営で競馬を営んでおるものはソビエツト・ロシヤ一つであります。他の小さな國でも國営で競馬を営んでおるものはないのであります。何がゆえにソ連以外の國が國営で競馬を行わないかと言いますと、競馬は賭博である、從つてその胴元たるべきような行為をすることは、國家あるいは地方公共團体の恥辱であると考える精精面もあるでありましよう。またそのほかに監督者と開催者とが同一であるということは、公明なる、健全なる競馬が実施できないということであります。すなわち競馬は諸種の弊害を伴うのでありまして、嚴重なる監督を必要とする。ところが國営でやりますならば、監督すべきものはなくなるのであります。從つて道義頽廃し、國民に官僚の信用がなくなつた現在において、何ら監督の制度もなしに行うことは、弊害があつて利益がない。國営にすれば、あるいは都道府縣営になれば、公明なる、公正なる競馬ができるように考えるのは、素人の考えであると私は思います。從いまして私は國営にいたしましても決して公明、公正なる競馬にはならずして、かえつて不公明、不公正なる競馬が起ることを信ずるものであります。私はこの点からも反対するものであります。  最後に本法案に反対する理由といたしまして、競馬から收益が上る、非常にもうかると考えておる点であります。すなわち政府の予算においては十五億の利益を見積つております。地方競馬については二億円の競馬の收益金を見積つております。公認競馬については、あるいはこの予定通りはいるかもわかりません。しかし相当の疑問があります。のみ屋が相当跋扈して、政府の窓口から買わずに、のみ屋から買うというようなことを十二分に考えなければなりません。この点は政府の予算にまず一歩譲るといたしまして、地方競馬においてはわずかに二億円であります。しかも現在五十四の地方競馬場があるのでありますが、利益を上げておる競馬場は、昔の安いコストでできた設備を使つて、なおかつ十箇所程度であります。その他六箇所がやつとプラメ、マイナス、ゼロというところ、その他は大部分赤字であります。普通の人は、戰災都市につくつたならばもうかるであろうと思うが、それは素人考えであります。馬を一頭飼うためには、現在において大体月に一万三千円かかつておるのであります。物價改訂に伴いまして、競馬馬一頭飼うのには、馬主協会では、一万九千五百円かかるといつておるのであります。かくのごとき非常なる費用のかかる馬をもち、また何千万円の設備をしなければならない競馬場をつくりまして、どうして收益が上るでありましようか。これは地方公共團体の利益というよりも、一部のボスの利益に墮してしまう場合が、從來も非常に多かつたし、これからそういう危険性を十二分に考えておかなければならないと私は思います。  これらの点を考えまして、本競馬法案は非常に不備であり、また非常に杜撰である、かかる法案はよろしく撤回されて、もう一遍ねり直す必要があると考えるのであります。特に競馬の空白時代をつくらないようにということを、政府その他の人で考えている向きもありますが、大体公認競馬におきましては年に二回、地方競馬においては四回であります。春競馬は大体済みでおりますから、あとに残るものは公認競馬の一回であり、地方競馬の二回であります。從つて次の臨時議会に出しましても、決して一年間を通じて空白状態をつくるということはあり得ないと考えます。從いましてこの際政府は撤回して、もつとよりよき、弊害のない、しかも馬事振興、畜産振興になる、健全な娯樂に資するような制度に改たむべきであると考えます。われわれはこれをただちに修正したいと思つてつたのでありますが、本法案の提出されたのは一昨日の午後であり、わずか二日半ではとうてい根本的修正の暇がないので、この法案に対してはまず反対の意を表明するものであります。
  55. 井上良次

