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1947-07-12 第1回国会 衆議院 図書館運営委員会 第2号
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会議録情報
0
昭和二十二年七月十二日(土曜日) 午前十一時六分
開議
出席委員
委員長
中村
嘉壽
君
理事
石井
繁丸
君 松尾 トシ君
井上
知治君
松田
正一君 多田 勇君
豊澤
豊雄君 ――――――――――――― 本日の
會議
に付した事件
國會圖書館運營
に關する件 ―――――――――――――
中村嘉壽
1
○
中村委員長
これより
會議
を開きます。 本日はまずこれまでの
打合せ會
における
經過
を御報告申し上げます。本
委員會
は第一囘の
打合せ會
を六月二十日に開きました。
定員
に足りませんので
理事
の
選擧
もできず、單なる
相談會
に
終つたの
であります。 次に六月二十一日に
滿鐵
の
所藏
の本がありますので、これを引受ける件についてG・H・Qの
ウイリアムス
という人の所に、
松田委員長竝びに參議院
の
羽仁委員長
と、
事務當局
とが御同道なさ
つて
、いろいろ御
相談
をなさ
つた
そうであります。これにつきましては各
方面
でこの
滿鐵
の本が欲しいという人人がありまして、一方におきましては
議會
で欲しいということであり、また
ウイリアムス
氏の方もなるべく
議會
の方にこれを引繼がせたいというような
好意
をも
つて
おられたそうであります。しかるにいろいろな
事情
のために、
大藏省
の方がこの本を引受けることにな
つた
という話がありまして、その引受けるということの取扱いについていろいろ疑問がありましたので、
參議院
の
委員長
と、
衆議院
は私が
委員長
を代理して
事務當局
も同道してESSのバーンズという人に
會つて
、
大藏省
との經緯をよく
伺つて
、初めてそこにいろいろな誤解のあ
つた
ことがわか
つたの
であります。そのことがわかりましたので、越えて六月二十六日に
兩院
の
合同協議會
を開き、その場において
大藏省
の
會計課長
に來てい
ただ
いて、ここに至るまでの
經過
を聽取したのであります。その以前にわが
事務當局
からいろいろ
打合せ
をしておきました結果、
大藏省
もだんだん
事情
がわかることに相なりまして、そうして
大藏省
の
會計課長
に來てもら
つたの
であります。
會計課長
にいろいろ本
委員會
で
質問
を試みました結果、もし
議會
が必要とあるならば
大藏省
の方でこれを買上げることは撤囘して、
議會
にと
つて
もら
つて
もよろしいというような御
答辯
があ
つたの
であります。かくのごとくにしてこの本をもらうことだけは
圓滿
に解決ができております。これを
ただ
無償
でもらうか、あるいは値打をきめてもらうかということは未解決でありますけれ
ども
、ともかくこの
滿鐵
の本は全部こちらにもらうことがきま
つた
ということを御報告申し上げます。 引續いてこの日、両院の
協議會
において、
館長
を速やかにきめなければならぬという問題についていろいろ自由の討議を
行つたの
であります。
參議院側
の
羽仁委員長
その他の
方々
から
三つ
の
提案
があ
つたの
であります。その
提案
は公募にするという案があり、
公聽會
にするという案があり、もう
一つ
は大きな
新聞社あたり
にも
相談
して
候補者
を選擇してもらいたいというような案もありましたけれ
ども
、結局かような重要な
地位
をそうした
方法
によ
つて
きめるということは實行不可能なことでもあり、また
人事
をさように扱うべきでないという
意見
も出まして、
議院
の、また本
委員會
の主なる人によ
つて
、
適當
な時期までの間に立派な人を推薦したいというようなことに話がな
つて
いるのでありまするが、未だその人を決定するには至
つて
おりません。いずれこれからその
方法
についても
確實
な
方法
をここで御
相談
をいたしまして、その專任者をきめることにいたしたいと思
つて
おります。 それから七月の五日にも
懇談會
を開きましたが、この日も
定員數
に足らず、
理事
を決定するまでに至らなか
つたの
であります。七月九日に初めて第一囘の
委員會
を開きまして
理事
を
社會黨
の
石井繁丸
君にお願いすることに決定いたしました。右御報告申し上げます。何かこの報告について御
質問
なり、また御
意見
がございましたならばお伺いいたしとうございます。
井上知治
2
○
