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1948-03-29 第2回国会 衆議院 商業委員会鉱工業委員会連合審査会 第1号
公式Web版
会議録情報
0
昭和二十三年三月二十九日(月曜日) 午後二時一分
開議
出席委員
商業委員
委員長
喜多楢治郎
君
理事
石神 啓吾君
理事
笹口
晃君
理事
細川八十八
君
理事
福永 一臣君 佐竹 新市君 林 大作君
松原喜之次
君 山口 靜江君 岡野 繁藏君 櫻内 義雄君 松井 豊吉君 山本 猛夫君 鈴木 仙八君 關内 正一君 辻 寛一君 多田 勇君
鉱工業委員
委員長
伊藤卯四郎
君
理事
大矢 省三君
理事
松本 七郎君
理事
生
悦住貞太郎
君
理事
澁谷雄太郎
君
衞藤
速君 萬田 五郎君 村尾 薩男君 生越 三郎君 岡部 得三君 庄 忠人君 西田 隆男君 三好
竹勇
君 平島 良一君 谷口 武雄君 高倉 定助君
出席國務大臣
商 工 大 臣
水谷長三郎
君
出席政府委員
商工事務官
細井富太郎
君
委員外
の
出席者
專門調査員
谷崎 明君
專門調査員
保科 治朗君 ————————————— 本日の会議に付した事件
中小企業廳設置法案
(
内閣提出
)(第一四号)
喜多楢治郎
1
○
喜多委員長
これよの
商業委員会
、
鉱工業委員会
の
連合審査会
を開きます。
連合審査会
の
委員長
の職務は、協議の結果、
商業委員会
の
委員長
が当ることに相なりましたので、不肖私が務めさせていただくことにいたします。 それでは
中小企業廳設置法案
を議題といたしまして、
連合審査
にはいります。まず
本案
について
政府
の
説明
を求めます。 —————————————
水谷長三郎
2
○
水谷國務大臣
長らくお待たせいたしまして、まことに恐縮でございます。これから
中小企業廳設置法案
の
提案理由
を
説明
させていただきます。
中小企業
問題は、現下の最も深刻かつ重大な問題の
一つ
でありまして、この
中小企業
の健全な育成をはかりますことは、焦眉の急を要すると信ずるものであります。今のこれを次の
三つ
の角度から
考え
てみたいと思います。 第一に、小中
企業
問題は、單なる
経済
問題に止まらず、実は深刻なる
社会
問題であります。元來百人未滿の
工場
が数において全体の九九%、労務者の数におきまして五四%を占めているのが、わが國の工事の
察態
であります。この事実は、わが國の
産業構成
上、
中小企業
の
存立いかん
がいかに重大なる意味をもつかということを明らかに示しているのであります。その
中小企業
が現在大多数非常に苦しい状態に追こまれておることは、單に
経済政策
の上からだけでなく、
社会
の治安にもかかわるゆゆしい問題であると
考え
るのであります。 第二に、今後わが國の
経済
のあるべき姿を
考え
ますならば、これが自由公正な
競爭
を
原則
とするものでなければなりませんことは、
経済民主化
の上から必然の結論であると思います。これは
独占禁止法
が明確に示しているところでありますが、國際的に
考え
ましても、
將來
自由公正な
國際交流経済
をも
つて
、その
理想的原則
といたすであろうということは、
國際貿易憲章
の
考え
方などから推して
考え
ましても、おおむね予測し得るところでございます。從いまして、このような公正自由な
競爭
という
立場
に立
つて
みます場合に、
社会的競爭單位
にも達し得ない
中小企業
を育成して、
独立
して
公正競爭場裏
に立ち得るだけの実力をもたせることが、絶対的に必要なことでございます。 第三は、
將來
のわが
國経済
の構造を考慮いたします場合、さらに問題は重大と
なつ
てまいるのでございます。御承知の
通り
、わが國は戰爭によりまして、多くの
生産設備
や資産を
失つたの
でありますが、このことは、今後におきまして、
中小企業
問題の性格をさらに一層深刻なものといたすであろうと思われるのでございます。すなわち、
あわ國
はもともと資源に乏しい
國情
をありますため、原料を
國外
に仰いで、これに加工して輸出を行い、これをも
つて
國民生存
の
経済的基礎
とせざるを得ないのでありますが、ただいま申し上げましたわが國の
國際的地位
及び
経済條件
の
根本的変化
に伴いまして、この
加工貿易
のきわめて大きな
部分
は、
中小企業
の手によ
つて担
つて
いかざるを得ないであろうということは明らかでございます。しかるに現在の
中小企業
が、はたして
國際的水準
に達しているかどうか、すこぶる寒心に堪えないのでございまして、この点に鑑みますと、
中小企業
の
水準向上
は、わが
國経済存立
上、緊急不可欠の問題でございます。 以上申し述べましたように、國内における
社会情勢
から見ましても、
自由公正競爭
の確保による
経済民主化
の
観点
から申しましても、はたまたわが國の置かれるべき
國際経済
上の自立ということから
考え
ましても、
中小企業
の健全なる
発達
をはかることは、この際何としても行わねばならぬことであると思うのであります。
中小企業
は現在非常に苦しい
立場
にあります。しかして今
中小企業
の苦境は、一体何に起因しているかと
考え
ますれば、大体
三つ
の大きな
原因
があると思われるのでございます。すなわち第一には、何ということなく一般的に潜在している大
企業偏重
の
傾向
であります。優秀な
中小企業
でも、單に
規模
が小さいために無視されるような傾きははたしてないか。われわれはこのような
傾向
はまことに好ましくないものといたしまして、その是正をはからねばならぬと
考え
ている次第でございます。第二には、
中小企業
が数多く
規模
小さいため、
発言
の
中心
をもたないことであります。このことが
中小企業
を常に不利な
立場
に追こむ
一つ
の
原因
をなしているのではないかと
考え
ております。第三には、また、
中小企業
の中には、事実弱体かつ低
水準
のものもあるということであります。
中小企業
の
資材難
、
資金難
、
経営難
も、いずれもせんじ
結め
ればこの
三つ
に基因しているのでございまして、この三点を打開いたしますことは、
中小企業
の健全なる
発達
を期する上に、最も重要なことであると信ずる次第でございます。しかし、これだけのことを確実に行いますためには、具体的にこれらの諸問題の
解決
に当るべき
專任機関
を必要といたすのであります。すなわち、
廣汎
な
中小企業
問題を打開いたしますためには、大
企業
と
中小企業
同時に取扱う
機関
のみではどうしても不十分でございまして、
中小企業
の公正なる
利益
の
代表者
といたしまして、
中小企業
を護り、かつ一面においては
中小企業自体
の
体質向上
について、專心その
指導
に当る
機関
が必要と相なるのでございます。これがすなわち今回この
中小企業廳設置法案
を
國会
に
提出
いたしまして、
中小企業專門
の
機関
として、新たに
中小企業廳
をつくろうとするゆえんであります。 本
法案
の詳細につきましては、いずれ御
審議
に際しまして、個々具体的に申し述べたいと
考え
る次第でございますが、以上申し述べましたような
理由
から、
中小企業廳
は二つの重要な
機能
を
中心
といたしているのであります。すなわち、
