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1947-10-09 第1回国会 衆議院 治安及び地方制度委員会 第22号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
二十二年十月九日(木曜日) 午前十時四十六分
開議
出席委員
委員長
坂東幸太郎
君
理事
門司
亮君
理事
矢尾喜三郎
君
理事
中島 茂喜君
理事
川橋豊治郎
君 笠原 貞造君 松澤 兼人君
大澤嘉平治
君 佐藤
通吉
君 千賀 康治君 坂口 主税君 中垣 國男君 大内 一郎君 松浦 榮君 小枝 一雄君
外崎千代吉
君
加藤吉太夫君
出席政府委員
運輸政務次官
田中源三郎
君
内務事務官
久山 秀雄君
委員外
の
出席者
専門調査員
有松 昇君 ————————————— 本日の會議に付した
事件
運輸省關係
の
治安
に關する件 小
委員選定
の件 —————————————
坂東幸太郎
1
○坂東
委員長
これより
治安
及び
地方制度常任委員會
を開會いたします。 本日の
日程
は、
地方出先官廳
の
整理
に關する件、
運輸省關係
の
治安
に關する件でありますが、
日程
の順序を變更して、まだ
運輸省關係
の
治安
に關する件を審議いたします。
川橋豊治郎
2
○
川橋委員
第一に、
陸上運輸警備
の
命令系統
、第二は、
陸上運輸警備
、
海上運輸警備
の
警察
及び進駐軍との
關係
、第二に、
海上警備船
の
配置状況
と現在の
運営状況
、これらについて大體概略の御説明を願いたいと思います。
田中源三郎
3
○田中(源)
政府委員
お答えいたします。第一の
陸上治安
に關する
命令系統
でございますが、御
承知
の通りに、
終戦
前におきましては、すべての
治安維持
というものは
内務省
の
警察力
によつて行われていたのであります。
自然陸上運送
におきますところの
鐵道等
におきましては、これらの
鐵道
の
治安
その他のものは
内務省
の
警察力
に依存してまいつたのであります。また
陸上運送
と申しましても、
自動車
あるいは
荷馬車等
の軽車両、すなわち小
運送面
におきましても、
從來監督
の權限、
命令系統
は
内務省
におおむね
所属
いたしておりまして、われわれ
運輸省
の所管におきましては、
行政面
におけるところの權限等があつたと申して差支えないのであります。 かような
状態
でありまして、
終戦
後におきましての
状況
から申し上げますならば、ご
承知
のご
とく
に非常に國内におきますところのすべての
警察力
が弱體化してまいりまして、
治安
の上においても各面において
國民
に多大の迷惑をかけてきたわけであります。
自然内務省
の
治安維持
に依存しておりました
陸上運輸面
におきましても、種々めんどうなる
事故
を引き起しまして、
國民
に御迷惑をかけてきたのでありますが、その後
國内秩序
の確立に伴いまして、漸次囘復をしてまいつたわけであります。御
承知
のご
とく
に、陸上におけるところの
治安維持
の責任は
内務省
にございまして、ただわれわれ
運輸
の面においては、これは申すまでもなく
鐵道
においては、その
運轉上
における
治安
を確保してまいります。また運轉に必要である面においての
治安維持
を確保してまいりますと同時に、
運輸
の最も主要なる
目的
であります
旅客
並びに
貨物
に對する
輸送面
を確保していきまするための對策を
とつ
ていく、これに必要なる手段を講じていく、かような面から考えまして、殊に
終戦
後におきます
旅客列車等
におきましては、盛んに盗難あるいは
暴行
、
破損等
が出ましたために、
昭和
二十二年の一月から試みに東海道、山陽の
急行列車
の一、四、五、八の
列車
に
警乗警官
を
内務省
に依頼いたしまして乗車してもらつて、車内における秩序を
維持
してまいりますとともに、
乗客
の整理、各種の障害に對する除去に努めてまいつたのであります。六月一日から全國の四、六
列車
には定期的に三名ないし、十名、おおむね五名の
警乗警察官
を
警乗
願うとともに、
司法權
をもつておりますところの
鐵道職員
一名をこれに付随させまして、この
列車
に定期的に乗せてまいつたわけであります。これがためには
内務省
は全國的に、
一目出面
におきまし四百三十八名の
警乗警察官
と、三百七十五名の驛におけるところの
連絡警察官
を動員していただいたようなわけであります。なおそれ以外に
地方
の
ローカル路線
に對しましても、各府縣の長官に要請をいたしまして、必要のある場合特に社内における
治安
を
維持
するために警官の
警乗
を要望いたしまして、實施いたしてきたようなわけであります。 また
旅客
の面においては、右様の處置をとるとともに、明るい
鐵道
の週間を設けて、全
職員
、從業員が一致して、
事故
の
防止
及び
犯罪
の
防止
に努めました結果、漸次
治安
の面については、今日
委員諸君
がごらんの通りの
状態
に囘復してまいつたような結果を得た次第であります。しかしながらこれをもつても十分なる結果とは申し上げられないのであります。さらにこれに對しでき得る限り増員もし、
配置等
も適宜に
行つて
、萬全を期していきたいと日々努めております。
貨物
の面は、
昭和
二十一年三月に
警備係
を
現場
において三千七百名おきました。ただいま申したように
警乗警官
を
列車
に
警乗
願うとともに、
乗客
の面においても、
乗客係
の
制度
を設けて、これに約二千三百名を配置して、この
連絡警察官
と協力して
治安維持
に努めてまいつたようなわけです。 このほかに本省においても
公安局
というものを設置して、現在約三十人の
職員
がこれに從事しております。これは四月一日から開始しておる。各局の
業務部
に
公安課
を設置し、
専任
の課長以下三十名内外の
職員
をもつて、各局ともこれに當たらせておりますとともに、
公安係
というものを
管理部
に設けて、大體係長以下十五人の
専任職員
を配置しております。しかしこの
管理部
においては、
営業事故
の
業務
を擔當しておるものがこれは兼務しておりますが、本省の
公安局
から局の
業務部
の
公安課
、それから
管理部
の
公安係
、かように縦の面にただいま申した人数を配置して、この
管理部
とその局とで國全體の
鐵道
における
公安
を保持する方針を
とつ
ておるのであります。もちろんこの
公安係
の下には、現在東京においては
司法警察
と同等の
職務
、いわゆる
警察權
をもつている
巡察員
が
東鐵
においては
旅客
に八名、
荷物
において八名、驛長百十六名、
車掌區長十
九名、
自動車區長
において七名、驛の
擔當選任助役
十名、小計百六十八名。名鐵においては百二十四名、大
鐵局
には百七十五名、
廣鐵
においては七十九名、
四国鐵道局
において六十三名、
門鐵
において百二十四名、
新潟
においては七十五名、
仙鐵
七十六名、
札鐵
六十八名、計九百五十二名が
警察權
をもつております。
司法警察官
を配置いたすとともに、
司法警察吏
、これは直接
司法警察官
の權限をもつております。先ほど申し上げました
旅客
、
荷物
、驛長、
車掌區長
、
自動車區長
、驛の
擔當助役
。これは大
體主席助役
であります。こういつたものの下に
司法警察吏
としての仕事を兼務する
巡察員
。
旅客
、
荷物
、
車掌
、これは大體において
自動車區
、
車掌
の支區長でございます。それから驛の助役、
車掌區
、
自動車區
の助役、
乗客係
、
警備隊
、
車掌
、こういつたものを
司法警察吏
として、小計千八百六十一名
東鐵
に配しております。
官吏
としてぼ
司法警察官
は
東鐵
が總計百六十八名、
吏員
として千八百六十一名。これは名鐵では百二十四名と八百五十五名。
大阪鐵道局
では
官吏
が百七十五名、
吏員
の方が千百九名、
廣鐵
では七十九名に
吏員
の方が六百十名。四鐵においては六十三名に
吏員
の方が二百二十五名。
門鐵
においては百二十四名に八百五名、
新潟
では七十五名と五百十八名。
仙鐵
は七十六名と五百五十三名、
札鐵
においては六十八名と五百五十四名。合計は
官吏
の方が九百五十二名、
吏員
の方が七千九十名と
なつ
ております。
司法警察權
をもつておるものは先程申した方々で、下の
司法警察吏
の方は
司法權
はもつておりません。しかしこれが
現場
において事件を處理いたします場合には、大體において
司法省
の訓令に基いて、
所轄警察署
及び
驛派出所等
の
警察官
に引渡しいたしまするが、場合によりまして、そのときにこの
司法警察官吏
が取調べをいたしまして、その
犯罪
の一件書類とともに檢事局に送付いたすこともあるのでございまするが、原則としては大
體警察官
に渡しているようなわけであります。かような面におきましては、これは先ほど申しました
公安局
の三十名、及び局におきましての三十名、及び
管理部
における十五名は
業務
の
事故係
を兼ねておりまして、別にこれといつて俸給を出しておりません。つまり
公安局
以外のものは局の課長とか、局の以外のものは、
管理部
は兼務いたしておりまするから、二つの仕事を兼ね合わしてやつておるようなわけであります。 かような
組織
をもつて今申しましたように、一面
列車
の内には
内務省
の方から
警察官
の派遣を請いまして、
警乗警官
の
警乗
を願うとともに、
連絡警察官
と連絡して、かつ各驛において、あるいは
貨物
の面においても、それぞれの
擔當區長
が
所轄警察署
と連絡を取つて、
治安
の
