運営者 Bitlet 姉妹サービス
使い方 FAQ このサイトについて | login

1948-06-26 第2回国会 衆議院 議院運営委員会 第60号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十三年六月二十六日(土曜日)     午前十一時二十五分開議  出席委員    委員長 淺沼稻次郎君    理事 坪川 信三君       小澤佐重喜君    工藤 鐵男君       赤松  勇君    小島 徹三君       椎熊 三郎君    神山 榮一君       中村 俊夫君    平川 篤雄君       成重 光眞君    榊原  亨君       林  百郎君  委員外出席者         議     長 松岡 駒吉君         副  議  長 田中 萬逸君         訴追委員会   中村 又一君         議     員 中村元治郎君         事 務 総 長 大池  眞君     ――――――――――――― 六月二十五日  内閣総辞職並びに議会解散に関する陳情書  (第九一四号) を本委員会に送付された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件  法案を付託すべき委員会に関する件  院内秩序維持に関する件  参議院回付案の取扱いに関する件  裁判官彈劾法改正に関する件  議院法制局法案及議院事務局法の一部を改正す  る法律案     ―――――――――――――     〔筆 記〕
  2. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 これより議院運営委員会を開きます。  民主自由党日本社会党民主党それから國民協同党院内事務長の四名の連記で、院内秩序維持に関する陳情の文書が来ておりますから、一応御参考までに読んでみます。    院内秩序に関する陳情  一、特別通行証を全廃し、陳情人及面会人には必ず面談所或は特別面談室にて面接すること  一、特別通院証を定め(無記名番号バツチ)定数を限り比率により各党に割当て事務長責任に於て之を使用す  基本数一政党に一ヶ議員五十人を増す毎に一ヶを増す  一、政党事務費事務補助員議員秘書)のはい用証に本人の写真を貼付し出入の都度衛視に提示する事衛視は必要に応じ之が提示を求め得る事  万一他人のものを使用せる者ある時はバツチを没収し再交附せざる事  現在使用中のバツチは最も速やかに更新する事  一、警務課に於ては臨時的又は便宜的に通行証及バツチの発行をなさざる事  一、政党事務員事務補助員以外のバツチ(仮令官吏徽章職員徽章等)の濫用さるるを適当なる方法により取締ること  一、外来者院内通行の際は何人にかかわらず外套帽子手荷物等有料預り所等に預ける事  一、常時一定時間を定め院内参観を許し警務課責任に於て参観せしむる事  一、衆参両院同調する事  若し両院同調不可能なる場合は衆議院は独自の立場に於て適当なる方法を講ずる事  一、事務員政党バツチ実情に即して再割当をする事              以上   昭和二十三年六月  日        民主自由        党事務長 藤木光雄        日本社会        党事務長 横前 智      民主党事務長 大岩勝守        國民協同        党事務長 大幡 明    衆議院議院運    営委員長   淺沼稻次郎殿  これは当委員会で真剣にお考え願いたいと思います。御意見があれば承つて対策を考えたいと思います。この問題を運営委員会で取上げて、今議会は迫つておりますから、はたして間に合うかどうかは別として、たとえ休会中でも院内秩序に関する件を真剣に研究して、第三國会からは事故の起らないように、ぜひ御研究願いたいと思います。     〔「賛成」「異議なし」と呼ぶ者あり〕     —————————————
  3. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 その次に回付案のことについて、各党意見がまとまつているでしようか、中小企業廳に関する件政治資金に関する件。中小企業廳に関する件については社会党は、できれば衆議院の案が通れば結構だという意見です。
  4. 林百郎

    ○林(百)委員 私の方は中小企業廳法案はのむ、政治資金はける。
  5. 平川篤雄

    平川委員 私の方はどちらもける。
  6. 工藤鐵男

    工藤委員 私は両院協議会を開いて協議してみたらどうかと思う。
  7. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 それでは回付案については、もう少し各党意見のまとまつたところで態度を決定して、場合によつて両院協議会をもつことに取計らいます。     —————————————
  8. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 委員会付託の件を議題に供します。
  9. 大池眞

