○椙杜
政府委員 お答えいたします。第一の亞炭の輸送の點でありますが、これはわれわれ亞炭に關係いたしている者といたしましても、ま
つたく同感でございます。掘られた亞炭が輸送できないのでは、
工場その他に利用できませんので、せつかく
増産をしても、價値がないというふうに存じております。輸送につきましては、お話がありましたように、特に八月になりまして
東北地方は水害の關係もありましたし、青森縣下等に特殊の緊急工事ができたような關係もありまして、その後特に、
鐵道輸送が非常に惡いのは、御
承知のような事情でございます。これにつきましては、全國的に運輸省等と折衝いたしまして、輸送の強化をはかるとともに、全國から亞炭の專用の輸送列車をつくりまして、いわゆる亞炭列車とい
つておりますが、貨車效率を上げまして、輸送量を殖やすということをいたしますと同時に東北
方面は
鐵道事情が非常に逼迫しておりますので、鹽釜から船で京濱にも
つてまいりたいと存じまして運輸省と折衝しておりました。最近その話がまとまりまして、二十日過ぎから、相當亞炭の輸送にまわることになりますので、ただいま
現地の鹽釜で關係の者が協議いたしておりますが、
具體的な方策ができますと、おそらく數日中に鹽釜から海上輸送ができるだらうと思います。そうすれば相當程度消化できるのではないかと思
つております。なおこのほかにも、運輸省等と折衝している
事項がありますが、まだ
具體的に決定しておりませんので發表いたす時期にな
つておりません。さしあたりは、
鐵道輸送をできるだけ増強すると同時に、その不足分を海上輸送で補填してまいるということで、これを纎維工業、輕工業
方面の需要にまわしたいと存じております。御
趣旨の點は、十分努力してまいりたいと思います。
第二のお話の、亞炭山用の各種の資材の問題でございますが、亞炭山用の生産資材は、物資需給計畫上、大體
石炭と一緒にとりまして、大體亞炭山に必要なものは
確保できております。ただ勞務者等に對する生活物資、特に食糧の點が
石炭と差がありますが、
石炭は基準
配給量を入れまして六合ということにな
つております。亞炭は五合でございますので、一合
石炭より少いということにな
つておりますが、これは
石炭の方は早くから六合にな
つてお
つたという點、それから全體の國内の食糧事情、それから亞炭山は農業と兼業の勞務者が相當數あり、炭坑の深さなども
石炭山に比べて淺いというような點で、現在五合にな
つておりますが、このきまりました五合はぜひ
確保してまいりたいと思
つております。その他、非常に供給の窮屈なものもありますが、大體
石炭に準じて生活物資の
確保をはか
つていきたいと思
つております。
第三の東北の水害對策の問題でありますが、東北では一次、二次、三次と、それぞれ水害がありましたので、これにつきましては、復舊用の資金を復金から融資をいたすことに、大體關係
方面と話合いを進めておりまして、現在
石炭廳商工局の係官が仙臺に集ま
つて、復金等と協議を重ねておりますが、それぞれの手續が要りますから、その手續を早くいたしまして、必要な資金を出しまして、復舊を早くいたしたいと思
つております。
第四の
豫算との關連で、特に亞炭の研究所というか、
指導所の
設置が必要だというお話でございます。亞炭につきましては、まだいわゆる未利用資源ともいうべきものでございますから、その利用の上におきましても、研究が要るのはお話の
通りでございます。現状におきましては、
商工省燃料研究所におきまして、そのコーライト化なり、あるいは加工方法等についても研究をいたしておりますが、現在この採掘方法が相當遲れているような事情がありますので、これをさらに科學的に合理的に採掘する方法その他を研究いたしますと同時に、利用につきましても、プリケツト化なり、コーライト化なり、關連いたしまして研究する
指導所を設けたいと思いまして、
豫算を大藏省の方に要求いたしております。その
豫算が實現いたしましたら、御
趣旨によりまして、十分亞炭の研究を進めてまいりたいと思います。本年度
豫算におきましては、
石炭もそうでありますが、道路が不足しておりますので、亞炭道路の建設の
費用、それから炭田調査の
費用が、これも大體
石炭と一緒にな
つておりますが、ございまして、お話にありましたような研究
指導の
豫算は、明年度に計上いたしたいと思
つております。
簡單でございますが……。