中小企業者
全体の公正な
利益
の
代弁者
として、
政府内外
に対してその擁護に当る
機能
がその第一であります。次は、具谷的に
中小企業
の
技術
、
経営
その他の
指導
を行い、
相談相手
となりまして、
中小企業
の
水準
を向上させる
機能
、これがその第二であります。このような
機能
を有しますために、一面
中小企業
の大
部分
を構成する
商工業
の実体と密接なる関連を保ちつつ、他面においては
独立
の
地位
を必要といたす次第でございまして、これが
中小企業廳
を
商工省
の外局といたす
理由
でございます。またこの権限といたしましては、これらの目的を達成するに必要な事項を
渇げ
ておるのでございまして、
中小企業廳長官
には、特に強い
独立的地位
を與えておるのでございます。また
中小企業振興
の上に特に重要な点は、
施策
の
具体的運営いかん
にあるのでございますが、この点に関しましては特に
中小企業
の
特殊性
に鑑み、各
地方
の
公共團体
、その他
地方商工局等
、
廣範囲
の
機関
の
機能
を十分
活用
いたしますとともに、
中小企業連絡調整委員会
の
活用
により、各
政府機関
全体の
総合的連繋
をもはかることによりまして、強力かつ着実なる
施策
を推進いたすつもりでございます。同時に右のような特殊の任務に鑑みまして、その
実質的効果
をあげるために、
画一的形式主義
の排除に努力をいたしますとともに、特に各
方面
の專門家を多数包容し、
運営
の完全を期する所存でございます。
中小企業
問題はわが國の当面する重要問題の
一つ
であります。しかして
中小企業廳
の設置こそは本
問題解決
のための
施設
の第一歩をなすものでございまして、この
重大性
に鑑み、何とぞ本
法案
に対しましては
愼重御審議
の上、なるべく速く御賛同あるんことを切に希望いたす次第でございます。
喜多楢治郎
3
○
喜多委員長
ただいま
本案
について
水谷商工大臣
より詳細に
説明
がございました。すぐさま質疑に入ります。
委員
の
発言
を許します。
笹口
君。
笹口晃
4
○
笹口委員
中小企業廳設置法案
が
提出
せられ、ただいま
商工大臣
からその
提案
の
趣旨
の御
説明
がございましたが、その
趣旨
につきましては、私
ども
も大体において満足の意を表したいのであります。ただ細目にわたりますると、ただいまの御
説明
だけでは不十分な点が多分にございますので、以下相当多数の項目にわた
つて
御
質問
を申し上げたいと存じますが、あらかじめ一問一答の
形式
をお許し願いたいと思います。 まず
中小企業
という
言葉
が使われておりまするが、この
言葉
は非常に漠たる
定義
をも
つて
おるようであります。
政府
が
中小企業廳
というものを設立される。その
対象
とされる
中小企業者
とはいかなるものを指すのであるか。まずそれからお伺いしてまいりたいと思います。
水谷長三郎
5
○
水谷國務大臣
これはまことにごもつともなる御
質問
であるとともに、まことにむずかしい御
質問
であろうと存ずるのでございます。
中小企業
の
定義
は、正確に定めることは非常にむずかしいのでありますが、
根本的観念
といたしましては、
企業者
がみずから所有し、かつ
少数
の
從業員
をも
つて
みずからその
経営
に当る
独立企業
でございまして、
当該業種
といたしましては、
投資高
、
生産高
、販賣高、
取扱量等
が比較的少く、その活動が
少数
の
事業分野
に止まりまして、他の
企業
との間に
相互
に
投資関係
のないもの、その他これに準ずるものという
ぐあいに
、われわれは
根本観念
として
考え
ておる次第でございます。要は
自由競爭場裡
において、公正な
競爭
ができるようにするために、
政府
において特別の
指導援助
を必要とするものが
中小企業行政
の
対象
となるものでありまして、必ずしも
資本金額
、
從業員
の数、
生産額等
によ
つて
機械
的、
形式
的に限界を設ける
考え
はございません。むしろ常識的に
中小企業
と言われるものにきまして、
政府
としての
援助指導
の必要という実質的な
観点
から、彈力性ある
運用
を
考え
ていきたい、このように
考え
ておる次第でございます。
笹口晃
6
○
笹口委員
次に、先ほど
商工大臣
がその
提案
の
趣旨
でお述べになりましたように、
中小企業
の現在も
つて
おりまする
役割
及び
將來
に対する
比重
、これは決定的に大きなものであります。しかも現状を
考え
てみますと、大
企業
の解体あるいは轉落というようなことによりまして、
中小企業
に頼らざるを得ない
人口
というものが、日に日に
増加
をしてまいろうとしておりますが、この事実に対しまして
商工省
といたしましては、ただ單にさような
人口増加
のものもことごとく救いあげていくというようなお
考え
でおやりになるのかどうか。またはたして
日本
全体の立地
條件
なり、あるいはその他の
條件
を合わせまして、
將來
において
商業
はどの
程度
の
人口
が適正なものであるか、あるいは
工業
に從事するもの、殊に
中小工業
に從事するものはどの
程度
のものが適正であるかというような点について、お
考え
あるいは御
研究
がございましたら承りたいのであります。
水谷長三郎
7
○
水谷國務大臣
ただいまの
笹口委員
の御
質問
でございますが、
將來工業
にどのくらいの小口を吸收するか、さらにまた
商業
にどのくらい吸收するか、さらにまた
工業
の中においても、
中小企業
にどのくらいの
人口
を吸收するかということは、これはなかなかむずかしい問題でございまして、これまで過去の
統計
としてはいろいろ出ておりましたが、しかしそのときは俗にいう
財閥企業
、大
企業
というものがございまして、戰後における
日本
の
企業形態
とは根本的に
違つた
場合の
統計
でございますので、それらを参考にするわけにはまいらぬと思うのであります。
從つて
そういう点に関しましては、今後
日本
が五箇年なら五箇年のうちに
人口
がどのくらいに
なつ
ていくか、さらにその間における
日本
の
経済
の復興というものはどういう速度でくるか、そういうようなことを國際的、國内的に併せ
考え
まして、それらの問題を
解決
しなければならぬのではないかと思います。
目下経済安定本部
を
中心
といたしまして五箇年計画を策定しておりますが、そういう場合においても、そういう問題を取り上げて
考え
なければならぬのでありますが、要は
中小企業
において吸收さるべきところのそういうような
比重
というものは、
太平洋戰爭前
における
中小企業
の
比重
よりも相当重くなるという
ぐあいに一つ
お
考え
を願いたい。このように
考え
ております。
笹口晃
8
○
笹口委員
ただいまの問題は、一
應商工大臣
の答弁で了といたしておきますが、当局にお願いいたしておきますことは、資料といたしまして
從來
の
有職人口
のうち特に
商業人口
、
工業人口
の
実数異動
の
状況
を明確にしたもの、及び
資本金別
で
企業
を調べてあるものがございましたならば、なるべく速やかに御
提出
をお願いいたします。特に昨年十月一日の
國勢調査
当時の
状況
がわかれば結構であります。 その次にお伺いいたしたいことは、先ほど
