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1947-08-27 第1回国会 参議院 水産委員会 第7号
公式Web版
会議録情報
0
付託事件
○魚の
自由販賣
に關する
陳情
(第百三 十二號) ○
魚價引上げ
に關する
陳情
(第百三十 六號) ○
漁業法竝びに漁業協同組合法
の
制定
に關する
陳情
(第百六十七號) ○
漁業用資材
の
確保
に關する
陳情
(第 百六十八號) ○
資金融通準則
の一部
改正竝びに水産
金庫設置
に關する
陳情
(第百六十九 號) ○
沿岸漁業者用加配米
に關する
陳情
(第百七十一號) ○
機船底曳網漁業取締
に關する
陳情
(第百七十二號) ○
海中沈没物速
時
引揚
に關する
陳情
(第百七十三號) ○
魚價引上げ竝びに高級魚
の
自由販賣
に關する
陳情
(第百七十四號) ○
漁業用綱索原料
、
マニラ麻
の
輸入懇
請に關する
陳情
(第百七十九號) ○
かつを
、
まぐろ竝びにさめの價格引
上げ
に關する
陳情
(第百八十一號) ○
漁業権
の
漁業組合共有
に關する
陳情
(第二百四號) ○
大衆向き魚類價格
の
引上げ
その他魚 類の
自由販賣
に關する
陳情
(第二百 五號) ○
漁業用燃油
の
配給
に關する
陳情
(第 二百六號) ○
魚價引上げ
に關する
陳情
(第二百八 號) ○
魚價引上げ
に關する
陳情
(第二百十 二號) ○
熊本縣牛深漁港修築
に關する
請願
(第百三十三號) ○
熊本縣牛深漁港修築
に関する
請願
(第百四十五號) ○魚の
自由販賣
に關する
陳情
(第二百 四十三號) ○魚の
自由販賣
に關する
陳情
(第二百 五十四號) ○
實地調査班
の
報告
—————————————
昭和二十二年八月二十七日(水曜日) 午後一時二十五分
開會
—————————————
本日の
會議
に付した
事件
○
實地調査班
の
報告
○魚の
自由販賣
に關する
陳情
(第百三 十一號) ○
魚價引上げ
に關する
陳情
(第百三十 六號) ○
魚價引上げ
に關する
陳情
(第二百八 號) ○
魚價引上げ
に關する
陳情
(第二百十 二號) ○
漁業用資材
の
確保
に關する
陳情
(第 百六十八號) ○
漁業法竝びに漁業協同組合法
の
制定
に關する
陳情
(第百六十七號) ○
資金融通準則
の一部
改正竝びに水産
金庫設置
に關する
陳情
(第百六十九 號) ○
沿岸漁業者用加配米
に關する
陳情
(第百七十一號) ○
機船底曳網漁業取締
に關する
陳情
(第百七十二號) ○
海中沈没物速
時
引揚
に關する
陳情
(第百七十三號) ○
魚價引上げ竝びに高級魚
の
自由販賣
に關する
陳情
(第百七十四號) ○
漁業用網索原料マニラ麻
の
輸入懇請
に關する
陳情
(第百七十九號) ○
かつを
、
まぐろ竝びにさめの價格引
上げ
に關する
陳情
(第百八十一號) ○
漁業權
の
漁業組合共有
に關する
陳情
(第二百四號) ○
大衆向き魚類價格
の
引上げ
その他魚 類の
自由販賣
に關する
陳情
(第二百 五號) ○
漁業用燃油
の
配給
に關する
陳情
(第 二百六號)
—————————————
木下辰雄
1
○
委員長
(
木下辰雄
君)
只今
から
水産委員會
を
開會
いたします。議事に先立ちまして、この間の
魚價
の
改訂
に當りまして
感謝
の
電報
が二三参
つて
おりますので、御
報告
いたします。「
魚價
につき御盡力を謝す。
増産
の熱意新たなり。
三重魚民
大會
委員
」、「
魚價
の
改訂
につき御
努力
を
感謝
す。
長崎底曳業者一同
」、「
魚價
の件
感謝
いたします。
日本鰹鮪遠洋漁業者組合聯合會
」。そういうものが参
つて
