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田中(織)
委員 二十三年の五月二十五日に
提出いたしました
請願第五七〇号であります。
和歌山縣の
土地改良事業費について
國庫補助をお願いしたいというのが
請願の
趣旨であります。
土地改良事業が
食糧増産の最も近道であるということについては、いまさら申し上げるまでもないことでございまして、特に
和歌山縣の
土地改良事業について、
政府において格段の御考慮を賜わ
つておることについては、縣下の
農民一同として非常に感謝いたしておるところでありまするが、
和歌山縣といたしましては、御承知のように一昨年の南海の大地震、引続きまして昨年七月の紀南地方における
水害及び八月九月にかけて紀北地方の旱害等のために、
和歌山縣の
農民といたしましては、この天災地変のために非常の窮迫をいたしておるわけであります。この点について特に
土地改良事業との
関係において、昨年の旱害の問題につきましては、
和歌山縣といたしましても特にこの点に関する
國庫補助についてお願いをしたしておつたわけでありまするが、こうした旱害の應急
対策のみならず、縣といたしましては、全縣下にわたりまして約一万二、三千
町歩にわた
つて暗渠排水、客土、用排水、機械揚水、
耕地整理、床締る、農道等の各項目について
土地改良計画を立てておりまするので、この点について
現下の
和歌山縣の地方財政の窮迫した時代におきましては、相当高率な
補助をいたたかないとこには、これらの
事業を遂行することはできませんので、この点について
和歌山縣の
災害による特殊の
事情をも御考慮を願いまして、特別の御配慮を願いたいというのが
趣旨でございます。殊に旱害の恆久
対策の
事業といたしましては、地積約四千五百
余町歩にわたるその
事業費の縣の
計画によりましても、約一千二百九十九万円という
多額の
事業費が予定せられておりますけれども、この点をも併せて特段の御考慮を願いたいと存ずるのであります。ただいま大阪府の問題に関連して、
大島政務次官から五月の
暫定予算に旱害
対策の
経費として七千万円を計上しておるというお話でございましたが、これは本來から申しますからば、二十二年度においてすでに支出されておらなければならないものが、いろいろの財政上のやりくりから二十三年度へもち越されたものでございますので、この点については二十三年度の本
予算において、特に前年度において各方面の要求額のきわめてわずかな部分して満たされておらない
実情に鑑みまして、特に格段の御考慮を願いたい、かように考え本
請願を
提出いたしたような次第でございますので、何とぞ本
委員会においても御
採択の上
政府に対してこれが
実現に向
つて要請していただきたいと存ずる次第であります。