維持
に當つておるわけであります。このうち
旅客
の
巡察員
及び
荷物
の
巡察員
、
事故防止
の為に
巡察
いたしますところの一つの
制度
をつくりまして、局及び
管理部
にこの
巡察員
がおるわけであります。先ほど申しました
司法警察官
の
巡察員
中、
旅客荷物關係
の者は
地方鐵道局
及び
管理部
におるものでありまして、その驛であるとか、
車掌區
であるとか、
自動車區
であるとか、そういつたところにはこの
巡察員
はおらぬのでありまして、局及び
管理部
から
巡察員
がまいりまして、
旅客
のすべての面における
巡察
をいたし、
荷物
の
事故防止
の
巡察
をいたしております。かようなわけで
現場
と厳重な連絡をとり、一面
巡察制度
の強化をはかるとともに、事前に
事故
を
防止
していく手段を
とつ
ております。 かようの手段を
とつ
て現業の
職員
も鋭意努力をいたしておるのでありまするが、試みに今この
事故
並びに
犯罪
の面についての統計を申し上げまするならば、
昭和
二十年度の
件数
及び人員を申しますると、
荷物
の
事故件数
は盗難が一萬五千五百九十七件、これは
件数
及び人員に
なつ
ておるのであります。不著が九萬三千七百六十四、紛失が千五百二、通計で十一萬八百六十三件に
なつ
ております。これが二十一年度に及びまして、その通計が二十一萬八千九百四十五件に
なつ
ております。
不法行為
による
職員
に對する
傷害
並びに
暴行
を受けた
件数
は、
傷害
を受けた
件数
が二千五百七十九件、人員が三千二百七十三人、
暴行
を受けた
件数
が三萬二千四百件、三萬二千四百四十六人という人数に上つております。これは
昭和
二十年度であります。
ガラス窓
の壊れたのが十二万四千百四件、引戸また開き戸の
ガラス
が四萬五千二百十六、電球が四萬一千五百九十九、腰掛十二萬六千百六十一、
背ずれ
が三萬八千五百十五、
網だな
が五萬六百三十五、便所、
洗面所
が五千四百七十四、
窓わく
が二萬二千百二十二、
給水装置
が四萬二千百七十八、行先
札掛金
が一萬五千百六十六、
網だな装置
七萬八千四百三十八、これは
不法行為
による各箇所の
毀損等
の
損害件数
であります。そのほか
不法行為
による
停車場
内の毀損、
損害件数
、
停車場
の客車内の
犯罪發生
の
件数
、
営業法違反
このうち
停車場客車
内の
犯罪件数
のうちで
営業法違反
が百九萬百八十六件あります。この
犯罪
の面を見ますと、一番多いのは窃盗が二萬八千三十七件、
経済事犯
が五萬四千三百三十一件に上つております。 二十一年度においては、これより漸進の形を
とつ
ておりまして、先ほど申しましたように、
荷物事故件数
が前年度十一萬八百六十三件に對して、計数が二十一萬八千九百四十五件に上つております。また
不法行為
による
職員
の
傷害
並びに
暴行
を受けた
件数
においては、前年度よりも上昇いたしまして八萬五千三百一件、人員八萬六千三十四人に上つております。
営業法違反
においては二百三十萬二千七百五十五件に上つてきたように、實に
犯罪件数
が上つてまいりました。 以上おもなるものについて大略申したようなわけでありますが、その中においても、
不法行為
あるいは
傷害等
において、國際的な
關係
を帯びるものもございまして、從來種々なる面倒を引起したようなわけであります。
荷物
の面においても逐一これを申しますと、はなはだ数字も多岐にわたり、相當時間を要することでありますから省略しますが、大體
昭和
二十年度における手
荷物
および
貨物等
の
事故件数
の合計は九萬九千七十二件に上つております。しかしてその
請求額
は一千百四十九萬四千四百二十圓五十銭であり、これが二十一年度においては
事故件数
は、ただいま申しました總計において十五萬七百九十一件、これは前年度より漸減をしてきておるのであります。しかし
賠償金額
は三億一千六百四十一萬一千二百四十四圓七十八銭の
請求額
を受けておるようなわけであります。かように見てまいりますと、
犯罪
の
状況
は
昭和
十年度の
指数
を百とすれば、
昭和
二十年度においては
犯罪指数
は一六四・二九というふうに上つてきておるようなわけであります。これのみならず不著の
荷物
の
件数
におきましても、
昭和
十年の
指数
を百といたしますと、これは二四五・七の
指数
を表わしております。
紛失件数
におきましても、
昭和
十年の
指数
を百といたしますならば、四六九・三、こういうふうに上つてまいりまして、まことに遺憾な現象を示してきているのであります。さようなわけでありまして、目下これが鋭意
事故防止
、
犯罪防止
、
治安維持
というものに努めております。 今申しましたような大體の
制度
においてやつているのでございますが、今後におきましては、一層これらの
事故
及び
犯罪
を
防止
いたしまして、安心をして
荷物
が送れる。また眞に
公共的運送
の使命を全ういたしたい見地から、當省におきましては種々これらの
鐵道警察
というものを考えておるのであります。
内務省
におきます今後の
日本
の
警察
のあり方と並行して、
鐵道専任
の
警察
を遂行していくという意味で、一つの案を持つておるのであります。その
目的
といたしますことは、ただいま申しましたように、
鐵道
の
公安状態
が非常に現今のご
とく
に悪化の傾向を辿つておりますものを、これを皆無の
状態
におく
目的
をもつて、善良な
旅客
の
荷物
の保護をやつていく。
鐵道
のいわゆる
管理責任
の立場から、
業務
に關連する
不正事故
の
徹底的防遏
をはかる見地から、有能な
専任鐵道警察官
を設置いたしまして、上下一體の強力なる
組織
のもとに、
鐵道
の防衛、善良な
旅客荷主
の防護、
不正事故防止
をやつていこうという考えであります。 その
組織
は先ほどちよつと申しましたように、
鐵道總局
に
鐵道公安事務局
を設置いたしまして、そうして各
地方
の
鐵道局
には
鐵道公安部
をおきます。ただいま局の
業務部
に
公安課
というものをおいておりますが、これに
鐵道公安部
をおきます。そうして
管理部
には、
鐵道公安課
を設置いたしまして、
管理部
内の必要な場所には
警備所
を起きまして
警備長
を置きたい。大體全國に二百二十六名の
警備長
を配置いたしたいと思うのであります。
現場配置
の
鐵道警察官
には、おおむね五人について一班を
組織
しまして、三ないし四班について組を
組織
して、それぞれの長をおいていく。全國の組長は四百九十四名、班長は一千六百十六名、かような企画をもつているのであります。この
鐵道警察官
はすべて
鐵道總局
、
地方鐵道局
、
管理部
、この全體に
所属
しているものとしていきたいのであります。この
指揮系統
は、
鐵道警察官
はそれぞれ
所属長
の
指揮命令
に從うことにいたしまして、まずかような職名をふしていつてはどうかというような考えをもつているのであります。
鐵道警察總監
、これは
公安局長
であります。名稱は今限定をしてみてのものでありますから、確定的のものでないことを御了承願いたいのであります。大體四月一日から
公安局
が開始されまして、ただいま三十人と申したのでありますが、この下に
鐵道警察監
、次に
鐵道警察監
、次に
鐵道警察監補
、こういうふうに大體の職名を附してみたらどうかと考えているわけであります。
鐵道
の
警察總監
は
總局長官
の命を受けまして、
警察權
の執行について
總指揮
にあたる。
鐵道警察官
は、
所属
のいかんを問わず
警察權
の執行にあたり、
上級職
の命令に
從つて
まいる。
警察權
の執行にあたつては、
乗客係
、
警備係
、
車掌
、その他
職務
の一部といたしまして
警備
の任を擔當する者は
鐵道警察官
の指示に從い、また
一般職員
はこれに協力していく。
鐵道
の
職務範囲
でありますが、これらの
職務範囲
は
公安局
の
公安部
及び
公安課
の
分掌事項
は、大
體鐵道豫防警察
に關する
事項
、
鐵道司法警察
に關する
事項
、
運輸業務
に關連する
不正事故
の
防止
及び處理に關連する
事項
、
荷物事故防止處理
に關する
事項
、それから
専任鐵道警察官
は同時に
司法警察權
を与えられる。それから
専任鐵道警察官
の
職務範囲
は、大
體鐵道豫防警察
に關する
事項
の一切、
運輸業務
に關連する
不正事故
の
防止處理
、
鐵道構内
または
列車
内の
現行犯
の處理、
犯罪種別
に制限を設けない。進んで
通常警察
に協力し、両者一體と
なつ
て
犯罪
の
防止處理
に當る。あくまでも正當善良なる
旅客
、荷主の保護に任じ
鐵道サービス
の向上を期す。そのほかは上官の命令によつてやる。 これらの
人々たち
を訓練していきますために、
教育方面
におきまして、
鐵道教習所
の
専修部
に
公安課
を設置いたしまして、三箇月の
教育訓練
の上で、
鐵道警察官
に任用したいと思うのであります。
専修部公安課
の
授業科目
は、一般は、憲法、刑法、
刑事訴訟法
、
司法警察
、服務心得、
社會常識
、英語。
警察
は、
警備
、警衛、渉外、保安、交通、
経済生活
、風紀、
刑事手續
、防犯、捜査。體育は、體操、柔術、射撃。こういつたような訓練をいたしまして、そのほかにさらに
幹部教育
のために
高等科
を設けて、前項の趣旨に從いまして三箇月以上の再
教育
を施していく。また必要がありますならば、部外の
適當
な機關に委託いたしまして、特別の方法を實施し
教育
をいたしていくことも考えておるようなわけであります。これらの
強化等
に對しましては各方面の、
内務省
、
司法省
、檢察庁、
