○
山添政府委員 共
濟掛金竝びに國家が負擔をしております
掛金、言いかえてみますと、危險率に基いて算定したところの
保險料、これが
實際の共
濟金支出に足りないじやないかという
お話、現實の問題といたしまして昨年までにたま
つております國の
特別會計の
赤字は、約七千
萬圓であります。これは新しく
保険制度を建直す場合に、一般會計に肩替りをする。こういう
措置をとりました。本
來バランスが合うかどうかという問題につきましては、
農業保險のことでありますから、御
承知のように危險の分布からいたしましても、どうしても偏
つている。そこで短期間に安定をしておるものと
違つてバランスはとれない。人の
生命保險であるとか、あるいは家畜の
保險というようなものは、非常に
バランスがとりやすいのでありまして、
農業保險はその
關係がむずかしいのであります。しかし過去の
實績を
基礎といたしまして
計算をいたすのでありますから、長い期間をと
つてみればそこに収支相償う、こういう
基礎のもとに
計算をいたしておるのであります。しこうして
農作物の
保險につきましては、毎五年
目ごとに共
濟掛金を改定する。すなわち新しい
年度を繰入れては、
實績によ
つて掛金を算出していく、こういう
方法をと
つておりますので、若干追かけ追かけということになりますけれ
ども、そういう
方法によりまして、全體としての
バランスをと
つていく、こういうことにな
つておるわけであります。
従つてそういう觀點から立てます限り、本年はたとえばこれはきま
つておりません、推定でございますが、
政府だけの
勘定についてみますと、大
よそ収入として、
特別會計として六億九千
萬圓、支拂として十二億一千
萬圓、約五億圓の
不足を生ずるのであります。しかしその事柄は別に
心配もしていないのでありまして、長い目で見れば毫も差支えない。またそのように五年
目ごとに
實績によ
つて掛金を算定していく。こういう
方法をと
つておるというわけであります。
その次に國と
農家との
掛金の分擔をいたすことにつきましては、お述べになりましたような全
國共通の
最低部分は
國家負擔、それから
異常災害に相當するものは
農家と
政府と若干ずつ、それから超異常の
部分に對應するものは、これは
政府が全額をもつということにな
つております。しかしこれは
一つの共濟保険の
掛金という中に分析してそういう分擔
方法をする、こういうわけでありましてその年にたくさんの
損害が起つたから、その
部分を
政府がもつんだというような
關係ではございません。こらは申すまでもないことでありますが、とにかく過去二十年にわたるところに
機關を
基礎にと
つての
一定の
危險乗率を算定して、それを分析してみると、ただいまのような
通常、異常、超異常と三つにわかれるということでありまして、前例によ
つて、今年
災害が多かつた
部分は
政府がもつんだとか、年々の
災害状況に應じて
掛金を算定するのではございません。
従つて災害のあつたところ、なかつたところ、これをさかのぼ
つて水稻について新
制度を適用していくことにつきましては、
お話のような
關係は起
つてこないのであります。
第三番目に、ただいま申述べましたように、
政府の
特別會計においても五億園ばかり
支出増になる。これは全體を通覧いたしますれば、さらに七千
萬圓は出る。そういうことになります。現在まで
資金計畫というような
わくの中に繰入れてはおりません。これを繰入れるかどうかについては、
資金計畫の方と相談をしてみまして、もう少し數字がはつきりいたしました上で
考えたいと思いますが、それにはい
つていないからというので、その
支出が遅れるということはございません。國に關する限り國は責任を果しますし、國にあらざる
府縣の
組合、その他の
組合の分につきましては、これは農林中央金庫から貸してもらうということに話合いがついております。