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鈴木憲一君
只今政府委員の言われるような
状況にあるということは肯定できるのでありますけれども、併しながらそれがいつ頃具体的になるかという見当がつかないでおりますというとこの締め括りもできないというようなことになりますので、その辺をもう少し積極的にこちらから出て行くとか、或いは向うから來て貰うとかいうことによ
つて、もう少し具体的な折衝が早急に行われなければ
工合が悪いのじやないかと思うのですが、是非それを早急にや
つて欲しいと思うのです。
次に私は
大東亞省の
東亞経済懇談会ですか、これに対しまして、この前の際の
政府委員の方の
説明によりますと、誠に遺憾に
思つておる点があ
つたのでありますが、本日特にその点に対して遺憾の意を
政府委員から表されたために、大体諒としなければならんと
思つてはおりますが、併しながらこの
大東亞省は現在
外務省の中に息ついているようなものでありますし、
東亞経済会は
商工会議所の方に引継がれて、組織とか形とかはおのおの違いましも、実際に活動した
人たちもおりまするし、その後の
担当者もおるわけでありますから、そういう面から
考えまして今後のことも心配になりまするので、一
應お尋ねをしてみたいと思うのであります。
一体補助金というものは、貰う方では
予算の
決つた金額を全額貰うもの、出す方では全部決ま
つた通りに出してしまえばよいのだ、そうい
つたような
考え方が
役所には非常に多いのではないかと私は思うのであります。それは当然貰うものであり、出すものであるからそれでもよいのではありましようけれども、併しながら請求をする場合におきましても、
支出をする場合におきましても、詳細に
会計の
調査等を実際してから適当に出すべきものではないか。
國民の大事な汗によ
つて出て來た
國家の財でありますので、決ま
つた通りに簡単に
やり取りをするというような
考え方を止めなければならんと思うのであります。而も決ま
つた通りの
金額を
終戰後に
支出をする。而も
支出などというものがもう殆んど、
人件費とか
事務費とかいうような
段階にな
つた際に、
事業費に
補助金をさつさと出してしまうというようなことはこれは確かに適当ではない、適当なる
処置ではないと
考えられるのであります。尚
返還金を五万円に
決定をされておるのでありますが、こういうような際にも、何か私共が見るというと、それでは恰好を付けるために五万円を
貰つて置こうか出す方でも出して置こうか、そうして帳尻を合わして置こうかというような
氣持が多分に感ぜられるのでありまして一体この五万円というような
金額をどうして
決定をしたのか。こういうような
返還金を
決定する場合におきましても、
実情に即して決めるべきものではないか。そういう際には特に
國民の
意思の存するところを
役所の役人の人は
愼重に
考えて、一錢一厘も疎かにしないというような立場を強く取
つて貰わなれけばならないのじやないか。その五万円の決め方というようなことも、私
たちが想像しまするというと、
商工会議所の
関係する兄弟のような
東亞経済懇談会というような
團体であ
つたので、非常にメンバーも有力な
人たちがお
つたに違いない。そういうようなことから
事務当局の方では非常な弱身を
感じて、何か少く
査定したのではないかというようにも
考えられる。
補助金で全額
支拂つたものであ
つても不適当と認めた場合、或いは
会計を檢査した上に十分でないというような場合には遠慮なく
適当額を取戻すべきではないかと思うのであります。この
東亞経済懇談会などの五万円の返金というようなものも、もつと多額に返金さすべきものではなか
つたかというふうに
考えられます。その辺は
担当者がどういうふうな
査定をして五万円というものを決めたのであ
つたか。それらのことについても一應了解の行くようにお話して貰いたいと思うのであります。いずれにしましても、
補助金というものが安價に取扱われてお
つたというようなことに対しては、非常に残念に思うのであります。殊にこういう
終戰の際であるから仕方がないとは思うのでありまするが、併しながら金の元を
考えてみまするというと、
國民が当時非常に汗を絞
つて出した金であるということを
考えるというと少しのものでも
最後は
はつきりして置きたいというような
氣持もするのであります。以上で私の
質問を終ります。