府縣庁等
の
適當
な方々に委嘱していく。これは現在各地にありまする
鐵道教習所
に科を設けて、これを利用していきたい。大體採用の資格は、
中等擧校卒業者
またはこれと同等以上の擧力あるものと認められる者を採用いたしまして、年齢二十歳以上の最も思想の穏健な、體格の立派な人を採用する。
服装等
のことも考えておりますが、その他こういうような事柄のほかに、携持いたします武器といたしましては、警防、火器の携行を許す。火器を使用する者は、大體において
公安局所属鐵道警察官
六十五名の中十名、
鐵道局公安部所属鐵道警察官
二百六十名中九十名、
管理部公安課所属鐵道警察官
の
管理部勤務
五百十名中四百七十名、
現場配置
の方は、所長が二百二十六名、組長が先ほど申した四百九十四名、班長が一千六百十六名、副班長が一千六百十六名、こういうふうで大
體鐵道警察官總
計八千九百十五名の中、四千五百二十二名がこういう火器または警棒をもつ。こういうふうになるような構想を實は考えているのであります。これらの
待遇等
につきましても、でき得る限り優遇をいたしまして、すべての
福利施設等
を十分にいたして、被服の
貸与等
はもちろんのこと、
傷害保険
の
設定等
に伴いまして、將來の生活安定を期するようにいたしたいと思うのであります。 これは大體の構想でございまして、かような構想を持ちまして、先ほど申し上げました今後におきまする
警察行政
の改革とにらみ合わせまして、
鐵道省
においては
専任
の
警察官
をもちまして、ただいま申しあげたような
組織
によ
つて治安維持
をはかつていきたい。かように考えておるようなわけでございます。 以上概括的に、今後に對する
鐵道
に關しての
警備治安
に關する現状並びに構想を申し上げた次第でありますが、
目下國會
に提案いたしております
道路事業法案
、及び今後提出を企画いたしておりまする
通運事業法等
によりまして、これが通過の暁には、両法の實施に伴いますところの、小
運送方面
に置きますところの
治安維持
につきましては、
地方警察
に委任をいたしていきたいと考えておるわけでございます。 なお海上におきましての概括を申し上げたいと存ずるのであります。御
承知
のご
とく
に、
日本
は非常に
海岸線
の長い國でございますのにかかわらず、あるいは燈台でありますとか、
水難救護等
の
航路保安施設
は、きわめて劣弱な
状態
で、海難の増加は
海上交通
を脅かすとともに、なかんずく
終戦
後
日本
の海軍の廃止に伴いまして密航、
密貿易
、
航海制限違反等
、
不法
入
國船舶
は、著しく増加するに
至つた
次第でございます。これがために
伝染病
の侵入に加えて、國内の
治安
の
維持
に非常なる脅威を与えましたわけであります。昨年
連合國
の
最高司令部
より、その
取締強化
について指示があつたのでございます。よ
つて運輸省
に
不法
入
國船監視本部
を設け、
九州海運局
に
不法
入
國監視部
を置きまして、内務、大蔵、厚生の各省の御協力と、
海運局
の
所属官廳
の動員によりまして、鋭意取締りに
當つた
次第でございますが、まことに
機構設備
に缺くるところがございまして、今だ十分なる實績を現わすに至つておりません。しかも
海上保安
の面にきましては、われわれの
取締船
は武器を持つておらぬのでありまして、
密航者
の中には武器を持つて、逆にわれわれの
監視船
が非常に不遇な
状態
に立ち至つておることも、しばしば過去にあつた次第であります。かような
状態
でございますから、これを画一的に管理する一つの強力なる機關を設置いたしまして、わが國におけるところの
海上警備
を明らかにし、如上の不安を除去するために必要なる
監視艇
の設備と、各
關係
省の協力が伴うてまいらなければならぬのであります。
從つて
これにつきまして、
連合國最高司令部
に懇請をいたしたのでありますが、御
承知
の
通り日本
の船舶は、百トン以上は今なお
スカジャップ
によつて抑えられておるような
状態
でありまして、わが
日本政府
の自由にならないのであります。かような
状態
でございますので、種々
連合國
に懇請いたしまして、四月二十二日附でスカップイン第一、六百二十二号の覚書によりまして、密航、
密貿易
の取締、
航路標識
の整備、
海難救助
、
航路障害
の除去、その他の
海上保安業務
に使用を條件として、三十八隻の
舊小型海軍艦艇
の貸下げを認可されたのであります。
從つて
これに伴いまして、二十八隻を舊冬受入れいたしまして、今これを
配船
をいたしたのでありますが、この船も無線の短波の使用は禁止されておりますし、かつ
エンジン等
において故障を生じておるものも多々ありまして、これが修理をいたして、ようやくこのものを、ただいまから申し上げる
地方
に
配船
をいたした次第であります。なお残り十
ぱいの艦艇
は、指示あり次第に受取りまして、
適當
に
配船
をいたし、如上の
目的
を達成せしめたいと思うのであります。大體この船は百十二トンくらいの
ディーゼル
でございまして、九から十、十一くらい速度を持つておるのであります。馬力は四百馬力の
ディーゼル
でございまして、最高十二、
航行能力
は千マイルくらいでございます。この
配船状況
は、これは元の驅潜艇でございますから、
北海海運局
の函館、
東北海運局
の鹽釜、
關東海運局
の横浜、
新潟海運管理部
の
新潟
、
東海海運局
の名古屋、
近畿海運局
の大阪、舞鶴、それから
神戸海運管理部
では神戸、
高松海運管理部
では高知が二隻であります。それから中
國海運局
の境に二隻、
九州海運局
の仙崎、それから門司に三隻、博多に二隻、長崎に二隻、厳原に三隻、鹿児島に三隻、大分に一隻、今計二十八隻を
配船
いたしておるような
状態
でございます。御
承知
のご
とく
に
日本
の船は、百トン以上今
スカジャップ
において抑えられて
管理下
にあるわけでありまして、
海上保安
に關する詳細は事柄は、これ以上のことをこの席上において申し上げることは困難かと思うのでありまして、この點御諒承を願いたいと思います。 なお御
承知
のご
とく
に、沿岸におきまする機雷の
掃海關係
は、
連合軍
の指揮のもとに第二
復員局
が擔當實施しておりまして、現在
使用港湾
の
航路
は、おおむね
最小限度
の
掃海
は完了いたしました。主として
瀬戸内方面
に力を注ぎまして、本年八月末には阪神、關門の幅二千メートルの
一貫航路
の完成を見て、引続き第二次計画として、下
關海峡西口
第二水道、下
關海峡
の
南東水道
の幅四千メートルの
拡張作業等
が開始されておるようなわけでございます。かようなわけで、まだ相當な
重要湾港
及び
航路
の
掃海
が、未
掃海
のままに残されたことに
なつ
ております。殊に
米側施設
の
感應機雷
が、なお
當分有効
であるとされておりまして、現に九月中におきましても、四件の
觸雷事件
があつたような
状態
にありますために、
海上交通
の安全確保の見地から、まだ十分とは申しがたいのであります。昨年十月これがために設けられました
海上交通
安全對策委員會に諮りまして、第三次の
掃海
計画を立てて、その實施に努力いたしておる次第であります。なおこれらの
掃海
水路の
航路標識
の整備には、最も努力をいたしておるところでございますが、主要海水路の大部分は大體において、ただいま申しましたように
掃海
を終つたのであります。しかし今後貿易の開始されますにおきまして、なお必要なところの未
掃海
の部分を
掃海
をいたしますとともに、安全な
航路標識
を設けまして、さらにまた選任のパイロットも用意をいたしまして、外國船の入港のため必要な指定貿易港に對しては、決して危険をなからしめていきたいと考えておるような次第であります。詳細にわたりますことは、先ほど申し上げた通り、この席で説明を申し上げることはお許し願いたいのであります。 以上、海上並びに陸上における概要を申し上げますとともに、なおこれらにつきまして、現在の機能におきまして、できるだけ現業各員の協力によりまして、
治安
の
維持
に努めていきたいと思う次第であります。右概要を御説明申し上げてお答えに變えたいと思います。
川橋豊治郎
4
○
川橋委員
詳細なる御説明を伺いまして、大體において了承いたしました。今後
鐵道
建設の
組織
、構成については、いずれ御提案によ
つて
さらに檢討いたしますが、この際特に申し上げたいのは、大體現在の
鐵道
の
人員
は、戦前の從業
人員
と比較いたしまして、約三倍に相當すると聞いております。かくのご
とく
に從業員が増大いたしまして、しかも
鐵道
の
列車
運轉
数などは戦前に比較いたしますと、相當減退いたしております。しかるに
鐵道
事故
は今示されましたように、むしろ
人員
の増加と逆比例して年々漸増の形にあるように伺いました。こういうことは
運輸省
といたしましては、よほど檢討されまして、
人員
の増大に伴うてやはり、そういうすべての
方面
に對しても、十分考慮を加えていただきたいと思います。 それから特にこの際申し上げたいのは、衛生
警察
の問題であります。たとえば現在におきましても、電車もしくは
鐵道
の
列車
の窓
ガラス
が割れたままである、冬期に向いまして、こういう點に對しましてはよほど考慮を払いませんと、衛生上最も深憂にたえないのであります。私はこういう點から
考え
て、
鐵道
の衛生
警察
の點を十分御考慮願いたい。殘に長距離の
旅客
については、相當制約を加えておられますが、大都市を中心とした電車の
乗客
は、ますます増加いたしまして、このごろ私どもがラッシュー・アワーに乗りますと、
乗客
が非常に殺到して危険な
状態