商工大臣
は大
企業
遍重の
傾向
を是正するとかように言われたのでありますが、この点はきわめて賛意を表したいのであります。現在の
生産資材
の
配分
は、
工場單位配分
でありまして、しかもそれは
從來
の著名な、また
資本
、
設備等
の非常に良好な
工場
、いわゆる大
企業
的な
工場
のみに
配分
されてお
つた憾み
があります。
中小工場
がこの
配分
を受けようということになりますならば、事実問題としていろいろな制約がございまして、実質的に
資材
の
配分
を受けられぬという
業態
が数多くあるのであります。先ほどの
商工大臣
の御言明は、はなはだ結構でありますが、具体的に大
企業
遍重の
傾向
を是正いたしますため、特に
資材配分
の上で是正いたしまするために、何らか
対策
をおもちに
なつ
ておられるかどうか、この点を伺いたいのであります。
細井富太郎
9
○
細井政府委員
ただいまの御
質問
は、少し事務的な問題でございますので、私からお答え申し上げたいと思います。大
企業
遍重を是正する具体的な
方策
といたしましては、大きな問題といたしまして、大
企業
と
中小企業
との
生産分野
の画定というような問題がございます。それはまた
從來
からもよく言われておるところでございますが、この大
企業
と
中小企業
の
生産分野
を制度の上で画定するということはなかなか困難でございまして、
企業
の性質によりましては、比較的
中小
の
形態
で
経営
した方がよろしいものもございますし、また大
企業組織
で、大量生産的に、
機械
的にたくさんつくる方がいいものもございまして、その点は
業種
によ
つて
おのずから違うわけでございます。しかし
中小企業
に適するものを強いて大
企業組織
でや
つて
いくというようなことは、自然発生的にはあるわけでございまして、こういうような問題につきましては、なるべく
行政指導
の面で、
中小企業
に向くものは大
企業
としてはあまり食いこまぬようにするというようなことが望ましいのでございます。そういうようなことで
指導
していきたいと思
つて
おりますが、これを法制的に、画一的に、強制的にきめるということはむしろ
弊害
があ
つて
よくないのじやないか、同時にはなはだ困難な作業であるというふうに
考え
ております。 それから
中小企業
に対する
資材
の
割当
の面につきましては、今日まで多少の
誤解
がございますが、何と申しまして永年の慣習で
生産能率
をあげるという点から見ましても、
從來
から相当大
企業
遍重の
弊害
があつたのでございますが、
中小企業
の面に対しましても、
技術
の優秀なもの、
設備
の優秀なもの、
製品
の品質のいいものに対しましては、大
企業
とか
中小企業
とかいうような
観点
からでなくて、いいものをつくれるところには、たとえ
中小企業
の
形態
でや
つて
いるものに対しても、必要な
資材
をつけていくということが必要なのでございまして、この点は特に今日以後の
資材
の
割当
につきましては、考慮しなければならない点かと思
つて
おります。ただ残念ながら今日まで、
中小企業
の
業態
の
実態
を十分把握することにつきましては、なかなか手が伸びなかつたような
憾み
がございますので、
中小企業廳
のできました後におきましては、
中央地方
を通じて、
中小企業
の
実態
をよく檢討して、適当な
資材
をつけていく、こういうふうにも
つて
いく必要があろうかと
考え
ております。
笹口晃
10
○
笹口委員
ただいまの
お話
では、多少まだ腑に落ちないところがございます。なるほどおつしやる
通り
のやり方をおやりになるでございましようが、
実態
問題としては、やはり
資材
が
不足
の折でありますので、
政府
としましても各種の
生産資材
を
配分
いたしますときに、その
設備等
に
一定
の
制限
を加え、あるいは
一定
の
基準
を定めて、これだけの
設備
以上のものに対しては
配分
するけれ
ども
、それ以下のものはだめだ、いけなければ
企業
統合
せよというような
状況
が、幾多の
業態
において見受けられるのであります。それがために、
中小工場
は今日の時代に逆行するようないわゆる
企業合同
を
行つて
、
資材配分
の資格をとるというような無理なことをや
つて
おる事実無理なことをや
つて
おる事実が多々あるのでありますが、それは現在の
工場單位配分
という
原則
から、さような無理な
方式
が出てくるのではないかと思う。
お話
のように、優良な
技術
、
機能
をも
つて
おる
中小工場等
が、なんらか数軒主主的な
組織
をいたしました場合に、かようなものに対しても
配分
する、言いかえれば
完全統合
というような
形式
でなく、不完全な
統合体
でも、これに対して
資材
の配合をつけるというようなことについての御配慮があられるかどうか、この点をお伺いしたいのであります。
細井富太郎
11
○
細井政府委員
さきほどちよつと申し上げ方が足りませんでしたので、
誤解
があられると困ると存じますが、
資材
の
供給力
が非常に
不足
な場合に、それを特に有効に
利用
するという面かち、
一定
の
割当
に対して
制限
を設けるということは、
資材
の
有効利用
の面から、また優良な
製品
を確保する面から、やむを得ない場合がございます。その場合には、この
程度能力基準
がどうしてもこの
製品
をつくるには必要だと思われるものに対しては、ある
程度
の
基準
を設けて、その
基準
に達しないものは手が及ばないというような場合がございます。またあまり
技術
的に
優秀度
を問題にされないような
製品
につきましても、
供給力
が非常に
不足
な場合には、共食いになるおそれがございますので、こういうような場合におきましても、ある
程度
統制下
におきまして、
自由競爭
と申しますか、公正なる
競爭
を行わせまして、要するに自分のところの
製品
があまりよくないから
費文
がたくさんとれないというような場合においては、次期の
割当
において、それを調整して考慮していくというようなことで、
統制
のもとにおきましても、
技術
の
競爭
、公正な
自由競爭
のもとにや
つて
いきたい、こういうふうに
考え
ております。從いまして場合によりましては、
設備基準
その他におきましても、若干の
制限
を設けることは、現在の
資材
の
状況
におきましてはやむを得ないと
考え
ておる次第であります。なお適当な
基準
に達するために、完全な
統合
でなくても、何らかの形で一緒にやる
方式
ができればいいじやないかという点はごもつともでございまして、私
ども
もできれば——たとえば現在は
協同組合
に対する
共同割当
ということはデきないような
建前
に
なつ
ておりますけれ
ども
、
協同組合
は
共同事業
を
中心
として共存するような
建前
に
なつ
ておりまするから、できればそういうような形のものに対しては、一括して
資材
をつけまして、そういう
共同作業場
あるいは
共同施設
を
中心
としていいものをつく
つて
いただく、というようなことができればいいと
考え
ておりますが、この点につきましては
関係方面
との了解も必要でございますので、ただいま準備中でございます。
笹口晃
12
○
笹口委員
