○愛知
政府委員 先ほどお尋ねでございました資金
關係のことについて御
説明を申し上げたいと思います。第二・四半期末、すなわち九月末におきまするところの現状を申し上げます。まず貸出しについて申し上げますと、貸出しの殘高は、一般産業資金
關係で二百五億二千五百
萬圓、それから公團の
關係の貸付殘高が六十八億三千七百
萬圓、
合計いたしまして二百七十三億六千二百
萬圓、かようなことになるわけであります。おもなる融資先につきましては、別に
財政金融委員會等において資料もお配りしてございますので、詳細は省略いたしたいと思いますが、おもなものはたとえて申しますと、石炭
關係、肥料
關係、水産
關係というようなことに相
なつてまいります。それから貸出しの實績の中で大體
金額別にしてどういうことになるかと申しますと、五千
萬圓以上がパーセンテージにいたしまして全貸出額の六〇%でございます。それから千
萬圓以上五千
萬圓未滿のものが一三%、百
萬圓以上、五千
萬圓未滿のものが三六%というような計數に相なります。これを全額でそのパーセンテージを申し上げますならば、五千
萬圓以上が五四%、千
萬圓以上五千
萬圓未滿が二八%、百
萬圓以上五千
萬圓未滿が一五%、百
萬圓未滿につきましては、件數で申しますと四五%、
金額では三%、かようなことに相なるわけでございます。
それから次に資金調達の面でございますが、第一・四半期末までの資金の調達の
内容は
政府の拂込が四十億でございまして、その他は全部復金債の發行で賄つておるわけでございます。これを額面にいたしまして二百五十九億圓、總收入が二百四十六億九千
萬圓ということになるわけでございます。第二・四半期におきまするところの債券の發行の
關係を申し上げますと、債券發行の餘力を見ますと、資本
金額が五百五十億でございますので、
政府の拂込四十億を除きまして債券の發行高が二百五十九億ということになるわけでございます。またこれを消化の状況から申しますならば、發行の
總額が二百五十九億でございまして、そのうち日銀の引受額が二百三十二億八千百
萬圓、總發行額に對しまして日銀の引受が八九・一%、約九割に及んでおるわけでありまして、市中の消化は二十六億千九百
萬圓で、前段に對しまして一〇・一%ということになるわけでございます。
それから今後の見込みでございますが、今後の大體の見透しで、第三・四半期を見てみますと、産業資金の所要額は大體三百八十五億程度と見ておるのでありますが、そのうちで復金に頼るべきものを大體百四十億程度に止めたいというふうに考えておるわけであります。この百四十億の中でどうしても公團の
關係において復金にもつていかざるを得ないのでありますが、その分を相當見まして、純粹の一般産業への融資の方は、できるだけ少くいたしたいということで計畫を考えておるわけであります。その
關係におきまして先ほどお尋ねがあつたようでございますが、復金債の利廻りその他はどう
なつているかということでございますが、現在のところは、日歩一錢四厘五毛、これだけではなかなか市中銀行、特に
地方銀行等にもつてもらうことが困難なので、引受手數料なり、あるいは場合によつては償還手數料というようなものも考えまして、多少實際の利廻りをこれよりは引上げるように考えたいと思つておりますが、まだその點につきましては、十月以降何がしかの手數料でどれだけ引受けてもらえるかということについては、率直に申しまして、まだ話合いははつきりまとまつておりません。ただ私どもの希望といたしましては、大體百四十億圓
——その場合に、一方におきまして金融機關等の純資金の
増加額の一割程度は復金債の消化に充ててもらいたい。その一割程度をもつてもらいまして、銀行の方が何とか賃金その他のコストを考えましてペイできるようにいたしたいというように考えておるわけでございます。從來の實績を申しますと、先ほど申しましたように、第二・四半期までは、總發行額に對しては一割しか消化しておらぬのでありますが、同時に銀行と金融機關の純資金の
増加のどのくらいに當つておるかというと、大體五%程度であります。かりにこの五%を一〇%程度に引上げて引受をしてもらえば、第二・四半期程度の發行で濟むものであれば、全體の發行に對して二割以上の市中消化ができる、直接インフレになる根源を少しでも少くすることができるというような考え方でおるわけでございます。なおまた直接復金に頼らずに、できるだけ市中銀行の融資の斡旋をいたしまして、場合によりますれば、市中銀行がまず融資をしてもらいまして、それに對して必要な補償を復金からするようにというようなことで、市中銀行からの融資の方も大いに見てもらうということを考えたいと思うのであります。しかし根本的にはやはり何でもかんでも復金というような風潮が一方にございますので、できるだけ融資の根本にさかのぼりまして嚴選をしてまいりたいという考えもいたしておるわけでございます。
それから次は第一封鎖の
金額でございますが、實はこれは市街地信用組合とか、市町村農業會とか、非常に多岐にわたつておりますので、全金融機關を集計いたしましたもので、ただいま手もとにございますのは、本年の七月現在でございますが、本年七月現在におきまして千百十二億二百
萬圓というのが、現在の全金融機關における第一封鎖の
總額でございます。なおこれをわけてみますならば、八月末におきまして普通銀行で四百六十一億七百
萬圓、貯蓄銀行におきまして同じく八月末三十五億八千四百
萬圓、それからいわゆる特殊銀行におきまして三十三億六千三百
萬圓、信託會社におきまして二十四億三千八百
萬圓といつたかつこうに相
なつております。なおまた市町村農業會におきましては、七月末でございますが、第一封鎖の額は百五十三億七千百
萬圓、郵便貯金におきましては、八月末で三百二十七億四千百
萬圓、かような状況に相
なつております。これを所有者別にわけますことは、ほとんど至難でございまして、ただいま率直に申し上げまして、はつきりした第一封鎖の所有者別の統計というものは、現われておらないのであります。先ほど申しました千百十二億という數字は、昨年の末では千六百七億圓あつたのでありますが、その當時千六百億の状態におきまして、個人
關係と推定いたしましたものが大體において千二百億圓程度ではなかつたかと考えられるのでありまして、その後第一封鎖の殖えるものと減るものと、いろいろ状況が個人と法人によつて違うのでありまして、はたしてどういう比率で増減しておりますか、的確なことは申し上げにくいのでありますが、大體においてさような比率が今日においても維持されておりはしないかと考えるわけでございます。
それから第一封鎖が、どの程度増減しておるかというお尋ねに對しましては、ただいま申しましたごとく、
増加するものと減るものと
差引きました尻だけははつきりいたしますが、途中の經過については必ずしも詳らかではないのでありますが、大體本年の四月から六月までに第一封鎖の減りました
總額は百九十二億でございます。それから第二・四半期すなわち七月から九月までに
差引きまして純粹に
減少いたしましたものが約百三十四億でございます。この第一・四半期で百九十二億
減少いたしましたのは、主として
財産税の收納に第一封鎖が充てられたためではなかろうかと推定いたすのでありまして今後におきまして、第三・四半以降は、大體月四十億圓くらいの
減少ではなかろうか。第三・四半期について見ますならば、その
減少は百二十億ぐらいではなかろうか、かように推定しておる次第でございます。
それから無記名預金の所有者別というお尋ねでございましたが、無記名預金につきましては、ちよつとわからないのでありまして、御承知のように、無記名にいたしますること自體が、所有者がはつきりしないような建前でやつておりますために、この點は材料がないので、御了承願いたいと思います。