に瀕しております。こういう點はいかがでしよう。要するに
治安
の
方面
からも、むろん考慮されなければならないが、衛生の
方面
からも
考え
て、いわゆる
鐵道
にふさわしい衛生
警察行政
も、等閑に付することはできない問題と
考え
ます。ただ私は今申します
通り
、
人員
が非常に殖えてきた、しかも
犯罪
事故
はそれと逆比例して漸増いたしておる。卑近な例を申しますと、あたかも現在の
鐵道
は脂肪過多症のような
状態
で、非常に
人員
は太
つて
いるが、ずいぶん危険性が増大いたしておる。こういう點について、將來のことは別として、現状に即して十分考慮しなければならぬと思います。これについてのお
考え
はいかがでありますか。
田中源三郎
5
○
田中
(源)
政府委員
鐵道
の
人員
が非常に多いにかかわらず、逆比例してじこが多いということは、まことにごもつともな御意見でございます。しかし
事故
の起
つて
まいりましたことは、國家の
秩序
が乱れまして、
國民
の思想が極端なる變化をいたし、しかも
國民
経済は、ますます通貨の膨張とともに逼迫してまいり、それによ
つて
生じてくるところの
犯罪
は、これは
鐵道
の
人員
の力のみによ
つて
防止
することはできないのでありまして、國家政治と國家経済の確立によ
つて
國民
生活を正道において、
國民
の生活の安定とあいま
つて
、國内の
治安
を
維持
していくということを根本に
考え
ていかなければならぬのであります。しかしながら
鐵道
の
人員
は、なるほどお示しの
通り
五十六萬余の從業員の数を示しておりますが、實際の
人員
は五十二萬余りであります。未復員者を入れるならば五十五、六萬に到達いたすでありましようが、自然新規採用を停止いたしておりますので、
職員
は削減の
状態
を取
つて
おります。國鐵の現状から申しますならば、過日來新聞紙上において白書をも
つて
申し上げました
通り
に、
日本
の
鐵道
は戦時中これを酷使しまして、まことに老朽しきつた程度に立至
つて
おるのであります。しかも今
日本
の國鐵を直そうといたしますならば、鐵の所要量におきましても、本年度政府において計算されております實質の鐵の生産量を、全額頂戴いたしても多すぎるとは申されません。安本の配給計画が七十二萬トンでありますならば、少くとも五十五、六萬トンの鐵は國鐵に頂戴いたさなければ、この老朽した
鐵道
を直すことは出來ぬのであります。今さしずめ私どもが、これを修理いたしてまいります資材と申すものは、鐵においても十数萬トンの鐵をここに頂かなければ、この
鐵道
を
維持
して、与えられた
責任
量の輸送を果していくという確信がもてないくらいまで實は窮地に至
つて
おり、その資材の補給について政府において、いろいろと努力を願
つて
いるような
状態
であります。また今日の
國民
生活と、敗戦によるところの結果が、
職員
の生活及び福利施設を完備いたすことができ得ないのであります。それが
ため
に適正なる配置轉換を行うことができない實體にありまして、もしここに私どもの所要するすべての資材、及びその他のものが入手し得ることが、ある程度まで認め得られますならば、この配置轉換ができるのであります。最も重大な問題は食糧と資材、住宅、その他の福利施設であります。これが
ため
に一方に偏して、一方には非常に人手が足りないというような現象も起
つて
いるのであります。しかしながら今申しましたような、あらゆる面において悪
條件
におかれておりますけれども、
人員
は漸次これを減らしていきつつある傾向を
とつ
ておるのであります。別段
整理
の
ため
に國鐵の從業員を馘首しよう、さような
考え
は毛頭も
つて
おりません。ただ自然減によ
つて
も相當に減
つて
まいりまして、今後におきましては、
人員
の配置轉換によりまして、できるだけご
指示
の
通り
にいたしたいと
考え
ておるようなわけであります。またこれに比例して二十年度、二十一年度において
犯罪
の増加いたしましたことは、先ほど申しました
通り
に、國内の總括的な
治安維持
と、いわゆる國家財政並びに食糧の面等からまいりまして、國内の
犯罪
が自然に車内であろうと、屋内であろうと、國家全體に殖えてまいつたのでありますが、その後二十二年度の六月以降の
件数
は、漸減してまい
つて
おるような
状態
でございまして、われわれもまことにこの點については愁眉を開いております。
從つて
最近鋭意
警乗警官
並びに
乗客
各位の御
協力
によりまして、
急行列車
内等における
犯罪
は、ほとんど皆無の
状態
になりつつありますので、これらも御了承願いたいと思います。しかしながらご
指示
の點につきましては、十分配置轉換及び今後の資材の創意工夫等によりまして、ご趣旨に副
つて
いきたいと心得ております。 また公衆衛生の面でございますが、私も三、四十分のところから通勤をいたしておりまして、朝夕の
列車
の混雑は
承知
いたしております。御
承知
の
通り
に、戦後におきまして非常に車両が減少いたしまして、また修理
状況
におきましても、資材の不足の
ため
に十分に間に合いません。これが
ため
に電車区間内においては、極力修繕をいたしておるのでありまして、もちろん工場における最近の労働能率が約三三%でありますならば、國鐵の從業員は五〇%以上六〇%近い能率をあげていると私は思うのであります。かようにまでやらせて鋭意修理をするとともに、先ほど申しましたように、資材を極度に利用いたしまして、ご期待に副うようにいたしておりまするが、遺憾ながら御満足のいく點にまで、今日到達しておらぬということは、私どもの努力の足らざるところとは
承知
いたしておりまするが、大體總括的にみて、われわれその心持で御期待に副うように努めておることは御了承願いたいと思います。 同時に衛生
状況
でございまするが、
急行列車
においては、最近御乗車くださいますならば、大體においてやや戦前同様の觀を呈しておるのではなかろうかと思うのであります。先般も車内において
乗客
各位が、ややこれで戦前の汽車に乗つたような心地がするというお話を承りましたときに、私どもも、すべての
列車
がかくありたいものだ、かように實は
考え
ておるのでありますが、今申しましたように、まことに資材のない
ため
に十分に修理が届かないのと、殊に戦災をこうむりました
ため
に、非常に車両を減じております。これが
ため
に今新車両も、できるだけ計算を立てて
實施
面に向わしめております。また冬期を目の前に控えて、できるだけ御
指示
のような點について注意をいたすと同時に、線路の最も悪い箇所は改善をいたしてまいりまして、來年の四月の一日には戦前同様の平常ダイヤに復してみたい。しかしながら御
承知
のご
とく
に、走行キロ数はある程度その筋で抑えられております。できるだけ了解を得て、石炭の増産と相ま
つて
列車
運轉
を多くいたしたい。願わくば、長崎より國際
列車
を出してみたい。あるいは各
地方
において必要なる急行の増發もいたしたい。かように
考え
て、
輸送面
の緩和と大衆のほんとうの明るい
鐵道
、しかもそれが衛生的になれるように努力いたしておるようなわけであります。しかしこれも
委員諸君
の御理解を得て、資材及びすべての財政の上において、格段の御援助をお願いいたしたいと思うのでありますが、努めて皆様方から、
日本
國民
が公共
機關
を愛するという道徳觀念にめざめるように、私は議會を通じて声を大にしていただきたいと思うのであります。
日本
ほど公共
機關
を粗末にする國はありません。これで
日本
の文化が發達し、
日本
の道徳が發達するということはありません。かように私どもは鋭意努めておりまするが、
國民
自體も、それは國家のものだ、自分たちのものでありますから、國家のものを大切にするというふうにお
考え
になりますならば、非常に私は衛生も保たれる。たとえば連結器の上に乗ることはならぬ、進駐軍の
命令
であるとか、いろいろ貼紙しておりますが、いくら乗るなとい
つて
も乗ります。そうして
車掌
室まで押し込んでくる。混んでも、さようにまで一時を争わぬでも、ラッシュ・アワーには
東鐵
としても、できるだけダイヤを組んで、
列車
を増發しておるのでありますから、おのずから
秩序
ある乗降を願い、また徳義のある乗降を願いますならば、物も
毀損
せず、
輸送面
も一應緩和できるのではないかと思うのであります。私は特に皆さんを通じて、どうか
國民
にいま少しく公共
機關
を大切にしてもら
つて
、そうして道徳的な立場に立
つて
これを愛し、これに乗降願いますならば、今日お示しの公衆衛生の點も、
國民
みずからが保
つて
いきますならば、できるのであります。いかに
洗面所
をきれいにいたしましても、
洗面所
を
乗客
が占據してしまう。
洗面所
の手洗いのところに、たばこのすいがらをいつぱい入れて、それを詰めてしまう、遂に水が通らぬ。そうするとその
一つ
の
洗面所
の
ため
に、その
客車
を工機部にも
つて
い
つて
修繕をする
ため
に、非常に莫大の金をかけなければならなぬ。かような日常の
事柄
を、
國民
自體が是正していきますならば、非常に衛生を保たれ、かつまた國家に對して非常に利益を与えるのではなかろうか。われわれも努めますとともに、當委員會を通じて、
國民
衛生の
ため
に、
國民
みずからが立
つて
國家の
機關
を大切にするということを、私は併せてこの際お願いをいたしたいと思うのであります。
坂東幸太郎
6
○坂東
委員長
ただいま久山警保局長がきておりますから、今の
田中
政府委員
の説明に關連して、御質疑は自由であります。
外崎千代吉
7
○外崎委員
政府委員
