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中西功君 それで問題の
中心點は、即ち一、五五〇
カロリー竝びに千八百圓によ
つて喰えるかどうかという問題に歸著すると思うのです。これについてはもつと詳しい問題、個々の問題について我々は
質疑したいと思うのです。それで私といたしましては、私の概括的な
意見を言えば、先き申しましたように
安本の
生活物資局自體が必要だと言
つておるその
カロリー量は、
平均二一四〇
カロリー、これも實に内輪に
見積つての話であります。一五五〇
カロリーというのは、これはもう
幾ら平均いたしましても非常に衰れな、殆んどこれでは働けないものにな
つておるわけであります。
勞務者加配米があると言いますけれども、一
體加配米の
カロリー量をどれだけに
計算しておるかということも問題であります。これは恐らく非常に少く見積られておるのであります。それでこういう
計算をいたしますと、とにかくどうしても最少六五〇
カロリーというものを闇で買わなければならん。この六五〇
カロリーという
數字は、これは四・二人の
世帶では二五二〇
カロリーになるわけであります。この二五二〇
カロリーというのは、結局四・二人の
世帶において
大人一人が
斷食をしておるか、或いは又
乳幼兒ならば、二人の
子供が
斷食をしておるか、そういうふうな
數字なんです。こういうふうな點を
基礎として考えて行きますと、
政府は
安本が最近
發表いたしましたあの十一月になれば四百圓近くの
黒字が出るというふうなあの
發表は、實に人を馬鹿にしておると思うのです。私はあの
新聞記者に配られた表から、いろいろ推算して
計算して見ますと、その足りない
部分、
政府の言う
通り二五二〇
カロリーというこの足りない
部分、その足りない
部分を十一月頃の状態に換算いたしますと、これは一人當り
闇費として、これは
飲食費だけでありますが、その
部分は九圓六十錢になります。一ケ月約二百八十八圓、これは四・二人に直しますと一日四十圓三十二錢、一ケ月千二百九圓六十錢というふうな
數字になります。この
計算の
基礎は非常にややこしいので申上げませんが、あの渡された表を勘案して推定して出しますと、闇で買うべき一
カロリー當りが大體一錢六厘くらいになります。それで
計算したわけでありますが、こうなりますと三百九十
幾らかの
黒字は愚か、
實際は赤字が八百圓に達するのであります。これは簡單な
計算でありまして、これだけではまだ問題の
眞相は
はつきりしないと思うのです。こういうふうな杜撰なと言いますか、非常にインチキな
基礎の
數字で以て、實は現に食えない、非常に食えないでおる多くの
人々の不滿をそらそうとしておるところが非常に明瞭なのでありますが、併しこの
基礎數字の問題に關しては、實は
米窪國務大臣に當りましても十分でないと思いますので、私の
質疑を
次囘に保留いたしまして、
和田安本長官の御出席を求めて、その節
はつきりと細部に亙
つて討議したいと思います。
それから
資料を
要求したいのですが、非常に澤山ありますが、實は
政府の
發表では、一日五〇
カロリーというふうなものが
家庭菜園から入ることにな
つております。こういう
家庭菜園は可なり大きな
菜園でありますが、そうした場合に、
政府はその
種子代でありますとか、農機具でありますとか、そういうものを果して見込んでおるかどうか、又どういうふうに見込んでおるかという點が
一つの問題であります。それから
蛋白質、これも
實際の量が一日一人どれくらい、これは量でありますとか、それから
金額、そうしたものをドけだけに見込んでおるか。それから副
食費でありますが、これも單に副
食費というふうな概括的なことにせずに、豆、魚、肉、野菜、それから鹽干魚、油その他というふうに分けて、
はつきりと量、
金額というものを出して貰いたいと思います。
調味料の味噌、醤油、鹽、これも量と
金額。酒、煙草においても同じであります。それから
住居費は、あの表によりますと八十九圓十五錢ということにな
つておりますが、その中で家賃が
幾らであ
つて、一人當りの
坪數をどのくらいにしておるかということも
はつきりと聞きたいと思います。非常に細かいことを言うようでありますが、大體電球は何燭光を豫定しておるのか、それから
先熱費、この中には、
電氣料、
瓦斯代、木炭、薪、煉炭、マツチその他がありますが、こうしたことも
一世帶一日當り、一ケ月當りのその
量竝びに價格を
はつきりと出して頂きたい。
衣服においても同じであります。單に
衣服とせずに、肌着やタオルそうしたもの、即ち
布帛品、それも量と
金額。それから履物、石鹸、
入浴代、
理髪代、
通勤代、この
通勤代は被
通費の中に一括されておるだろうと思いますが、一體この
交通費の中の
通勤代、我々働く者が通勤する場合に、何キロくらいのことを豫定されておるか、何キロ通勤すると豫定しておるか、その
金額。或いは又
實際に
家族が、この中でも
はつきり出ておりますよすに、
闇購入物のために
闇買いに行かなければならん、その場合に
政府は
闇部分があるということを豫定しておられる、それは相當の量に達しております。そうした場合に、その
交通量を一体どの位のキロに
見積つておるのか、更に
葉書、
切手、
電報代、これも
葉書は
幾らでありますというのでなくて、一ケ月
大體何枚、
切手においてもそうでありますが、そういうようなふうにすべて非常に詳しく出して貰いたい。その他相當ありますが、これはこの次の
質疑の時まで保留いたしたいと思います。一應これで終ります。