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政府委員(
東條猛猪君) この
納税運動實施に必要な
経費並びに
租税收入
確保のため必要な
経費の内譯はという
お尋ねのようでありまするが、
納税運動實施に要する
経費二千
萬圓の内譯は、この運動が御
承知のように最近の納税の
實績に鑑みまして、
國會の皆さま方の御協力を得まして、全國的に大規模の納税運動を展開いたしまして、納税の
實績を一段と昂揚することに努めたいというのが、この二千
萬圓の
内容に相成
つております。納税運動本部のいろいろの
経費を大體百六十
萬圓、それから中央、地方でいろいろ講演をいたします場合の會場の
経費でありますとか、或いはこれに伴います劇でありますとか、講演闘係の
経費を約三百
萬圓、それからラジオの放送でございますとか、或いは新聞、雑誌にいろいろの
報告をいたすという
経費を約二百二十
萬圓、ポスターの印刷の
経費といたしまして百二十
萬圓、それから寫眞の移動展で百
萬圓、それから私共の納税と申します新たな運動しますいろいろの
関係、これもやはりパンフレツトでありますとか、講演でありますとか、そういうことでありますが、約九百
萬圓、或いは街頭放送それに四十萬圃という一應の目算を立てておるのであります。ただこういう納税運動というような運動は御
承知のように、初めから固
つた型でいろいろ皆様方の御協力を得、お智慧を拜借いたしまして、機動性のある運動を展開して行かなければなりませず、この當初いろいろ豫定いたしてしおりまするこの計畫なり
金額が、私が
只今お答え申上げましたように、使われるかどうかは、これらの運動の
實情に即しまして十分考えて參りたいと、かように存じておる次第であります。
次に
租税收入
確保のため必要な
経費一億八千四百
萬圓の内譯であります。大體これは税務署
官吏に封します特別
手當に要する
経費であります。これは直税
関係の
調査の
手當でありますとか、關税
關係の
調査取締りの
手當でありますとか、滞納處分の
手當でありますとか、或いは特に危険な地域、場所に税務
官吏が出入りいたします場合の危險
手當でありますとか、これらは何れも別途
法律案を
提出いたしまして御審議を頂いておるのでありますが、この特別
手當の實施に必要な
経費が八千三百
萬圓。それから税務
官吏の使います旅費であります、この旅費は當初
豫算においても相當
程度計上いたしてございますが、その後の
實績を取調べてみました結果、七月以降の旅費規則改正その他によりまして、不足を生じて参ることか明らかになりましたので、二千六百
萬圓の旅費の不足を
追加いたしました。それから税務署で使います
消耗品でございますが、これが文具費その他におきまして相當の不足を生じて参るということが明らかになりましたので、約二千六百
萬圓を計上いたしました。備品費につきましては一千六百
萬圓。それ炉ら税務署の各種のこまごました修繕費であります。何さま御
承知のように税務署の数は多数でありますので、これに必要な物を集計いたしますると、相當の
金額になりますので、
施設費におきまして一千四百萬圃、それから局部的な
事情でありますが、東北の一ノ關の税務署が過般の水害で帳簿その他失われましたので、修繕に必要な
経費二百三十
萬圓、それから非戦災税の
關係の
調査資料の作成、これにつきましては町村役場等に一方ならず迷惑をかけておりますので、それらに封して鷹分の補助と申しますか、謝禮と申しますか、そういう
経費これが約四円五十
萬圓、これが
租税収入確保のために必要な一億八千四百
萬圓のあらましの内譯にな
つております。
次に税務
官吏の現員と
豫算定員との側に、約
豫算定員に比べて現在
人員が五五%というような極めて充員状況が悪いのではないかどうかという
お尋ねでございますが、
事實は
調査の結果その
通りでありましてこの
定員の充實状況は現状において五五%やや上廻
つておる見當に相成
つております。これにはいろいろ原因があると存じまするが、特に最近財産税でありますとか、或いは戦時補償特別税その他税務署の負擔が一般税務
職員にかかります負擔が非常に重い、こういうことを考えまして、
豫算を査定いたしまするときに、各種
關係の同ともいろいろ協議をいたしまして、一人當りの實は事務的な負擔限度という點から考えまして、必要な
増員を
豫算に計上いたした次第でございますが、税務
官吏を採用いたしまする
具體的な選考の場合になりますると、仕事の
内容がやや技術的な點もございまするし、又
事柄の
性質上相成るべくは相當學歴におきましても、或いは経験におきましても
通常な者を採用いたしたいというような見地から選考を進めて参りますると、
豫算で認める官制で認めておりまする
人員までなかなか補充がつき兼ねるという實は
實情に相成
つておりまして、
豫算の面から考えますると、この
程度の人がなければ手不足である、不十分であると考えまする
人員が實は實際補充の場合、選考におきましてはでき兼ねておるという
實情に相成
つております。併しながら、そういうことに相成
つておりまする結果、結局税務
官吏の負擔が重うなりまして手不足を生ずるという状況に相成
つておりますので、これではならんということは當り前でありまして、我々といたしましてもできるだけ仕事のできるような税務
官吏を引腰き補充して参ることに
努力をしておる次第であります。先程申上げましたように、先般の
閣議決定におきまして、一般り行政
官吏におきましては、今後
定員と現員との間に開きがございました場合に補充をいたさないということを
原則にいたしておるのでございますが、税務
官吏の場合におきましては、右に申述べましたような特殊
事情に鑑みまして、一般の
原則に拘わらず相當
程度の
増員をいたさなければならないということを別途
閣議決定をいたしておりまして、大蔵省といたしましては今鋭意こり
人員の充足を圖
つておる。こういう岳情に相成
つておるのであります。税務
官吏の場合でなくて、一般の中央の場合においてはどうな
つておるか。こういう御質問でございまするが、御指摘の
通り、
豫算定員と現員との開きが一番著しい例がこの五五%でございます。全體の
政府職員を通じましたパーセンテージは約八〇%、七九%なにがしという
程度に相成
つてお
つたかと心得ております。それでは
豫算の査定はこういうふうにやるのだという御質問でございまするが、御指摘の
通りに、漫然と
豫算定員と現員との間の開きをそのまま置きまして
豫算の査定をし、
豫算全額の積算をいたすということは
適當でないということにつきましては御指摘の
通りでございます。従いまして、大蔵省といたしましては
豫算定員と現員との開きがなかなか詰らない。又最近の情勢におきましては、特別の
事情のない限り又補充しないという
方針を取りますると前後いたしまして、今後は二十二
年度の
豫算に計上いたしておりまするところの人件費で、この現員と
豫算定員との開きによ
つて生じまするところの
金額を新たに
節約乃至不要に立てまして、先般の八號
豫算に計上いたしましたように、人件費の一割り
節約を立てまするし、又今回のこの十號
豫算におきまして、一時
手當のに必要な人件費といたしまして約四分の一を捻出いたしましたよろな次第であります。尚二十二
年度といたしましては、
只今申上げましたように、経過的な措置を講じたのでございますが、二十三
年度の予算を
編成いたします場合におきましては、
原則といたしまして現員現給主義を人件費の積算の基礎にいたしまして査定を進めて参りたい。かようにいたしまして御指摘のような弊害を是正することに努めたいと、かように存じておる次第でございます。