    大池事務総長 この前御決定を願いましたので、今後行政機構の問題が出た場合には原則的に決算にいくということになつております。今度出てまいりましたものは農業改良局設置法案水産廳設置法案工業技術廳設置法案造幣局官制の一部改正運輸省官制の一部改正商工省官制の一部改正、この委員会付託についてお諮りいたします。
  10. 小島徹三

    小島委員 組織の根本的なものであるならば、これは当然決算にもつていつたらいいと思います。水産廳あるいは運輸省の一局をどうするかということは、決算の方は忙がしいから、その関係委員会にやつてしまつたらどうですか。
  11. 林百郎

    ○林(百)委員 その方がいい。
  12. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 原則として決算委員会にもつていくということでありますが、しかし決算委員長農林委員長その他鉱工業委員長等の間で話合いのついたものは、それぞれの委員会でやつていただくことにしたらどうでしようか、そういうことで御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  13. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 さよう決定いたします。     —————————————
  14. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 次に訴追委員会委員長から、彈劾裁判所法案の一部改正法律案について意見を伺うことにいたします。
  15. 中村又一

    中村訴追委員長 裁判官彈劾法は、昨年の十一月二十日法律第百三十七号で公布されております。当時二十回近くもの御会合のもとに、熱心なる御審議の結果成立いたしたものでございます。当時の速記録を見てみますると、結局この法案の中に実際運用に際して不備欠陥法制が発見された場合は、改正の機会があるというような意味合の言葉も述べられておりますが、いよいよ運用いたしてみますると、一部の改正を御同意願わなければならない点なども考えられるのでございます。  まず第一に、第五条の改正をお願いしてみたいと思うのでありますが、それは第八項中の「國会閉会中その職務を行う場合は」という文句を削るという意見でございます。要するに手当の問題でありまするが、この手当開会閉会中の区別を設けないで、規則の中にありまする相当額手当を受けることができる点に改正を施してみたいと存じます。そこでこの閉会中に職務を行うた場合はというような意味合なつておりますけれども、この訴追委員会は、閉会中といえども原則として仕事をしてまいらなければならぬことと考えなければなりません。それはこの制度國民全体の利益のために設けられておる点でありまするから、議会閉会したからといつて、この訴追委員会が休会するわけにはまいらぬのであります。一年を通じて事務局も附置されており、この機構閉会開会区別なく、もちろん年中活動する機構としてこれを運用してまいらなければならぬと考えております。また全国の裁判官に対する絶えざる実情調査を施すとしましても、わずかの人数で開会閉会等区別によつて緩慢な仕事を行うていくわけにはいかない。しかして裁判所に対する制度でありますから、裁判所が年中裁判を行うております。その職務の上におきましても第二條に掲げられておるような事柄が、裁判官に適せざる事実として発見された場合に、彈劾裁判所訴追機関が動くのでありますから、従つて國民の訴願に対しましては、年中窓口を開けておくことは当然だと思います。またさらにわれわれの目的といたしましては、この訴追委員会が年中仕事をするような事柄が起らないようにと希望いたすのでありますが、この制度を十分活用せられる制度にしていきたいという見地から、議会閉会中云々という文句は削つていただくことが適当だと考えまして、これをお願いしたようなわけであります。  最後に一言つけ加えさせていただきます。手当と申しましても今までの一万円を二万円にしたのでありますが、それを月割にしますると千何百円程度の金額になつておりますから、実費の弁当代という程度でありまして、この條項の削除をお願いするわけであります。  