井上
(知)
委員
昨年の十月ごろだ
つた
と思います。私の親しい
友人
で
東京
帝大、今の
東京
大學のある有名なる
教授
が、私の
友人
を通してこの
圖書館
に
所藏
の本十幾
萬冊
を寄贈したいという話がありました。そこで私は非常にありがたいことだと思いましたから、どうもお志はありがたいということだけは
向う
に通じておきました。その後そのことにつきまして何ら話がありませんけれ
ども
、やはりその某
博士
はそういう意思をも
つて
おるだろうと思
つて
おります。いよいよ某
博士
がこの
議會圖書館
に
藏書
を寄贈してくださるものとしますれば、そういう際においてはいかなる心構えをも
つて
向う
に交渉したらいいか、これに代償を拂うべきものか、あるいは
ただ
一片の
好意
をも
つて
その
藏書
をもら
つて
いいものでありまするか。そういうことにつきまして今後御
考慮
をお願いいたしたいと思
つて
おります。
中村嘉壽
3
○
中村委員長
承知いたしました。非常に仕合せな御
提言
だと思います。今後またそういう問題がどんどん起
つて
くるだろうと思いますが、時節柄さようなものを
議院
としては
ただ
で頂戴するわけにもいきませんから、
適當
な價絡で頂戴するようなことになるだろうと思
つて
おります。いずれ
皆さん
の御
意見
を
伺つて
、
一つ
の
方法
がきめられましようから、その後
井上
君にお願いしてお引繼ぎすることにならうと思います。どうかよろしくお願いいたします。 それでは御
質問
やら御
意見
がないとしますれば、今後の
方針
について一言申し上げてみたいと思います。一番問題になるのは何と申しましても
館長
の問題だと思
つて
おります。それから
圖書館建物
の問題があり、
圖書
について今
井上
君の
お話
のような問題もありまして、
圖書
をどうして集めるかということ、
圖書館
の
構成
をどうするかということ、さらに最も重大なことは、この
圖書館
を今われわれが唱えておりますようにいわゆるレフエレンス・システムとでも申しますか、
議會
に必要な
材料
をここで集めて調査し研究し、そうして
議員
の
方々
が
自分
の演説の
材料
にされたり、あるいは
自分
の
政治意見
の
材料
に提供されたりするようなものをここで集めるような
方法
であります。
アメリカ
の
コングレス・ライブラリー
がしきりにこれを試みておるのでありますから、これについての
組織
とか、
方法
についても御
相談
をしなければならぬ問題であるし、そのほかにまた
分類
の
方法
についてもなんとか決定しなければならぬと思います。これらについては各國においてもいろいろな
方法
がありますから、どの
方法
を採用するか、もしくは
もつ
とこれをインプルーフしたものを採用するかということは、今後この
委員會
が最も力を盡さなければならぬことだと思
つて
おります。なおウィリアムス・バーンス及び
ちようど
今
アメリカ
のロックフエラー・フアンデーシヨンという
財團
から來ておる
フアース
という人がおりますが、特に
圖書
のことについて
造詣
の深い人でありますので、しばしば私みずからも
相談
をするし、昨夜は
議長
、副
議長
初めわれわれ
一緒
になりましてこの人と
相談
もしたのでありますが、
方針
には重大な
三つ
の
方針
がある。第一には
議員
を
中心
とすること、それからこれを
一般
に公開して用いさせるということ、もう
一つ
は全國にある各
圖書館
との
連絡
とか、これと總合的の計畫をするという
三つ
の
方針
があります。この中に
議員
の最も重要な
機關
にするということは
當然
なことでありますが、そのほかの問題についてはどの
程度
に意を用うべきかということが問題だと思
つて
おります。これについて
お話
をしたいと思
つて
おるのであります。第一に
館長
の問題についてどうしたらいいか、お
考え
がありましたならば
一つ
お伺いしたいと思います。先ほど
ちよ
つと申し上げましたが、
館長
の問題については
連合會
でもいろいろ議論があ
つた
ことでありますが、私
ども
二、三人
懇談
の間に話をいたしましたことは、やはり重要な
人事
のことでありますから、急ぐことは急ぐが、急いでし損じた
人事
を行うよりも、なるべく愼重にして、しかも急いでと申しますが、たれか
適當
な
人物
を各
方面
に求めたらいいじやないか。それをやるのには
議長
、副
議長
、それから
委員長あたり
の
方面
で
相談
をして、
事務總長あたり
とも
相談
をして、迅速にかつ
確實
な
人物