の説明は、まことに親切丁寧なことは感謝しなければならぬが、今の説明を聴くと、説明であるか説教であるかわからぬ。短い時間に委員會をするというのに、要點だけの説明を伺えばよいのであ
つて
、一々われわれは説教を聴く
ため
にここにきておるのではない。親切でよいかもしれないが、説明以外に説教が多過ぎるのではないか。なるほどすべての資材はないんであろう。あるいはまた
日本
國民
の道徳は低下しておる。それは第二として、要點だけ説明してもらえばよいのであ
つて
、説教はあとで承るようにや
つて
もらわなければ困る。 第一私は、
日本
の
鐵道
は世界に誇るべき
鐵道
であると信じておつた。しかるに戦争に敗けて以來、衛生
状態
などまことに悪い。始發驛から水がないようなやり方で、どこに衛生が完備しておるか。戦前に復したと言
つて
おる人もあるかもしれないが、われわれ遠いところから旅行しておるけれども、始發驛から手洗水もなければ、顔を洗う水がないというふうで、どこに衛生
状態
が完備しておるか。 いま
一つ
は、
荷物
方面
においては、近ごろは遞信省、
鐵道
くらい、どろぼうの多いところはない。世界的に誇
つて
おつた
日本
の
鐵道
が、皆さん御
承知
の
通り
、窃盗とかあるいは横領とか、すべて
鐵道
や遞信省が一番多いようなぐあいに今日
なつ
ておる。こういうことも、はなはだよろしくないと思
つて
おる、われわれの
荷物
がなくなることは、不注意はやむを得ないが、
鐵道
自體にそういうことが起きているのをどうそるか。 いま
一つ
は
貨物
である。
一つ
の
荷物
を出そうとするのに、順序があるべきはずである。しかるに前から申し込んでお
つて
も、なかなか
荷物
が出せない。運動金を何千圓か握らせると、あとの
荷物
が先に
なつ
てしまうようなことが往々ある。これらに對して
運輸省
はどういう
考え
をも
つて
いるか、私は伺いたい。 いま
一つ
は、
人員
の問題をお伺いしたのであるが、資材をも
つて
説明している。資材の不足の點もあるだろうけれども、一方において
人員
が多いということである。それを首切り絶對反對であると労組が先に言
つて
來れば、それを恐れて
整理
することができなくて、これを
國民
が全部負擔しなければならぬ。そうして三倍半ないし四倍半という値上をする。その
ため
にそれに準じてすべての物価が上
つて
くる。こういう點において、自分達に都合の悪い點は棚に上げて、都合のいい點だけ言われることは、まことと迷惑である。もう
一つ
進駐軍の
列車
に國會議員が乗れるというので、何か紙をもらつた。ところが乗
つて
みると
車掌
たちは、そういう通知がないからまことに困るというのですが、その間の説明だけをお願いいたします。
田中源三郎
8
○
田中
(源)
政府委員
私は説教を申し上げたつもりでなかつたのであります。實はこういう機會を利用して、
國民
の御
協力
をお願いいたすことが、
鐵道
をよくするという意味で申し上げたので、その心持が説教したように聞えますならば、まことに恐縮にたえません。その點は私の心持と違いますから、悪しからず御了承を願います。 始發驛の水の問題でありますが、もしそういうことが多く行われておりますなら、厳重に
各局
に通達いたしましてそういうことのないようにさらに努めますると同時に、もしそういうことを絶えず怠る
列車
が始發驛においてありますならば、どうか遠慮なく私どもの方に御注意を願いますとともに、もよりの驛長、または始發の驛長に對して、厳重に御注意を与えていただきたいと思います。
盗難
の面につきましては、できるだけ今
防止
をいたしております。先ほどから説明申し上げたように、数字は漸減の傾向を辿
つて
きております。 また
貨物
の點でありますが、一定の順序があるにかかわらず、金を出したものを先に送るようなことがある。こういうことのあることも伺つたのでありますが、目下小
運送方面
におきましても、取扱業者及び各驛に對しては、厳重な通牒が数囘發せられておりますし、それにつきましては當初の監察委員會においても取上げて、厳重に査察いたすことにいたしておるのでありまして、どうも声は聞きますけれども、實際が現われてまいりませんので、これを逆に監察面の方から、それが事實であるか、また實態をつかむべく努力いたしております。もしそういう點が事實ありますならば、どうか遠慮なく私どもにお示しを願いますれば、われわれは根本的にこの面を是正していきたいと
考え
ておるのであります。しかし御
承知
の
通り
貨車はまず要請量の四五%しか輸送能力がございませんので、各驛においてもずいぶん滞貨いたしておることも
承知
いたしております。この點につきまして先般來、私はある
方面
にまいりまして、局と局との境目にある滞貨
状況
を見まして、
連絡
を緊密にして貨車の運行効率を上げるように、十分に注意をいたしてまいつたようなわけであります。 それから人が余
つて
いるじやないか。まことにごもつともなお話であります。先ほど申しましたように、今の労働基準法からまいりますると——十八歳未満の者が相當数占めております。昔は
鐵道
の
職員
は長期勤続者が多うございましたが、最近の勤続平均年数は七年くらいで、非常に若い人たちが多く、しかも経験に乏しいと申してもよいと思います。かようなことであります
ため
に、もしこの労働基準法を十月一日直ちに
實施
されますならば、逆に人を殖やさなければならぬというような實態にもございますので、先ほどから外崎委員のお示しもございました
通り
に、配置轉換を行いまして有効的に能率をあげさせますとともに、十分現業員の戒告もいたし、新規採用を停止いたして、漸減の方針を
とつ
ておるようなわけであります。かようなわけでございますから、この點は篤と御了承願いまして、この
鐵道
の合理的経営面におきます施策を、しばらくの間ごらん願いたいと思うのであります。 進駐軍の問題は、大體電車区間におきましては、まず
一般
の一等及び二等の切符を所有されておる方は御乗車願
つて
結構です。しかしながら席があいておるときにはもちろんかけていただきますが、席がないときには優先的に進駐軍の方がかけられる。あるいは非常にたて混んだ場合には、乗車不可能のことがあるかもしれないことを御了承願いたいということで、各
方面
に通知をいたしておるはずでありますから、了承いたしておると存じますが、たまたまその
車掌
が存じておらなかつたのかもしれないと思います。その點につきましては、さらに本局より
各局
の現業員に對して、十分に知悉いたすように通達いたしまして、今後さようなことのないように取計らいたいと
考え
ております。
門司亮
9
○
門司
委員 私遅くまいりましたので、聴きもらしておつたならば、あとから速記録を見ますから御答辯の必要はないと思いますが、
鐵道警察官
の
構想
のもとに八千九百十五名を殖やすというお話でございますが、これは現在の
日本
の
警察官
の約一割にあたると思うのであります。今九萬三千だと思いますが、これを算定されました基礎は一體どこからきておるか、
犯罪
の
件数
によ
つて
これくらいの数が必要であるのか。あるいは
鐵道
の延長のマイル数がそれだけあ
つて
、それに乗車の
關係
からこれだけの人が必要であるのか、その點をもう少しわかりますならば、明確にお知らせ願いたいと思います。さらに國有
鐵道
の驛の数が一體どのくらいあるのか。私がこれを聴きますのは、これらの配置がどういうふうに行われるかということを一應知
つて
おきせんと、配置の上で非常に機動力において差を來すと思いますので、一應
鐵道
の全部のマイル数がどのくらいあるか、驛の数がどのくらいあるか、またこの
犯罪
が過去の数字によ
つて
割出されたものであるか、もう一應お聴かせ願いたいと思います。
田中源三郎
10
○
田中
(源)
政府委員
これはこういう
一つ
の案をも
つて
おると申し上げたのでありまして、現在では實際にこの
人数
がはい
つて
おるというわけではございません。今後こういう
警察行政
の改革に伴
つて
、
鐵道
としてはこういうふうな案をも
つて
おるというのであります。そこでこれは大體現在の
責任
輸送の
貨物
数量、及び
旅客
人員
、
鐵道
の施設とかね合わせまして、大體このくらいのものが要するいう想定のもとに、現行
状況
からにらみ合わせてつくつたわけであります。詳細なことは次會にお答えをいたしたいと思います。なお大體
鐵道
の延長キロ数は三萬キロ、その中に
運轉
休止をいたしておる分もあると思います。それから驛数は、今確實な数字を
承知
しておりませんから、次會にそれらのことはお答えすることにいたします。
坂口主税
11
○坂口委員 國鐵の
關係
につきましては、大體今の詳細な話でわかりました。國鐵におきましても、先ほどお話のように、長距離の
急行列車
等は
秩序
がよくなりまして、
治安
上も、また衛生上も立直つたように思います。但しローカル線に行きますと、まだまだ非常に直り方が悪い。なお先ほどのお話は大體國鐵についてのお話であつたと思いますが、
運輸省
の厳重なる監督のもとにありまする
地方
鐵道
、軌道、この
方面
の
治安
、
秩序
の
状況
は、ローカル線が悪いということに比べまして、なおローカル線よりも悪いという實情にあるように思います。
運轉上
の
事故
というものも相當にあると思います。これは統計上おわかりのことと思いますがお示しを願います。なお
治安
上、私設
鐵道
、軌道というものについては、あるいは
内務省
の管轄に
なつ
ておるかと思いますが、いずれにしましても、特別厳重な
運輸省
の監督下にあるわけでありますから、この點についての實情、並びに
運轉上
の