おります。外にも一、二ありましたけれども、大體今囘の
改訂
では、現在の状態としては不滿もあるようですけれども、一部においては止むを得ないというような
意見
も多分にあるようであります。それだけ御
報告
いたします。 それからこの前の
委員會
で、まだ
資料
が整わないので、次囘に
報告
するということにな
つて
おりました、
集出荷竝びに配給委員會
の第一班の御
報告
をお願いいたします。
岩男仁藏
2
○
岩男仁藏
君 實は
材料
はこの
通り
何十枚とできております、これは一々申
上げ
ると數時間を要すると思います。又速記も大變ですから、
結論
だけ申
上げ
たいと思います。その前に我々一行七名でありましたが、僅か十一日の期間でありまするので、いろいろと詳しい
調査
もできないということで、いろいろ打合せの結果、
夜行
を利用してでもうんと
一つ
勉強しようということで、二日ばかり
夜行
を利用いたしまして、期日は割合短こうはありましたけれども、相當澤山の
視察調査
をいたしたのであります。見ました場所は
仙臺
、函館、森町、
小樽
、札幌、八戸、鹽釜、この現地について親しく
視察調査
をいたしました。
各地
とも
座談會
を中心にいたしまして、
地元漁業者
の
聲或い
は、
漁業
に関係のある當業者の聲、尚所によりましては縣廳の
役人
、或いは市役所の
役人
、こういう者の参集を願
つて
廣く
意見
を聽取したわけであります。
各地
とも多少の違いはありまするが、先刻申
上げ
ましたように、
結論
だけを申
上げ
まして、詳しいことは
委員長
にこれを差出しますからして、
一つ御覧
を願いたいと思うのでありますが、讀みます。
結論
水産物集出荷協議會
その他
調査
の結果を要約するに、
水産業
の健全なる發達を期待するためには、
水産物
の
統制撤發
を行うことが
生産者
、
取扱者
、
消費者
とも
一般
に希望するところであると言うことができる。
現行
の
統制
は徒らに
統制違反者
、
價格違反者
を續出させる惡制度であるとの聲が強い。
政府
は先ず
水産物
の
生産増強
の手を打
つて
、
金融
、
魚價
、
輸送
、
漁船等
に重點的に
積極手段
を講じ、
生産者
に對し
生産意慾
の向上を圖り、然る後
圓滑
なる
統制
を強行すベきであるとの
輿論
が、いずれの
協議會
においても一連した皆の主張であつた。
漁業者
は
生産資材
の
燃油
、
漁網
、ロープは勿論、
主食
のごときも大半を
闇仕入れ
によ
つて營
んでいるのに拘わらず、折角
漁獲
した
水産物
は
公定價価
で
出荷
すべき責任を負うことは
生産者
の
納得
の行かないところである。
水産物
の
統制撤發
に當り、
食糧
、
漁業用資材
の
輸入見通し
、
竝びに國
内においては
金融
、
輸送等
、
水産業
のため不利になる
事項
の發生、又は
農村
の
主食統制
に及ぼす
影響等
、研究の餘地はあるが、
水産統制撤發
に伴い、
水産面
に今後好
影響
を與えるであろうと豫想せられる
意見
を示せば次のようである。 イ、
漁獲物
の
増産
現在の
漁業
は前記のごとく殆ど
闇資材
の
入手
により經営しているので、
從つて漁獲物
は
闇價格
で販賣する傾向が多く、
漁獲
の多量より
魚價
、
闇値
の高價を期待するので、
漁獲能率
以下の操業で作業を打切る場合がある。 然るに
統制
、
竝びに公價
の
撤發
により自由に公然と
漁業
ができるので、
漁獲高
は倍加する。 ロ、
魚價
の
低下
統制撤發直
後は
魚價
の高騰が一時的にみられるが、
漁護
の
増産
に伴い
消費需給
の
關係
上、
漸次魚價
は
低下
する。 尚現下の
輸送状況竝びに冷却
、
冷藏施設
の不備により、
生産地
においては
出荷
が自由でないので、
魚價
の
低下