を選んだらいいじやないかと
考え
ております。そこでそういうふうにしたらいいというお
考え
でありますならば、
議長
、副
議長
とも
相談
をいたしまして、よりより
人物
を各
方面
に
相談
してみたいと思います。もとより
衆議院
だけの問題ではございませんから、その
方針
のきま
つた
ことは
參議院
の方にも通じまして、御
意見
がなか
つた
り、あるいは
向う
の方から、どこから出てもよろしうございますから、立派な
候補者
を出して下さ
つた
ならば、その
人物
について御
相談
の結果を實現したい。こう思
つて
おる次第であります。
井上知治
4
○
井上
(知)
委員
圖書館長
という
地位
は
事務總長
に相次ぐような重要な
地位
でございます。しかしてわが國の今日までの現状におきましては、
圖書館
の
司書方面
というような知識をも
つて
おる人もそうたくさんおられないと私は思
つて
おります。そこで
日本
では最近にこの
圖書館
の
司書方面
の
學校
をつくるというような議のあることも聞いておりますが、全國の官立の大學などにおきましては、
圖書館長
というのは
大概教授
の古參で、立派な一流の人が
館長
にな
つて
おられるようであります。もちろんこの
國會圖書館長
は各大學の
圖書館長
にもまさるような立派な人でなくてはならぬと思
つて
おります。よほど
館長
になられる方は
兩院
がよく
相談
しあ
つて
、廣く適材を全國に求められるようにお願いする次第であります。
中村嘉壽
5
○
中村委員長
井上
君の御
希望
は
ちようど
私
ども
と同じ御
意見
だと思
つて
おります。
地位
につきましては
事務總長
と同列どころではない。場合によりましたならば大臣と同格以上の人を求めたいというように私
考え
ております。そういうこともよりより
お話
をしております。
ほんとう
に適任であるならば、どんなに高給を
拂つて
も、どういう
地位
の人でも來てくださるならばお願いをする。單なる學究的の人であるとか、あるいはまた黨派的の色彩のあまりに濃厚であるということは避けた方がいい。
アメリカ
でも
フアース
君の話によりますと、非常に今まで
圖書館長
については困
つた
ことがたびたびあるのだそうです。たとえば
共和黨
の人を頼んでおくと自然その
圖書館自身
が
共和黨
の系統の
人間
を入れようということを努める。よほど公平な人でもそういう傾向にな
つて
くる。今度
アメリカ
が四年ごとに政府が變
つて
いきますから、四年の後に
民主黨
が變
つて
くると、またそれが回轉するようなことにな
つて
、非常に困ることがあるから、なるべく黨派を離れ、
イデオロギー
もよほどしつかりした
人間
であ
つて
、どこから見ても公平な徳の高い人だという人をやらなくてはいかぬ。そういうことを
注意
してくれました。さようなことを
考慮
いたしまして、この間の
連合會
で言われるような輕はずみのことはしない方がいい。こういうことにわれわれの
懇談會
では
相談がま
とま
つたの
であります。最も
注意
を拂うべきことだと私は
考え
ております。
豊澤豊雄
6
○
豊澤委員
今の
館長
の問題ですけれ
ども
、人格の高いことも非常に大事でありますし、識見のあることも非常に大切でありますが、
圖書館
というものは
日本
の最も新しい部面でなければならぬように
考え
ます。もしかすると功なり名遂げかつ知名な役をも
つて
お
つた人
になりやすいというような弊害をなるべく避けまして
實力
の人であり、
ほんとう
に働きの人であるというような點を十分に御
考慮
願いたいと思います。
中村嘉壽
7
○
中村委員長
了承
いたしました。私
ども
もやはりそういうつもりでおるのであります。えて
ただ
徳の高いとか、今のようにまつりあげておくというような
人事
が行われやすいのでありますから、この
運營
はなるべく誤らぬように、立派なあらゆる要素を備えた人を選擇しようと
考え
ておるわけであります。さよう御
了承
を願います。それでは
館長
の問題は今
皆さん
から御
意見
があ
つた
ようなことを
考慮
に入れまして、
議長
、副
議長
にも御報告申し上げ、
參議院
の方にもわれわれの方ではこういう
方針
だということを
連絡
することにいたしますからさよう御
了承
を願います。 それでは議題を變えまして
圖書館
の
建物
の問題でありまするが、これについて何かよいお
考え
がありましたならば
委員諸君
からお伺いいたしたいと思います。この問題は
ただ
いま決定せなくてはならぬということでもありませんから、どこかこの
議院
の
そば
