○草葉隆圓君 兒童
福祉法案の
審議中に、小川議員の発言の
内容中、いろいろと適当でない発言があつたように拜承いたしたのであります。実は、私丁度そのときは他に要件がありまして、
委員会には出席いたし兼ねておりましたが、そういう点につきまして、いろいろ憂慮をいたしまして、調査をいたしたのであります。実は第一回國会におきましての國会議員の言動並びに各点からの議事に対する心構えというのが、最も愼重を期しながら、且つ新
憲法の下の國会の運営に当
つて行かねばならん最も重大なときだと思います。且つ又いろいろな議事の運営なり、議員の行動というものは、今後の國会に及ぼすこと、且つ國民に影響することを考えます場合に、余程國会議員は愼重にその態度言動をいたすべきものでありまして、殊に参議院規則の第二百
七條におきましては、すべて議員は議員の品位を重んじなければならないということを
規定いたしておりまするのでありまして、そういう
関係から、お互いにこの議員といたしましては、いろいろな意味におきまして、第一回國会の議事の運営については、殊に普通以上に愼重を期さねばならないと考えておるのであります。然るに小川君の先般の発言の中に、いろいろと國会議員の品位を保つ上において適当でない、不穏当であると思われるような発言がところどころに出ておるのであります。兒童
福祉法案を
審議いたします場合に、且つこれが実行になります際において、このままであるならば、大変な片手落である。更に牛乳と牧場とを加えようという
趣旨の下から、或いは最も穏かでないと存じまするのは、赤ちやん数百万が、毎年餓死巌頭に四苦八苦してバタバタと倒れて行く。死亡率は世界的に最も恥ずべき、我々國会議員が最も恥ずべき最大の死亡率を作りつつあるのであります。こういうことがあります。誠に妥当でない
言葉であ
つて、その後には、戰爭によ
つて青年を殺したあれ以上の残虐な何も知らないような幼兒を殺しておるので、これは一番残虐な行爲であります。それを國会議員が作
つておるという。このような
言葉を用いられて、その後におきまして、
委員長その他各委員の方からいろいろとこの発言に対する取消、その他陳謝の御意見が出ましたことに対しまして、或いは山下議員なり、或いは三木議員なり、その他各議員から、取消その他の御意見が出ましたことに対しまして、小川君は取消を快く承知しておられまするが、私はただこの
簡單な取消だけでは妥当ではないと思います。これは実は私最初に、第一回國会における議員の品位、言動というものは、殊に愼まねばならない。又参議院規則の二百
七條にも品位を重んずることを申してあるのであることを特に申上げましたのは、單なるこの
言葉の問題ではなく、参議院議員が國政を議するに当りましては、いろいろな点から、平素の言動、考え方という点につきましても、いわゆる國権の最高機関であり、唯一の立法府たる國会にふさわしい行動というものが要請されるのではないかと、そういう意味におきまして、今度の小川君の発言は、ただこの
言葉だけではなく、この
言葉が來るまでに來た一つの道程を考えられるのではないか。ただ純眞な人が、熱情のあまりばつと言うたことと、そうじやなしに、今までのいろいろな道程の中から、こういう
言葉が出て來たのとは、大分おのずから違
つて來るのではないか。この前私共厚生委員一行が、関西或いは廣島方面に旅行いたしました後にも、いろいろと噂を聞いたのでありまするが、それは我々は噂として取上げずにお
つたのであります。又現実の問題といたしましては、或いは文書による質問の余りにも多量なことに脅威を來するというような現象、或いは電車、汽車中において、誠に一般國民が疑を持つようないわゆる政談演説を行なうということなりというような問題は、この発言の
内容には
関係はありませんが、この発言の
内容の由
つて來る一つの平素の行動というものが発言がこのようにな
つて來る一つの構成にな
つておるものである。それで私はこの小川君の発言に対しまして、
委員長において不穏当であり、不適当であるという点はお取消しを願うことを御一任にな
つておるようでありますから、それはお取消し願うと同時に、小川友三君に対しまして、文書を以て二、三の問題を條件を附けて陳謝を
委員長宛にされて、そうしてこの
委員会で、今後の議員としての行動について、参議院規則第二百
七條に示しておりますことをお誓い願うように、
委員長からお取運びを願いたいと存じますのが、私の発言の
趣旨であります。譬えてその二三を申しますと、例えば質問主意書の濫発なり、私はこれはむしろ参議院議員として相当考うべきものではないか。或いは電車、汽車等の車中における、常識的に考えて妥当でないと思われる政談演説なり、或いは参議院議員の動ともすると徴章等の
濫用と申しますか、そのことなり、或いは無理に少数意見の開陳をして議事の進行に妥当でないと思われるような行動を取ることなりというような諸点につきましては、今後特に小川君の反省を促がして、品位ある参議院議員としての、お互いの國民の負托に副うことが、第一回國会の持つ大きな使命ではないかと存じまするから、そういう意味においてお取計らいを願いいたと存ずるのであります。