○平工委員 昨日時間があまりにもなか
つたので、私も遠慮しすぎたと思
つて後悔しております。さいわい本日は農地部長がお見えにな誠ておるから申
しますが、第二次
農地改革の徹底ということを各
方面で言われておるが、実際徹底しておらぬ。お互い
責任のある者は、ただ單に農林委員として、ここで相談を機械的にするだけであ
つて、
責任上農地委員
もつつままれると思いますし、私もその
責任があるからつつこんで相談しておきますか、大化の改新に匹摘する大事業を
完遂するがために
農林省内でもまた
日本の農政学界でも、権威の高い農学博士田邊勝正先生を得たということは、ま
つたくありがたいことだと私は思
つておりますが、その田邊勝正先生からしつかりとお答えが願いたいというのは、第二次
農地改革はちようど北海道のひぐまが魚をたくさんと
つたようなもので、なわのしりの方が結んでおらないから何尾落とすかわからない。たとえば
地方から、予定の面積だけをやりましたとい
つてきても、その実はインチキが大分ある。これを見逃しておくのでございますが。現在の院内の
勢力が恐くていいかげんに妥協してやりおく氣か、また眞劍になる氣かということを、この際伺
つておきたい。この点について私の
意見も加えてもう少し質しておきたいのは、ま
つたく昨日も申し上げる
通りに、私
どもが査察したときに、竹槍二千本でこの前やつが、これは追放されたところの村長がおどかしている。この問題の解決のために査察をやる、縣の農地委員も農地部も、私
どももそういう反動的な
言葉で威嚇されたもので、だから査察をやらなければならぬということを言
つております。農政局長の答弁は一應了承しなければならないが、田邊農地部長として、その点についてしつかりと
責任を
もつてお答えいてもらいたいのは、
日本中の脱法について一人の犠牲者も出さぬことはよろしい。出さぬことはよろしいけれ
ども、それに信念があ
つて、この第二次
農地改革の
完遂は、はずかいくない
程度に目的を果す自信があればよろしいが、今のところ実はうそだと思ついいる。なぜと言うとそれは査察する
方法が実際ないのであります。予算は現在の予算の中から出すとは言うけれ
ども、実際や
つてみたらば、昨年大和田事務官を案内してい
つたときに、私自身がそのときに自動車賃を四千円負担させられて
しまつた事実があります。これは当局に予算が十分ない証拠である。今日でも私
ども中央農地委員として、これからや
つていこうと思いますが、実際やるといれば今年の金にして一万円か一万五千円自腹を切らねばならないということを実際思ついている。これには機機的な答弁でなくして、
責任ある答弁を願いたいと思います。われわれの要求したきとに、実際どういう手段でやるかということになりますと、今自信がない。私
ども心安だてに農政部長や農地部長と相談するに、実際やる途がないのであります。そういう途があるかのごとく山添農政局長が答弁されたけれ
ども、これじや私はいけないと思います。第二次
農地改革を徹底させるためには、その脱法
行為を徹頭徹尾、先いざらいなくして、
完遂しなければだめだと思います。しかる後に今議会において、院内においても第三次
農地改革の徹底ということを看板にかかげておりますが、これはきつねとたぬきのばかし合いで、相当
意見が違うだろうけれ
ども、とにかく第三次
農地改革は、ここで私はひとつゆるみをつけることをくふうしたいと思うのであります。第二次
農地改革の
完遂については、相当小作人と
地主との間の農地委員会の事務を
完遂するために、農地委員会長は
地主さんたちから深刻な恨みを受けいるけれ
ども、どんなに恨まれても
完遂して
しまわけなければならないけれ
ども、第三次
農地改革においては、立法技術においてくふうするということは━━ことによると最後のときには
司令部の方からも言われるかもしらないが、ほんとうにここに一部分の仲直りの途が開く樂場みか私はあるのじやないかと思
つております。だから第二次
農地改革において妥協するということは、断じて許すべからざることだと思う。連分國の方からい
つても、ポツダム宣言の
趣旨を
完遂するために、生温い態度ではいけない。農地部長におかせられても、われわれのように一部分の
責任を
もつておるものにおいても、歴史の上の尊い大事業を、ごまかしのままでおいたとあ
つては、田邊博士の後世の歴史の上に申訳のないことになろう思う。だから第二次
農地改革においては、徹底的に違法
行為を摘発して、
日本中に八年以下の懲役になるくらいのものが、二百人や三百人は絶対に私はつくらなければだめだと思う。これは一人もなくて済むなどということではいかぬ。それについてお座なりの答弁でなしに、田邊先生の
責任ある御答弁を承りたいと思います。