    井上委員長 次は社会党の佐竹君。
  56. 佐竹新市

    佐竹(新)委員 私はこの競馬法案の原案並びに修正を加えたものに対して、賛成の意見を述べる次第であります。ただいま民主自由党の方から、本競馬法案に対する猛烈な反対意見がありましたけれども、私の縣で私が知つておる限りにおきましては、この競馬法案に対し、また從來の競馬に対して非常に支持される人は、民主自由党を支持される方々が多いのであります。社会党には競馬に熱心な、いわゆる從來の馬匹協会などに、中央、地方を通じて関係されている人はほとんどおらない状態であるのに、これに反対されるのはまことに不思議な現象であります。われわれがこの案に賛成する理由を簡単に申し上げたいと思うのであります。  ここに提案されました修正案は、今日まで戰災を受けました都市連盟が、農林省に対しまして、地方の市の主催する競馬を開催して、もつて地方の財政の確保の一助はいたしたいということで、猛烈なる運動を展開されまして、われわれは戰災を受けました都市といたしまして、この点には十分に地方の各戰災都市の人々の意向を聽いておる次第であります。私が申し上げますまでもなく、地方の財政は極度に枯渇しておりまして、戰災を受けた都市におきましては、すでに市民の担税力は、その底をついておるというような状態であります。ただ一つこういつたような財源を求めて、そうして戰災を受けました都市の復興の一助にするということは、きわめて時宜に適したことであると私は考えるのであります。先ほど民主自由党の方から言われましたように、競馬というものは、一部のボスの仕事であり、また賭博行為に類したものであるというこの一点のみを強く衝かれたのであります。それは從來やりましたところの、いわゆる民主的に運営されないで、ボスがこの競馬を利用いたしまして、ものの利害を考えたことに大きな欠点があつたのでありまして、競馬を民主的な方法で、監督を嚴重にいたしますれば、その幣をなくすることができると思うのであります。特にわが國の競爭馬は、世界のレベルの位置に達しておると言われております。この競爭馬を育成いたしまして、將來は東洋の諸國に対して輸出の対象にもする。競馬の競爭馬のみをもつて見られることは非常に一方的な見方であると私は考えます。將來におきまして、こういう競馬が育成されて、この問題が盛んになるにつれまして、競馬輓であるとか、耕作馬というよよなものも競爭をやつて、馬匹育成の一助にもしたらよろしいのであります。馬匹奬励という意味は競爭馬のみに限つていないと私は考えるのであります。そういう観点からいたしましても、この競馬の育成が盛んになるという一面において、馬匹奬励——現在までの旧観念で支配されておりましたところの、軍部のいわゆる馬匹奬励といつたような考え方は、もはや清算されなければなりませんが、平和産業におきましての馬の育成ということに対しましては、相当に廣く視野を展開して見るならば、これはおのずから、趣きを異にする点があると思いのであります。私はこの法案の賛成するものでありまして、最後に政府当局に申し述べておきたい一点は、從來日本の馬匹協会のボスと、中央の農林省はややもすれば結託して、いろいろそこに不正の動きがあるかのような疑惑を流布されておる点があるのであります。特に私の聞いておる範囲内におきましては、競馬に関する課長のごときは、地方から戰災都市の、この猛烈な運動に対しまして、きわめて冷淡なる態度をとられたということである。地方の戰災都市の人々は、最後の財政の確保の一助にもと、これに向つて進まんとするその陳情に対して、あなたかも馬匹協会のボスの代弁者であるかのごとき態度をとられたということで、非常に不満をもつておるのであります。これらの点はただいま民主自由党の方から指摘されましたように、將來においてその性格を根本的にかえられる必要がありはしないかと私は考える。こういう点を將來において改めていただいて、昨日の質問の中にもありましたように、罰則の適用を嚴重にされて、のみ屋の横行を許さないということに対しても、十分な監視をされる必要があろうと思うのであります。昨日の政府のお答えにもありましたように、鉄道に対して鉄道公安官を設けておりますように、この競馬場に対しても、担任の監視者をおきまして、のみ屋の蠢動を許さないというようなことにして、健全な馬匹育成に向つて進んでいただきたい。こういう点を特に希望する次第であります。  以上の意見を申し述べまして、本案に賛成する次第であります。
  57. 井上良次

    井上委員長 次は的場君。
  58. 的場金右衞門

    ○的場委員 私どもはこの修正案に賛成をいたします。競馬法がなくなつて、競馬が空百時代になるということは、私ども馬の生産者という立場からすると、非常な混乱を來して、生産の上に支障を來す。馬の生産に支障を來すということは、農業全体に悪い影響があるということになりますから、私どもはこの法案をただちに実施されることを要求するものであります。以上簡單に賛意を表します。
  59. 井上良次