は甚しく、農家の要望する魚肥の
生産
が必然的に増加する。 ハ、
鮮魚需給
の
圓滑
。 現在の
配給
は好むと好まざるの
如何
に拘わらず、
鮮度
不良のものが多く、
消費者階級
の上下とも一様の
魚種
が
配給
されているが、
統制撤廢
により
消費者
は
上等魚
、
下等魚等
、
魚種
又は
鮮魚
の生命である
鮮度
の
選擇
が自由になる。
從來消費地
の
消費者
は
生産地
のそれより高價に
鮮魚
を消費する餘力があるので、
消費地
向
出荷
が最大限に多くなる。尚小賣店頭に
鮮魚
が常にあれば、
消費者
は自由に購入できる
安堵感
のため
買急ぎ
をしないので、
鮮魚
の
購買力
は現在より暖和される。 ニ、要するに
漁業生産
の
資金
、
資材
の裏附けを行わず、
漁業者
の
納得
の行かない供出を命ずることは
統制
の完全を期し得られないから、むしろ
統制撤廢
すべき
輿論
が多いのである。 こういう
結論
を見出したわけであります。以上であります。
丹羽五郎
3
○
丹羽五郎
君 第一班の
岩男
君外六名の
委員
の諸氏がこの
交通難
の折に遠い
北海道
まで行かれて、各津々浦々を御
視察
にな
つて
、今我々に貴重な
調査報告
を得たことは、我々今後
水産行政
を司る
水産委員
といたしまして、いろいろの問題を考うるに非常に有力なる
材料
を提供して頂いたので、深くその
努力
に對して
感謝
をいたします。
木下辰雄
4
○
委員長
(
木下辰雄
君) 私からも
一言感謝
をいたしたいと思います。丁度洪水後の悪天候でありまするし、且つ又主として
夜行
を以て短時日の間に
北海道
の
小樽
まで行かれて、いろいろの
調査
を頂きました
委員
に厚く
感謝
いたします。それから
集出荷竝びに配給
の
委員會
にお願いいたしたいのは折角の立派な、貴重な
資料
を
入手
いたしましたので、それに基いて
集出荷竝びに配給制度
の改善すべき點を十分御檢討になりまして、本
委員會
の方に成るべく早い時期において御提出を願いたいと思います。それでは
報告
を終りまして本會の……。
岩男仁藏
5
○
岩男仁藏
君
ちよ
つと
さつき
二班の班長の
青山
さんと話をしたのですが、一班、二班で近いうちに打合わせをや
つて
、そうして通じた
結論
的なことを見出して、後刻御
報告
申
上げ
たいとこういう
結論
に達しました。
木下辰雄
6
○
委員長
(
木下辰雄
君) 本日の
委員會
の
議題
は十六件に互る
陳情書
の
取扱い
に關しての
協議
であります。
陳情書
も付託されましたのは
大分
前からでありますが、最近において全部で十六件集まりました。
専門調査員
の方でそれを種分けまして、ここに
委員會
を開くに至りました次第であります。
只今専門調査員
の方からその
陳情
の
要旨竝
に種分したことについての事柄を申述べさせまう
岡尊信
7
○
専門調査員
(
岡尊信
君) 私岡であります。
只今委員長
からの
お話
のありました
通り
、現在までの
陳情文書
が十六件ありまして、これを種分けますと、
法制
の
制定促進
及び
取締勵行
というような法規に基くものが三件、
資材
金融
こ關するものが四件、
魚價引上
、
自由販賣
というようなものが七件、その他が二件であります。これを
陳情
の
受付順
に御説明いたしますか、或いは
法制
は
法制
、
資材
は
資材
と一括していたしますか、どちらにいたしますか。
木下辰雄
8
○
委員長
(
木下辰雄
君) 一括して…。
岡尊信
9
○
専門調査員
(
岡尊信
君) では一括することにいたしまして、第一は
法制
に關する「
漁業法竝びに漁業協同組合法
の
制定
に關する
陳情
」百六十七號、これは
和歌山
、大阪、兵庫、岡山、廣島、山口、福岡、
大分