事故
を
防止
するという意味において、この方の建設、改良という
方面
にどういう措置を
とつ
ておられるかということをお伺いいたします。 もう
一つ
は、これは私が新聞をちよいちよい読み損
なつ
たりしますので、あるいは勘違いかもしれませんが先般賃金の問題について、政府と組合の代表者とのある話合いの席上におきまして、やみの
防止
、摘發ということを、この從業員組合等に政府より要望しておることがあつたように思います。これについて、たとえば國鐵におきましても、國鐵の從業員組合というものが眞に
協力
していくということであれば、まことに結構なことでありますが、その
協力
状況
、あるいはまた
協力
の方法によりましては、組合自體としてのやり方によ
つて
、やみの
防止
、摘發をするということはまことに結構なことでありますが、
事柄
が
國民
各自の人權に
關係
することでありますて、よほど慎重な、適切なお
取締
りがなくてはならない。それを単に摘發するというような態度のみで、独自の
考え
でそれぞれ
協力
されるということになりますと、いろいろな弊害の起るおそれがあると思うのであります。私はおそらく、先ほどお話のありましたような、
命令系統
によるりつぱな
秩序
整然たる
關係
において、この中に含まるべきところの、組合の人たちがやられるという意味であろうとは思いますが、その點につきまして、御意見をお伺いしたいと思います。以上二點について承りたい。
田中源三郎
12
○
田中
(源)
政府委員
私のお答えで不満足な點がありましたならば、次の機會にまた
政府委員
から詳細な、数字的な點につきましてお答えをいたさせますから、この點も併せて先に御了承を願
つて
おきたいと思います。省線のローカル線並びに
地方
鐵道
、あるいは軌道等におきまする監督面についての御質問がございましたが、大體私どもの方の監督いたしておりまするものは、
地方
鐵道
の財政金融、いわゆる経営面におきまする、施設面におきまする監督でございまして、司法あるいは自治に關する監督權はも
つて
おらないのでございます。ただ財政面から、あるいは會社の経営面を通しまして、種々監督いたすのでありますが、
一般
の
地方
鐵道
におきましては、
地方警察
力に依存をいたしまして、その自治をいたしておるわけでございます。ただ私どもの方の監督面で見ます場合に、その會社の経理面におきまして、
行政面
におきまして、あるいは施設面におきまして、あるいは運行の面におきまして、
一般
的に公共的性格をもつ公共的企業が、公共の福祉に副うようにや
つて
おるかどうか。こういう觀點において十分に監督し、
指示
をいたしておるのであります。ただこの際に申し上げておきたいことは、私鐵におきまして、すなわち
地方
鐵道
におきましても、戦時中に相當の被害を受けておりますのと、最近におきますところの経理面の内容が、物価の高騰と労銀の高騰とによりまして、非常に財政面において経理面において赤字を出しておる。
從つて
十分なるところの経理面に施設を行い、公共の福祉に副うようなことが困難な實體にあるような
状態
でございます。最近
地方
鐵道
及び軌道におきまして、経営困難な面が、二十一年度で見ますと——これは賃金引上前の
状況
もございますが、主として北海道が非常に多くございまして、四十三の私鐵の経営面を見てみますと、ようやくわずかながらもバランスがとれてい
つて
おりますのは、東北
地方
において津軽
鐵道
、あるいは山形
交通
、仙台
鐵道
、富山
地方
鐵道
、山陽電軌、防石電氣
鐵道
、それから鹿本
鐵道
、これはわずかながら、みなバランスがとれておる。これを除きまして、全部私鐵は赤字の
状態
でございまして、財政的な経理面におきまして、御指摘のように十分なことができ得ないという事態を惹起いたしておるのではなかろうかと思うのでありますが、最近私鐵に對してもできるだけ復金等からの金融借入を斡旋するのみならず、資材等の面についても斡旋をいたして、できるだけ経営面において合理性を保たせていきますとともに、御指摘の運行面においても、公共の福祉に副うようにいたさせますとともに、漸次車内をにおける
治安
、すべての點におきましても改良いたすように
命令
をいたしておるようなわけで ありますが、ただいま申しましたような點に制約されて、まだ十分にい
つて
おらぬ點もあると思
つて
おります。重ねて私鐵に對しては十分なる考慮をいたしたいと思いまするが、
治安
關係
等につきましては、
地方警察
に依存しておるので、御了承をお願いいたしたいと思います。 第二點のやみ
防止
でありますが、
運輸省
においてのやみ
取締
りは、まず
列車
内における
取締
りをいたす場合には、必ず正規の
警乗警官
及び檢察行政の
指示
に從いまして、それらの人々が指導に立
つて
、當省の者が指導的立場において摘發するということは、一切今日まで
とつ
ておりません。正規の系統をも
つて
、またそれぞれの
指示
によ
つて
いたしておるようなわけでございます。またその反面において、やみ
防止
を労働組合が摘發主義に出て、人格を
毀損
するということを御念頭に
なつ
ておられますが、まことにごもつともな點と
承知
いたしまして、組合においても、そういうことを摘發主義でやつたり、組合自體が摘發するということはいたさない、あくまでも
業務
の面において正當なる手續の上において行動せしめる、かようにいたしておりますから、その點は御了承願いたいと思います。
松澤兼人
13
○松澤(兼)委員 簡単にお尋ねいたします。先ほど
鐵道警察官
の
制度
を近く設けたい問いうお話がありました。その中で、中學卒業程度の學力のある者を新規採用するというふうに言われたのでありますが、これは全然新規に採用するのであるか、あるいはすでに
鐵道
に從事しておる者の中から抜擢されて、その志望者を
鐵道警察官
として任命されるのであるか。できれば配置轉換などに關連いたしまして、志望者がある場合には、省内から採用することが望ましいように
考え
られるのであります。この點
一つ
お伺いいたしたい。 もう
一つ
、國鐵における
鐵道警察官
の
制度
は、はなはだ結構でありますが、同時に
海上
における
警察
制度
というものを、さらに完備する必要がありはしはいか。進駐軍の好意によ
つて
舊
海軍
驅潜艇二十八隻を譲り受けられたということでありますが、これはたいへん結構なことであります。私どもよく聞きますが、アメリカなどにありますコーストガードの
制度
を
日本
にも取入れて、沿岸の哨戒の
ため
に特殊の
警察
制度
を設けれる必要がある。大型船は進駐軍の
關係
もあ
つて
急に入手することには困難かもわかりませんが、小型の哨戒艇をさらに多く各
海運局
おるいは
管理部
に配置いたしまして、
密貿易
あるいは
不法
入國、その他各種の
海上
犯罪
を
取締
ることは、機宜を得たものであると
考え
るのであります。
陸上
の運送がフルの
状態
にありますので、今後はどうしても
海上
運送の援助を借りなければならないと思いますが、あるいは荷抜きであるとか窃盗、あるいは不著等の懸念がありまして、やはり
海上
による輸送が躊躇されておる現状にあるのであります。こういう點を
考え
ましても、
鐵道警察官
の
制度
と同じように、
海上
警察官
の
制度
を將來
實施
されまして、
警察官
理部を
海運局
に配置し、さらに水上哨戒艇を各
海運局
に配置して、最も能率的に
海上
の
取締
りをすることが必要であると
考え
るのでありますが、その點について
運輸省
の御意見を伺いたいと思います。
田中源三郎
14
○
田中
(源)
政府委員
お答え申し上げます。第一の御質疑に對しましては御趣旨の
通り
新規採用をできるだけ避けまして、内省の配置轉換、並びに内省においてこれを充足していきたいと
考え
ております。 第二點の
海上保安
の整備でございますが、これは今お述べになりました大きな線に沿いたして、今後できるだけ整備をいたしていきたいと
考え
ております。
千賀康治
15
○千賀委員 私は二つお伺いたしたいのであります。
一つ
は、東軍
鐵道
の三等
列車
に乗りますと、まことに煽情的ないい文句で、旗は道ずれ何とかということが書いてあります。また見ますと、ときどき絵までかきまして、混んでいるときには四人掛けのところへこうしたら六人掛けられるのだ、また向き合
つて
その間にはいれば八人掛けられるのだ、というようことまで
指示
をしてあります。しかしながら二等車の方に乗りますと、そういう額のかかつたこともなければ、また八人乗れる絵をかいて、混んだときにはそうや
つて
乗れということも書いてあつたことがない。これは鉄道省の指導原理といたしまして、三等車の
乗客
というもの、二等車と違う
國民
、たとえば指導しなければならない人々が乗るのだという前提で、この指導を書いておられるのか、私はいずれも
日本
國民
として同じ指導下にあるべきでる。三等車に一ますに八人掛けることを指導するならば、二等車においても同様に指導をしなければならない。ここに人間の權利として三等車だけが特にこうした窮屈な指導をせられる。汽車賃が安いということだけで、この取扱が分けられるということはあるまじきことだと思うのですが、どういうわけで三等車だけにああいう指導をせられるのか、この點が伺いたいのであります。
一つ
は、やみ物資でありますが、先ほど第一議員倶楽部の方から、從業員の不正行為について、買収をする場合だけ貨車がまわるかどうだというお話があつたのでございますが、私もそれと大同小異なことを認めなければならないのを悲しむのであります。と申しますのは、
列車
の中に移動
警察官