にこういう
建物
がある、とりあえずこういうものを借りたらばよいではないかとか何とかいう御
意見
がありましたならば、そういうものを
考え
ておいてくださ
つて
ひ
とつ
提唱してい
ただ
きたいと思います。
松田正一
8
○
松田委員
そんな
考え
がないことはないのですが、今早くそんなことを言い出すと、いろいろなことに
支障
を來すではないかと思いますので、そういうことは
委員長
と
理事
、
事務當局
の間で大體の骨組を
考え
てもらいまして、それを
委員
に御
相談
してい
ただ
くようされたらどうかと思います。お諮り願いたいと思います。
中村嘉壽
9
○
中村委員長
松田
君の御
提言
ご
もつ
ともだと思います。そういう氣持でおりまして、迅速にしたいとは思
つて
おります。まだ何か
お話
でもありましたら喜んでお伺いいたしたいと思います。
井上知治
10
○
井上
(知)
委員
圖書館
の
建築物
の
坪數
は一萬七、八千坪であると聞いておりますが、その一萬七、八千坪の
建物
はもちろん
議會圖書館
でありますから、
議員
を
中心
とするのは
當然
でありますけれ
ども
、
建物
の餘席において
一般民衆
にも利用せしめるような構想もこの
圖書館
にはあるのではないかと思
つて
おります。そこで
一般民衆
が使う
坪數
と、
議員
が使う
坪數
の
割合
はどんなふうにするかというようなことも
考え
なくてはならぬと思
つて
おります。現に
上野圖書館
のごときも、なかなか
閲覧者
の何分の一も收容できぬというような話も聞いております。そこで、そういう
圖書館
の
建築坪數
、及び
一般民衆
と
議員
との使用すべき
坪數
の
割合
はどうすべきか。私はこれは非常に重要な問題だと思
つて
おります。そこで、そういう點につきましては、全國とまでは申しませんが、
東京
における
一般圖書館
の權威者の
方々
の御
意見
もよく御參酌下さらんことをお願いする次第であります。
中村嘉壽
11
○
中村委員長
今
井上
君
お話
のことはご
もつ
ともでありますし、
先ほどお話
申し上げました
通り
に、
方針
の中で
議員
と
一般
ということがありまして、
一般
にもなるべく公開して、便宜があるようにしたい、こう思
つて
おります。特にこの問題につきましては、
アメリカ
の
コングレス・ライブラリー
という、のがありますが、これは構造においても
組織
においても運用においてもほとんど
世界
第一と稱せられておりますから、なるべくはさようなものに近いものを
拵らえたい
。そうしてそれをやるのには、出發點において間違いが起
つて
さらにやり直すというようなことがあ
つて
はならぬから、なるべく今までの經驗を活かす
意味
におきまして、
アメリカ
の
圖書館
に
造詣
の深い人にでも來てもら
つて
御
相談
をし、なお先ほど
井上
君の言われたように、
圖書館人
というものは
大分訓練
をせなければならぬものである。
學校
でもこしらえてそういう事を養成せなくちやならぬというほど重要視されておるのでありますから、わが國においてもそうしたことにまで進まなくちやならぬのじやないかと思
つて
おります。
松田正一
12
○
松田委員
建物
の計畫ですが、なかなかこれは三年や四年で完備することはでき得ないだろうと思います。
資材
の
關係
もあり、
豫算面がかり
に許すことにな
つて
も、
資材
がどうなるかわからぬ。豫定地はこの
附近
にあるとは聞いておりますが、これを
具體的
に建てることは、なかなか二年や三年は
具體化
はされぬだろうと思います。それではその間どうするかという問題でありますが、これがちやんとでき上るまで
國會圖書館
は開館できぬのか、またはそれまで
應急対策
として、
議會
になるべく近いところの
建物
を買い求めるとかして、漸次
内容
を充實していき、
建物
の完全に建設できると同時にそれに引移すというような
方法
をとるのか、そこのところは、私から申しますれば、まず暫定的にでもこの
圖書館
を一日も早く
内容
を整えつつ進めていくのがよいのじやないかと思いますが、さてそれならこの議事堂の便利なところでどんなものがあるかと言いますれば、よけいに
建物
はないのでありますが、それなら簡單なものでも建てていくのか、その邊
事務
の方でもお
考え
にな
つて
おるのじやないかと思いますが、それはどんなものでありましようか。
中村嘉壽
13
○
中村委員長
松田
君の
お話
のようなことを
事務
の方でも
考え
ておるようであります。昨日も
ちよ
つと
議長
、
事務總長あたり
と會う
機會