ただいま私が申し上げましたような
趣旨
で、ここに
一つ
考え
られまする
組織
は、
生産合作社
であります。この
生産合作社
につきましては、すでに
商工省
でも十分御
研究
に
なつ
ておると思いますが、小
規模
の
工業者
と優良な
技術者
、これの連鎖によりまして、新
経営方式
として適当なものではないかと
考え
ますが、
政府
では
生産合作社法等
を御制定なさる用意があるかどうか。この点も伺
つて
おきます。
水谷長三郎
13
○
水谷國務大臣
ただいまの御
質問
の点は、ただいまの段階におきましては、やるとかやらぬとかいうところまでい
つて
おりませんので、目下安本を
中心
にして
研究
をしておることは事実でございます。
笹口晃
14
○
笹口委員
次に
中小工業者
のただいま非常な困難な事情といたしまして、
労働條件
を
基準法等
に適合せしめるということが、非常な困難の問題と
なつ
ております。大
資本
、大
企業家
は、
基準法
に合致した
設備等
をいたすことができ得るのでありますが、
中小企業者
は、個々にさような
設備
をすることがなかなかできにくい。
從つて労働基準法等
に合致した
労働條件
を願慮することができないということが、非常な悩みと
なつ
て起
つて
おりまするが、こういう
中小企業廳等
がさような
方面
にまでお
仕事
をお伸ばしになるお
考え
があるかどうか。言いかえますならば、
労働條件
に合致せしめるような
共同施設
というようなものを
研究
し、あるいは助成の方向に向
つて
いくというようなお
考え
があるかどうか、この点も伺いたい。
水谷長三郎
15
○
水谷國務大臣
この
中小企業
と
労働基準法
との
関係
でございますが、これは
各地
でいろいろ深刻なる問題と
なつ
ておることは御案内の
通り
であります。この問題は
中小企業
におきましては、
從來
から
労働條件
が概して惡かつたことから
考え
まして、この
運用
には
十分注意
をせねばならぬと思うのであります。しかしながら
中小企業
といえ
ども
、一般的な
労働水準
を保つことは必要でございまして、逐次このような線にまで高めていく必要があると私は思
つて
おります。ただ過渡的には、実際上困難な問題も多いのでございまして、その
運用
につきましては、
中小企業廳
は
十分実情
を考慮におきまして、急激かつ無理な
変化
のため、結局
経済
が全体として惡い結果にならないように、十分労働省なんかと連繋して対処していきたいと
考え
ております。
笹口晃
16
○
笹口委員
さらにこの
中小企業廳
のおやりになりまするお
仕事
の
一つ
としまして、優良な
技術
あるいは
機能
を一層
活用
いたすというようなことがございまするが、
各地
の
試驗研究機械
、こういう
技術
を拡充いたしまして、積極的に
技術
の
指導開発
に努める。特に私
ども
が要望する点は
規格
の
統一
、あるいは機器の
交換性
、これを
十分注意
いたすことであります。
日本
は非常に
規格
の
統一
の点におきましては不備でありまして、同じ
一つ
のボールド、ナツトでも、
機械
が違いますならば、むろんこれは使いものにならぬというような例は、枚挙にいとまがないのでありまして、
日本
のごとく
資材不足
の國が、かような乱脈な
規格
をも
つて
仕事
に当
つて
おりますることは、はなはだ遺憾だと
考え
まするが、この点についての具体的な御
方針等
がありましたならば、お示しを願いたいのであります。
細井富太郎
17
○
細井政府委員
ただいまの御
質問
は、まことにごもつともなことでございまして、
試驗研釈機関
の
活用
につきましては、お手もとにございます
中小企業対策要綱
の中にも含めてございますが、
試驗研究機械
の
企業
及び
機能
を一層
活用
することに努あると同時に、
中小企業者
による
試驗研究機械
の
利用
を積極化するということがうた
つて
ございます。これに具体的な
方策
といたしましては、先般も大阪で各
試驗研究機械
の
代表者
の会合がございまして、
中小企業面
にこれを單なる学究的な
研究
に止まらないで、
中小企業者
の
企業
と直結いたしまして、一層
指導
的の
役割
と果していただくと同時に、
相互
に有機的に連繋いたしまして、むだのないようにや
つて
いただくような打合せもいたした次第でございます。
從來
の
試驗研究機関
は、ともすれば断片的には
指導
いたしてくれますが、その相談に來た者が、あるいはみずから積極的に御
指導
願つた者が、さらにどういうふうに継続的に発展したかということに対する継続的な目のつけ方が足りませんでした
憾み
がありましたので、この点につきましては、十分
一つ
氣をつけてや
つて
いただくようにしたいと思
つて
おります。なお整品の
規格
の
統一
、機器の
交換性
等につきましては、まつたく同感でございまして、
商工省
におきましては、全般的に現在標準部におきましてこの
仕事
を扱
つて
おりまして、特に最近問題に
なつ
ておりまする輸出品の規確につきましては、特別に緊急の必要に迫られておりまするので、その方の対しましては全力を注いで着手していただいているような
状況
でございます。なお規確の
統一
につきましては、完成品としての問題もございますが、粗惡な完成品でない部品の生産の方向に導くようにも
つて
いきたいと
考え
ております。
笹口晃
18
○
笹口委員
次に
商業
部門のことにつきまして二、三お伺いいたしたいのでありますが、ます現在の
商業
者殊に少
資本
により
商業
者の、最も多くの悩みというものは仕入れであります。かりに
統制
品にいたしまして、そのチケツト等を入手いたしましても、これを仕入れする場合に非常な困難が伴う。とい
つて
從來
の協利組合を
利用
いたしまして、この
協同組合
による協同仕入れというようなことをいたしますると、これがともいたしますると、司令部の覚書にひつかかる、こういう悩みがあるのであります。こういうことを打開いたしまするために、
政府
は何か有効な
対策
をお
考え
に
なつ
ておらぬかどうか。私
ども
はやはり小
資本
により
商業
者が仕入れをいたしまするのには、どうしても協同仕入れ以外に途はないと
考え
るのでありますが、この協同仕入れをいたしまする場合に、いわゆる一手買取、一手販賣の場合に覚書に該当しないような
組織
というもの、あるいは仕組というものができないものかどうか。かりに
一つ
の思いつきでありまするが、商人並びに小賣商人が、数十軒
一つ
に
なつ
て一軒の協同問屋というようなものを
経営
する。しかしこの協同問屋というものは、これは問屋の登録を受けておらなければいけないのでありまするが、これな
ども
政府
の措置によ
つて
は、さような方法を実施できるのではないかと
考え
ますが、この点についての
政府
の御所見をお伺いいたしたいと思います。
細井富太郎
19
○
細井政府委員
商業
部面の
対策
につきましては、
商業
部門の
特殊性
から見まして、いろいろ考慮しなければならない点がございますので、具体案につきましてはさらに考究中でございますが、ただいま御
質問
の協同仕入れの問題につきましては、特に覚書にひつかかることはございません。
協同組合
の
活用