その次は第七條改正であります。これは事務局関係でありまして、今まで事務局には書記長及び書記を置くようになつておりましたが、今回少しく拡張いたしまして、事務局長という制度にいたしまして、現在の定員の二倍を予算の上でも認められてまいりましたので、これを拡充いたしたいと存じます。事務局と申しますると、なかなか大きな機構のように考えられますが、参事二名、主事二名を置くことになるのでございます。事務機構の完璧を期する上におきましても、一つ独立機関機構建前からいたしましても、わずかながら専門的なる事務局と、それに対する職員をもつておることは必要であります。過日この訴追委員会で取調べをやつてみたのでありますが、なかなか人手を借りてその仕事をやることになりますると、容易にそれができないのであります。たとえば速記者の問題の如き、訴追委員会議会とは別個の機関であるから訴追委員会速記に行く必要はないのだ。行くならば訴追委員会から速記料は払うべきものであるというような建前でありました。そのために速記を抜きまして、不便ながら書記を一人使つて昨日の大会議速記をやつたというような状況に相なつております。どうしてもある程度必要なる最小限度の人員だけは一つ認めをいただきたいというのがこの事務局を設ける大きな点であります。  それから訴追期間延長の点でありますが、裁判官を罷免する訴追手続をとる上におきまして、罷免をなすべき事実が発生してから三年間経過いたしますと、訴追することはできないのであります。ところが十日か十五日で訴追のなし得る期限が切れるという場合に、議会解散なつたり、あるいは任期が満了いたしたというような場合におきましては、どういう大きな事実を発見いたしましてもその裁判官に対しては訴追ができなくなつてしまうのであります。そういう場合には、次に新しい当選者によつて委員が選ばれますまで、空白を埋める制度といたしまして訴追期間の時効の延長をしていただきたいというのがこの点であります。  さらに第四点といたしましては訴追請求義務の追加であります。これはお手もとに勧告案が差上げてありますから、すでに御審議願つたと考えておりますが、たまたま私どもの考えとこの勧告案が一致しております。そこでこれは一つぜひお認めを願いたいと存じます。実例をお訴えしますと最近一番困りました問題は、浜松の判事がいよいよ訴追するところの事由が生れるというような場合に、そのときはすでに辞職願を出してしまつており、もう辞職許可書は明日でも発行できるという状態の場合であります。この辞職願許可されてしまいますと、どんな大きな訴追事由がありましても、許可なつた直後からは訴追手続はできなくなつてしまうのであります。そこでこういう点を非常に心配いたしておりましたが、訴追義務裁判所長官に負わせるということになりますと、この難点が解決されることになります。  それから皆さんに御研究を願い、御注意を喚起しておきたいことは、罰則の点であります。それは訴追委員会証人出頭記録提出の要求という場合に、証人が理由なく出頭せず、記録提出をしない、あるいは虚偽記録提出したものに対して、わずかに一千円以下の過料になつております。しかるに議院における証人宣誓及証言等に関する法律案によりますと、宣誓書虚偽の陳述をなした場合には十年以下の徴役になり、証言を拒んだ者は一年以下の禁錮または一万円以下の罰金ということになつております。この点は不均衡になつているという感じがしますので、これは将来の問題として御研究願いたいと思うのであります。  これは全員一致の案でありますから、その点御了承願いまして御同情あるお取上げを願いたいと思います。
  16. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 ただいま訴追委員会委員長から御説明がありましたが、第五條、第七條、第十二條、それらの点について何か御質問はございませんか。
  17. 椎熊三郎

    椎熊委員 第五條の「閉会中その職務を行う場合」というのは削らない方がいい。國会開会職務を行う場合は手当はもらわないのが当然だ。閉会中に職務行つた場合には適当の手当をやるということはつけておいた方がいいと思います。
  18. 工藤鐵男

