○
川村委員 本
船入澗に三箇所とも連接しておる所でありますので、一括して御
説明申し上げたいと思います。
原口船入澗は本
來大島半島の最西端にありまするころの
大島村の管轄にな
つております。この
方面はいか、ほつけ、さめ等の
北海道でも有數な
魚田でありまして、いずれも
漁港がありますれば相當の
漁獲をすることは疑いないのであります。なかんずく
北海道で新
魚田としておりますところの
離島大島、
小島の最も
魚族の
豐富なところの
漁場がごく近くにあるのでありまして、これらの
漁港の築設によりましては、その
離島の
開發もさまで困難でないのであります。從いまして
北海道の
水産專門部委員會におきましては、この新
魚田を
開發するためには、全面的にこの
方面の
漁港竝びに船入澗の築設をしなければならぬという
意見で、今やその立案中であるのであります。ただこの場合
國家の
情勢からしまして、
資材、
資金等の問題で今日まで築設はされておらないのでありますけれども、この
方面の地位は非常に有利な
事情にあるのでありまして、大した
資材もなく、しかも
資金もあまり多くかからずして、この
船入澗を築設することは容易なのであります。私は
水産專門部委員の一人として、この
方面を詳細に調査いたしました結果、
北海道案といたしましては、本年度のぜひともこれを築設したいという案に繰入れられたものであります。なおこの
原口の
部落には、戰爭前に築設するという計畫から相當の
資材をも
つております。この
請願の別表にはこれらの詳細のことが記載されておりますので、
事務當局でごらんになれば一目瞭然たるものがあるのであります。そうした
意味からいたしまして、まず
原口は最も近い
將來において、できるだけの
資材その他すべてを備えておるのだということを私は考えるのであります。のみならずこの
原口はちようど檜山郡と松前郡の境界にあるのでありまして、
檜山郡に江差という
漁港がありますけれども、この間數十里の間に
一つの
避難港としてないのであります。この
原口の
船入澗ができまするというと、この
中間の
避難港といたしましても、また一面先ほど申しました
魚田開發の
意味におきましても、非常に有望なのでありまして、ぜひこの際この
船入澗築設の
促進をお願いする次第であります。なおこれと隣接いたしまして、
清部、
館濱兩港は
部落が
ちようど隣同士にな
つておるのであります。
事情はほとんど同じであります。すなわちこれはその地元の
沿岸の
魚田の
開發のみならず、
大島、
小島すなわち
離島の有望な
魚田を
開發するというのが目的であります。この場合この
三つの
船入澗はいずれも有望とみなすのでありまして、ここに御
紹介申し上げたような次第でありまするから、何とぞ本
委員會において御採擇あらんことをお願いいたします。