による協同仕入れ等は、特に組合の協同事業としての最も有効な
仕事
の
一つ
じやないかと
考え
ておりますが、さらに別な
形態
といたしましては、ただいま盛んに論議されておりまするボランタリー・チエーン・ストア等の
経営
によりましても、有効な効果をあげることができるのではないかというようにも
考え
ております。なお特に公團等の
方式
で、一手買取り販賣をやるということは、特別な必要のある最小限度に止めなければならぬことはもちろんでございまして、全般といたしましては、
商業
者の自由公正な活動をしていただき、そうしてサービスの改善をしてもらい、これに基く力の弱い点だけを極力力を合わせるような
方策
が必要じやないかというふうに
考え
ておる次第でございます。
笹口晃
20
○
笹口委員
次に、この商人の取扱います商品でありますが、これがいろいろ
統制
のわくにはめられておる。重要な生活必需物資はもちろん問題はないのでありまするが、今日の事態におきまして、それほど重要性のないような品物が、依然としてまだ
統制
のわくにはめこまれているというようなものが多々あるのであります。こういうものに対しまして、速やかにこのわくをはずしまして、公正自由な融通部面の
対象
とさせるというようなことを御考慮に
なつ
ているかどうか、また
なつ
ているといたしまするならば、その具体的な
対策
等をお答え願いたいのであります。
細井富太郎
21
○
細井政府委員
お説の
通り
重要度の少いものにつきましては、
生産資材
におきましても、あるいは配給物資におきましても、極力
統制
をはずしていくようにも
つて
いく必要があると存ずる次第であります。ただいまのところ、指定
生産資材
につきましては、
割当
制を布きまして、
割当
の
統制
をいたしておりますが、その配給面における
統制
は全然いたしておりません。その指定
生産資材
のごときものは、各需要者において、必要な配給業者との間に專門的な
関係
をも
つて
おり、知識もも
つて
いるというようなことから、配給
機関
の自由公正な
競爭
にまつという
趣旨
で
統制
をいたしておらないのであります。但し特別に必要な指定配給物資につきましては、先般衣料品について一部実行されましたが、その他のものにつきましても、たとえば石けんとか、あるいはマツチ、その他ゴム
製品
等で、特別の必要のあるものにつきましては、指定配給制度の途を講じまして、ある
程度
配給の
統制
をする。
從つて
取扱店につきましては、登録制その他の方法を必要とするということになるのでございますが、それらの面につきましては、無用の
統制
を極力避けまして、できるだけ重要度の高いものに限定いたしたいという
趣旨
でも
つて
、安本及び
関係
筋と打合わせをいたしておる次第でございます。
笹口晃
22
○
笹口委員
前
國会
におきまして、百貨店法が廃止されたのでありますが、この百貨店が大
資本
をも
つて
おり、いわゆる大
企業
の
形態
によ
つて
、
中小
小賣商人を圧迫するというような事例は多々あるのであります。これに対しまして新百貨店法と申しますか、あるいは小賣業がその
資本
形態
その他によりまして、不公正な
競爭
が行われないような、新らしい法律をおつくりになる用意があるかどうか。この前
商業委員会
といたしましては、かかる新法律を期待いたしまして、やむを得ず百貨店法の廃止を承認いたしたようなわけでありまするが、その後の
政府
の御
対策
等がございましたならばお示しを願いたいのであります。
細井富太郎
23
○
細井政府委員
先般の
國会
におきまして、百貨店法廃止の
審議
をされましたときに
條件
がつきまして、取締りに関する適当な
対策
を必要とするというようなことがございましたが、これにつきましては百貨店法廃止に伴
つて
、新事態に即應するようにどういう内容のものを法制化したらいいかということでございますが、これにつきましてはこの
法案
を
政府
提案
とするか、あるいは
國会
の方が御
提案
される形にすればいいかという点もございますし、
関係
筋との打合わせもございますので、早急にお打合わせを進めたいと思
つて
おります。ただいまのところ、具体案につきまして私
ども
といたしましては、多少
研究
いたしました資料もございますが、その法希化する
方式
内容等につきまして、どうしたらいいかということのお打合わせを進めたいと思
つて
おります。
笹口晃
24
○
笹口委員
次に、
中小企業者
に非常な影響のあります商工
協同組合
法でありますが、この商工
協同組合
法の改組が、やはり前
國会
以來問題と
なつ
ておりますが、未だにその結論が出ておらないのであります。これがために非常に動搖いたしておりまして、商工
協同組合
の
運営
というものも、思うような成果があがらぬ
憾み
があるのでございますが、商工
協同組合
法を改正されるその後の
政府
の
考え
方をお示し願うと同時に、最近電聞紙等に盛んに事業者團体法というような法律の内容が出ておるのでありまするが、かような
法案
をお
考え
に
なつ
ておるといたしましたならば、その大体の
趣旨
を
お話
し願いたいと思うのであります。
細井富太郎
25
○
細井政府委員
お答えいたします。商工
協同組合
法の改正問題につきましては、終戰後昨年の二月に新しい思想のもとに、本來の
協同組合
の姿に還るべく
協同組合
法が
審議
され、ただいまできておるわけでございますが、その後
企業
独占禁止法
との
関係
におきまして、
協同組合
がいやしくも
企業
独占禁止法
の精神に反するような形に
なつ
てはいかぬという意見が出まして、その場合に特に問題に
なつ
た点は三点ございます。
一つ
は組合員の加入資格の問題でございます。もう
一つ
は組合の地区の問題でございます。第三には組合の事業の問題でございます。この第一の資格の問題につきましては、法人加入はいかぬのではないかということが言われ出したのであります。ところがわが國の法人、殊に
協同組合
に加入いたしておりますような法人は、御承知の
通り
個人
企業
とはほとんど変りないような
形態
のものが多いのでございまして、これを加入資格がないということにいたしますると、組合による
中小企業
の合理的な健全な
発達
を非常に阻害する点がありますので、ある
程度
の法人を加入せしめることが、どうしても必要であるというふうに
考え
まして、ただいま檢討を進めておる次第でございます。ちよつと速記を止めてください。
喜多楢治郎
26
○
喜多委員長
速記を止めて……。 〔速記中止〕
喜多楢治郎
27
○
喜多委員長
速記を始めて……。
笹口晃
28
○
笹口委員
ただいま商工
協同組合
法の改正のその後の経過の御
説明
がありまして、だいたい私
ども
の
考え
ております方向に進みつつあることを非常に喜んでおる次第であります。 なお先ほど
お話
になりました三点の問題以外に、現在の商工
協同組合
法が、その後できました農業
協同組合
法、あるいは新しくできようといたしまする生活
協同組合
法、また漁業
協同組合
法と比較いたしまして、非常に法制的に不平等な取扱いを受けておる点が多々あるのであります。たとえば組合
企業
の免税の点、その他いろいろございまするが、でき得ることならば、せつかく法を改正されるのでありまするから、その後にできました進歩した
