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三ツ井説明員 いろいろ御
質問がございましたが、
資料等につきましては、なお後ほど
項目別にお示し願えれば詳細なものを差上げたいと思
つております。
お話になりました點でおもなる點について二、三申し上げたいと思います。
日本の
水力と
火力の
關係でございますが、特に最近におきまする
實情を申し上げますと、
本州の
中央部におきましては、
火力設備はあるが、
石炭を
使つてはいかぬということにな
つて、現在
石炭をもら
つておらぬのであります。この九月ごろに多少たきましたが、それも
本州中央部におきまして十五
萬キロ程度たいただけであります。現在は水がそういう
状況ではございませんが、わずかに
大阪方面において一
萬キロないし二
萬キロたいておるだけであります。
石炭をやれば十
萬キロや二十
萬キロ、もつと以上のものをたくことはできるのでございますが、全然
石炭を
使つていかぬ、その
石炭は冬の
ために貯炭をしろということにな
つておりますので、現在はま
つたく
水力任せ、お天氣次第の
供給をや
つておるのが現状でございます。その目的は、この冬に對して何とかして
——冬には連續的に
渇水が起
つてくるのでございまして、この
ための貯炭ということでや
つておるのであります。その貯炭の數字も大した數字ではございませんが、できるならば年末までには三十
萬トン以上のものを
本州中央部において貯炭をしよう、こういう目的でや
つておるのであります。できるならば三十
萬トン、さらにそれ以上できればいいのでありますが、現在の
状況ではなかなかむづかしいと思
つておるのであります。この冬はどういうことになるかと申しますと、
本州中央部におきまする話を申し上げますと、
水力は最
渇水期にはいりますと、二百五十
萬キロ・ワツトぐらいに下るだろうと思います。これに對して
火力は今年の二月におきまして、まだ
復舊がよくできておらぬ時期でありますが、その時期におきまして六十
萬キロ・ワット以上のものをたき得たのであります。それから今年にはいりまして
火力の
復舊を非常に急いでおりますので、これ以上のものを
發電することはできるのでありますが、現在の
石炭の
配炭量から申しまして、この冬においてどれだけたけるかというと、おそらくいくらよくても、五十
萬キロたくだけの
石炭はもらえないと思います。非常に固いところを申しますと、三十
萬キロか四十萬ロキ
程度のものではないかと考えるのであります。
從つて現在の
状況におきましては、
石炭が
電氣であ
つて火力の
設備が
電氣ではないのであります。これは
本州中央部の
事情であります。
九州になりますと、その
事情は非常に變
つてまいりまして、
九州におきましては現在は
水力が非常に
渇水をいたしておりますが、
本州方面から送
つておるものをかりに
水力と考えまして、
水力の部分はおそらく六割ぐらい、
火力の部分が四割ぐらいではないかと思うのであります。しかしこの
火力が、先ほど
お話がありましたように、非常に
設備が悪いので、大修理をや
つております。ボイラーなんかは全體をばらすぐらいにしてや
つておりますので、その
ために
石炭が來てもたけないという
状況であります。そこで大修理を年末までに順次やりまして、先ほど
九州の問題で
お話がありましたように、
設備としましては二十五
萬キロ、それから
發電は二十
萬キロ、二十五
萬キロの
設備をも
つて最大二十
萬キロの
發電をこの一月にやろうというのであります。現在のおよそ倍くらいの
火力發電ができるわけであります。そうしますと
九州におきましては、最
渇水期にはどういう
状況になるかと申しますと、
水力は二十
萬キロくらいになると思います。非常に
渇水いたしますとさらに下りますが、平均して最
渇水のときは二十
萬キロ、それに對して
火力が二十
萬キロで、合わせて四十
萬キロくらいの
供給になります。四十
萬キロの
供給ができれば、今や
つておるようなひどい
制限はやらないで濟む。但し現在や
つております五段
制限というような
程度のもの、あるいはそれより少し輕いくらい、その
程度ものはやらなければならぬと考えております。そのほかに、先ほど
自家用發電の運轉をしておるかという
お話がありましたが、
九州におきましては、現在
日本製鐵の
工場におきまして
火力發電をや
つてもら
つて、日發から
供給しておる
電氣を減らしております。その他
炭鑛におきましても同樣に
炭鑛の
自家用の
發電所をたいてもら
つて、
炭鑛への
供給電力をそれだけ減らしております。それらの
電力が二萬四千キロ・ワツト現在あります。それから別に
日本窒素
工場の水俣の方にあります
火力發電所、それから延岡にあります旭化成の
火力發電所、これらは
電氣事業の方から
石炭を提供いたしまして
火力發電をさせて、配電
會社の方あるいは日發の方が
電氣を受取
つて、一般の
供給に充てているものが一萬七千キロ・ワツトありまして、合計四萬一千キロ・ワツト
自家用の
火力發電を運轉させております。これが
九州の
電源の要求に間接に寄與しているわけであります。さらになお一般の
供給電力に寄與させる
ために、今後なお一萬四千キロ・ワツト
程度のものを動員させようという計畫を立てているのであります。これらについては經費負擔の問題、特に
火力發電を現在いたしますと、經費が非常に高くかかる
ために、この
火力發電をする側の負擔をだれがするか、その當該
工場が負擔したのでは、その
工場の採算上特別の措置をと
つてやらぬことには、
工場がつぶれてしもうような
状況にありますから、この點について、適當の措置をとることにな
つておりますが、
具體的にどういう補償をするかということはきま
つていないので、これは急速にきめなければならぬと思
つております。
九州の
事情はそういうことでございます。
それから全國的のことは、先ほど政務次官から
お話がありましたから省略いたします。なお御要求がありましたら、項目を書いていただければ、それに適當した
資料を差上げたいと思います。