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委員長(
一松政二君) それはこの前、資料を差上げてありますが、それが、甚だなんですが、非常に杜撰なんです。今年七月一日から來年の六月末までの
輸出計畫ができてお
つて、それの實現の見込が大體二割か三割というところなんです。甚だ雲を掴むようなものであ
つて、而もそれは今年の正月頃
GHQの方に出した統計表なんで、まあ見込表ですが、而もその二、三割しか實現の見込のないような見込表であります。それにつきまして、實は私さつき高瀬さんに申上げようと思
つたのですが、そういう計畫につきまして、そうして今後の我が國の
經濟の再建は
貿易にある、而もそれを計畫
經濟によ
つてや
つて行かなければならんとすれば、その本をなすところの
貿易の計畫それ自身が夢のようなものであ
つて、それを基礎にして國内
經濟の計畫
經濟がどうして成り立つか、その點についてもつと
具體的な
はつきりしたことを把握して計畫を立てているかということに對する水谷君の
答辯が、高瀬さんが言つたように、見當違いの、つまり今の石炭が四千五百萬トン達成すれば、三年先には
輸出入トントンになるというような、私からいえばでたらめな
答辯をしているわけであります。けれども、とつさの場合でもあるし、又
具體的なことを水谷商工
大臣に求めても、勿論私は多少重荷の質問であると思つたから、それは留保して、一應打切
つて、それで水谷君の今の
答辯であつたわけでありますが、ですから私は苟しくも
貿易計畫が確立して、その計畫の基礎の上に
日本の
經濟が成り立たなければならんのだから、
貿易というものの計畫は餘程コンクリートなものが、少くともそのうち七、八割は實現できるという數字がなければならんと思うのです。それを求めたのです。ところがそれに對して
大臣は今の見當違いな
答辯をしてしま
つているわけであります。今、林屋さんから幸にそういう御質問がありましたから、今これを
新井次長に改めて私もそれを伺いますが、その計畫はまだ無論立
つていないと思いますが、これを一日も早く立てないで
日本の計畫
經濟を言うことそれ自身が非常な間違いであると思う。殊に計畫
經濟の間違いの根本は、つい三、四日前、或いは一週間前まで、計畫遲配とか或いはどうする、こうすると言
つておつたことが、
食糧の放出があればがらつと
違つて、まるきり違つた世の中になるわけである。そういうところに今の計畫
經濟の根本的な弱點があるのですが、而も
貿易が本をなすと言
つておりながら、本の數字を把握していないのです。