がありまして、そういう話をしたのであります。先ほど私がどこかこの
附近
にでもお
心あたり
のものがありましたならば知らしてもらいたいと
言つたの
はそういう
意味
でありまして、どこか早速使えるようなものが、あれば、それをひ
とつ
借用するか、接收するかして、とりあえずものにせなくちやならぬと思うのです。ワシントンの
圖書館
でも何十年とかか
つて
つく
つた
ものでありますし、
日本
でもせつかくやるならば相當のものはつくろう、その間に本はどしどし集めなければならぬ。本を集めるのに今は一番できるときだと思いまするから、その本を置く所は最も安全な所を選ばなくちやならぬから、そういうことは促進したいという
希望
をも
つて
おります。
松田正一
14
○
松田委員
自分
の
考え
としましては、この
議院
の
そば
に
特許局
というのがあります。あれは
議會
に比較的近い所で、相當な
建物
でもありますが、あれを借受けるとか、あそこにいる人をどこかへ行
つて
もらうとかいうような議を進めてもらいまして、あれに、何か地下道で
もつ
く
つて
、あそこへ
耐火用
の
圖書舘
の設備を拵えてや
つて
おくか、または、あそこを本式の
圖書舘
ができるまで、大體の形づく
つた圖書舘
として利用するか。あの
建物
がこの
附近
では一番いいのじやないかと私は思いますが、そういうことを今ここで言い出して、何か
方々
に
支障
でも來してはいかぬと思
つて
差し控えておりましたけれ
ども
、今
委員長
の話がありましたので、私の
意見
を申し上げておきますから、御參考に願いたいと思います。
中村嘉壽
15
○
中村委員長
私
ども
も
左樣
なことも
考え
ておりまして、
ゆうべ
もそういう話が出ておりましたから、
松田
君の御
意見
はその
通り
に
事務當局
にも傳えて御
相談
をしたいと思
つて
おります。 この
建物
の問題については今の御
意見
の
程度
にするよりしようがないと思
つて
おります。次には
圖書
の問題であります。
圖書
の問題については、先ほど
井上
君の御提議がありましたときに申し上げましたように、なるべくこれは集めなければならぬと思
つて
おります。これについて各
委員
の
方々
の御
意見
なり、あるいは提唱されるような本でもありましたならばひ
とつ
お聽かせを願いとうございます。
松田正一
16
○
松田委員
満鐵の本はもう解決したのでありますか。
中村嘉壽
17
○
中村委員長
解決しました。
ただ
有償か
無償
かということがまだはつきりしないだけであります。
松田正一
18
○
松田委員
これはやはり整理の
關係
もありますから、
無償
というのもあまり氣の毒じやないかと思いますが、そこのところはなるべく早く解決してい
ただ
きまして、確保するだけは早くしてい
ただ
きたいと思います。これは一體いつごろ手に入れることができるのですか。疎開しておるようですが。
中村嘉壽
19
○
中村委員長
福島に疎開しておりますので、少しはひまをとるようですけれ
ども
、今、迅速にこちらの手に入れるように進めております。
松田正一
20
○
松田委員
すると、この本を手に入れますとどこへ保管することになりますか。ここの
圖書館
に保管することはだめでしよう。
中村嘉壽
21
○
中村委員長
ちよ
つと今のところその場所がないのですからそれとにらみ合わせて
考え
なければならぬのです。
松田正一
22
○
松田委員
その準備を早くしてもらわなければいけない。
中村嘉壽
23
○
中村委員長
そうです。
先ほどお話
の
特許局
のことでも
特許局
の
事務
というのは、どうかすると
圖書館
と併合するような
事務
がずいぶんあるのじやないか。
アメリカ
では
圖書館
で
特許局
みたようなものをや
つて
おるようでした。
版權
のようなことですね。あの全部といわず、一部分でもいいではないか、こういうようなことを
ゆうべ
も
相談
してお
つた
ような次第であります。
松田正一
24
○
松田委員
これは早く進めてもらいたいと思います。
中村嘉壽
25
○
中村委員長
承知いたしました。
圖書
はなるべく買うのもあるし、あるいはまた
内務省
に今までは
納本
してお
つたの
をこのごろやめておるそうですが、さらにそういう
制度
をと
つて
、
新刊物
は
圖書館
に一部は
納本
してもらうようなことにでもして、内地のものを集め、かつまた各國の
出版物
も何か安い
方法
によ
つて手
に入れる
方法
を講じたいと思
つて
おります。交換をすることもできると思
つて
おります。各國では喜んで
圖書館