、愛媛、香川、徳島、高知の
府縣水産業會
、即ち一括いたしまして、
瀬戸内海水産連合會
というものからの
陳情
でありまして、
要旨
は、第一が
漁業法竝びに漁業協同組合法
の
制定
を促進して貰いたい。第二は
漁業權
は眞に
働らく生産漁民
に解放するようにして貰いたい。
漁業界
の
民主化
を圖
つて
貰いたい。尚
漁業權
は
生産者
の
團體
たる
漁業協同組合
に附與し、これが行便に
當つて
は全面的に解放し、別途
魚價
、
漁業
にまでその範圍が及ぶよう、民主的な
管理委員會
を構成し、
資本家漁業
との調節を圖るが如くするのが妥當である。そういうことが
陳情
の
要旨
であります。 次に
法制部門
だけを申しますと、
西日本水産協議會
、これは
電報
を以ての
陳情
であります。即ち
漁業法改正
に際し、
漁業權
はあくまで
漁業協同組合
のみの享有とし、他のいかなる
機關
においてもこれを享有することは
絶對反對
である。
右決議
を以て
陳情
する。特別の御配慮を願いたい。 もう
一つ
は
機船底曳網漁業
の
取締
の勵行に關する
陳情
、これも先程申しました
和歌山縣
、
外瀬戸内海
の
水産連合會
からのものであります。その
要旨
は戦時中
食糧不足
と
漁業労働不足
のため
禁止區域内
の
機船底曳網
を黙認しておつたのが、終戦に伴う
復員竝びに徴用解除
により
勞務實績
において
漁業
態勢整い、
漁業増産
に邁進せんとする今日も、
禁止區域侵犯
が甚だしく多い。この際
違反漁民
の絶滅を
關係府縣
に
陳情
したが、
府縣
の
取締船
の故障によ
つて完璧
を期しがたい、
從つて農林省
の
取締船
を
瀬戸内海
に常置して、
違反漁業
を徹底的に
取締
をして貰いたい。こういうのが三件あります。 その次は
資材
、
金融
というような面でありまして、
和歌山縣外十
二
府縣
、即ち
瀬戸内海水産連合會
の
陳情
であります。
漁業用資材
の
確保
に關する
陳情
、
要旨
は
漁業資材
は
燃油
約六、七割
程度
、
漁網
約二、三割
程度
を正規のルートにより
配給
にして、その他は
闇資材
である、
漁業資材
は正常時においても
生産費
の八割なるに、闇による
生産費
は過重せられつつある。
資材
の
不正所持者
を
嚴重取締つて
、すべて
漁業用資材
は
生産者團體
に一元的に
配給
して貰いたいというのが
一つ
であります。 もう
一つ
は
資金融通準則
の一部
改正
、
竝びに水産金庫設置
に關する
陳情
、これも
瀬戸内海水産連合會
からであります。本年三月一日附の
大藏省告示
第三十七
號資金融通準則
は、
系統金融
は殆ど枯渇して
生産物
に對する
支拂いも
不
圓滑資材
の購入不可能とな
つて
、
生産意欲
は甚だしく
低下
しておる。
系統機關
は
一般金融
と分離して貰いたい。尚
水産團體
の
金融
を農林中央金庫の依存より脱却して、
水産中央金庫
を設置し
漁村金融
を確立して貫いたい。これが
金融
に關する面であります。 もう
一つ
は
資材
でありまして、
漁業用網索原料マニラ麻
の
輸入懇請
に關する
陳情
であります。これは青森、
岩手
、宮城、福島の揚繰網、
底曳
、定置の各
漁業者
の
代表者竝びに岩手縣水産業會
の會長、これが
陳情者
であります。その
要旨
は
連合軍
の同情の下に綿糸、
綿漁網
、
燃油
というのは適正なる
配給
を
具ラ麻等
を
原料
とする
麻網綱類
については、未だ方針が確立していない。麻を
主原料
とする
機船底曳網
の例によりますると、
總經費
の二六・九%の高率にな
つて
おるにも拘わらず、
入手難
のために
休漁
の止むなきに至
つて
おるものがある。尤も國内産の
硬質繊維
の
綱索
及び
ワイヤ等
、或いは兩者を混合したものを使
