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河合委員 私のお尋ねいたしたいことは、あるいは前のときにすでにそのことを申し上げまして、
重複をしないかということをおそれるのでありますけれ
ども、私の見るところによりますと、この問題は非常に重大な問題でありますから、たといそれが
重複しておりましても、さいわい本日は
大臣が御
出席にな
つておりますから
——前には
大臣は御
出席はなかつたのでありますが、私
ども同僚委員に対するその答弁は、私
どもははなはだ不満足に
思つたのであります。
委員長もこの点については御同感であつたと思うのでありまして、
委員長の席からそういう
意味の御発言もあつたのであります。それできようはあるいは前にお尋ねしたことと
重複するかもしれませんが、私は
大臣にお尋ねいたしたいと思いますが、このたび
國家行政組織法という
法律もできますし、またすでに
國家公務員法という
法律も制定されたのでありまして、
建物ができ、その中にはいる人がきまつたわけなのでありますが、それで
行政事務も進行しています上に、その
建物の中におるところの
人間の
働き振りであります。そのことをこの
法律によ
つてよく監督なさるのではないかと思うのであります。そこでこれは私が始終申し上げることでありますが、そう別に
予算も要らなければ、あすからでもやろうと思えばすぐできる
一つの希望があるのであります。それは時間のことであります。この前も申したのでありますが、今日もそうです。私は八時に家を出まして
新橋へ九時半ごろにつきました。本日の日暮里から
新橋に参ります
電車は、ほとんど押しつぶされるくらいな多数の乗客であります。その大多数が皆
官廳等に
出勤するところの人であります。
議会は十時から始まるのでありますから、私
どもは九時前後に出てくるのは当然であります。しかし各
官廳は
執務は九時から始まるのであります。それならば私よりも一時間早くそういう
人たちが
電車に乗
つておるならば、ああいう混雜はないのであります。これは戰時中でありましたが、私もその当時
議会へ出ておりまして、やはり
決算委員会で
各省の毎朝
遅刻する
人間の数を調べてもらつたことがあります。それは
井上良次委員がその
資料を
要求いたしまして、
各省の朝の
出勤時間にどれだけの人が時間
通りに
出勤し、どれだけの人が
遅刻するかというその
資料をもらつたことがあります。その中で一番
遅刻の少かつたのは
海軍省であります。そのほかの
各省は多数の
遅刻者がありました。私はその当時の
状態よりもこの節の方がはなはだしいと思うのであります。どれだけ
サンマー・
タイムを
施行いたしましても、時間を浪費するならば
サンマー・
タイムの
意味をなさない、あるいは
食糧事情があり、あるいは
住宅難によ
つて遠方から
出勤するためであるというような、それは
一つのプラクラスである。理屈をつければ何でもつけられる。最近私の友人が
一つのおもしろい詩を送
つてくれました。それは「早
起雀群 去
竹塒 人間侃夢 不知明」これは雀はすでに朝早くから起きているのに、
人間は夢を
樂しんで夜が明けたのを知らないというおもしろい詩を送
つてくれたのですが、実際その
通りなんです。これは一時間早く規定
通り出勤して
執務をするということは、別に
予算がかかることでも何でもない。いついつからでもできる。
大臣は今までの
各省の
役人の
執務ぶりをどうごらんにな
つているか。何らこのことは
議会にもかれこれ言うことは資格がないのであります。十時に始まる時間にみな出てまいりません。中には
委員がそろ
つても
政府委員が來なかつた。これは先週そういう事実があつたのであります。しかしこれは
議会でも大きなことは恥ずかしくて言えないのであります。私
どもは時間
通り仕事をせぬのですから、しかしこれは
默つてお
つては、いつにな
つて改まるかわかりませんから、私はこのことを申すのであります。現在の
役所の
執務ぶり、この時間の点に関しまして
大臣はどうお
考えにな
つているか。
將來こういう点はどういう
方針でおやりになるのか伺いたい。
それからついでに
委員長に申し上げておきますが、この際
資料を
一つ要求していただきたい。毎朝どれだけの人が
遅刻し、どれだけの人が時間
通り出勤されるか、
東京都内に所在する
各省を通じて調べていただきたい。こんなことを行うくらいは何でもないです。元來局長、
課長などは、そういう時間の制限が緩やかかもわかりませんが、
大臣を初め時間
通り、
各省にお勤めになりましたら、下の方がそれになら
つてくるんです。それは
執務の性質が違いますから、夜遅く
なつたり、
役所以外の
仕事もありましようが、しかしそれにしても下僚を率いていくというお
考えで、毎朝時間
通り課長局長あたりが
出勤してごらんなさい。その下の
役人はみなそれにならうと私は思うのであります。
この点について、ひとつ
大臣のお
考えを承
つておきたいと思います。