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政府委員(賀來才二郎君)
委員会は、御承知の通り、又先程も私から申上げました通りに、この編成は構めて民主的にできておるのであります。從いましてその運営につきましては、官廳も指導とか干渉とかすることをやらない、又
委員会としても官廳は勿論、あらゆる團体、機関から独自の立場をと
つて行動をする、從
つてその行動の結果につきましては、輿論の批難に俟つ、こういう態度を持
つておるのであります。そういうふうに行くべきであるという考え方は
労働省といたしては持
つておりまして、別にかくのごとく歩んで貰いたい、こつちの方に行
つて貰いたいというふうな指導はいたしておりません。ただお話のように、最近の
労働爭議の状況は、場合によりましては非常に政治的な含みも持
つておりますし、又経済的な問題といたしましても、非常に全國的な繋がりが必要なのであります。又一
地方労働委員会の
一つの爭議の判断にいたしましても、やはり全國的に、生産復興についてはどつちの方角に
労働者が向うべきかということも考えなければなりません。ばらばらの判定がされますと非常に全体としての結果が惡いということもありますので、制度といたしましては、中央
労働委員会と
地方労働委員会の間は指導とか、いわゆる上下の
関係はありませんが、実際上連絡は必要でありますので、年に二回全國
労働委員会の連絡協
議会というものが開催せられております。凡そ三ケ月に一回の割で各
地方ブロツクの連絡協
議会というものが行われております。又必要に應じましては随時連絡協
議会を開く、例えば今度の全逓の場合におきましても、
地方労働委員会で扱
つておることもありますし、中央でもやりまするが、これは全逓という……又逓信省が
処理する全國的な問題が大部分でありますので、この点については中央と、それから直接扱
つておりまする大阪、兵庫、
京都との連絡
会議を持
つておるということのやり方をいたしております。尚お話のように、どうしても中央でとりました方針と或いは
地方でとりました方針というものを相互に連絡をする必要がありますので、中央
労働委員会の発行によりまして、毎週一回「速報」というものを出しております。又十日に一回中央
労働学園の発行によりまして、編集、鑑修は中央
労働委員会がや
つておりますが、それによりまして取扱状況、その他
労働情勢一般の集録をいたしました「中央
労働時報」というものを月に三回発行いたしております。この「中央
労働時報」は全國の
労働委員は勿論全部配付をいたしますが、その外労政
関係の官廳或いは
労働組合の方にも、或いは使用者團体、或いは学術研究團体に対しましても、これは配付をいたし、又実費で販賣もいたしておるのであります。「速報」の方は販賣をいたしておりませんが、時報の附録といたしまして配付をいたしております。こういうことをや
つております。