つて
おりまするが、これを以てマニラに代位せしめることは極めて困難である。又前途遼遠である。故に
マニラ麻
を少くとも毎月一
萬俵程度
の
輸入懇請
をして、
輸入原麻
の
製品化
を促進して貰いたい、こういうことであります。 もう
一つ
は
漁業用燃油
の
配給
に關する
陳情
でありまして、これは全
國漁民
大會、實行
委員代表
からであります。
漁業用燃油
の公正なる
配分
の
確保
、
圓滑
迅速なる
需給
の操作、
漁業生産状況
に及ぼす影響が甚大であるを以て左記のことを希望する。第一は
輸送
、
燃料施設
を有する
輸送
と、
貯油施設
を有する
水産業團體
を
指定配給物資配給手續規定
及び
石油配給公圓法
に基づく
販賣業者
に指定を受け、
燃油
の
取扱い
をなすようにして貰いたい。第二は
水産業
の
特異性
に鑑みまして、
迅速圓滑
なる
配給操作
をして、
割當
の適正を期すや否や、
水産業團體
の
代表
を
配分
計畫の立案及び審議に参畫せしめて貰いたい。更にでき得れば
官民合同
の
水産用石油協議會
を設けるようにして貰いたい、これが
資材
の問題であります。 その次は
魚價
の問題と、もう
一つ
は魚の
自由販賣
に關する
陳情
であります。魚の
自由販賣
に關する
陳情
、これは
福島縣相馬
郡中村町の
佐藤五郎
氏外二百三名の
陳情
であります。その
要旨
は随分長くありますが、これを縮めて申しますると、理由は賣買共に競争をするから
消費者
に對するサービスがよくなるとか、第二が
漁獲高
が正確には分らんから
統制配給
は困難である。或いは魚の味は
季節
によ
つて差
があるから値段も差を付けなければならん。二三の
價格差
によ
つて
公定するのは
統制
を破る因である。魚は
鮮度
の
低下
しない中に處理しなければならない、
自由販賣
にすれば
鮮度
のいい中に
配給
ができる。魚は
種類
が非常に多い。
從つて
一
種類
の
價格
では
統制
がとれない。多數
種類
の魚の
價格差
を適正に定めることはできないから
統制
はできない。
保藏加工設備
が完備しない現状において
統制
ができない。
統制
は
惡徳役人
と
闇商人
に巨利を得させるから
自由販賣
にすればこれがなくなる。
統制
を外せば
魚價
が一時的には上がるが、必ず
自然調節
によ
つて
安くなる。魚は主食品でないから、
消費者
は高いときは我慢して、安いときに食えばいい。
自由販賣
にすれば
漁業家
が澤山現われて大いに
漁獲
する。
從つて
大量となり、安い魚が食える。
自由販賣
にすれば魚は高價な土地に流れるから、
消費面
においても都市、
農村等
に順次囘轉する。
統制
があると買出しに出て高い
闇値
で賣る。自由にすれば堂々とトラックで運ぶから安くなる。魚は目切れがあるから
統制
は無理であるというようなこと、十三項目を擧げまして
陳情
をしておるようなわけであります。あとは
魚價
に關する分があるのでありますが、これは
佐賀縣漁民
大會
代表
、
現行鮮魚介價格
は
他物價
に比し著しく
低下
であり、
生産隘路
の主因をなすものであるから、
漁業採算
の取れるまで
引上げろ
。それから第二は
漁業用資材
の
適正適量配給
を即時實施するようにして貰いたい。それから同様の
陳情
が
瀬戸内海
の
水産連合會
、これも
さつき
と同様の
陳情
であります。それから日本「
かつお
」、「
まぐろ
」
遠洋漁業會連合會
におきましても大體同様でありまするが、「
かつお
」、「
まぐろ
」、「さめ」の
マル公
を
現行
の二、三倍とするようにする。或いは「
まぐろ
」、「さめ」は
配給
の末端では
種類
の鑑定困難であるから
價格等級
をできるだけ少くする。「
まぐろ
」の
季節
による
價格差