が乗りまして、ときどき
旅客
の
荷物
を調べるのです。私が事實其々驛で目撃いたしました事例にしましても、すつと廣い部分に大麦が青々と砂利の間に生えておるのです。なぜそんな現象が起るかと言えば、時ならぬ時に
乗客
の
荷物
を調べ出すから、麦をも
つて
おる氣の小さい
乗客
が、扉の反對側の窓から線路に捨ててしまう、それで廣い面積に見かけるのであります。その原因がいかがあろうとも、この食糧不足のときに、このような現象を見ますことは、
國民
の淳風美俗を傷つける上におきましては、最大なる効果があると思われる。實に不愉快なものであります。なぜほんとうの原因を
除去
しないのだろう。私をも
つて
遠慮なく言わしぬるならば、汽車に乗る者は、たとえば一尺四寸立方の物よりいけないとか、カバンならば何尺のカバンよりいけないとかいうことを明示しておりますので、それ以内の
荷物
をも
つて
はいる者ならば、たとえその中に米があろうと麦があろうと、芋があろうと、さようなことは
鐵道
が車内において、
警乗
警察
を使嗾してこれをとやこう言う必要はないと思う。むしろ汽車に乗る前に、それ以上の大きな
荷物
をも
つて
來た者を乗せないことがいいのじやないか。これを乗せないことがいいのだけれども、乗せざるを得ぬというのは、職業的な常習的なやみ商人たちが、驛の
吏員
たちを買収するくせがついておるから、その人々を乗せざるを得ぬことに
なつ
ておるのではないか。私はこれを
考え
ますときに、ほんとうに政府が現在の配給だけで
國民
が生きておるという確信があるならば、厳重に大きな
荷物
をも
つて
おるような人を乗せなくてもいいのではないか。乗せておいて内で調べるというようなことは、まことに卑法でもありますし、
鐵道
の経営方針から言いましても、これは實に不快なことであると思うのであります。また
國民
が生きていく
ため
に、現在の配給ではいけないのだ、どうしても相當な
荷物
を運ばせなければならないという立場で
考え
るならば、むしろそのやみ屋の
ため
にときどき有益貨車を一
列車
ずつ増發をいたして、これでやみ屋がいくらでも
荷物
をも
つて
運ぶようにさせたらいかがなものであろうか。そしてまた
治安
の上から調べたいというならば、そのやみ
列車
だけに
適當
に手を入れて捜査をしたらいいのではないか。私はこういうふうに
考え
ますが、現在のように乗ることだけはどの驛からでも乗せておいて、内で抜打ち的にやるというようなことは、百害あ
つて
一利ない、むしろやみ屋の方では、三遍に一遍はひつかかるから、二遍のやみ値段に一遍分を含ませた値段で取引が始まるというだけだで、これは
國民
全體の消費面から
考え
ましても、いたずらに高くつくばかりで非常にこれはよくないと思います。どうしてもその必然性を思うならば、むしろやみ
列車
というものを一日に一本や二本は増設をしてもいいのではないか、かように思います。この點を當局はどうお
考え
に
なつ
ておるか、伺いたいのであります。私の氣持を率直に申し上げるならば、すでに
荷物
の大きさを規制せられております以上は、これは
乗客
の權利として、別に
鐵道省
がその内容について
列車
の内で調べられる必要はない。また
治安維持
の
責任
ある當局の方では、
列車
の内でやらなくても、それらの人が降りてから調べるとか。乗る前に調べるとか、
適當
に調べるときはあると思うのでございます。
田中源三郎
16
○
田中
(源)
政府委員
千賀委員の御質問にお答えいたします。
列車
内においてポスターによ
つて
秩序
と道徳を表示しておる。そのポスターが三等車内に掲示されて、二等車内に掲示されていない。そこにいわゆる階級的な等差を設けておるのじやないか。こういう御意見と承つたのでありますが、さような意思表示をして、三等と上級の二等の
方々
に偏見的な取扱いを
業務
上しておるということはないのであります。あるいは二等車内にも、
乗客
が混んでまいりました場合には、當然お互いの道徳によ
つて
お譲り合いを願
つて
、皆さんが平等にかけていただけるように仕向けていくのであります。それは便宜
乗客
専務
車掌
がその行為をいたすべきはずでありまして、絶えず
訓練
をいたしておるわけであります。またそういうような
考え
方で、三等の
方々
がすべての
秩序
の面、道徳の面において足りないから、ことさらに三等にも
つて
いつた、さようなことは
考え
ておりません。これは平等であります。御指摘のように、もしそういう點が如實に現われておりますということは、まことに遺憾であると存じます。できるだけ早急に、さような面はないように取計いをいたします。さようなことはないはずでございます。 第二點の問題でございます。たいへんむずかしい質問でございまして、いかがお答えいたしてよろしいやら私も困るのでありますが、御
承知
の
通り
國家は、流通経済の確保をいたしております。やみを撲滅して、すべての物を正常にのせて、このインフレを
防止
いたしていかなかつたならば、
國民
全體は非常に困難なる
状態
に陥
つて
、遂に國家の経済力を破壊いたすということは、今さら私が申すまでもないと思うのであります。流通経済の確立の上におきまして、私どもは第一線の
仕事
を擔當させられておるのでございます。しかも車内にもちこむ
荷物
の規格は決定いたしておりますが、あるいはそれを一々寸法をはか
つて
。あなたは長い、あなたは小さいと言うことは、たいへんな煩雑でございます。また御指摘のご
とく
に、多数の
乗客
がお乗りになりますのに、一々その
荷物
を檢査するということは、おそらくこれは私は、
日本
國民
に對して
鐵道
が人格を
毀損
するということになりはすまいかとも
考え
られるのであります。大體規格いたしました
荷物
の範囲内において御乗車くださいますということは、私はされていいのではなかろうかと思うのであります。但し今日の流通経済上におきまして遺憾ながら、やみが存在をいたしておることは事實でございます。その面において正しき
權限
を有せられる方が、車内
秩序
の上におきまして、流通
秩序
確保の上におきまして、その
荷物
を車内において檢査なさるということは、これは當然であろうと思うのであります。先ほど説教めいたことを言うとい
つて
お叱りを蒙つたのでありまするが、
國民
の
方々
がこの點について御
協力
を願うよりほか、私どもの手によ
つて
、御指摘のような面をや
つて
いくいとうことはでき得ません。またやみ
列車
を通すということは、國家の今日の施策の上において第一できないことでございますし、資材的に申しましても、石炭というものにおいて制約されておる現在において、緊要な
列車
を運行いたすことも、はなはだ困難なことでございますから、この點は特に御了承仰ぎたいと存ずるのであります。
門司亮
17
○
門司
委員 ちよつと私聴きたいのですが、
鐵道警察
はもちろん結構だと思います。
荷物
であるとか、その他
鐵道
の
責任
に属するものに關する
取締
りについての
鐵道
當局の
警察官
は結構だと思いますが、その他
一般
犯罪
、要するに
列車
内だけで行われる
犯罪
でない
一般
犯罪
が、
列車
の中で行われた場合の
取締
りの
關係
でありますが、これは警保局とか普通の
警察
との關連はどういうふうにもたせるか。その點を御説明願いたい。
田中源三郎
18
○
田中
(源)
政府委員
犯罪
は
交通
と
連絡
いたしておりまして、車内といわず、すべて
連絡
をも
つて
おりますし、また車内の
犯罪
と線路上におきましての
連絡
犯罪
が企圖せられるということも
考え
なければなりません。
從つて
鐵道
はまず原則として、
鐵道
内部における
貨物
、
旅客
、その他
鐵道
施設
一般
に關する範囲内に止めておきまして、他は他の
警察
當局と
協力
してや
つて
いく、こういう建前で行くよりいたし方ないと
考え
ます。
門司亮
19
○
門司
委員 くどいようですが、もう
一つ
お聴きしたい。
鐵道
の
責任
の範囲において行う
犯罪
に對する
取締
りと、それからもう
一つ
、當然普通の
警察
が
取締
る
犯罪
が、同じ
犯罪
でも私はあると思う。一例を申し上げますが、すりのようなものは、車内で行うすりも道路上で行うすりも同じ
犯罪
である。それが車内だけは特に
鐵道警察官
が
行つて
いくということは、普通の
警察
と密接な何か連繋がないと、
犯罪
の檢挙その他において往々間違いを起しやすいのではないか。
警察
の建前として、
運輸省
のもつ
責任
の範囲内における
取締
りと、
一般
公安
上の
取締
りとの
關係
を、もう少し明確にしておかぬと、その辺のなわ張り争いが將來起るようなことはないだろうかということが懸念されるが、この點はどうですか。
田中源三郎
20
○
田中
(源)
政府委員
鐵道
の
業務
上における
犯罪
は、はつきりと
鐵道
の範囲において行われることになることはもちろんであります。
一般
犯罪
につきましても
鐵道
の内部において行われるたとえば、お示しのすりのごときは
一般
警察
の
方々
と
連絡
をしまして現在
とつ
ておりますような、
犯罪防止
の
ため
に
警乗警官
に御
警乗
願
つて
防止
するというように、
連絡
を
とつ
ていただくといいと思うのであります。しかしながらあるいは
列車
内で殺人
事件
が起きることもありますし、あるいは堕胎
事件
が起きることもありましようし、いろいろな
犯罪
が
列車
内において起ることと思うのであります。これは優秀な
警察官
を一應
鐵道省
と
業務
でも願うということにして、
犯罪
の共通
防止
の上に立
つて