考え
方によ
つて
つくられております他の
協同組合
法と、均衡のとれるよう御改正なさる御準備を進められておるかどうか。その点を伺
つて
おきます。
細井富太郎
29
○
細井政府委員
お答えいたします。御指摘の点につきましては、私
ども
の方でも非常に氣になりまして、農業
関係
の組合法の内容も調べまして、特に商工
関係
の組合と不均衡な点、特に税の点などについては、均衡を保つようにただいま折衝をいたしております。
笹口晃
30
○
笹口委員
最後に大臣にお伺いいたしたいのでありますが、
中小企業廳
の
組織
の点に言及されまして、この
中小企業廳
は
中小企業
の
代弁者
であり、しかもその長官は非常に
独立
的な
地位
を保たなければならない、かような御
説明
でありました。しからば具体的に
中小企業廳
、こういう新しいお役所ができまして、特に
商工大臣
は
中小企業
の
代弁者
であるというくらいにお
考え
に
なつ
ておるのでありまするから、定めしその構成等におきましても、
中小企業
の
利益
を代表するような人をお入れになるお
考え
であろうと存じます。特にその長官等は、單に
從來
の官吏の方がここへ配置替えに
なつ
たというのでは、せつかく先ほど
お話
のような御
趣旨
でできた役所の
仕事
が、はたしてうまくいくかどうかということについて、多大の疑問をも
つて
おるのであります。よく業者の意向を尊重すると言いますが、新しい
機関
ができましたときに、いわゆる
機関
の
対象
となりまする業者の意向を反映する機会が非常に今までは少かつたのでありますが、こういうなものを反映させまする意味におきまして、殊に首脳部の人事の点等におきまして、
商工大臣
はいかがな
対策
をおもちに
なつ
ておりまするか、この点をお伺いしておきたいのであります。
水谷長三郎
31
○
水谷國務大臣
中小企業廳
の構成に対しましては、さきの議会に
通り
ました石炭局のように、過半数を民間人からとれということは、法律の規定には
なつ
ておりませんけれ
ども
、しかしながら私の考は先
日本
会議で申しましたように、できるだけ
中小企業
に造詣の深い、また
中小
業者から親しまれるところの民間人を、できるだけ吸收せねばならぬという
ぐあいに
考え
ております。目下
中小企業
に
関係
のある代表的な各團体に対しまして、長官にはどういう人がよいかということを書面でも聽くようにしておりまして、そういう点に関しましては、狹い
立場
に立たず、廣い
立場
に立ちまして、
日本
の
中小企業者
全般から、この人ならばもつともだというような人を長官にも
つて
きたいと思
つて
、いろいろその手順を進めておるような次第であります。あるいは場合によりましては、二局長のうち一人くらいは、適当な候補者があればやはり民間人をも
つて
きたい。さらに課長その他職員に関しましても、できるだけ民間人を多く採用したいと思
つて
おりまして、この点は石炭局のように、法律ではそういういう
ぐあいに
はつきりうたわれておりませんが、そういう点についてできるだけ幅を廣くしていきたいと思
つて
おります。ただ、民間人の採用のときに、これは石炭局の場合においても非常に苦慮したのですが、給料が非常に違うのです。民間人の方が官吏になられて、給料がガタ落ちになる、こういう点からなかなかこちらが希望するような民間人を吸收するということはむずかしいことではございますが、しかしせつかくこういうふうな
中小企業廳
という役所をつくるのでございますがゆえに、できるだけこういう設立の
趣旨
に副うように、人的
方面
において格段の努力をしたいと思いますので、何分にもそういう点に関して御援助を願いたいと思
つて
おる次第です。
喜多楢治郎
32
○
喜多委員長
ほかに御
質問
の方はございませんか。
林大作
33
○林(大)
委員
中小企業廳
ができまして、重要な
仕事
をなさるのでありますが、第一その裏づけとして、どうしても金融が伴うべきであると思うのであります。その金融
機関
はいかような方法で、どんな範囲でこれを裏づけされるつもりであるか、大体のアウトラインを承りたいのであります。それから、もう
一つ
重要なことは、金融と同時に、この法律の第三條の第一項にあるところのいろいろな実際的な
仕事
のうちで、
資材
の面がかなり重要に
なつ
てくると思います。この
資材
の面は、現に
商工省
の中で、ほかの
資材
の局と別にこれを扱われるつもりであると思いますが、別に扱うとしたらどういう扱い方になるのか、どういう範囲、どのくらいに大きさの
資材
をこれに充てる予定をしておられるか、すなわち金融と
資材
の面についての大体のお見透しをまずお伺いしたいのであります。
水谷長三郎
34
○
水谷國務大臣
中小企業
の金融
対策
の面は、私から便宜上お答えいたしまして、
資材
の面は局長からお答えいたします。この
中小企業
というものが、
資金難
、
資材難
、
從つて
経営難
に陥
つて
おるということががんになりまして、この
中小企業
の金融
対策
というものは、この前非常に論議されたのであります。それでは
中小企業
の金融難がどういう点にあるかというと、大体次の諸点にその
原因
があると思
つて
いるのであります。第一には、経理内容その他が不明確で安全性を欠いておるということ、第二には担保力がないということ、第三には
企業
の
実態
が外部から認識されにくいということ、第四には
企業
体としての実力がないということ、第五には調査費が相当かかる割合に貸出し金額が少くて、金融としては採算上不利であるというような点があろうと思います。この第一及び第三の点は、
経営
上の
指導
及び審査制度の
活用
によ
つて
、
解決
できるところの問題でございますが、第四の問題は、結局
企業
の実質的向上をはかるほかに方法がないのでございまして、
中小企業廳
今後の業務に属しておることと思います。さらに第二の点につきましては、信用保証制度の
活用
、及び組合による金融等によ
つて
解決
したいと
考え
ておりまするが、右によ
つて
解決
しないきわめて重要なものにつきましては、復興金融金庫の
中小企業
部の
活用
をはか
つて
いきたいと
考え
ております。しかしながら
中小企業
の実情といたしまして、以上のみではまだ十分でございません。そもそも
中小企業
金融と大
企業
金融とは、單に金額の大小だけの問題でなしに、この両者の間にはむしろ質的相違がございまして、金融
機関
においても取捨判断の
基準
を異にするのでございます。このゆえに
中小企業
金融に対しまして、
企業
の内部事情に精通し、調査費等をあまり使わないで貸出しを行うためには、どうしても
中小企業專門
の金融
機関
が絶対に必要である、このように私は
考え
ております。これは私も
商工大臣
にならない前から繰り返し、また
なつ
から後も言
つて
おつたような次第でございます。ただその
中小企業專門
の金融
機関
というものを、どうしてつくるかという問題に関しましては、いろいろ議論があろうと思います。あるいは商工中金の拡充でいくか、あるいは全然新規の金融
機関
を設けてや
つて
いくかという点に関しましては、まだ発表の域には達しておりませんが、今いろいろの
方面
とも密接なる連絡をとりまして、せつかく
中小企業廳