    井上委員長 次は農民党の北君。
  60. 北二郎

    ○北委員 私は日本農民党を代表いたしまして、本修正案に賛成するものであります。馬の改良上に競馬が必要であるということは、言をまたざるところであります。なぜ競馬が馬の改良に必要であるかという点を指摘いたしまして、賛成いたしたいと思います。すなわち馬の悍威、胸囲それから馬の骨、足のつなぎ、基節の角度、そのから肩の傾斜、これなどはどうしても競馬でなければ改良することが絶対できない。そこで今後私たち農民といたしましては、農耕馬をつくるのにこの観点において、競馬でなければ農耕馬を改良していくことができないと、確信しておるものであります。しかるにこの競馬法の中には、かんじんかなめの馬の改良という目的がうたわれていないということは、非常に私は遺憾とするものであります。また農林当局の意見を聽きましても、競馬とその他の馬との雜種をつくつて、農耕馬をつくり上げていくということを考えておるようでありますが、やはり農耕馬をその中堅にしなければならない。いわゆる戰時中に行われておりました。ところの、小格輓馬というものが必要だと考えております。すなわち戰時中にやられたものなら何でも惡いという考えでなく、いいものはどこまでも伸ばしていくようにしたいと思います。最後に競馬法に伴つて、農村の輓馬競爭に対して、当局におかれましても、十分これをなされるように念願し、また二回行われるところの國営競馬場を地方競馬に一、二回貸すということも御盡力願うようにお願いいたしまして賛成いたすものであります。(拍手)
  61. 井上良次

    井上委員長 これにて討論は終局いたしました。これより採決いたします。民主自由党を除く、各派共同提案の修正に賛成の諸君は御起立を願います。     〔賛成者起立〕
  62. 井上良次

    井上委員長 起立多数、よつて修正案は可決いたしました。これより修正部分を除いた原案について採決をいたします。修正の部分を除いた原案に賛成の諸君は御起立を願います。     〔賛成者起立〕
  63. 井上良次

    井上委員長 起立多数、よつて修正部分を除いた原案は可決いたしました。これにて競馬法案は修正議決いたしました。     —————————————
  64. 井上良次

    井上委員長 これより馬匹組合等の整理に関する法律案を議題とし、討論に付します。
  65. 永井勝次郎

    ○永井委員 本法案につきましては討論を省略し、ただちに採決せられんことを望みます。
  66. 井上良次

    井上委員長 永井君の動議に御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  67. 井上良次

    井上委員長 御異議なきものと認めまして、討論は省略されました。これより採決いたします。  馬匹組合等の整理に関する法律案の原案に賛成の諸君は起立を願います。     〔総員起立〕
  68. 井上良次

    井上委員長 起立総員、よつて本案は原案通り可決いたしました。  休憩にはいります前に、なお衆議院規則第八十六條による報告書作成の件は、委員長に一任するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  69. 井上良次

    井上委員長 御異議なきものと認めまして、そのように決定いたします。
  70. 清澤俊英

    清澤委員 農林大臣以下出てもらつて、質問討議を盡したいと思ついおつたのでありますが、さいわい農林次官がおりますからお伺いして、ひとつ善処してもらいたい。しばしば米價の問題に対して中間報告でもいいから、一應懇談会くらいもつてもらいたいという要求が出ておりますが、明日終りますが、その計画する何もわからなくて帰つていまうことも問題にならない。一体これをどうしてくれるか。その点ひとつお伺いしておきたいと思います。これは委員会員の要求だろうと思います。それをどういうふうにしてやるか、はつきりしてもらいたい。     〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
  71. 井上良次

    井上委員長 私から申し上げます。米價問題の重要性に鑑み、本委員会は特に米價小委員会を設けております。米價小委員会でその問題は十分政府当局と交渉されて、それを本委員会に御報告を願います。     —————————————
  72. 井上良次

    井上委員長 これにて午前中の会議は、ひとまず休憩いたします。     午後零時五十二分休憩     ━━━━◇━━━━━     午後三時三十分開議     〔以下筆記〕
  73. 井上良次

    井上委員長 休憩前にひきつづき会議を開きます。  是より本日の日程にあります請願の審査には入りたいと思います。     〔「請願の審査は、委員長一任」と呼ぶ者あり〕
  74. 井上良次

