○濱野
政府委員 まず初めに費用ですが、臨時の場合には、みな防疫費用で縣と國が負担をしていくつもりであります。それからB・C・Gの潰瘍でございますが、これは仰せのごとく昔は潰瘍ができました。これは日本の学者が長與先生を中心にしてあらゆる研究をいたしました。このごろは超短波を使いまして、B・C・Gのいい液をつくるようにしておりますが、そういう
関係で潰瘍が非常に減りまして、ちよつとできたときでも、赤チンを塗
つておけばすぐ止ま
つてしまう。日本のB・C・Gの研究は昭和十三年長與先生のもとにおいて実施されたたのでございますが、当初私は外國から帰
つてまいりまして、B・C・Gのごときはも
つてのほかだと言
つて、その
委員会にまで
行つて反対をしたくらいですが、実に研究されて世界に冠たるものとなりました。このごろは飛行機でアメリカからしよつちゆう製造所の研究に参られ、また國際連合でもこれを取上げて四千万人分要ることに
なつております。このようなことは日本の成績がその
基準をなしておるやに聞いておりますので、私たち長く労苦を拂われた先生には敬意を表しておりますが、一番最初は研究に行
つた若き技官の一人でございます。現在では非常に進歩しておりまして、その成績はきわめて良好であります。そんな
関係で潰瘍はほとんどありません。技術もよくなりましたし、製造もよくなりました。それから突然の死でございますが、これに対して非常に私は神経を使いまして努力しております。昨年も通算するとかれこれ何百万人という人にチフスの注射をしたのでございますが、これにそういうような事例がございましたが、そういうときにはただちに前も
つて縣の方へ
連絡をとりまして、貴い死をむだにせず、何がゆえにな
つたのだろううので、できれば解剖までしまして学会で
委員会をつく
つて調べておりますが、これは未だにわかりません。そういうことの起りませんように極力努力しますが、特異体質の人がままありますので、非常に努力し、もちろんその究明に努力いたしております。予防
衞生研究所で極力いたしております。
それから今の注射のときでありますが、ときどきちよつと間違えて、この間あたりガソリンをさしてしま
つて手をすつかりはらせましたので、これもすぐ私の方がら
行つております。
地方新聞を見ておりますとよくそういうことがあります。そういう例があるとそれを全國の縣へ通知いたしまして、そういう間違いをするな、これは先生でなくて係員がついびんを間違えて、謄写版のガソリンのびんがワクチンのびんと同じようですから、それを持
つてい
つたのだすが、先生もうつかりしてさした、そういたらすぐ痛い痛いと言うので、そんなに痛いわけはないと言
つて見たら謄写版のガソリンであ
つた。こういうようなことはよく保健所で
監督いたしまして、間違いがあれば早速縣へ
注意して、そういうことを起さぬように努力しております。何が起りましたら御
注意いただきまして、完全にいたしたいと思います。