を撤廃するか、接近させるようにして貰いたい。それから
西日本水産協議會
は「いわし」、「あじ」、「さば」、等
大衆魚
は
現行價格
の三倍に
引上げ
るという
陳情
。それから全
國漁民
大會におきましては、
水産物
の
現行價格
については
漁業生産
を維持することを得ず、よ
つて速
かに適正なる
價格
に是正するということ。その外それに關連する
資材等
の問題であります。それから
宮崎縣
から同様の問題があります。 それからその他として二件ありますが、第一は
海中沈没物引場
に關する
陳情
であります。これは
瀬戸内海水産連合會
。
瀬戸内海各所
に
戰時中艦船
、飛行機、その他
沈没物
が多数あり、
政府
においてこれを
引揚げ
する方法をと
つて
貰いたい。
漁業者
におきましても漁具の損害が甚だしく多いし、小さいものに對しては
地先
においてやるが、大型のものに對しては
政府
で
引揚げ
て貰いたい。 それからもう
一つ
は
沿岸漁業者加配米
に關する
陳情
でありまして、
遠洋漁業者
にのみ
勞務加配米
があ
つて
、
沿岸漁業者
にこれがないのは不合理である。
沿岸漁業者
にも
遠洋漁業者なみ
に、重
勞働者なみ
の
勞務加配米
を出して貰いたい。こういうのでありまして、以上が今日の議案にな
つて
おりますのであります。それから
さつき
の
漁民
大會の
魚價引上
の中に、
水産用
の
資材
の
確保
を期し、併せて
配給機構
を
生産者團體
に歸屬せしめて貰いたい。
漁業生産
の
維持増強
を期するために
水産金融
の強化を圖ること。
水産政策
を強化するために
水産廳
を設置すること。或いは
水産物
の
増産
を圖るために
北洋漁場
の解放を懇請する。こういう
附帯事項
もくつ付けて
陳情
しております。尚おこの
内容
についても、幾分
政府
の現在や
つて
おる點等についても
調査
はしておりますが、いずれ
議題
になりまして必要に場合は申
上げ
たいと思います。
木下辰雄
10
○
委員長
(
木下辰雄
君)
ちよ
つと皆さんにお諮りいたしますが、
岩手縣
の
町村長
の方四名がこの
委員會
の
傍聽
をしたいとい
つて
來たそうですが、許可して構いませんか。
木下辰雄
11
○
委員長
(
木下辰雄
君) 御
異存
ないように存じまするからして、許可します。
只今陳情
の件について
専門調査員
から概略の
お話
をいたしましたが、
價格問題
の
陳情書
は
價格
の
決定
前だろうと思います。併し一應これも御
意見
があればこれに對して御
意見
を願いたい。或いは今の
陳情書
を見ておりますと、どの小
委員會
になにか
關係
がある問題のみのように思いますから、一應その輕重を小
委員會
にかけて、若し本
會議
に掛けるべきものは本
會議
にかけて、普通の議案同様本
會議
で可決いたしたい。それから本
會議
にかけるまでもないというものは、この
委員會
の
決定事項
を
政府
に傳えて善處して貰うというふうにいたしたいと存じまするが、いかがでございましようか。
江熊哲翁
12
○
江熊哲翁
君 私その前にお伺いして置きたいのですが、この小
委員會
の中に、
水産委員會漁船建造資材
及び
金融
に關する小
委員會
というのがある。それは
漁船建造
の
資材
及び
金融
とこういうふうにな
つて
おると、この
文句
で見ますと、
金融
及び
資材
というものは御承知のように
水産
としては非常に重要な問題である。然るにこの書き方で見ると、
漁船建造
の
資材
及びその
漁船建造
の
金融
だけをい
つて
おるように思うのですが、これはその話があつた當時においては、
漁船
の問題が專ら論じられたときにこれが話が出て、こういうところに間違いが起つたのではないかという氣がしておるのですが、その點いかがなものでありましようか。別途に
