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坪井委員 農林大臣にこの兩
法案について、
將來これを
運營していく上に、はたして
國民の期待する
日常生活に必要なるこの
基礎物資が、カロリーから見ましても、
日本の
現状から見て、私はいかに立派なこの
法案ができても、
配給量において
絶對量が足りないということを想像しておりますが、
大臣においては、もしかりにこれが通過したこれを
實施するということに
なつた場合において、
絶對量の見透しをどういうぐあいに、どういう計畫をも
つて、どんなふうにやるか、こうした
一つの
強き統制によ
つて配給改善をやるというこの
趣旨は結構だが、結局押えて
しまつて手も足も出ない。
現状よりもこの
法律がつくられてから
絶對量が減
つてくる。そうした場合に、
配給したくても物がないと
なつたとき、この
法案の
趣旨と相反する。これらについて
大臣は
將來についてどういう見透しをも
つておるか。いわゆる
絶對量は、各
品種別について何年後においてはどれくらいの數量にいくという目安とか、その計畫というものがなくてはならぬ。いやしくも
配給機構を
法律規則だけでつく
つてしま
つて、ないからしかたがないとい
つておるようなうちは
國民は納得できない。この
需給計畫というものが第一であ
つて、七分にいくか、八分にいくか、あるいはどれだけにいくか、計畫をも
つて、
現状はこうだけれども、この
公國でいつたらどうなるか、これがなくてはならぬと思う。ややもすると、
統制を強化するためにむしろやみに餘計流れる。
外國から來るものだつたら數字がわか
つておるからやみに流したくてもあまりながれぬが、國内
需給においては、もしわるい感じをまたしては、いわゆる
生産者があるものを全部供出せよとい
つても、ほとんど自家用とかそういう方面にまわ
つて、供出の一定數字が出てこないとなると大變だと思う。鹽ばかりでは結局
醤油はできない。なんとしても小麥とかだいずがなければできない。こういう関連性をも
つておるが、主要食糧との関連性について、主要食糧を割いてまでもこうしたものをやればできるかもしらんけれども、一方主要食糧に穴が開いてはなんにもならぬ。ただ基本だから必要だとい
つて統制だけをするということは考えなければならぬ。かかるがゆえに、前の石炭、
石油といつたような重要なものについては
國家の資金を全部使
つていくということも結構と思うが、こうしたものについてはある一定のうまみを與える。いわゆる
生産者即
消費者という面から見ても、こうしたものはいわゆる半官半民といつたような、場合によ
つては民間の資金をいれるということにしてはどうだということも、私は考えております。それについては資金などの點から見ましても、この
油糧については一千萬圓の
資本金、あるいは
食料品の
配給については四千萬圓、はたしてこれが今の
現状から見ていけるかいけぬか。こういう重要な食糧を扱う上において、こうした一千萬圓や四千萬圓ので
運營がついていくかいけないかということについても、十二分に検討がつけられていなければならぬ。おそらく安本や大藏省からは、金はこれだけしか出ないのだ。必要があつたらその他の團體あるいはその他の
機関から融資するというけれども、これはおそらく手のつかぬ問題ではないか。これらについてもどういうふうに計畫が立てられておるか。あるいは資金面はどうだ。今の
日本の經濟面に、おいては、はたしてどうだ。G・H・Qとも連絡がついておるかということについて、これは大きな問題だと思う。それらの
運營上から見ても、私は半分くらいは民間の資金を入れていく。また今までの官公吏をすべて採用するということにないておりまするが、ややもするとこれが官僚
統制の幣に流されるということがあ
つて、もしこのやり方が悪かつたということになれば
一つのそしりを招く。
従つてなるべく
民間人もこの方面において、經験のある者をどしどし採用していくということにしたらよいではないか。先般この
趣旨の
説明を聽いたときに、これはほとんど官公吏に限るような役職員にな
つておりますが、
民間人も採用いたしまして、そうして眞に
國民の
消費者、なおまた
生産者が一體とな
つて、この足らざるところの、
主食に次ぐこうした方面の食糧をどうして緩和するか。この點が一番大きなこの
法案を
審議する上の目標と考えます。最後の點はともかくとして、こうした方面について相當これを、ただ困つたから
實施するということだけでなく、これをやはりどれだけ増産ができるか。どけだけ必要な數字までも
つていけるかという方向について、ひとつ確たる
大臣の所見を承りたいと思ひます。これだけまずも
つて申し上げておきたいと思います。
なおまた先ほど
協同組合の話もありましたが、今後おそらく生活
協同組合法案というものも出るのではないかと想像されております。しかしこれらの問題とも相剋摩擦を來すというようなことにな
つてはどうかと考えております。こういう點の関連性につきましては、
協同組合と同じ性質のものだと私は考えておりますので、まだ出てみなければわからぬが、
將來そうした傾向がありますので、その點をお伺いしたいと思います。要はもちろん少ないから
統制を行うのだ。これは
當然だと思いますますども、やつたがためになお
現状より足りなく
なつた、一般
國民に
配給される量が減
つてきたということでは、遺憾である。
絶對量をいかにして
確保するかということが一番重點になりますので、これらの見透しを十二分に御発表願
つて、これでいけば大體
現状よりよくなるということについての、御
説明を願いたいと思います。