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山崎(道)
委員 私はただいまの局長の御答弁はやむを得ず了承という
程度にいたしておきまして、速やかに今言われたようにこの
條文が改正されることを私は強く要望いたしますと同時に、この
法案審議に
あたりまして、公聽会等を開かれていろいろ審議したと言われますけれ
ども、少くともこういうわれわれに
関係のある
法律ができたときには、われわれ厚生
委員の中からも、こういうことに参画してよいのではないか。私
たちは何にもこういうことを関知していないということを非常に残念に思います。
それから第十一條のところにまた返るのでありますが、非常に弱いと申されましたと同時に、人権蹂躙云々ということでございましたが、また何でもない者は断じてやらないのだというお言葉でございましてので、私はここにこういう事業をも
つてひ
とつお伺いしたいと思います。連れて行
つたら遮二無二やらなければならないということでございます。これは六月二十四日の婦人民主新聞に取上げられた記事でございますが、「ぶり返すかその本性、耐えられぬ辱め、不当檢診、今度は夜の有樂町街頭から」というので、去る五月四日、聖路加病院の看護婦さん、
大藏省の講習所教官の娘さんで、銀座教会の英語教師をしておられる方が、夜の八時ごろ勤務の帰りを有樂町ガード附近を
通りかかると、やにわに警官隊が現われ、弁解も聽かばこね、むりやりに捕えてトラツクに乘せ、麹町署に連行された。トラツクで運ばれた二百余名のうち、小倉さん
たちほか三十名は取調べの結果、身許が明らかに
なつたにもかかわらず豊多摩病院に運ばれ、一晩泊められて強制檢診の上、ようやく翌日帰された。その上病院では
入院料として二百円を
請求、早く帰りたさに一同は泣く泣く言う
通りの料金まで
支拂つて帰
つてきたというのであります。そうして被害者の
人たちは、言うに忍びない屈辱のシヨツクは生涯忘れられないでしよう。警察では私
どもがやみの女でないとわか
つても、平氣で、おもしろ半分に扱
つていました。
東京の女はみんな一度ははいる方がいいのだなどと暴言を吐いていました。その上、病院の寝具の不潔なこと、一晩で皮膚病に感染してしまいました。むりに連れて行
つて一晩二百円の料金を拂えと言うのです。拂わなければ帰してもらえないと思うので、お金のない人は借りて拂いました。まじめな働く女性を罪人扱いはま
つたくひどいと思います。こういうのに続いて山川局長、あるいはいろいろな人の談話が載
つております。これは昨年もこういう問題が起りまして、私
たちはうこれは重大問題だとして取上げて、G・H・Qまで繰りこんで行
つたことがありますが、また再びこういうことがぶり返してきたというのは非常に遺憾でございます。夜が非常に遅か
つたというならばいざ知らず、サンマー・タイムの八時といえばまだ明るいのであります。こういうことになりますと、勤める女性は安心して勤務もできないということになりますから、ここにもあるように、一應連れて行
つて、その身分等が明らかに
なつた場合にもこれを病院に連れて行くということこそ、私は人権蹂躙だと思うのでございますが、
予防局長は、連れて行
つたらどうしても診断しなければならないというような指示をなされているのかどうか。この点を伺います。