がでゆました僅におきましては、多年
中小企業者
全般の要望であるところの
中小企業專門
の金融機金を、何とか
解決
したい、このように
考え
ている次第であります。
細井富太郎
35
○
細井政府委員
ただいまの御
質問
の中で、
資材
の取扱いに関する面のお答えを申し上げたいと思います。
中小企業廳
がせつかくできたのであるから、
中小企業
分として、各
業種
を通じてわくを設けて、横断的にこの
中小企業
分を確保したらどうかというような御意見でもございます。しかしこういう扱い方は、現在の計画の立て方から申しますると、全体の生産計画というようなものは
業種
別に立てねばならぬ
関係
上、その
業種
別の総合性ないしは一貫性を破るおそれがございますので、非常に困難な問題でございます。たとえば農機具なら農機具というような
業種
について申しますと、農機具のメーカーには、大メーカーもあれば小メーカーもございますが、そのうちに
中小企業
の分はこれだけだというふうにわけることは、先ほど
お話
がありました
通り
、
中小企業
の限界も必ずしも明確でないというような
関係
もございますので、むしろ一括して農機具としてはいくらだということをとりまして、その中で比較的
中小
のメーカーに対しても、優秀なものにはなるべくやらせる、その能力に應じて取扱
つて
いくということが必要であろうかと
考え
ます。ただ今申しましたように、
一つ
の
業種
につきまして計画のわくがきめられました場合に、そのうち
中小企業
の分としてはどれくらいを充当したらいいかというような策定をすることは、比較的必要であろうかと思います。しかしその定められたわくの具体的な
配分
を、
中小企業廳
で必ずしも取扱わなくてもいいじやないかというように
考え
ておる次第でございます。大体におきまして
資材
の
割当
の
仕事
は各現局で所管していただきまして、
中小企業廳
といたしましては、
中小企業
の分をできるだけ確保していただくように
発言
していくと同時に、
割当
をもらう資格を得られるように、極力その
技術
なり
経営
の
指導
をいたしまして、格上げをしていく、力をつけていくということに努力したい。こういうふうに
考え
ておる次第でございます。
林大作
36
○林(大)
委員
今の資金と
資材
に関する御両所からの
お話
を総合いたしますると、せつかく
中小企業廳
をつくりましても、
中小企業者
の範囲がどのくらいであるかということもはつきりいたさぬ。それから資金の方もわくがはつきりしない。
資材
も、一應は言うてみるが、どこまでがどうであるかということがはつきりしない。こういう
程度
の
中小企業廳
であるならば、これはつく
つて
みましても、いわゆる
中小企業者
を代弁して、一應緩和的な、緩衝地帶をつくる以上のものにはなり得ないのじやないかということを、私は心配するのであります。
從つて
せつかくこれをおつくりになる以上は、もう少しつつこんだ大体
中小企業
に何十億くらいは使うつもりである、
資材
でも、綿花にしたらこのくらい、鉄にしたらこのくらいは
中小企業
に使うつもりてあるというように——わざわざ
中小企業廳
にその
割当
をもたさなくてもよろしゆうございます、
資材
局に対する要求権なり指示権でよろしゆうございますが、その点をはつきりせずして、今のような
お話
の
中小企業廳
であるならば、言うてみる
程度
の
中小企業廳
にしかならぬ。それから
中小企業者
にしてみますれば、言うていつたが、まあ親切にはや
つて
くれたが、結局だめだつたということに相なるのではないかと思うのであります。
從つて
そういう意味から私がこれを解釈いたしますと、
政府
におかれましてはもう少し具体的なものを計画しておられるのだろうと思うのであります。もし計画しておられないとすれば、それははなはだ力のない杜撰なことであると、こう言わざるを得ないのであります。ですからもう少しつつこんだところを
お話
願いたいのであります。
細井富太郎
37
○
細井政府委員
先ほど申し上げましたことは、取扱いの
方式
について申し上げたのでありまして、
中小企業廳
ができる
理由
は、むしろ今林
委員
から御意見のあつたことが主なる眼目でありまして、今まではどこが
中小企業
の
代弁者
やら、どこがめんどうをみているやらはつきりしないというところに、大きな弱点があつたのでございます。
從つて
中小企業廳
を設けまして、これらの
中小企業
の
実態
を十分把握いたしまして、その代弁を勤めると同時に、その代弁したことを実行させる、各行政官廳に協力させる大きな力をもつということが問題であります。從いまして資金、
資材
の面につきましても、ある
程度
、どのくらいは
中小企業
部門に流さなければならぬかという策定なり、意見の開疎もできるわけでございます。私先ほど申し上げましたのは、具体的な取扱いといては一貫性を欠くから、一本でやらなければ困るだろうというふうに
考え
ておる次第でございます。なおそれ以外に
中小企業廳
といたしましては、
資材
はもたないけれ
ども
、各
業種
別に、特に
中小企業
の多い産業部面におきましては、具体的なる
経営
の
指導
なり、
技術
の
指導
という実務を担当するわけでございまして、この点に実は大きな
役割
を與えられておるというような体制でございまして、それに関連いたしまして
資材
、資金、動力等につきましては、大きな
発言
権をも
つて
、むしろ現局をひつぱ
つて
いくようにも
つて
いきたいと
考え
ておる次第でございます。
林大作
38
○林(大)
委員
その問題は追究いたしますと、きりがありませんから、その
程度
にしておきますが、
中小企業
と申しましても、
工業
生産と、
商業
部門とは、非常に
違つた
部類であると思います。
日本
の
経済
構造の全体から申しましても、計画
経済
、
統制
経済
を強行していかなければならない
日本
といたしましては、特に配給の面にタツチいたします
商業
部門というものは、むしろ今の濫立状態よりも、どつちかと言えば整理さるべき部門でありまして、生産
工業
の方は輸出産業と結んで
考え
ますと、これは無限に伸びる可能性があると思うのであります。この二つのまるつきり
違つた
部面の行政に関して、どういう心持でいかれるのであるか。またそうした
違つた
二つの面を、この
中小企業廳
の法律の中でどのようにわけてお扱いになるつもりであるか、承りたいのであります。
水谷長三郎
39
○
水谷國務大臣
大体
中小企業廳
の
法案
は——
中小企業
対策
は
中小工業
対策
であ
つて
、
商業
対策
は含まれておらないというようなことをよく言われるのでありますが、実は私の方といたしましては、そういう御批評はきわめて迷惑でございまして、今後
政府
の発表いたしました
中小企業
対策
は、
中小
商工業
全般に関する
対策
でございまして、必ずしも
工業
のみを
対象
としたものでなくて、
商業
をも含めた
対策
でございます。たとえば
技術
の向上の問題も、
経営
の能率化の問題も、いずれも
工業
商業
共通の問題であろうと思
つて
おるのであります。ただ
商業
につきましては、この
対策
に含まれていない特有の問題があることは、これは仰せの
通り
でございまして、それについてはさらに別にその
対策
を