いただくという措置をとらなければならぬと思うのでありますが、これは
構想
でございまして、もしいよいよ
警察行政
が改革されます場合に、
鐵道警察
をつくるということになりますなら、あら
ため
て具體的な
事柄
を詳細に列記したところのものを、それぞれの委員會に提出いたしまして、御了承を得ることになるだろうと思うのであります。これは大體今
構想
されておるものでありまして、推測的なものでありますから、確定的というわけにはいかないのでありまして、その點もどうか御了承願いたい。
千賀康治
21
○千賀委員 先ほどの私の質問に對して、大體當局が御答辯なさることは、當然かくあるべきだろうと思
つて
おつたのであります。實はさような答辯を受けると、私はまだ言いたいことが胸にこみ上
つて
くるのですが、わが黨の次官ですから遠慮します。しかし私の言いますことは、どうしてもこれはやむにやまれない、何と言いましようか、實際
國民
生活の實態からきて、ただ形式だけ、またあなた方のお
考え
になるかくあるべきはずだという以外に、何か
國民
の生活の間に根強い要求があればこそ、緊迫せられても、たたかれても、米を
鐵道
路線に捨てても、次から次にと
犯罪
が起
つて
くるのだということは喋々を要しないのであります。そこで私は一應、今は當局の御答辯は、それ以外に今日としてはあり得ないということは期待はいたしておりますけれども、しかし私の申し上げますのは、ほんとうに人間生活の現實に即して、こういうこと、私の指摘するようなことが、どうしてもあり得るのでありますから、私の希望いたしますところは、
警乗
警察
が要らぬというのではない。
警乗
警察
がある
ため
に
列車
内の集団強盗であるとか、あるいは
列車
内の追はぎ、その他
列車
内の恐喝等の
犯罪
は、ほとんど根絶されたということは非常に結構でありますけれども、どうしても私は
列車
内において
乗客
の
荷物
と臨檢するついうような
制度
は、一日も早く、これはやらぬでもよいような世の中をつくりたい。それは政府だけに要求してもできますまい。
日本
國民
全體の
協力
を得てできることでありますが、少しでも早くその時期をわれわれは實現いたしたいということが理想であるということを申し上げまして、質問を終ります。
佐藤通吉
22
○佐藤(通)委員 いろいろと質問なり御囘答によ
つて
、大體輸送系統の
警察
の現状並びに將來に對する當局のお
考え
はわかりました。それで私はお伺いをかね、また私の希望でありますが、
日本
の
警察
を將來どうしていくかという問題に對しては、まだはつきりした案はしようであります。しかし漏れ承るところによりますと、國家
警察
と
地方警察
と二つにわけて、
日本
の
警察
というものを將來この方向によ
つて
や
つて
いくということが、大體の
構想
であるように
考え
ておるのでありますが、そういう場合に輸送
警察
を一本建にするならば、國家
警察
と
地方警察
と輸送
警察
の二本建になることになるじやないかと思う。もしこの輸送
警察
の機構をば、この國家
警察
の中に取入れてそうして輸送
警察
に從事する専門の
警察
職員
を置くことを、機構上お
考え
に
なつ
てはどうかという點が第二であります。なお
海上
警察
というのは、元來が輸送
關係
とは全然別個に
考え
るべきものだと思う。それで
海上
警察
も當然これは國家
警察
の範疇の中にはいるべき性質のものだということを
考え
ますならば、
運輸省
でお
考え
に
なつ
ているこの
海上
警察
も、將來國家
警察
と密接
なつ
ながりをもつ意味において、いろいろと立案上ご配慮を願いたいと思います。
田中源三郎
23
○
田中
(源)
政府委員
佐藤さんの
警察
組織
の上におきましての御意見は、まことにごもつともな點もあると存じます。この問題は國家全體の總合的な問題でありまして、いずれ内閣におきまして近く何らかの發表があると豫想されます。それと關連いたしまして、御
指示
のように十分檢討をいにしていきたいと思います。
中垣國男
24
○中垣委員 簡単にお尋ねいたします。先ほどからの國有
鐵道
の
警察
の
構想
につきましては、詳細に御説明を承
つて
よく了承したのでありますが、私鐵の
治安
警備
というような點で、何かほかにお
考え
があるかどうか、お伺いいたします。
田中源三郎
25
○
田中
(源)
政府委員
はつきりと今別に私鐵の
治安
設備
に對する
構想
はも
つて
おりません。しかしながら國鐵だけではなく、私鐵におきましても非常にキロ数を多くも
つて
おる重要路線を扱
つて
おる
地方
鐵道
はたくさんありますから、この點につきましては一應國鐵と同様に、いかなる面においてこれを
一般
警察
と國家
警察
なり、今後の
警察
のあり方の上において、
治安
上マツチしていく方がよいかということについては、一應十分に考慮してみたいと
考え
ております。目下のところはでき得るだけ
地方警察
と
協力
をいたしまして、
治安
に遺憾なきを期するようには十分申しておるような次第でありますから、御了承を願いたいと思います。
外崎千代吉
26
○外崎委員 これは
治安
の問題と違いまして、お願いでありますが、もちろんわれわれ敗戦國の
國民
として、あるいはゆきすぎかもしれませんが、私鐵の電車の進駐軍専用車に乗れるように、
鐵道
にしましても一人か二人しか乗
つて
いない汽車が動いておる。こういう場合にはせめて國會議員だけでも、進駐軍の
列車
に乗れるように御交渉をお願いしたい。この點が一點と、いま
一つ
は
鐵道警察
はすこぶるよいが、
鐵道
員も団體の買出を一體どうするのか。私どもの方の五能線で、
停車場
でないところに
列車
を止めて、魚の買出しをした例があ
つて
、新聞でも騒いだことがあつたのであります。それを處罰する方法はどう
なつ
ておるのか、同時に
鐵道
員が制服制帽でも
つて
、五人も七人も団體を組んで、あるいは米の買出し、魚の買出し、あるいは青物の買出しで、
乗客
が
荷物
をおくことができないほどたくさんの
荷物
をも
つて
堂々と歩いておる。そうして各驛々に
連絡
を
とつ
て買出しをや
つて
おるのであります。この點について、どういうふうに
取締
をやられるのか、この點をお伺いしたい。
田中源三郎
27
○
田中
(源)
政府委員
今御指摘になりました五能線で、
鐵道職員
が停止すべからざるところに停車をして、食糧の買出しをやつたということは、私初めて伺いました。これはゆゆしき問題でありますので、監察
制度
を運用して一應厳重に取調べて、しかるべく私どもも
考え
てみたいと思います。しかしながら
鐵道
の
職員
の集団的な買出しは、いたすことまりならぬというようなことは再三訓示いたしました。また
各局
の局長よりも、訓令を發しておる次第であります。もし今後さような現實の面におきまして、
旅客
に御迷惑をかけるような點がありましすならば、遠慮なく何月何日にこうしたことがあつたということを御指摘を願いたいと存じます。私の方も十分
取締
をいたしております。しかし何分多量の
職員
をも
つて
おります。中には不心得の者もあるかもしれません。十分その點には私どもも戒告をして、みずからいたしておりますとともに、
職員
に對しても、やかましく申しておるようなことでございますから、今後努めてさような御指摘を受けるようなことがないようにいたしたいと存じますが、もしさような事態が發生いたしましたならば、何とぞ直接に私の方にお教えを願いますならば、
適當
に處置をいたしまして、皆様に御迷惑のかからないように、
萬全
を期したいと思います。 それから私鐵の進駐車
列車
の乗車はごもつともであります。なるほど空車で走
つて
おることも多々見受けるのであります。しかしながら、これは向うの方と實は再三交渉したのでありますが、まだある
地方
において同意を得るところに至
つて
おらぬのであります。今後におきまして機會あるごとに交渉をいたして見たい、かように
考え
ておるようなわけであります。どうかこの點御了承をお願いいたしたいと思います。
川橋豊治郎
28
○
川橋委員
陸海
運輸
警察
に關する問題については、
田中
政務次官の親切丁寧な御説明により、大體了解いたしました。もとより先ほどお話になりました
組織
、
構想
につきましては、
一般
警察
問題の討議の際に、關連
事項
としてさらに審議することにいたしまして、本日はこの程度で打切つたらどうでしようか。さらに本日の議題である
地方出先官廳
の
整理
に關する件であります。これはこの際小委員を選定し、出先官廳の中で存置すべきを
適當
とするもの、また廃止すべきを
適當
とするもの、及び合併すべきを
適當
とするものを審議すべしとの動議を提出いたします。
坂東幸太郎
29
○坂東
委員長
川橋君の動議に御異議ございませんか。 [「異議なし」と呼ぶ者あり]
坂東幸太郎
30
○坂東
委員長
そうしますれば改めて
地方出先官廳
の
整理
の件を議題に供します。委員の選定の方法及び委員の敷はいかがいたしましようか。
川橋豊治郎
31
○
川橋委員
委員長
に指名を一任いたします。
坂東幸太郎
32
○坂東
委員長
それでは指名いたします。その数は八名といたします。すなわち
矢尾喜三郎
君、笹原貞造君、佐藤
通吉
君、中島茂喜君、大内一郎君、松浦榮君、小枝一雄君、
外崎千代吉
君、の八名を指名いたします。なお御参考までに申し上げますが、政府でも行政調査部において相當立案の
整理
調査をしておりますから、小委員會ができますれば、行政調査部の方を呼びまして、十分に照らし合わせて研究あらんことをお願いいたします。本日はこれにて散會いたします。 午後零時四十六分散會