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田村文吉君 御當局の方で大變深切に今の
紐付きの問題でも、御考慮にな
つておることも承知しております。それはよろしいのですが、併し
統制をやるということになると、一體
紐付きなんというのはほどくのが本當で、初めの内はそういう困緑もあるからという
ようなことで、多少のお手加減ができましても、段々今の
ように机の上から改められて參りますと、どうでもシラでも、三千五百カロリー以下の
亞炭は貰つた方でも迷惑の所が多いのでありますが、それでもなんでも數字の上には載せなければならん。合わせなければならん。こういう
ような政治は今後お互い愼しんで行かなければならん。たとえ法律の事項がどうであろうと、命令の事項がどうであろうと、實際に實效のないことをやることは、こういう際に
一つ遠慮して貰いたい。こう私は考えるのでありまして、初めの内は
相當に御斟酌もありまし
ようが、結局はそうはならない時代が來る、そういう場合にな
つて來ると、馬鹿らしい。何を好んで
亞炭を堀るのでもない。こういう
ようなふうに皆考えて參りますと、心配なことではないか。殊に今御
説明の中に、八月若干減
つてはおるけれども、
統制に入つたために
亞炭が減
つたのじやないという御
説明でありまして、一應御尤もでありますが、これは私が考えますというと、今度
流通秩序の確立によりまして、
輸送證明がないと
亞炭一トンでも送れんのであります。そういうことになりましたら、否が應でもとにかく皆努力して出さなければならん。こういうことに、非常な窮屈に相成
つたのでありますから、出ただけのものはちやんと登録しなければならん。ところが在來
亞炭の登録というものは、これは恐らくは御當局にも御自信がないと思いますが、この數字というものは、大體いい加減な數字が可なり多いと思うのであります。到底今までのお調べにな
つておる二十四
萬トンという數字は、私は甚だ正確でないかと考えるのであります。でありまするから、果して今までどのくらい實際に出ておるのでありまして、その中の今度幾分が
輸送證明を
貰つて、
輸送の方に出て來たかという
ようなことになりますと、
相當に
研究の餘地があるのではないかと考えておるのであります。より以上はあまり
議論になりますから、御
意見だけをちよつと伺うのであります。