    井上委員長 そういうわけにも、いきませんので、日程第一より日程第四〇までの各請願は、いずれも、農村工業助成に関する請願でありますので、これは、いずれも採択の上内閣に送付すべきものといたすに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  75. 井上良次

    井上委員長 それでは、そのように決しました。     —————————————
  76. 井上良次

    井上委員長 次に日程第四一より第八十三は土地改良及び開拓請願で、いずれもその趣旨は同様でありますので、これを採択するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  77. 井上良次

    井上委員長 御異議なきものと認めまして、いずれも採択の上、内閣へ送付すべきものと決しました。     —————————————
  78. 井上良次

    井上委員長 それから、次は日程第八十四より第九十二までは、森林に関するもので、これも、採択するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  79. 井上良次

    井上委員長 御異議なきものと認めまして、そのように決しました。     —————————————     〔「委員長に一任いたしますから委員長適当にやつてください」と呼ぶ者あり〕
  80. 井上良次

    井上委員長 そうもいけませんから、次に日程第九十三より第一〇一までは開拓に関する請願で、これも趣旨は同一でありますので、採択の上、内閣に送付すべきものとするに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  81. 井上良次

    井上委員長 御異議なきものと認めまして、そのように決しました。     —————————————
  82. 井上良次

    井上委員長 それから日程第一〇二より第一二一は食糧に関する請願で、これもほとんど趣旨は同一と思はれますので、これを採択するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  83. 井上良次

    井上委員長 御異議なきものと認めまして、そのように決しました。     —————————————
  84. 井上良次

    井上委員長 日程第一二二及び第一二三は木蝋油糧公團移管反対に関する請願でありますので、これも採択するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  85. 井上良次

    井上委員長 それでは採択に決しました。     —————————————
  86. 井上良次

    井上委員長 日程第一二四ないし第一二六の各請願薪炭に関する請願でありますが、これも採択の上、内閣に送付するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  87. 井上良次

    井上委員長 御異議なしと認めまして、そのように決しました。     —————————————
  88. 井上良次

    井上委員長 日程第一二七ないし第一二九は、いずれも酪農に関する請願でありますので、これも採決するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  89. 井上良次

    井上委員長 御異議なしと認めまして、採択の上、内閣に送付すべきものと決しました。     —————————————
  90. 井上良次

    井上委員長 次は日程第一三〇全國統一耕地図及び耕作台帳作製並びにその経費國庫負担請願、日程第一三農業事業税反対請願、日程第一三二柑橘の虫害防除対策費國庫補助請願、日程第一三養蚕農家に対する報奬物資増配請願、日程第一三農業災害補償法による農業保險料金庫負担増額請願、日程第一三五泉村所在養魚池の一部を農地に還元の請願は、いずれも採択の上、内閣に送付するに、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  91. 井上良次

    井上委員長 御異議なしと、認めまして、採択と決しました。     —————————————
  92. 井上良次

    井上委員長 日程第一三六は、盛岡市の國立農事試驗場廃止の請願でありますが、これは、事情を、よく調べました上で、審査いたし度いと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  93. 井上良次

    井上委員長 御異議なしと、認めまして、本請願は延期いたします。     —————————————
  94. 井上良次

    井上委員長 最後の日程第一三臨時物資需給調整法並びに木材需給調整規則緩和に関する請願は、採択の上、内閣に送付すべきものと決するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  95. 井上良次

    井上委員長 御異議なしと認めまして、採択の上、内閣に送付すべきものと決しました。     —————————————
  96. 井上良次

    井上委員長 それから、閉会中の審査に関する件につきまして、お諮りいたしますが、これは、請願の審査に入る前に、懇談で申上げました通りでありますから、これは、委員長に一任願いたいと思いますが御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  97. 井上良次

    井上委員長 御異議なしと認めまして、そのように決しました。
  98. 井上良次

    井上委員長 此の際お諮りいたします、岩隈專門調査員を七月十日より二十五日まで、九州方面食糧需給状態調査のため出張せしめたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  99. 井上良次

    井上委員長 御異議なしと認めまして、岩隈專門調査員は、出張せしめることに決しました。     —————————————
  100. 井上良次

    井上委員長 どうも御苦労さまでした。明日は午前十時より開会いたします。本日はこれにて散会いたします。     午後三時五十二分散会