考え
る必要があろうと思
つて
おります。それで今回は
中小企業廳
の中におきまして、特に
商業
を專門に担当する有力なる課を設けまして、総合的な
商業
対策
を立てて、それを実施していきたいという
考え
をも
つて
おります。たとえば指定配給物資の配給機構の問題であるとか、あるいは問屋制の問題であるとか、あるいはやみ市場の問題をどういう
ぐあいに
解決
するか。こういう各種の困難な問題が多い状態でございまして、これにつきましては、あくまで配給
機能
の百パーセント発揮健全なる配給機構の確立、ひいては
生産能率
の向上等、國民生活の確保に主眼とおきまして、十分仰せのような
対策
をば立てていきたい、このように
考え
ておる次第であります。
林大作
40
○林(大)
委員
次に問題を轉換いたしまして、局のわけ方でございまするが、一体この
中小企業
として
日本
で非常に
將來
必要なもの、特に輸出と関連してどうしても
日本
で
発達
させなければならないものは、美術工藝品であると私は思います。どうしても
日本
の緻密な労働力を高價なものにして、外國に輸出して、これで食糧その他の
資材
を買わなければならないのでありまするから、美術工藝品だけは特別に保護して、かなりよい
指導
と振興方法をとらなければならない、こういう信念をも
つて
おりまするが、こうした美術工藝局というようなものをおつくりになるお
考え
はないものかどうか、お伺いいたしたいのであります。
細井富太郎
41
○
細井政府委員
中小企業廳
の機構の問題につきまして、御参考に概略を申し上げたいと思います。これは大体の腹案でございますので、多少変るかもしれませんが申し上げますと、法律には振局局と
指導
局と二局をおくような
建前
に
なつ
ております。その下部機構といたしましては、振興局に振興課、調査課、調整課というような
三つ
の課をおきまして、ここで大体今大臣から
お話
ございました
商業
一般の
対策
を立てる、あるいは
中小企業
全般の調査事務をやる、その他
協同組合
の問題、金融
機関
の問題、百貨店
関係
の問題、その他一般的な
仕事
をやる
建前
にいたして
考え
ております。次に
指導
局といたしましては、
指導
局のほかに三課をおきまして、この
指導
局におきましては大体
業種
別にわけて担当いたしまして、先ほ
ども
申しました
技術
の向上なり、
経営
の改善に関する一般的な
指導
を
行つて
いく。これに関連した具体的な
仕事
は全部
指導
局と
地方
の商工局、各府縣廳を動員いたしまして、全体として一体に
なつ
てや
つて
いけるような
組織
に
考え
ております。 なお今御意見のございました美術工藝品の
関係
につきましては、
將來
必要があれば、そういうようなものを相当する局をおくというようなことも
考え
られるわけでございますが、当面の
考え
方といたしましては、
指導
局の中に特に工藝室というものをおきまして、
商工省
の直轄いたしておりまする工藝
指導
機関
はもちろんのこと、各般の工藝
指導
に関する
仕事
をここで一括してや
つて
いただきたいというふうに
考え
ております。
將來
必要に應じて、さらに発展的に機構を拡充していくということも
考え
られるかと思いますが、ただいまのところ、そういうふうな構想でおります。
林大作
42
○林(大)
委員
次に各都市との
関係
でありますが、今の
お話
から承りましても、
中小企業廳
はおもに大都市、都会に
関係
が多く
なつ
ておりまするが、この都市について特別な
機関
を設置するような御意向がございますか。それとも
地方
商工局の中に、
中小企業
に関する部門を扱わせるというようなことにして、都市との連絡を密にされるつもりであるか、その渡の機構をお伺いしたいのであります。
細井富太郎
43
○
細井政府委員
大都市と
指導
機関
との
関係
でございますが、ただいま私の方で
考え
ておりますのは、
地方
機関
といたしましては、
地方
の商工局で局下の各府縣の連絡調整推進の
仕事
を担当していただきまして、実際の具体的な第一線の
仕事
は、すべて府縣廳を
中心
に
運用
していきたいというふうに
考え
ております。実際におきまして、府縣廳では
指導
力につきまして多少不備な点もございますので、その点は商工局が斡旋いたしまして、中央なりあるいは他の府縣から、その
指導
機関
なり
研究
機関
の應援を頼むというようなこともや
つて
いたいただきたいと
考え
ております。なお経費といたしましては、大体
商工省
で経費をもちまして、
地方
廳の
機能
を
活用
いたしますための諸般の経費を負担していきたいということに
考え
ております。大都市につきましては、府縣とわけて特別に扱うかどうかということは、相当これは問題がある点じやないかと
考え
ております。しかし特別に扱わないといたしましても、大都市には
中小企業者
が集中いたしておりまする
関係
もありますし、また大都市の行政機構の中には、相当の
指導
力も、
指導
の陣容も整
つて
おるというような点もございますので、府縣廳で一元的にや
つて
いただく場合におきましても、大都市におきましては、特に大都市の諸般の行政機構を十分
活用
していただく、その
活用
する場合に、ある
程度
仕事
を分担してや
つて
いただくという形でいくか、あるいは一体と
なつ
てや
つて
いただくかは別としまして、特に大都市の機構は十分に
活用
する必要があるのではないかというように
考え
ております。大体におきまして、大都市ごとに
中小企業
に対する相談所のようなものをや
つて
いただく、あるいは大都市にあります商工会議所の
機能
等も、これに併せて
活用
していくというような途が必要ではないかと
考え
ている次第でございます。
林大作
44
○林(大)
委員
最後に全体といたしまして、この
法案
の力というものが、非常に消極的な感じに受取られてならないのであります。その点、私の
中小企業廳
に対する念願といたしましては、
中小企業廳
はすべからく
日本
の
中小企業
を現代化する、そうして
中小企業
の戰終の締め直しをするというところがはつきり現われていくことが、絶対に必要であると私は思うのであります。ややもすれば、これがどうも小中
企業
の小言、請願、陳情の受け所になりそうな傾きが十分この法文にも現われております。それから失業救済のような面に見られるところもございますので、いたずらに時代の波に逆らつたものを補助してこれを促護していくというような消極的な面は、思い切
つて
清算をすべきであ
つて
、すべからく
中小企業
を現代化するという意味で、はつきりした信念をも
つて
いかなければ、今私が指摘いたしますような、きわめて消極的
なつ
まらないものになり終ると思うのであります。その意味におきましては、繰返して申し上げますが、金融と
資材
と、労力とを相当計画的にしつかり握
つて
、そうして、全体何が
中小企業
であるかというような観念ももつとはつきりして、そうして堂々とひとつ
中小企業
の現代化のために進まれんことを希望して私の
質問
を終ります。
喜多楢治郎
45
○
喜多委員長
本日の質疑はこの
程度
で打切りまして、次会は明日午後一時より継続をいたしたいと存じます。 これをも
つて
散会いたします。 午後三時二十二分散会