金融
及び
資材
という問題を小
委員會
は持
つて
するのか。それにせずに、これに含めておるのか。これは又
文句
の
通り
の
意味
のものであるか。そこのあたりをはつきりして置いた方が、今後いろいろと
陳情書
などに出てくる場合の處理上にも非常に好都合だろうと思います。
木下辰雄
13
○
委員長
(
木下辰雄
君) 最初のつもりは、先ず船を造るには金が要る。だからして先ず
全般金融
も含めて、船を
造つて
、それで
漁業
をやるには
資材
が要るというので、關連性を持
つて
、
漁船金融資材
、その中でも
漁船
に一番
關係
があるので、
漁船
の
金融
に重點を置くということを最初考えたのですが、
資材
はこれは
一般
の
資材
のつもりだつた。ここではまあ
漁船
の
資材
という
意味
に解したいと思いますが、この
委員會
においては、私は
一般
の
資材
、それから
金融
は
漁船
の
金融
を主體とした
水産全般
の
金融
という
意味
におきまして小
委員會
においてはお
取扱い
願いたい、かように存じます。それで今後
請願
もありますが、
陳情請願
というのは小
委員會
があります以上、一
應小委員會
にかけて、そうしてこれは
委員會
だけで
決議
をして、
政府
に示して善處して貰うものであるとか、これは本
會議
にかけて議案同様本會の可決を以て
政府
に要望すべきものであるとかいうような、はつきりした區分けを付けて本
委員會
で
取扱い
をいたしたいと思いますが、
如何
でしよう。
木下辰雄
14
○
委員長
(
木下辰雄
君) 御
異存
がなければ左様に取り計らいたいと思います。それで今の
陳情書
の中で各小
委員會
に屬すべきものは小
委員會
の方に付託いたしますから、さよう御了承願います。
青山正一
15
○
青山正一
君 只
今岡專門調査員
の説明によりまして
陳情書
の
内容
は私共の常に頭から離れない問題ばかりでありますが、この
陳情書
はできる限り例えばどんな簡單なものでありましても、懇切丁寧にその
申請者
に對して
返答
を與えて貰いたい、在來の
國會
というものは殆ど、その
陳情書
というものに對して握り潰しである。その
陳情者
に對して確たる何らかの
返答
も與えていない、新憲法の第一囘の
國會議員
として登場した私共は在來の握り潰しというような考え方を棄てて頂いて、こういつた
申請者
に對しても
納得
の行くようにできるだけの丁寧な
返答
を與えなければいけないとこういうふうに私は考えております。特に
專門調査員
とか書記のお方にこの點を御
留意願つて
、
一つ
どんな小さなものに對しても
返答
を與えるというふうに
一つ
進めて頂きたいと思います。
木下辰雄
16
○
委員長
(
木下辰雄
君)
委員長
としてはさよう取り運びます。小
委員會
の
意見
によりまして、先ず
委員會
の
決議
によ
つて政府
に提出するものはその
旨專門調査員
の方から
陳情者
に
返事
をする。本
會議
にかけるものはその旨の
返事
をする。それからもつと
魚價
の如き後で受けたものはその旨を
返事
するという工合にいたしまして
陳情者
に對して満足の行くような處置を取りたいと思います。 それでは本日の
付議事項
はこれで全部結了いたしました。
只今
決定
しましたように
陳情書
は各小
委員會
に付託いたしますから、小
委員會
において然るべき御
決定
をお願いいたしたいと思います。これにて閉會いたします。 午後二時三
分散會
出席者
は左の
通り
。
委員長
木下
辰雄
君 理事
尾形六郎兵衞
君
委員
門田 定藏君
丹羽
五郎
君
加藤常太郎
君 小畑 哲夫君
青山
正一
君
岩男
仁藏
君
江熊
哲翁
君 小川 久義君 三好 始君 矢野
酉雄
君 千田 正君