にはやるのであります。われわれも過去において出版したものは全部各國の
圖書館
からお前はこういう本を出版したそうだが一部寄附してくれ、こういうことを言
つて
きますから、
自分
の出版したものはどんどんや
つて
、この
圖書館
ができましたならば
一つ
そういう
組織
をつく
つて
各國の本を
無償
でどんどん入れるようにしたいと私は思
つて
おります。
井上知治
26
○
井上
(知)
委員
そと
納本制度
がこの間まで
内務省
にあ
つた
けれ
ども
近ごろないということでありますが、これは非常に困
つた
ことであります。
内務省
に
納本
してお
つた
ときもこの
圖書館
には
納本制度
がなか
つた
、こう思
つて
おります。そこで今度必す
國會圖書館
だけは
納本
をするという
制度
を確立してもらいたいと思
つて
おります。
議會圖書館
に對しましては
納本制度
を
世界
各國ともや
つて
おるようであります。
中村嘉壽
27
○
中村委員長
さようにしたいと思
つて
おります。
圖書館
の
圖書
の問題はそういうことにして、次にはこの
構成
の問題について御
意見
がありましたらば伺いたいと思います。この
構成
とかレフエレンスの
組織
とか、
分類
の
方法
とかいうようなことは、
皆さん
のお
考え
をまとめておいて、いつかの
機會
に
お話
をしてい
ただ
きたい。第一これについてはわれわれの方で
事務局
と
相談
の上、また
參議院
の方とも御
相談
の上、
一つ原案
をつく
つて
いかなくてはならぬだろうと思
つて
おります。 一番最後に申し上げました
方針
、
議員
を
中心
とすることは
當然
でありますけれ
ども
、
井上
君の言われたような
一般
に公開するということ、それから全國の各
圖書館
との
連絡
及び總合ということについても何か御
意見
がありまするならばお伺いいたしたいし、これもまたこちらの方で
一つ原案
を作成してまいりたいと思
つて
おります。
松田正一
28
○
松田委員
各
方面
に何々
研究所
とかいふのがたくさんありますが、あれはあれでまた獨立して利用さす面は利用さしてい
つて
、その他
相當圖書館
として成績をあげておるようなところで
事務當局
の方では何か吸收というか、合併でもしていくようなお
考え
があるのか、そういうことはどうでしよう
中村嘉壽
29
○
中村委員長
まだ
事務當局
において何にも
方針
を決定していないのでありますから、御
意見
をいろいろ聽いてみたいと思います。
松田正一
30
○
松田委員
できるならばそういうことを研究してもら
つて
、それらが相當な書籍をも
つて
おるかもしれません。それを
一緒
にしてもら
つて
國會圖書館
をつくるのに協力さすことにするところがあ
つた
ならばしてもらいたい。その邊のところをなるべく早く研究してもらいたいと思います。
中村嘉壽
31
○
中村委員長
松田
君の御
意見
はご
もつ
ともだと思います。
ただ
ここにこういふことをわれわれは
注意
しなければならぬと思います。
一つ
の
研究所
とか、ライブラリーというようなものが
一つ
の主義、
イデオロギー
をも
つて
や
つて
いるところがある。それがここに合流すると後に
累い
を來たすようなことがあ
つた
りしないとは限りませんから、そういうところは十分の
考慮
を
拂つて
、參加を願
つた
りあるいは統合してもら
つた
りすることがあるかないかということもきまることであります。そういうことについてこちらでも
注意
はしますが、
皆さん方
の方でも、いろいろ御
意見
があ
つた
ら御
注意
を願いたいと思います。最も公平なものにし、百年の後に悔のないものにしていきたいというのがわれわれの
希望
であります。
松田正一
32
○
松田委員
やはりそういうこともあるように
考え
るので、その邊は特に
委員
も
注意
いたしまするが、
事務
の方でも
注意
してもらいまして、そういうことにならないように、ある
意味
において接近するようなことがあ
つた
場合には御
注意
をお願いしておきまして、今
委員長
の言われたごとくその邊が大事なことでありますから念の上に念を入れて、それらの構想については最善の
注意
を
拂つて
もらいたい。
中村嘉壽
33
○
中村委員長
さように
注意
しておくことにいたします。他に何か御
意見
ございませんか。もし御
意見
がないといたしますならば、本日はこの
程度
にして、次囘は七月二十六日、土曜日の午前十時に開會いたしたいと思います。さよう御
了承
を願います。本日はこれで散會いたします。 午前十一時四十八分散會