    工藤委員 ぼくはいずれにしても機構を拡大することは反対です。
  19. 成重光眞

    成重委員 私も工藤さんの意見と似たようなことになりますが、人手が足りないから機構を拡充するというようなことは賛成しがたい。何か事件が起つたときには特別な扱い方のできるような措置を講じたらいいではないか、常時拡充をして備えておくことは私はどうかと思います。
  20. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 大体勧告案については昨日意見のとりまとめを終つて関係方面と折衝中であります。それから第五條、第七條、これらの問題については訴追委員長から意見を承りまして、大体質問終つたようですからもう一遍各党意見をとりまとめて、この次あたり審議を願うことにいたします。     —————————————
  21. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 それから議院法制局法案の内容が出来上つておりますから、議論は別といたしまして、事務総長から一応御説明だけ承つておきたいと存じます。     〔大池事務総長朗読〕    議院法制局法案       (二三、六、二四衆)  第一條 各議院法制局に左の職員を置く。  一 法制局長  二 参事  三 主事  参事及び主事定員は、その院の議決によつてこれを定める。  第二條 法制局長は、議長監督の下に、局中一切の事務を統理し、所属職員監督する。  第三條 各法制局に、その事務を分掌するため、部及び課を置く。各部課分掌事務及び各部の分課並びに職員の配置は、法制局長が、これを定める。  第四條 各法制局法制次長一人を置き、法制局長が、議長同意を得て参事の中からこれを命ずる。  法制次長は、法制局長を助け局務を整理し、各部課事務監督する。  第五條 各部部長を置き、法制局長が、議長同意を得て参事の中からこれを命ずる。  部長は、法制局長の命を受けその部務を掌理する。  第六條 各課に課長を置き、法制局長が、参事の中からこれを命ずる。  課長は、上司の命を受け課務を掌理する。  第七條 参事は、上司指揮監督を受け事務を掌る。  主事は、上司指揮監督を受け事務に従事する。  第八條 法制局長及びその指定する参事は、委員会又は合同審査会の求めに応じ、法制局所掌事務に関し、報告説明することができる。     附 則  この法律公布の日から、これを施行する。
  22. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 それではこの案件についてはこの次に質問することにして、今日はこの程度に伺つておくことに異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  23. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 それでは次に事務局法の一部を改正する法律案について事務総長から御説明を承わることにいたします。     〔大池事務総長朗読〕    議院事務局法の一部を改正する法律案       (二三、六、二四衆)  第一條 第一項第三号乃至第六号を次のように改める。  三 主事  四 常任委員会専門員  五 常任委員会調査員  六 常任委員会調査主事  第六條中「又は副参事」を削る。  第七條中「及び副参事」を削る。  第八條中「副参事」を「参事」に改める。  第十條 各事務局衛視副長数人を置き、事務総長参事又は主事の中からこれを命ずる。  衛視副長は、上司指揮監督を受け警務に従事し、衛視指揮監督する。  第十一條 各事務局衛視若干人を置き、事務総長主事の中からこれを命ずる。  衛視は、上司指揮監督を受け警務に従事する。  第十二條 常任委員会専門員常任委員会調査員及び常任委員会調査主事は、常任委員長申出により、事務総長議長同意及び議院運営委員会の承認を得てこれを任免する。  第十三條 常任委員会専門員常任委員長の命を受け調査を掌る。  第十四條 常任委員会調査員常任委員長及び常任委員会専門員の命を受け、調査事務に掌る。  第十五條 常任委員会調査主事は、常任委員長常任委員会専門員及び常任委員会調査員の命を受け調査に関する事務に従事する。     附 則  この法律公布の日から、これを施行する。  この法律施行の際現に各議院事務局の副参事常任委員会専門調査員又は常任委員会書記の職にある者は、別に辞令を発せられないときは、現に受ける給料を以て、それぞれ各議院事務局参事常任委員会専門員、又は常任委員会調査主事に任用されたものとする。
  24. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 それでは質問は次回にすることにして異議ありませんか、     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  25. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 なければさよう決定いたします。  本日はこの程度で散会いたします。     午後零時二十五分散会